拝啓 お父さん、お母さん。このたび俺は魔王になりました、助けてください。   作:のろとり

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拝啓 読者様

これは過去話です。
まだまだキャラは募集してるので安心してください。
また、記述するのを忘れてましたが、キャラの募集人数に制限は無いです。


【第二章】~異世界人編です、助けてください。~
『第三勢力』です、助けてくれ。


これは元・魔王が新・魔王と決着をつける前。

そして元・魔王(主人公)の封印からとかれる数日前にあった、復讐に燃える『第三勢力』の話である。

 

 

 

 

 

「ここがあの野郎のアジトか」

 

この人物……いや、魔物はある場所に来ていた。

この魔物の名前は『(るな)』。

顔が狼のように鼻が出ており、体は筋肉。それ一言で表せるほどであった。

全体的に黒い見た目であり、ガラスのように何もかも見通すような透明な瞳をしていた。

 

「…………」

 

そんな月が居る場所は新・魔王のアジトである。

月は新・魔王の部下でも、元・魔王の部下でもない。

否、正確には『元・魔王の昔の幹部』である。

元・魔王が封印されてから、月は幹部を止めて自由気ままに生きていたのだ。

しかしある日、新・魔王が魔物の洗脳を初めた事に気づいた月は姿を隠しながら鍛えていたのだ。

 

「絶対に消してやる……!」

 

月の目には復讐。それしか映っていなかった。

月の親友が、新・魔王よって消されたことを知り新・魔王の所に殴り込みに来たのだ。

その親友の魔物は自分の命と引き換えに、アジトの場所を月に教えたのだ。

月は新・魔王を倒して、自分も親友と同じ場所に行く為に最後の戦いをすることにした。

 

「オレの拳で貫いてやる」

 

そして月はアジトに乗り込んだ。

 

 

 

 

 

「侵入者だ!」

 

「おい、早く捕まえろ!」

 

「お、俺達じゃ無理だ! 幹部を呼べ!」

 

「今は留守だ!」

 

アジトは地獄とかしていた。

昔とは言え、元・魔王の幹部。

そして鍛えた力で新・魔王の部下たちを倒して行く。

その中には月の部下だった者も居るが、気にせずに進んで行く。

 

「ナんなんだァ、コれはよおォ」

 

突如、月の後ろから声が聞こえる。

先程まで誰も居なかった筈なのに、いつの間にか後ろに立たれていたことに冷や汗が流れる。

ゆっくりと、ナメクジのように後ろを振り向いていく。

 

「お前は……誰だ?」

 

その生物は人形だが『人』と呼べる者ではなかった。

肩甲骨辺りからは、白く大きな翼が生えていた。

短い黒髪で、本来顔がある部分は大きな目玉のみだった。

左腕は普通の人間のものだが、右腕は黒い見たこともない衣服(パーカー)で見えなかった。

だが、膨らみから考えると中に大砲が入っているような大きさだった。

 

「アァ?」

 

「答えろぉ!」

 

その言葉にその人物は鼻で笑う。

そして名乗り始める。

 

「コの世界の新しい魔王だァ」

 

その言葉を聞いた瞬間、月はこの人物……新・魔王に殴りかかる。

だが、新・魔王は左腕のみで受け止めた。

その殴った衝撃波で、月がさきほど倒した新・魔王の部下が吹き飛んでいく。

それほどの威力だが、新・魔王には効いていないようだった。

 

「ちぃ!」

 

月は何発も。何発も新・魔王に殴りかかる。

しかし全て左手で受け止められる。

自分にはこの戦いの舞台(新・魔王)は次元が違うとでも言うのか。そう考えるが、すぐに頭を切り替えて新・魔王に足払いをくりだす。

 

「沈みやがれぇ!」

 

空中に浮いた新・魔王を飛ばないうちに、頭を掴んで地面に叩きつけようとする。

だが新・魔王は殴ろうとしてきた腕を掴み引っ張った。

そのまま体を回転させて、月を地面に叩きつける。

 

