後半書き直すかどうか、迷いましたが、このままでいきます。
その方が、ウチの古城君っぽいので。
不快にさせたら申し訳ない( ノ;_ _)ノ
姫柊が静かに泣いている。
姫柊自身もなぜ自分が泣いているのか、分からないのだと思う。
恐らくだが、この世界の物語――ストライク・ザ・ブラッドの修正力で、精神的に俺が叶瀬の血を吸うことへの忌避感、嫉妬、悲しみ等の感情が引き上げられているのだろう。
本音を言えば、修正力に反逆するために強引に叶瀬の血を吸っても良かったのだが。
今の姫柊を見ていると、叶瀬の血を吸った場合悲しみのむこうへと行きそうな気がして怖い。
雪霞狼にベットリと俺の血が付いているし。
「姫柊」
「は、はい」
俺が声をかけると、ビクッと身体を震わせて、恐る恐る顔を上げて俺の顔を見る。
俺は姫柊に近寄って、姫柊の隣に胡座をかいて座る。
「これから、色々な連中がこの島に、第四真祖にちょっかいをかけてくるだろう」
「そ、そうですね。いくら隠しても、どこからか先輩のことは漏れるでしょう」
「姫柊は覚悟があるか?」
「覚悟・・・・・・」
俺は姫柊の目を真っ直ぐに見る。
落ち着きを取り戻した姫柊も、俺の目を見返してくる。
「この島を守り、俺と共に生きる覚悟だ。獅子王機関とも場合によっては対立することになるかもしれない。大丈夫か?」
「せ、先輩は、獅子王機関と対立する気があるんですか?」
「その気は無いね。けど、場合によっては獅子機関と戦うこともあるかもしれない」
その時、姫柊は俺の隣に立っていられるか?
俺の問いに、姫柊は数分沈黙した後に答えた。
「わたしの血を吸ってください、先輩」
「本当に、良いんだな?」
「はい、一般人の叶瀬さんより、わたしの方が世間からバッシングを受けてもダメージ少ないですから」
ん? 何を言っている?
「か、監視役でもあるわたしのこの行動は、人命救助に当たると思います。・・・・・・だから」
やや汗をかき、少し恥ずかしそうに姫柊は言った。
「これからも、わたしが先輩の隣に立っていられるようにしてください」
「分かった。確かに叶瀬が一番最初に第四真祖の覚醒を手助けした。なんてメディアに報じられれば、叶瀬の身を守るのが大変になるしな」
叶瀬の実家のことを考えると、相当荒れるだろうな。
第四真祖の最初の婚約者。煩い奴等もまだまだ居るだろう。
「姫柊、吸血するためには多少は性的興奮をしないといけない」
「は、はい。それは知っていますけど」
俺は初めてだし、姫柊のためにもソフトなお願いをしてみた。
「姫柊のパンツを見せてくれないか?」
初めての吸血は、パンツを眺めながら太ももからいただきました。
その結果、俺の左頬が三倍くらいの大きさに変化したけど。
姫柊は世界を狙える拳を持っていると断言しよう。
ちょっとだけ嫌な顔をされたけど、パンツを見たい連中の気持ちが理解できた日だった。