ポケットモンスターセイバーズ   作:宙の空、響く声

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6.誓いの翼

月読「後悔しませんか?」

拓人「其方こそ。」

こうして、所長と拓人の戦いが始まった。

 

一方、強制的に司令室に戻された羽剣は、ポートに着いたや否や、疲労で倒れた。

東「だ、大丈夫かな…」

羽剣「お、俺は…いったい…」

東「良かった。気づいた?」

羽剣「ここは…ポート?」

東「そう、あなたはここに来てすぐに気絶していたの。」

羽剣「そうか…所長は?」

東「多分拓人とやりあっている。危険だったら内海さんが強制帰還させるし。」

内海「羽剣君、起きた?」

羽剣「は、はい…」

内海「戦っていた時のあなた、あなたらしくなかったけど…大丈夫?」

羽剣「大丈夫じゃない。俺としたことが、感情に支配されてしまったんだ!俺は…俺は!」内海「まあ、命があったからよし!ってことで。」

羽剣「内海さん…ありがとうございます…。」

内海「熱くなる癖があったとはね…。アーマーのせいとはいえ…」

東「えっ!?アーマーのせいなの!?」

内海「残念ながら、事実よ。メガボーマンダアーマーを解析した所、闘争本能を活性化する物質を放出する機関があったの。」

羽剣「もしかして、アーマーから出ていた赤い粒子は…」

内海「そう、それが闘争本能を活性化させる粒子…タイラント粒子とでも言おうかしら。」

東「成る程、暴君粒子、って訳ですね。」

内海「東さん、ご名答!じゃ、私は所長のサポートしないといけないから、みんなは自室に戻って良いわ。」

羽剣「はい。」

 

一方、シャラシティでは、所長と拓人の戦いは続いていた。

月読「ほう、なかなかだな。」

拓人「あなたこそ。…ん?」

拓人のブレスに虚無會から指令が入る。どうやら、戻れってことらしい。

拓人「ちっ、良いところなのに…仕方ない、この決着はまた今度だな。さらば!」

そう言って、拓人はテレポートした。

月読「さて、戻るか。」

 

所長専用ポート。所長室内にある。彼が着いた時、内海が待っていた。

内海「お疲れ様です。」

月読「あんな骨のある相手は久しぶりだな。それより、羽剣君は?」

内海「猛省していました。しかし、あれがアーマーの仕様とは…。」

月読「だとしても、彼にはあれを制御出来る力量はある。何か負の感情がベースになったとしか思えん。」

内海「そうですか…。」

 

一方羽剣は、大怪我をした(4話参照)火野の見舞いに行くため、自室棟にいた。

羽剣「火野、元気かな…。」

一抹の不安を抱えつつ、羽剣はエレベーターに乗った。

しばらくして、火野の自室前に着いた。

羽剣は、恐る恐るドアを開けた。

羽剣「火野君?失礼するよ。」

そして、パソコンがある部屋に着いた。そのとたん羽剣は言葉を失った。火野の肩から、包帯が消えていたのだ。

羽剣「ひ、火野…」

火野「羽剣さん…そんなに驚いて、何かあったんですか?」

羽剣「肩、大丈夫なのか…?」

火野「とりあえずは、って感じだね。まあ、神経が損傷したせいで、なかなか思い通り動かないから、リハビリ中だけど。」

羽剣「火野…元気で良かった!」

火野「うん、腕動かない以外はね。あと、相棒に感謝しないと…精神的に支えてくれたんだ。」

羽剣「例のチャットか…。相棒が君を思ってくれる存在で良かったな。」

火野「あっ、あとこれ…」

そう言って、火野はユニオンカードを渡した。

羽剣「これは…?」

火野「ユニオンカード。カード同士の相性が良ければ、そのアーマーを融合して強化されるんだ。」

羽剣「でも、何故こんなものを…」

火野「さあね。僕は送られた設計図通りに作っただけだよ…」

羽剣「設計図、誰が寄越したんだよ?」

火野「う〜ん、Mr.XFとしか書かれていなかったからな…。」

羽剣「トラップとか無いのか本当に!?」

火野「うん、レシラムに設計図見せたら、問題ないってさ。」

羽剣「お前のレシラム、一体何なんだ…」

火野「英雄と言われる位だから、知能も高いんじゃない?(ま、実際設計したのも僕で、Mr.XFは僕のコードネームだけどね)」

羽剣「へぇ…そっか。頑なに信じないのもアレだからな…。リハビリ、頑張れよ!」

火野「はい!」

そう言って、火野が立ったその時。

動かなかった片腕が、動いた。

火野「あっ、動いた。」

羽剣「マジか…やったな!ってかキーボード打つ時どうしてたんだよ?」

火野「片手で。さて、内海さんに報告しないと。」

羽剣「俺から報告しておく。」

火野「ありがとう!あっ、あとこれ!」

羽剣「例の装置か…どうも!じゃ、後で。」

火野「はい!」

そして、羽剣は火野の自室から退出した。

火野「みんな、僕の為に…僕も頑張らないと!」

 

