火野の自室。
火野は1人、何か思い悩んでいるようだ。
火野「親睦を深めると言われても…何と言おうか……」
そんな時、パソコンから通知音が鳴る。レシラムが話したがっている。早速アプリを起動させ、マイクロホンを接続する。
火野>レシラム、おはよう。
レシラム>火野くんおはよー!
火野>相変わらず元気だね。
レシラム>僕、君と居られることが一番幸せなんだっ!
火野>えっ、本当に!?
レシラム>うん!だから、顔合わせの時もいつもの火野くんでいいんじゃないかな。
火野>アドバイスどうも!じゃ、行ってくるよ!
レシラム>待ってるよー!
火野は支度をすると、自室を後にした。
ヒウンシティ、某ビル。顔合わせの会場はここである。
火野「失礼します…」
火野は恐る恐る会場の扉を開ける。まだ二時間前と言うこともあり、誰もいなかった。
火野「とりあえず、深呼吸。」
落ち着く為、深呼吸をしようとしたが、タイミング悪くメンバーが一人入ってきた。
暁一馬である。
暁「念のため早く来たけど…おっ、いた。おう、初めましてだな。」
突然声を掛けられ、ビクッとする火野。しかし、しっかり相手の目を見て話す。
火野「はい、初めまして。僕、火野真琴と言います。これから、宜しくお願いします!」
と、丁寧に挨拶する。しかし、対する暁は、丁重に話されるのが嫌だった。
暁「いやいや、そんなに堅くならなくていいから!ってなわけで、宜しく!」
火野「よ、宜しくお願いします!」
暁「ところで、属性は?新入りが火の人と鋼の人がいるって聞いたんだが。」
火野「僕は火の方です。」
暁「おっ、そうか。それにしても、お前めっちゃ可愛いな!」
火野「あ、ありがとう…あはは…」
一時間後。二人の会話は依然として続いていた。
暁「そういえばお前、陽三さんの子なのか?苗字同じだけれども。」
火野「はい、そうです。」
暁「そうなんだ…気付いたら一時間経ってたな。」
火野「そ、そうですね…」
暁「もしかして火野、コミュ障?」
火野「いきなり酷い事言わないで下さい!僕、怒りますよ?」
暁「ごめんごめん、冗談だから。まさか本気にとられるとは…」
火野「そうだったんですね…すみません。僕、冗談を冗談と聞き分けるのが下手で…やっぱり僕はコミュ障なんだね…」
暁「冗談が本当になっちまった…」
空気が悪くなったビルの一室、また誰かが入ってきた。
中石「初めまして、火野さんと暁さん。私、中石裕也です。宜しくお願いします。」
火野「こちらこそ、宜しくお願いします。」
暁「君が鋼、って解釈でいいんだな?」
中石「はい、カロス支部のメンバーです。」
暁「そうか。…そういえば火野は?」
火野「あ、はい。イッシュ本部です。」
暁「へぇ〜いいな〜。俺んとこなんか田舎だぞ。」
開始10分前に残りの2人も到着し、ついに顔合わせが始まった(ここからカオス注意)。
水無月「えーっと、これからエレメンター同士の顔合わせを始める。私は水のエレメンター、水無月麗那だ。宜しく頼む。」
暁「水無月さん、親睦を深める訳だしもうちょっと気楽に行きましょうよ。」
水無月「そうと言われても…」
滝川「やはりいつもの水無月さんですね。あっ、俺は滝川修二。東さんが即位する前は鮫妖の集い・剣で一位だった男だ。よろしくな!」
火野「はい!宜しくお願いします!」
滝川「おっ、火野くんかな?さっきから暁くんの会話聞いていたけど、やっぱ可愛いな!」
暁「おい、どこで聞いてた!?」
滝川「服に付いてるピンだよ。盗聴器とすり替えておいたのさ!」
暁「ったく…滝川君は悪戯好きだなぁ。」
中石「ところで、皆さん…何のアーマー使っているんですか?」
滝川「おっ、そういえば聞いていなかったな…とりあえず、全員使用カード出してみて!」
暁「いいね〜じゃ俺から。最初にゴース貰ったけど、放置してる。今使っているのは、ダダリン、ヨノワール、オーロットって所かな。」
滝川「何故放置したし。」
暁「癖があって使いづらいし、必要経験値多いし…メガゲンガーだったら強そうだけど。」
水無月「暁くん、結局成長させるのめんどくさいんじゃない…じゃ、次は私。ブイゼル貰ってフローゼルにして、今でも使っている。後は対策としてラグラージとエンペルト、ってところかな。」
火野「タイプ補完が出来ているんですね!」
水無月「まあね、でも、電気+草なんていたら参るよ…いないけど。」
火野「い、いないんですね…デンジュモクは単電気ですからね。」
