ポケットモンスターセイバーズ   作:宙の空、響く声

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どうも、うp主です。
乱入クロスオーバー回ですが、誰が乱入するかは前回を見れば分かると思います。
では、どうぞ。


13.黒竜・双刃

PMS本部、ポート。

羽剣「早く行かないと…」

火野を背負って治療室へ走る羽剣。ブレスを通信モードに変え、東に通信をよこす。

東「羽剣さん、何かあったんですか?」

羽剣「火野が猛毒に冒されている…内海さんに伝えて!」

東「はい!でも…」

羽剣「鮫島と黒曜は無事だ!」

東「分かりました!」

 

治療室。

内海「容態は?」

羽剣「倒れてから、目が醒めないんだ…火野の馬鹿、仲間が大事だからと言って…」

内海「それで、誰にやられたの?」

羽剣「彼が以前持っていたエンニュートのネガ化したものに…彼のお陰でエンニュートは我に帰りましたが…」

内海「やっぱり、仲間思いな所は変わらないのね。」

羽剣「はい…」

火野父が治療室に入ってきた。

火野父「内海さん…真琴は?」

内海「はい、解毒は出来たので。」

羽剣「あの、火野の父さん?」

火野父「羽剣君、私に聞きたい事でもあるのか?」

羽剣「はい、火野が戦いの時に突然目が赤くなったんですが…」

火野父「羽剣君、本当か!?」

羽剣「は、はい…」

火野父「真琴…まさかそんな事に…」

羽剣「どうしたんですか?」

火野父「…エレメンター。」

羽剣「何だそれ…」

火野父「人間にごくわずかな確率で存在する、特異体質者。感情が一定より強くなると、何らかの属性を身にまとい…暴走する。」

羽剣「まさか…」

火野父「真琴はこれと見て間違いない…目が赤いから、炎を纏ったのだろう?」

羽剣「は、はい…」

火野父「後で起きたら私から話しておく、それより彼のエンニュートは?」

羽剣「はい、記憶を取り戻した時にこのボールに入っていきましたよ。」

火野父「それは良かった…火野は、手持ちポケモン全てを大事に思っているからな…助かる。」

羽剣「はい、あと俺は援護しなきゃいけないので。」

火野父「頑張れよ!」

羽剣「はい、行ってきます!」

 

 

アローラ地方・魔城。

鮫島「で、誰だよ!?」

?「私はグラハム・エーカー。只の軍人さ。しかし、何だこの鎧は?私のフラッグと似ているじゃないか、なかなか上出来だな!」

羽剣「鮫島!無事か?」

鮫島「おう、お疲れさん!んで、火野は?」

羽剣「解毒は出来たからほぼおKだって。」

黒曜「良かった!」

グラハム「おいおい、私を忘れてもらっては困る!」

羽剣「とりあえず戦えばいいんだろ?じゃ、3人がかりで早く片付けるか!」

黒曜「了解!」

グラハム「人数の差が、勝敗を分かつ絶対条件ではないさ…では、それを証明して見せよう!」

 

3人は連携を取って攻撃を仕掛ける。しかし、グラハムは全てを紙一重で避け、的確に攻撃していた。

羽剣「つ、強い…!」

グラハム「例え威力が高くとも、当たらなければどうという事はない!」

鮫島「じゃ、3人で同時にアーマー技叩き込むか!」

黒曜「確かに…行くか!」

全員「アーマー技、行使します!」

羽剣ブレス「アーマー技発動。8ゲージ消費、ユニオンブレイク!」

鮫島ブレス「アーマー技発動。6ゲージ消費、グラウンドストーム!」

黒曜「アーマー技発動。5ゲージ消費、メテオライトヴァニッシュ!」

 

3人は同時に攻撃を叩き込んだ。しかし、グラハムは無傷だった。

グラハム「ふっ、甘いな…では行くぞ、トランザム!」

グラハムブレス「アーマー技発動。9ゲージ消費、グラハム・エクストリーム!」

それが聞こえた瞬間、グラハムは姿を消した。

羽剣「き、消えた?」

そう思った矢先、3人の身体に痛みが走る。

黒曜「うぐっ!苦しい…」

鮫島「くっ…ううっ!」

羽剣「くそっ…立てない!」

 

グラハムは苦しんでいる3人の前に現れる。

グラハム「ははっ、まだまだのようだな。しかし、なかなか楽しませて貰ったぞ!では、また会おう!」

グラハムは、歩き去った。

羽剣「ふう…何だったんだ?」

鮫島「とりあえず、戻ろう。」

黒曜「了解!」

 