司令室前。羽剣は、火野のことを報告する為、ここに来ていた。

羽剣「ここにいれば、内海さんも来るはず…」

内海「羽剣君?どうかした?」

羽剣「はい、先程火野君の見舞いに行きました。」

内海「怪我が治った、と言いたいんでしょ?」

羽剣「な、何で分かったんですか…」

内海「あなたがわざわざここに来る理由があるとすれば、用件が限られる…そして、それが朗報であると信じた結果よ。はい、用件終わり。」

羽剣「では。」

内海「私は、Mr.XFとかと言う方から届いた謎の設計図を貴水さんと確認しないといけないので。」

羽剣「そ、それって…」

羽剣は、火野から手渡されたユニオンカードを見せる。

内海「えっ…」

羽剣「これ、ですよね。」

内海「何故…」

羽剣「火野君の方にも同様の設計図が届いたらしく…自力で作成した模様です。」

内海「彼が3Dプリンターを持っていることは知っていたが…まさか、設計図が彼にも届くなんて。」

羽剣「火野曰わく、カードの相性が合えば使えるらしいです。」

内海「ちょっと貸して。」

羽剣「はい、構いません…ん?」

その時、ネガビースト警報が各自のブレスから鳴り響く。

内海「…丁度良いわ。実戦で試して見るか。」

羽剣「はい…。」

火野「内海さん!」

内海「火野君、ユニオンカードってテストしてあるの?」

火野「はい、問題ありませんでした。」

内海「では、これを君に…」

火野「はい!」

 

暫くして、他のメンバーが来る。

東「内海さん、敵の情報を。」

内海「はい、ヤグルマの森にて、ネガハピナスが出現したの。物理で攻めれば、どうにかなると思うけど、拓人が乱入する可能性があるわ。とりあえず、出来るだけ頑張って。」

全員「了解!」

 

ポート。全員がアーマー装着の準備に入った。

羽剣「火野!これを…」

そう言って、渡しそびれていたフライゴンのアーマーカードを渡す。

火野「羽剣さん、ありがとう!」

羽剣「逆に何で行こうとしたんだか…みんな、行くぞ!」

全員「アーマー・プットオン!」

 

ヤグルマの森、入り口。ポートからワープし、ここに着いた。

羽剣「病み上がりだから、無茶すんなよ、火野!」

火野「はい!」

黒曜「じゃ、行くか!」

 

ヤグルマの森。やけに静かだった。

東「あれ?」

火野「変ですね…ん?」

羽剣「火野、どうした?」

火野「…来る!」

そう言った瞬間、火野は高くジャンプする。すると、火野が立っていた部分から、ネガペンドラーが現れた。

火野「こ、こいつが本丸かっ!」

羽剣「となると、ハピナスは…」

火野は、そのままブースターを点火し、空中で姿勢を安定させる。そして、銃撃を開始したが、謎のバリアで弾かれてしまう。そのバリアが現れた瞬間、ネガペンドラーが、ハピナスに見えた。

