拝啓 お父さん、お母さん。このたび俺は魔王になりました、助けてください。   作:のろとり

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拝啓 読者様

私がサブタイに「by作者」と付けてる時はサブタイが思い付かない時です。

あ、それともう一つ。
Twitterの方では言いましたが、此方でも宣言しておきます。
今年中に【まおたす】が完結しなかったら、なんでもします。
なんでもします、なんでもします!


100話越えそうです、助けてください。 by作者

「あ~気持ちかった」

 

俺こと海楽は周りを見ると、バラバラに吹き飛ばされた俺達と無傷な小屋、そして白雲が居た。

なんで白雲がいるんだ?まぁいいか、それよりも実験は成功したみたいだな……

 

「えっと、これは……?」

 

おっと、白雲が混乱してるな。

他三人は気絶して動かないから俺が説明するか。

 

 

 

 

 

「そんなことが……」

 

白雲は周りを見渡し、無傷の小屋と気絶してる三人をボッーと見た。

普通は驚くよな、俺はあの指輪の効果を知ってたからあまり驚かなかったが、半信半疑だったからな。

 

「あの爆弾はここ一帯を更地にするほどの威力があるのに」

 

そんなに危険なのをここに置いてたのかよ……だけど、それほどまでに強力な爆発でも戻すことが出来るのか。

戻るのにどれぐらいかかったか分からないけど、戻すモノによって時間も変わるのか?

 

「それはそうと白雲、どうした?」

 

「あぁ、そうだったよ。ちょっと空良にプレゼントを送りたくて、何か良いのが無いのかと思ってね」

 

「プレゼント、プレゼントかぁ……」

 

俺は腕を組んで頭を悩ませた。

あの勇者が欲しい物、欲しい物……彼氏か?

でもこの世界に彼氏が出来た所で何も無いからなぁ、そもそもあいつには……

 

「ん、んん……」

 

俺がそう悩んでいると、後ろの方から声が聞こえた。

振り向くとコーランが目を開けてゆっくりと体を起こしていた。

 

「起きたか」

 

「えっと、実験は成功したのかな」

 

その問いに頷くとコーランは満足したように、興味深そうな顔で周りを見たり、床を触ったり、叩いたりし始めた。

変な事してるなー、と思っていたら白雲がコーランに近づき空良のプレゼントについて相談し始めた。

こいつ……人の状態なんて気にせずにグイグイ行くな。

 

「えぇ、まだ実験の確認をしたいのに……まぁいいや」

 

コーランは覚醒してない頭を起こそうとしてるのか、頭を左右に何回か振り、黙りこんだ。

小屋に沈黙が流れる。その沈黙は数十秒と言う短い時間だったが、コーランは何か閃いたようで、顔をほんの少しあげた。

 

「空良にあげるなら、宝石にでもしたら?」

 

「「宝……石?」」

 

「正確には『宝石のように綺麗な石』だけど」

 

俺と白雲は首を傾げた。

宝石って、あの宝石か?あの勇者には剣とか強い武器とかの方が喜ぶと思うが。

意味の分からない顔をしている俺達二人になのか、コーランは小さなため息をついた。

 

「君達は空良を「勇者」として考えてるけど、空良は『勇者(英雄)』であって『女の子(乙女)』なんだよ。

 

ならどっちとして貰った方が嬉しいと思う?」

 

確かに……俺の場合は『男』として貰うか『痛みが好きな奴』として貰うかってことか。

だとしたら俺は後者か。確かに『男』として貰うのも嬉しいが、圧倒的に後者の方が良いな。

 

「なるほど……コーランありがとう! それじゃあ早速探してくるよ!」

 

「ちょっと待って」

 

コーランは早速何処かへ向かおうとする白雲の肩を掴んで止めた。

 

「どうした?」

 

「どうしたじゃなくて、当てずっぽうに探すの? どこにあるか知ってるの?」

 

「あ……」

 

そうえばそうだったな。

当てずっぽうに探しても時間が過ぎるだけだし、後10日くらいしか無いんだったか。

白雲もその事を忘れていたようで、恥ずかしそうに頬を掻いていた。

改めて白雲はコーランから場所を教えてもらい、向かうのであった。

俺も一緒に着いていこうとしたが「これは自分のためだから問題ない」と断られた。

 

 

 

 

 

翌日

今日も空良は白雲を鍛え始めようとしていた。

 

「それじゃあ今日も始めるよ!」

 

「待って!」

 

「え?」

 

早速始めようと、構え始めた空良は頭にはてなマークを浮かべ、白雲を見た。

白雲は切れ目から直径三センチ程度の丸い、綺麗な赤い石と青い石の二つを出した。

 

「鍛えてくれたお礼、受け取ってくれる?」

 

「白雲くん、いいの?」

 

白雲はその言葉に頷くと、空良は嬉しそうにポケットにしまった。

 

「今のはみんなに相談したプレゼントで、実は自分だけで考えた物がもう一つあるんだ」

 

白雲はそのプレゼントを喜んでくれるか不安だった。

最初に渡した二つは皆に相談して選んだ自信があるプレゼントだが、今から渡すのはコーランの言葉に反する物であった。

それでも『皆で』考えた物ではなく『自分で』考えた物も渡さないと意味がない、そう勇気を付けてそのプレゼントを切れ目から取り出した。

 

「これって……」

 

白雲は切れ目から剣を取り出した。

銀色の剣身と黒の握りを繋ぐように、白のひし形のデザインが加工されているシンプルな剣であった。

昨日様々な異世界から剣を持ってきて、選んだ白雲の切れ味に自信のあるプレゼントだ。

 

「空良の武器、魔王様が「……空良は途中から剣を使ってた、本当は剣を使うんじゃないか」と言ってから、プレゼント!」

 

「ありがとう!」

 

空良はピョンピョンとその場を跳ね始めた。

 

 

 

この短いようで長い平和な時間も終わる。

次にこうして楽しむ時間は訪れる事はない、勝つ(帰る)にせよ負ける(全滅)にせよ、これから彼女たち(異世界人)にプレゼントを渡すことも、相談に乗ることも、出来なくなる。

それを感じてるのか、無意識の内なのか……分からないが、彼女達の時間この時間を楽しみ、心にしまう。

永遠に訪れる事のない光景ではあるが、いつかまた会えることを願いながら……

そんな平和を過ごす中、ここに一人で悩む人物が居た。

 

俺はどうすれば、助けてください。 by元・魔王




~要らない豆知識~
作者がミスって、空良の武器を「刀」にしてしまったので、白雲に「剣」を生やしてもらいました。
辻褄を合わせるために武器はきっと折れるでしょう(未定)
ついでに刀も折れば問題ないです(問題しかない)


~要らない裏話~
見直ししてる時に海楽の最初の台詞見て「あれ、風呂入るシーンなんて無かったよな……?」と悩んだ。


次々回から新・魔王との戦いに入る予定です。

完結後にキャラ設定と裏話の投稿

  • 両方いる
  • 両方いらない
  • キャラ設定のみいる
  • 裏話のみいる
  • 作者に任せる
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