拝啓 お父さん、お母さん。このたび俺は魔王になりました、助けてください。   作:のろとり

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拝啓 読者様

今回は雷鳴達と合流したところから、始まります。


助けて、助けてよぉ。 byミサ

「……雷鳴、海楽、ミサ」

 

俺と空良は新・魔王をなんとか倒し、雷鳴達を探した。

どこに行ったか分からないので、取り敢えずは逃げていった方向に歩いていくと、三人が地面に座っていた。

雷鳴が幽霊であることを除くと、特に怪我をしている様子はない。

 

「痛みが欲しい……」

 

「…………」

 

「俺の体が何処いった? 消滅した?」

 

よし、全員無事みたいだな!という冗談は一旦置いておこう。

雷鳴は自分の肉体が何処にあるか気になるようだが、恐らくはさっきのところに転がっているだろう。もし無かったら……その時は、まぁ、うん。

それよりも気になるのはミサだ。

さっきから暗い顔をしており、体も微妙に震えている。もう新・魔王は倒したから存在してないが、あの時の恐怖がまだ残っているのだろう。

え、海楽?あれが平常運転だろ。

 

「ミサちゃん、大丈夫?」

 

俺と同じように、ミサのことに気付いたのだろう。

空良はミサに近づき、抱き締めて背中を擦っていた。

こればっかりは、自身でどうにかするしかない……が、新・魔王を倒したので全員元の世界帰るのだ。その世界でその恐怖を忘れることは出来るかもしてないが、克服することは出来ないだろう。

そうミサのことを心配していると、雷鳴が近づいてきてあることを確認してきた。

 

「魔王、本当に倒せたんだよな。帰れるんだよな!」

 

「……あぁ、帰れるさ」

 

それは前回お前がそうだっただろ……

新・魔王を倒したと同時に、お前の体が復活してそのまま消えていって……あれ、待てよ。

俺はそう考えていって、ある疑問が浮かんだ。

新・魔王は完全に倒したはずだ、万が一空良の攻撃で生きてたとしても、おれが燃やしたから生きてる筈がない。なら、なんで……なんで、帰れないんだ?(・・・・・・・)

 

「……なぜだ」

 

「ナゼダロウナァ?」

 

『!?』

 

その声が聞こえたと同時に、全員が辺りを警戒する。

どういうことだ?完全に倒したはずだぞ……!

まさか生きていたのか?いや、そんな筈はない。

もし生きてたとしたら、勝てない。さっきの戦いで空良も俺も消耗している。

 

「しらk───」

 

俺は体制を整えるため、白雲に全員移動してもらおうと呼ぼうとしたときだった。

背後に新・魔王の拳と、攻撃を受けようと割り込んできた海楽が突っ込んできたのが見えた。

 

「……ガッッ!」

 

俺はその攻撃を防御することも、受け流すことも出来ずにそのまま吹き飛ばされて地面をバウンドし、やがてサッカーボールのように転がり始めて、止まる。

新・魔王に反撃しようとするが、体が動かない。それどころか、意識を保つことしか出来ない。

海楽が間に入ってこなかったら、今の一撃どうなっていたかは、容易に想像できる。

 

「はあぁぁぁぁあ!」

 

声からして、空良だろうか。

恐らくは剣を持って新・魔王に斬りかかっているのだろう。剣が空を斬る音が聞こえる。

しかしその音も何回かした後に聞こえなくなり、何か鈍い音がしたと同時に、何かが倒れる音がした。

 

(……そ、空良!)

 

体を動かそうと奮闘するが、金縛りにあったかのように動かない。

それどころか、意識を保つことすら難しくなり───

 

壊滅寸前です、助けてください。




~現在の状況~
【新・魔王】
全快(理由不明)

【元・魔王】
戦闘不能
【空良】
戦闘不能
【海楽】
何処かに吹っ飛んだ(戦闘に参戦不可)
【ミサ】
戦意喪失(トラウマ)
【雷鳴】
戦闘可能

もうオメェしか居ねぇんだ、頑張れ雷鳴!
正直な話、お前にどうこう出来る状況じゃねぇけど!

雷鳴「え、待って。待って! 俺無理だから、助けて。誰か、助けてー!」

次回の雷鳴の活躍に期待しましょう。

完結後にキャラ設定と裏話の投稿

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  • キャラ設定のみいる
  • 裏話のみいる
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