火野「これは…もしかして!」

羽剣「どうした火野!?」

火野「奴に…遠隔攻撃が通じない!それと、ネガハピナスの所以が分かった!」

羽剣「何っ!?」

火野「防御用バリアとして…ハピナスの幻影を使っているんだ!遠隔攻撃主体のメンバーは、アーマーを変更して!」

羽剣「まさか年下に命令されるとは…」

火野「す、すみません!」

羽剣「まあ良い…やってやろうじゃねぇか!!」

羽剣は、挿していたボーマンダカードを抜く。そして、ボスゴドラカードを挿し込んだ。

羽剣「アーマー、チェンジ!」

鋼鉄の鎧が、彼を包む。しかし、これで終わりではなかった。

羽剣「メガ・レヴォリューションッ!」

羽剣は、白い球体に包まれ…完全に包まれてから、間もなく白い球体が割れ、白銀の鎧を纏った騎士となった。

羽剣ブレス「白銀のメタル・メイカー!メガボスゴドラ!」

ネガペンドラーは、勝ち目が無いことを悟り、逃げようとする。しかし、羽剣が許すはずがない。

羽剣「さて、暴れた代償を払って貰いますか!アーマー技、行使します!」

羽剣ブレス「アーマー技発動。6ゲージ消費、ネオクリエイト!」

ペンドラーを取り囲む様に、地面から剣山が現れる。そして、それらはペンドラーに迫り、そのまま微塵切りにした。

その跡地に、フシデとピンプクのチップが落ちていたのだった。それを羽剣が拾おうとした、その時。

拓人「隙を見せたな…アーマー技、行使!」

拓人ブレス「アーマー技発動、7ゲージ消費、ジャスティファイバースト!」

拓人のアーマー胸部から、ビームが発射され、羽剣を襲う。とっさの判断で火野にチップを渡したものの、大ダメージを喰らい、うつ伏せに倒れる。

羽剣「くっ…」

羽剣ブレス「耐久値が限界に達しました。メガ進化、解除します。」

羽剣「火野…早く逃げろ…」

火野「置いていくなんて出来ません!僕がやります!」

拓人「ほう…あの時の少年か…あの時と違う君を魅せてくれ!」

火野と拓人は互角の戦いを展開する。黒曜と東はついて行けず、見ているしかなかった。

火野「なんで…なんでポケモンを奪ったの!?」

拓人「ボスの判断だ。私が知る由もない。」

火野「なら、何でそんな奴に味方するんだ!」

拓人「君には、知らなくて良いことだ!」

拓人は動揺した火野の腹部に突きを決める。火野はダメージを受けて飛ばされ、仰向けになる。すぐに拓人は、火野の腹を踏みつける。

火野「うわぁっ!うぅっ…ぁあっ!ぐぁぁっ…ぐはぁ!」

拓人「ハッハッハ、苦しそうだな!どうだ、反抗する余力もないだろっ!」

火野「うっ…うぅ……」

火野が力尽き、気を失いそうになる、その時。

?「これだからイッシュの奴らは…」

拓人をすれ違いに切り裂いた者がいた。それもかなりの速さで。更に、威力も高く、コバルオンアーマーに傷が付いていた。

拓人「ちっ…誰だ!」

?「お前に名乗る必要を感じない…」

火野は、力を取り戻し再び立ち上がる。

?「へぇ…なかなか諦めの悪い奴だね。」

火野「僕は…ポケモンを救いたい…ただその願いがあるだけだ!」

?「夢が一つあればいい…か、格好いいじゃん。じゃ、覚悟見せてよ!」

羽剣「火野…これを使え…」

火野「ボーマンダ…よしっ!」

火野は、ユニオンカードを取り出し、ブレスに装填した。

火野ブレス「BondUnite,Ready?」

火野「翼の絆よ、誓いを交わし我に纏え!」

?「張り切ってるね〜!」

羽剣「火野…マジかよ…」

火野ブレス「フライゴン、ボーマンダ…ユニオンフェイズ!」

火野は、ブレスを付けた腕を挙げ、叫ぶ。

火野「絆…融合ッ!!」

ボーマンダとフライゴンの形をしたエネルギーが現れ、拓人を襲う。

拓人「ぐあっ…!」

そのエネルギーは火野を覆い、アーマーと成って具現化する。

火野ブレス「アーマー・グレードアップ!ウィング・プロミス!」

 

火野「これが…絆?」

?「へぇ…格好いいね。俺は好きじゃないけど。」

 

続く。

 




セイバーズ第6話、いかがでしたか?

所長すげぇ(二度目)、あの人38ですよ。
ユニオンカードの効果がある組み合わせって…割と多そうですね。
火野君、復帰おめでとうございます!大怪我からの復帰は燃えます!
火野を助けた謎の人物って一体…気になります。
そして、なんといってもアーマー融合です!組み合わせがアレだなとお思いの方もいると思いますが、その通りです。
さて、次回予告ですが、羽剣君に迷惑かけんなと言われたので、私が。

次回、ポケットモンスターセイバーズ!

ユニオンアーマーの真価が、ついに明らかに…
そして、謎のネガビーストの出現で戦場はより混乱していく…

次回、第7話『絆、空を舞う』

以上、次回予告でした。
これで、年内の投稿は最後です。読者の皆さん、ありがとうございます。
そして、来年も宜しくお願いします。
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