「……コいつは中々使えそうだなァ」

 

新・魔王の右腕が光り始める。

月は躱そうと暴れるが、新・魔王に頭を押さえつけられて逃れられない。

そして……右腕から出る光りが眩しく感じた頃、月は意識を手放した。

一矢報いることすら出来なかった悔しさを胸に抱きながら。

 

 

 

 

 

「(ここは……)」

 

月は意識を取り戻した。

だが、体が動かないくて目も開けられない。

そして口に何か付いていることに気づいた。

月は現在何かのカプセルに入れられており、他にも多くのカプセルがある部屋に居た。

 

「コいつは利用価値があるけどォ、ジかんがかかるなァ」

 

月は新・魔王の声が聞こえると、すぐに殴りかかかろうとするが、動かない。

 

「マァ、それも『クローン』を作るなんて、そリャ時間がかかるよなァ」

 

月には新・魔王が何を言っているか分からなかった。

だがコイツの思い通りに動きたくない意思はあった。

そして何処かへ行く足音が聞こえた。

月は動けない。足音が消え、そして新・魔王の声も聞こえなくなった。

 

「(…………)」

 

月の心は折れてしまった。

自分が何をしても変わらないんじゃないか。

自分が何をしても変わらないだろうと。

そして新・魔王との戦いから何日たったか、分からないが月は何もかもどうでも良くなった。

 

「……これは」

 

「……見えないな」

 

誰かが自分の方を見ている気がした。

何処かで聞いた声が聞こえた。

それでも月は気にしない。

その声が元・魔王であろうと。

やがてその声も聞こえなくなる。

何かが聞こえる。壁に何かがぶつかる音。何かが壊れる音。

その音もいつの間にか消えた。

 

 

 

 

 

「アノ野郎は絶対に消シテヤルゥ!」

 

聞き覚えのある嫌な声が聞こえる。

月の意識はその声を聞いて、思考が回復した。

けれども動けないので無意味である。

何処か違和感があるが、この声は新・魔王だと確信する。

 

「コイツは雑魚ダガァ、ソンナコトはモウドウデモイイ」

 

突如、自分の体に異物が入る感覚がする。

月はそれを取り除こうとするが、何も出来ずに蝕まれる感覚がする。

 

「…………」

 

異物があったと言う、感覚が無くなった頃体が動くことに気づく。

カプセルの中で手を何回も握る。

体がきちんと動くことを確認すると、カプセルを割る。

カプセルの外の世界を確認して、このカプセル以外にもカプセルがあることを確認する。

幾つか割れて駄目になっている者もあるようだが、気にしない。

 

「…………」

 

そのカプセル達を割り、中に居る者……『自分』を出す。

その『自分』が意識を取り戻すまで力を確認する。

何回か試して、その感覚を取り戻す。

 

「フクシュウシテヤルゥ!」

 

そして月……否、『月の体の新・魔王』は復讐することを誓う。

 

オレを、助けてくれ。




【解説】
《新・魔王が月の後ろに居た理由》
魔物の洗脳が終わったので、基地に戻る。
なんだか部下が倒されてる。
奥に進むと、月が居た。

《カプセル》
元・魔王が中が見えないと言ってたカプセル。
あの中には月が入っていた。
沢山のカプセルがあったが、 それは全て月のクローン。

《新・魔王が月の所に来た理由》
魂だけの存在となり、浮遊していた。
復讐を誓い、便利な体を探してると月を見つけた。
そして乗り移った。

《『自分』を取り出す》
自分の魂を分裂。
そして月のクローンに憑依させる。
『自分』となったクローン達をカプセルから取り出す。

《力を確認する》
切れ目を出せるか確認。
ついでに、魂となってから乗っとるまで100年の時間がかかった。

完結後にキャラ設定と裏話の投稿

  • 両方いる
  • 両方いらない
  • キャラ設定のみいる
  • 裏話のみいる
  • 作者に任せる

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