拝啓 お父さん、お母さん。このたび俺は魔王になりました、助けてください。   作:のろとり

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拝啓 読者様

今回は少し長い(2000文字位)です。
そして三人称視点が入ります。
本来なら前半後半で分ける予定でしたが、後半の文字数が足りなかった……


どうしようか、助けてください。

「……大丈夫か?」

 

俺達四人は戦車の攻撃で出来た風圧に飛ばされて、長い廊下の最初の所に居た。

少し遠くには自動ドアだったものがあるので、それほどの威力だったのだろう。

というかやっぱり現代武器有ったか。

それにしても戦車多くないか?幹部のときもそうだったし。

 

「私は大丈夫よ」

 

「私も大丈夫だよ~」

 

「…………」

 

雪女は立ち上がりながら、首を何回か横に振った。

恐らくは視界がまだ定まっていないからだろう。

そしてコーランは床に体を伏せながら返事をしている。

かなりダメージ受けたのか?

そして狼男は何処かの団長のようになってた。

 

「……全員大丈夫だな」

 

「俺は!?」

 

狼男がガバッと起き上がる。

おっ、やっぱり元気だったか。

さっきまでコントしてたから、乗ってくれると思ってたぜ。

……っとと、ふざけるのもこれ位にしておこう。

 

「……白雲」

 

俺がそう呼ぶと、普通に上から降りてきた。

白雲が普通に来ただと……!

 

「魔王様、どうかしたの?」

 

「……コーランを見ておけ」

 

さっきの攻撃でダメージを負ってるからな。

それにしても風圧だけであんなに吹き飛ぶとは思わなかった。

多分だが、普通の戦車はそこまで威力が無い筈だ。

さっきまで喰らったこと無いから知らないけど。

 

「魔王、これからどうするの?」

 

さて、どうしようか。

こう考えると正面突破しか無いと思う。

でもそれで吹き飛ばされたから辛いなぁ……

雪女に床を凍らせてもらう……いや、俺達と一緒に吹き飛ばされそうだ。

なら狼男……は正面突破しか出来ないと思うからいいか。

だとしたら白雲に部屋の上に送ってもらうか?でもそうしたら降りた瞬間蜂の巣になるだけだ。

それに降りるまで反撃したとしても、爆発する。

そしてまだ正面しか確認していないため、戦車以外の物が有るかもしれない。

 

「…………」

 

「魔王様、どうすんだ?」

 

戦車は破壊すること自体は出来ると思う。

だが、問題はその後だ。

爆発して俺はかなりの傷を負うことになるだろうし、あの部屋に新・魔王の手がかりがあった困る。

そもそもあの部屋自体が何もないの可能性がある。

あの部屋の奥に進んで何も無かったらそれは困る。

戦車が視界が邪魔してたからなぁ……

ここは一度俺だけで特攻して何が有るかだけでも見に行くか。

 

「……俺一人で行く、ここで待ってろ」

 

そう言って俺は長い廊下を歩き出した。

それにしてもどうしてこんなに長いんだ?不便だろ。

 

 

 

 

 

 

 

 

「……ここで良いか」

 

俺は部屋の入り口が見える場所に居た。

俺は其処で走る準備をしていた。

ただ正面から行ったら吹き飛ばされるだけだ。

だから相手が反応できない速度で駆け抜ける。

そして奥に何か有るかを確認したら直ぐに戻って報告。これで良いな。

 

「……ゴー!」

 

そうして俺は走り出した。

最初の一歩で威力に耐えられなかった床に、クレーターが出来たがもう気にしていられない。

そして……

 

「……ごぶっ!」

 

部屋の壁が見えたが、止まれなかった俺は壁に激突した。

うっ、頭がフラつくな……でも結果オーライだ。

俺は辺りを見渡すと、俺が来た(最初の入った方)とは別の扉があった。

場所的には廊下が南だとしたら、()にある。

ついでに今俺がいるのは北になる。

 

「……入れるか?」

 

俺は扉の前に移動した。

だが扉は開かない。

鍵が必要なのか?

でも何処にも鍵穴は見当たらない。

俺はドアを破壊しようとしたが、嫌な予感がした。

ゆっくりと壊れた機械のように首を後ろに回すと、

戦車が俺に向かって攻撃しようとしていた。

よし、逃げるか。俺は一度天井と壁の間(部屋の隅)に張り付いて攻撃をかわそうとしたが、上から攻撃を受けた。

痛ッ!な、なんだ!?

俺が上を見ると、天井付近には戦闘機が飛んでた。

今まで撃ってこなかったのは俺が戦車の影に隠れていて気づかなかったのだろう。

そして俺が気づかなかったのは戦車に気を取られていたからだ。

 

「……あっ」

 

戦闘機に気をとられていた逃げるのを忘れていた。

そうして戦車が俺に向かって撃ち始め……

 

「……積んだ」

 

そうして俺は目を閉じた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「魔王様、大丈夫かな?」

 

長い廊下で魔王を待っていると白雲がそう呟いた。

その呟きに答える者は居ない。

ここには敵対していた者も居るが、みんな信用しているからだ。

だがそれと同時に不安もある。

 

「白雲、見に行くぞ」

 

心配そうにしている白雲を見て、狼男が言った。

彼も魔王を心配しているのだ。

だが雪女が止める。

 

「魔王が待ってろと言ったのよ。待ちなさい」

 

自分は冷静にならなくては。

そう思いながら少しキツく忠告する。

それが態度が気に喰わなかったのか、雪女に突っかかる。

 

「そんなことは分かってるんだ!」

 

そして二人はいがみ合う。

この二人の仲はあまり変わっていないようだ。

何時もならこの二人を止める人物(魔王)が居たが、今は居ない。

コーランは気を失っており、白雲は魔王が心配で気にしていない。

 

「行ってこよう」

 

コーランを壁に寄せ、白雲は魔王の所へ急いで飛んでいった。

『何も無いように……』と祈りながら。

 

 

 

 

 

 

 

 

「ここかな?」

 

道が一直線だったのが幸いして、寄り道すること無く魔王の所に着いた。

尤も、白雲はこの部屋に魔王が居ることをまだ知らないが。

 

「ッ!」

 

部屋を見ると、戦車がある一定の方向を向いてるのに気づいた。

白雲は戦車を知らないので『なんだこれ、見たこと無い』程度にしか思っていないが。

戦車が視界を邪魔していたため、飛んでからその方向を確認すると……

 

「魔王様!?」

 

魔王が居た。

その顔は何処か諦めている様に見える。

白雲は急いで魔王の所へテレポートした。

なお、白雲のテレポートは『自分が知ってる場所』にしか移動出来ない。

そのためさっきはこの部屋まで移動出来なかったのである。

 

「間に合って!」

 

白雲は魔王を抱えると、急いでテレポートしてコーラン達の元へ戻った。

 

魔王様を、助けてください。 by白雲




後付け設定としてテレポートに制限付けました。

そして今回はキャラの説明。

【コーラン】
元・魔王よりは大きい幼女。
ロングでアホ毛が一本。髪は白。
魔王との知り合いだそう。
昔の魔王の部下だった。
実力は低い方。
裏話として『まおー』と『魔王』のどちらにしようか悩んだ。
口調として幼めの女の子をイメージ。

「久しぶりだね、魔王!」
「やっほー!」
「どうするの?」
「お願い、お兄ちゃん」

※最後の台詞は一言も言ってないです。言う予定も無いです。

完結後にキャラ設定と裏話の投稿

  • 両方いる
  • 両方いらない
  • キャラ設定のみいる
  • 裏話のみいる
  • 作者に任せる
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