拝啓 お父さん、お母さん。このたび俺は魔王になりました、助けてください。 作:のろとり
こんなことにするつもりは……!
ありました。
「…………」
「…………」
さっき、ロープを何事もなく破ったせいでシリアスな空気が終わった。
どうすればいいんだ……相手が真剣なのに、この微妙な空気は。
と、とりあえずは誤魔化すか。
「今……何かしたか?」
「…………」
相手が何も反応してくれないよ。
シリアスな空気からギャグな空気に変えたせいで気まずいよ!
顔が赤くなっていやがるよ!可愛i……やべ、睨まれた。
「一筋縄ではいかないわね」
魔王になったとはいえ、人……いや、モンスターか。モンスターを殺したくない。
偽善者という訳ではないけどな。
「喰らいなさい!」
おっ、シリアス風バトル空気になった。
てか、俺自身の話だが『○○空気』と何回も言っていて五月蝿いな。
それはそうと、雪女は吹雪をおこしてきた。
「寒く……は無いな」
分かりやすく言うと、数メートル先すら見えない視界の悪さだ。
それにしても、この体は凄いな。全然寒くない。
それにしても、視界が見えないのは困るな。
「この吹雪……消えないのか?」
俺がそう呟くと、雲が一瞬で円上に消えるかのごとく、何事も無かったのごとく消えた。
どうしよ、また空気を壊してしまった。
こいつの力が強いからか?こんなシリアスを壊す力なんていらない!
「だったら……こいつでどう!」
雪女は俺に球状の氷の膜?を飛ばしてきた。
膜……なのか?あれは。なんだか、綺麗な色してるな。触ってみよ。
俺が氷の膜を触ると、シャボン玉のように綺麗に割れてしまった。
「あっ……」
悲しい……幻想的だったのに。
「こうなったらこれで……!」
雪女は少しずつ、少しずつクリスタル状の氷のつぶてを作り出してきた。
なんだろう、この小物臭は……
それにしても、技のレパートリーが多いな。
「喰らえ!」
氷のつぶては勢いよく回転しながら俺に迫ってきた!
これ、喰らったら痛いだろうな……あっ!この体の力がまだどの位か分かってなかったな。少し試してみるか。
俺は氷のつぶてに全力で拳を振りかざした。
え、魔法は使わないのかって?使い方が分からないから……
「きゃゃゃゃゃ!」
俺の拳で氷のつぶてはガラスのように割れ、その風圧で雪女は吹き飛ばされた。
それと同時に風圧で城が半壊した。
お、お……俺の城がぁぁぁぁぁ!!
「魔王様、一体どうしました!?」
白雲が俺の方に飛んできた。
やべ、怒られる……
「これは……魔王様、敵襲ですか!?」
…………あ、良い感じに勘違いしてくれた。
「……あぁ。少し力を出しすぎてしまったようだ」
雪女、どうして俺を襲ったのかは知らないがこれだけは言っておこう。
マジすいませんでした。
「そうですか……ところで魔王様いかがいたしましょう」
「……なんのことだ」
雪女を捕まえるかの話か?
それならもう、気にしてないから構わないが……
「城のことです。これでは住むことも出来ませんよ」
俺は城の方に向き直し、現状を改めて理解した。
色合いで分かりにくいが粉々になった壁。今にもバランスが崩れて落ちてきそうな屋根。ついでに土地が抉れてる。
「……そうか。戻っていいぞ」
そう言うと、白雲は何処かへ飛んでいった。
…………。
「城よ……戻れ」
俺はそう呟いたが、城は戻らなかった。
さっきの戦闘……といっていいのか微妙だけど、さっきは吹雪消したり出来たのに出来なくなってる!?
自宅が半壊しました、助けてください。
【ボツ展開】
雪女、力使い果たして幼女化。
魔王、頭撫で撫で。
かわえぇ……
なんか仲間に加わった。
完結後にキャラ設定と裏話の投稿
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両方いる
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両方いらない
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キャラ設定のみいる
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裏話のみいる
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作者に任せる