ポート。火野が待っていた。

火野「羽剣さん!鮫島さん!黒曜くん!大丈夫ですか!?」

羽剣「ああ、大丈夫だ…」

鮫島「グラハム…何者だ?」

火野「もしや、センドラルか…?」

黒曜「センドラル?」

火野「ハイリンクに存在する幻のポケモン。理由は分からないが、別の世界から人を連れてくることがある…」

羽剣「確かに、グラハムに一切の悪意は感じられなかった。」

鮫島「しっかし、とんだ変態だよな…」

羽剣「忘れてたけど火野、元気になったな!」

火野「はい、大丈夫です。あと、僕の特異体質の件ですが…」

鮫島「な、何それ!俺聞いていないんだけど…じゃ、無性に熱くなったのは?」

火野「僕が原因だ…」

羽剣「とりあえず、火野の父さんの所行こう。」

火野「そうですね。」

 

司令室、火野父の部屋。

火野父「まず、真琴の特異体質の件だが…」

鮫島「はい…」

火野父「エレメンターである事が発覚した。」

鮫島「ま、マジかよ!」

火野「鮫島さん、知っているんですか!?」

鮫島「ああ…カントー支部にいる水無月麗那さんが水の、ホウエン支部にいる暁一馬が霊のエレメンターだった。んで、火野は?」

羽剣「よく覚えているよな…」

火野父「火のエレメンターである事が分かった。」

鮫島「これで3人目か…」

火野父「いや、4人目だ。シンオウ支部にいる滝川修二が水のエレメンターだった事が発覚した。」

羽剣「タイプ被りってあるんだな。」

黒曜「皆、ちょっと待って!俺、良く分からないんだ…教えて欲しい!」

火野父「では説明しよう。エレメンターは、感情の高まりによって対応した属性が発揮される特異体質だ。」

火野「ガ○ダ○でいうニ○ー○イ○みたいなものかな。」

黒曜「へぇ…」

火野父「因みに高まる感情に制約はない。しかし、負の感情の方が発動の敷居は低いらしい。そして、発動中は瞳の色が対応したものに変わる。」

羽剣「火野は赤色だから火だと分かったけれど、他はどうなんだ?」

火野父「水は青色、霊は黒がかった紫だった。更に言うと、この体質はアーマーにも関わっている。その属性と同じポケモンのアーマーを纏うと、他の装着者よりアーマーが強化されるという現象が発見されている。」

黒曜「すげー!」

火野父「しかし真琴の場合、話は別だ。属性の関係ないアーマーでも、かなりの力を発揮している。実際、他のエレメンターは属性と関係ないアーマーを使用した場合は、瞳の色と身体能力が変わるくらいだ。」

羽剣「こだわり眼鏡で技の変更も可能、って事か…恐ろしい。」

火野「まあまあ、僕が特異体質持ちだとしても、僕は僕だから…特別扱いしなくていいよ。」

羽剣「お、おう…」

火野父「…さて、3人に連絡するか…」

火野「連絡してどうするんですか?」

火野父「3人はチームを組んで、相互協力の関係を結んでいる。そこに真琴を入れようと思ったのだ。」

火野「はい、お願いします!」

火野父「さて、お願いするか…全員OKか!」

火野「は、速い!」

火野父「どうやら、明日話し合いたいらしい…場所はヒウンシティか…」

火野「はい、行きます!」

火野父「では、私はこれで…何!?」

鮫島「どうしたんですか!?」

火野父「新たにエレメンターとなった者がいるらしい…カロス支部で。」

鮫島「マジか!?」

火野父「では、私は失礼するぞ。」

火野「じゃ、僕たちも自室に戻ろう。」

黒曜「おう、火野の父さん説明ありがとな!」

火野父「どうも。」

 

続く。




セイバーズ第13話、いかがでしたか?
乱入したのは、グラハムさんでした!因みにELS結合後のグラハムさんです。
しかし、そんなグラハムさんが空気になっている気がしない…でもない。まあ、急展開が同時に発生しましたし。
では、次回予告。

次回、ポケットモンスターセイバーズ!

新たなる力・エレメンター…それは彼らを、何処へ導くのか……

次回、第14話「Inner blaze」

以上、次回予告でした。
読んで頂き、ありがとうございました!

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