拝啓 お父さん、お母さん。このたび俺は魔王になりました、助けてください。 作:のろとり
今週は投稿しないと言ったな……あれは嘘だ。
ダクマを『れんげきのかた』にしました、ミミッキュとかに強いと聞いたので。
「……で、これからどうするんだ? 家に帰るのか?」
「家なら吹き飛ばされた時に壊れたぞ」
赤く腫れた頬を右手で擦りながら雷鳴はこれからのことを聞いていた……本人の中では逃げる一択しか考えていいないのだが。
本人以外にとっては「元・魔王をどうするか」についてのことだと勘違いした。
だがその勘違いも、海楽の言葉を聞いて落ち込んでいる雷鳴が気付くことはない。
「魔王様を元に戻す方法はないのかな?」
「元の状態に……あっ、空良の『身代わり石』? って言うのは使えない?」
「あれは変化させる対象が無いと出来ないから……」
白雲、ミサ、空良の三人はどうにかして元・魔王を意識を取り戻すことが出来ないか話し始める。
他のメンバーは話しをせずに、
「なら白雲の切れ目で指輪を持ってくるのは?」
「新・魔王が着けてる指輪を持ってこようと思ったけど……切れ目が使えないんだよ」
「使えない? 魔王くんの力が強すぎて空間が歪んでるの?」
「分からない。魔王様の近くには出せるけど……この状態だと、切れ目に入ったときに何処に出るかは分からないよ」
三人は頭を捻って方法を考える。
白雲の切れ目が使えない理由は不明であり、あまりそれに頼っても新・魔王に対して使えない理由が分からないため、いざと言う時に何かあったら困る。
それにもしも元・魔王のパワーが空間を歪ませているなら、切れ目を使った際に何が起こるか分からない。
まったく知らない世界に飛ばされるかもしれないし、出口のない空間をさ迷うことになるかもしれない。
そんなリスクの高い方法を使う気は起きなかった。
「なら直接取りに行くの?」
「それしかない、のか。前に実験で使ったのは何処かに行ったから」
「だけどその場合だと誰かが犠牲になるよ?」
このままでは元・魔王は体が耐えられずに死に、助けようとしたら他の誰かが死ぬ。
結局のところは誰かが犠牲になってしまう、三人はそれを避けたかった。
「何話しているんだ? 魔王の攻撃がどれくらい気持ちいいかの話か?」
「誰もそんなの話さねぇよ」
三人が考えていると、復活した雷鳴と海楽が話し合いに参加してきた。
他の三人はまだ喧嘩してたり、それを止めようとしてたりしてるようで、まだ話には参加出来そうにない。
「どうやって魔王を戻そうか考えてた」
「え、戻すの? 俺は逃げたい」
「雷鳴……悪いが俺は助ける方を選ぶぞ、そうすればもっと殴ってもらえそうだからな」
雷鳴は兎も角、海楽は後半の言葉が無ければかっこよく見えていただろうに。
こんな状況でもさっきまでは真面目だったのに、急に平常運転に戻った二人に苦笑いしながらも、先程まで話していたことを伝える。
「ふむふむ……~詰んでね?」
「確かにな」
『身代わり石』を使おうとしても変化させる物が無い、切れ目も使えない、戦うと全滅。
この絶望的な状況で元・魔王を救う方法があるとは思えない。
雷鳴は「早く帰りたいな~ってかもう帰れるだろ」と少しずつ関係ないことを考え始めた。
「…………あっ!」
もう作戦が思い浮かばず、完全に詰んでしまったかに思われたが、空良が何かを閃いたようで、頭の上にビックリマークが浮かんだ。
「白雲くん、切れ目で「入ると」危ないだけで、「出るとき」は大丈夫なの?」
「え? はい、あくまで呼び出すだけだから」
「なら一つだけ作戦があるよ!」
ミサと白雲はその作戦に耳を傾け、上手くいくだろうと考えて賛成する。
他のみんなに教えようとしたが、聞く気がないので白雲が力ずくで黙らせ、早速作戦を開始することにした。
ちゃんと話を聞いてくれない、助けてよぉ。 byミサ
今回の話はご都合主義が酷かったので、修正したり展開を見直したりしてました。
ほんとに、ほんとに今回は書けなくて焦った……この後の展開全て無に変えそうか悩んでました。
完結後にキャラ設定と裏話の投稿
-
両方いる
-
両方いらない
-
キャラ設定のみいる
-
裏話のみいる
-
作者に任せる