拝啓 お父さん、お母さん。このたび俺は魔王になりました、助けてください。   作:のろとり

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拝啓 読者様

ほんと疲れた……
完結に進んでいくと、なんか終わらせたくないです。ちゃんと完結させますけどね。
だけどなんか、寂しくなるんですよ。
完結したら元・魔王と会うことも無くなるのかぁ……ってね。

おっと、この話はここまでにして本編どうぞ!


最後の戦いだよ、助けてよぉ。 byミサ

「まおぉおお!?」

 

新・魔王の攻撃は、偶然にも空から降ってきた海楽が新・魔王の脚にぶつかり、体勢を崩したため当たることはなかった。

邪魔をされた新・魔王は怒って海楽を蹴り飛ばし、海楽は地面に何回かバウンドしながら吹き飛び、ちょうど穴から出てきた雷鳴にぶつかり、止まった。

 

「ジャマガハイッタナァ」

 

「させ、ないッ!」

 

今度こそと言うかのように、腕を上げようとすると空良が新・魔王目掛けて翔んできた。

空良は歩くことができないくらいに消耗しているが、剣を地面に斜めに突き刺し、剣の柄を両手で掴み、剣を押し出すような形で翔んできたのだ。

 

「グゥ!」

 

勢いに任せるまま翔んできた空良の体当たりでまた体勢を崩し、今までのダメージもあって片膝を着く新・魔王。

 

「魔王くん!」

 

空良は動けない元・魔王に肩を貸し、急いでその場から離れようと一歩、また一歩とゆっくり歩き始める。

雷鳴達も助けようと元・魔王に向かって走り始める。

しかしそんな隙が出来るほど新・魔王は甘くない。

膝が着けた状態を利用し、脚を伸ばして勢いよく地面を蹴り飛ばし、元・魔王目掛けて拳を振り下ろした。

 

「痛み来たぁ!」

 

だが変態(海楽)が飛んできて、元・魔王にその攻撃は当たらなかった。

その間に何処かに隠れようと空良は元・魔王に言うが、その意見を否定するように首を横に振る。

 

「魔王くん……?」

 

「……ここで退いても意味はない、決着を着けるぞ」

 

「でも、どうやって!」

 

「……たった今、あることを思い付いた」

 

元・魔王は空良の肩から腕を放すと、倒れそうになるがなんとか踏みとどまる。

今にも崩れそうなほど膝は震え、呼吸も整っていないが、その目は諦めていなかった。

走ってきた雷鳴とミサと合流し、元・魔王を支えようとするが、「要らない」と首を振り、近付いてきたミサの耳元で作戦を簡単に話す。

 

「……新・魔王!」

 

「アァ?」

 

海楽を元・魔王へと投げ飛ばし、そちらを振り向く。

投げ飛ばされた海楽は地面を小さくバウンドし、足元に止まったが誰も気にしない。

 

「……お前、他の世界に逃げるなら今のうちだぞ?」

 

「え、魔王?」

 

今の状態だと勝てないであろう新・魔王を挑発し始めたことに困惑し、頭が可笑しくなったのかと心配して声をかける雷鳴。

元・魔王が挑発をしたのは別に頭が可笑しくわけではない、新・魔王に対して「絶対に」一撃を喰らわせられる作戦があるからである。

 

「……ミサ!」

 

その声と共にミサはみんなより数歩前に出る。

新・魔王は爆発が起こると思い、切れ目を出して一度この場から離れようとする。

しかしいつまで立っても爆発は起きず、何かあるのかと警戒をする新・魔王。

 

「私の全魔力を込めるよ! 『ウインド』」

 

だが警戒するには既に遅かった。

元・魔王が脚に力を入れて新・魔王目掛けて跳ぶと同時に、空良は少しだけ余っている魔力を全て使い風を起こし、元・魔王を加速させる。

横にずれていたミサと、地面に転がっている海楽はなんともなかったが、近くにいた雷鳴も空良が起こした風に巻き込まれ、元・魔王と一緒に新・魔王へと飛んでいった。

 

「マズイィ!」

 

新・魔王は焦った。

今の状態であのスピードから放たれる攻撃を喰らうと、自分は死んでしまうだろうと。

既に一歩も動けないほど疲労しており、かわすことは出来ない。

だからあの攻撃は止めるしかない、攻撃を喰らわずに元・魔王の隙を着いて確実に殺すしかないと考えた。

 

「コレガサイゴノマホウダァ!」

 

新・魔王は左手から、手の平サイズのバチバチと音がする球を一つ出し、元・魔王へと投げる。

今までよりも威力はないが、今の元・魔王の勢いを殺すには十分な威力だろう。

 

「痛みへ飛び込む!」

 

しかし元・魔王を抜かすほどのスピードで、雷鳴にぶつかりながら飛んできた海楽が代わりに喰らい、元・魔王には当たらなかった。

新・魔王まで、残りの距離はおよそ五メートル、誰もが決まったと思った、これで勝ったと思った。

 

「ヤッパリィ、ソウクルヨナァ!」

 

新・魔王は今までの事から、攻撃をすると海楽が飛んでくる分かっていた。

そしてそれは元・魔王も海楽が飛んでくると分かっていた、だから「新・魔王が隠し球を持ってても大丈夫だろう」と慢心してしまっていた。

新・魔王の今の攻撃が海楽を誘い出すためのモノで、海楽が居なくなって無防備になった元・魔王に確実に当てるように、もう一発分の魔力を残していたことを考えてなかった。

先程と同じようなモノではあるが、威力が数倍はあると思われる球が元・魔王と投げ出された。

 

「……しまっ──」

 

「あばばばばば!」

 

だがその攻撃は海楽がぶつかってきたことにより、元・魔王より前に飛んできた雷鳴が喰らった。

雷鳴は身体中に電気が流れるような感覚と共に、体の中の骨が見え、焦げ臭い臭いと焦げて真っ黒になった体で地面に倒れた。

 

「チィ、テッタイダァ!」

 

死ななければまた力を付けて元・魔王を殺す事は出来ると考え、切れ目を使って別世界へと逃げる新・魔王。

残り三メートルと言うところで新・魔王を逃がし、元・魔王の攻撃は不発に終わる──

 

「ナァ!」

 

──ことは無かった。

左手に付けている指輪が光ったかと思うと、先程までの場所に戻ってしまっていた。

別世界へ逃げたハズだが、なにかされたのだろうか。

新・魔王は困惑し、何をされたのか分からなかった。

その行動事態が元・魔王の作戦に嵌まっていることに、既に攻撃かわすことの出来ないほどの距離まで拳が近付いていることに気付かなかった。

 

「……終わりだ」

 

その言葉と共に新・魔王の頭は地面へと叩きつけられ、新・魔王の体は二度と動くことはなかった。

 

気持ちいい攻撃が終わった、助けて! by海楽




なんか疑われそうなので一応言っておきます。
新・魔王は倒したので、もう現れません。
これ以上居ません、全員倒しました。
新しいラスボスとか出てきません、jrとかも居ません。
敵は全員倒しました。

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