滝川「じゃ、俺いくわ。初期はホエルコ、ホエルオーにしてからはアーマー重くなったからサポートに回る時のみ使っている。それ以外なら、アバゴーラかダイケンキだな。」
中石「偶然でしょうか、同じ属性のカードが初期に来ているんですね。」
滝川「まあな。んで、そっちは?」
中石「私ですか?最初にサイホーン貰いましたよ。」
滝川「ほら、やっぱり偶然だろ。で、その後は?」
中石「はい、今は色違いボスゴドラ使っていますよ。メガチップも持っています。」
水無月「メガチップ持っているとか、なかなかね。」
暁「じゃ、火野は?」
火野「はい、初期はナックラーで、フライゴンにして使っていますよ。後はオノノクスとジュカインですかね。」
暁「珍しい…気付いたにもかかわらず、同属性カードがないとは…」
火野「暁さん…気付いたの昨日ですよ。それに、中石さんも昨日じゃないですか。」
中石「いや、実はそうじゃないんだ。実際、少し前から他の方とは違うと気付いていた…誰にも言えなかった結果、今になって分かったんだけど。」
火野「そうだったんですか…あ、これを忘れてた!」
そう言って、ユニオンカードを机に出す。
暁「へぇ…これか。俺も欲しいと思っていたんだけどね…」
火野「実は…全員分持ってきました!」
火野以外「マジかよ!?」
中石「第一、どうやって作ったんですか?」
火野「はい、予備が三枚、自分のが一枚で、研究員に三枚程作って頂けたので。」
暁「おい、予備って…壊れた事あんのかよ!」
火野「はい…あるんです。色違いツンデツンデ戦で。」
水無月「ああ!あのあなたが無茶した時の!」
火野「はい…その時です。」
水無月「結構無茶してるって鮫ちゃんから聞いていたけど…なかなかね。」
火野「は、はい…すみません。後、鮫ちゃんって呼ぶんですね…鮫島さんを。」
水無月「そうだね。結構やんちゃしてたけど、そっちに行ったら行ったで寂しくなってね…たまに連絡もらってるよ。」
火野「へぇ…そうなんですか。」
水無月「そうそう…あっ、滝川君、例のものを。」
滝川「え〜、あれやるんですか?また水無月さんが当たり引くんでしょ?」
水無月「まあまあ、とりあえず。」
滝川「はい…一応持ってきましたけど。」
滝川は、パソコン本体らしきものを机に置いた。
暁「またやんの?水無月さんも好きですね…」
中石「えっと、これは?」
水無月「人工知能・エイトミリオン。脳波を検知して、その中で何かを望む気持ちが一番強い人がその望む物に少し近付ける、ってものよ。」
暁「因みに、作ったのは俺なんだが、今の所二回やって二回とも水無月さんなんだよな…。」
火野「でも、あなたが作ったのなら確率は平等の筈…それに、まだ二回目なら!」
滝川「火野くん、ポジティブでいいな〜。」
水無月「じゃ、行くわよ!」
そう言って電源を入れる。すると、側面の蓋が開き、中から吸盤の着いた小型の機械が5つ飛び出した。
中石「これ、明らかにフ○ン○ルでしょ。」
火野「確かにフ○ン○ルだね。」
その吸盤は、5人の額に吸着する。
火野「へぇ…これで脳波を測るんですね。」
暁「そうそう、ってな訳。」
火野「はい…。」
滝川「おいおい、念じないと選ばれないぞ?」
火野「まあ、僕は望む物は特にないし…選ばれたらいいな、って人だから。」
水無月「さて、誰が当たるんでしょうね?」
一分後。各自の額からファn…吸盤が外れ、コンピューターの中に収納された。すると、コンピューターの下の引き出しが開く。そこには、白い金属の箱が入っていた。
水無月「では、暁→滝川→鋼の方の新人→私→火の方の新人の順に箱のボタンを押して。選ばれた人が押したら、箱が開くわよ!」
暁「おっ、一番最初か!ますます当たりそうにないな。」
ボタンを押す。開かない。
暁「う〜ん、開かないか…作ったの俺なのに、嫌われているのか?」
滝川「じゃ、俺行くわ!」
ボタンを押す。開かない。
滝川「もはや俺たち当たんないのはテンプレートかよ…」
中石「では、私がテンプレートを破ります!」
滝川「おう、任せた!」
ボタンを押す。開かない。
中石「開かない…仕方ないですね。」
水無月「はい、私のターン到来!火の新人くん、あなたの出番は無いわ!行くわよ!」
ボタンを押す。
何故か開かない。
水無月「まさか…私が外すなんて。」
火野に全員の目線が向けられる。
火野「ううっ…では僕が。」
ボタンを押す。
開いた。
暁「そっちと来たか…」
滝川「んで、何入っているの?」
火野は、中の物を取り出す。
アーマーカードに近い大きさの白い無地のカード。しかし、差し込む際に上に来る部分に突起があり、ブレスに差す事は出来ないようだ。
火野「これは…ん?何か書いてある…」
水無月「えっ、何も見えないけど…」
暁「幻じゃない?」
火野「いや、僕は見えるよ!」
滝川「じゃ、書いて見ろよ。」
そう言われ、ホワイトボードに文字を書く。
「雄力者絆成勇結我」
ホワイトボードにこう書いた。
暁「漢詩か…とりあえずレ点付けて読んでみたら?」
滝川「火野、これ本当か?厨二臭がするんだが…」
火野「本当なんです!今でも見えてますよ。」
水無月「不思議ね…暁くん、解読は?」
暁「一応。「勇ある者、雄と絆結べば、我は力と成る」、ってところかな。」
中石「とすれば、絆結ぶ雄とは一体…」
絆結ぶ雄…火野には心当たりがあった。しかし、存在を誰にも話してはならない。
水無月「火野くん、心当たりは?」
火野「う〜ん、無いですね…」
水無月「そっか。じゃ、親睦深められたので解散!」
暁「じゃ、これから宜しくな!火野、中石!」
火野&中石「はい!」
暁「さて、都会を満喫してから帰るか!」
その時、全員のブレスに通信が入る。
火野「内海さん、何があったんですか!?」
内海「古代の城に、ネガビーストが出現した。向かってほしい。」
火野「はい!…で何のネガビーストですか?」
内海「ボスと思われるハッサム、その他大量のノズパスが出現している。集まっている皆様方にも協力をお願いして。」
火野「はい、分かりました!」
暁「古代の城か…行きたいと思っていたし、ちょうど良い!」
水無月「暁、これ観光じゃないから。」
暁「わ、分かっています…」
中石「それにしても、何故古代の城を…」
火野「…まさか!?」
滝川「おいおい、早く行こうぜ。」
火野「…はい!」
虚無會。
拓人「さて、冷凍ハッサムにどこまで渡り合えるのやら…」
琉聖「それ言うなら地面か岩だろ…」
拓人「今の所、メンバーに炎タイプはいないからな。」
琉聖「ですけど…」
拓人「案ずる事はない。耐久は上げたしな。」
○アーマー
火野:フライゴン
水無月:ラグラージ
暁:ヨノワール
中石:色違いボスゴドラ
滝川:ダイケンキ
古代の城・入口。大量のノズパスが待ちかまえていた。
滝川「さて、片付けるか!」
火野「はい!」
暁「新人くん、無茶すんなよ!」
ノズパスの大群との戦闘が始まる。しかし、今まで以上に数が多いのか、なかなか減らない。
火野「どこかに、自動発生装置があるのか…?」
中石「いや、それはない。単に数が多いだけだ。」
滝川「まあ、どっちにしろ全て倒せばいい!こうなったら、あれをぶち込むか!アーマー・チェンジ!」
滝川はホエルオーアーマーに変える。
滝川「沢山湧きやがって…邪魔なんだよこの野郎ッ!!」
苛立ちが頂点に達して、目が青く光る。それと共に、強力なオーラを纏った。
滝川「全員、下がれ!」
水無月「おっ、アレをやるのね!」
滝川「分かるなら下がってくれ…」
全員下がったことを確認すると、滝川は巨大なバズーカを前面に出現させる。
滝川「見てろよ…!」
バズーカから大量の水が、凄まじい勢いで発射され、ノズパスの大群を粉砕し押し流した。
攻撃が終わると、滝川の目の色は元通りになった。
火野「任意で…発動させた!?」
滝川「まあ最初は暴走するけどな。結局、慣れって訳だ。」
水無月「さてと、ボス叩きに行くわよ!」
古代の城・B1F。
火野「どこだ…何処にいる?」
そう思った瞬間、冷凍ビームが後ろから飛ぶ。それは火野の肩に当たり、火野を吹き飛ばした。
火野「うわぁっ!?」
暁「火野、どうした!?」
火野「くっ…四倍弱点だけに身体ダメージも大きい…うわぁっ!」
水無月「待て待て!ハッサムの筈だが…」
そう言いつつ後ろを見る。そこには、鋏が凍りついたハッサムがネガビースト特有のオーラを放っていた。
続く。
セイバーズ第14話、いかがでしたか?
サブタイの意味は「内なる炎」。しかし火野くんが活躍する場面は一切なかった…かろうじて人工知能くじ引きくらいでしょうか…。
人工知能名のエイトミリオンは直訳すると「八百万」。八百万神(やおよろずのかみ)から由来しています。
因みに、出たカードは23話までほっとかれます。
それでは、次回予告。
次回、ポケットモンスターセイバーズ!
古代の城に現れたネガハッサム。その圧倒的な力で五人を追い詰めていく。
しかし、その中で火野は新たな力を手に入れる。
次回、第15話「太陽の翼」
以上、次回予告でした。
読んでいただき、ありがとうございました!