転生して大魔導師になった男がTS転生して奴隷メイドになる話   作:息抜き用@匿名希望

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3話 リア、就職先(売り先)が決まる

 

 現在の世界情勢を理解したところで最初に戻る。

 リアの奴隷としての身分についてだ。

 

 

 先ず長い平和な時代が続いた事で社会に余裕が生まれた。そしてその余裕は道徳心の成長を促し、社会的弱者に手をさしのべられるほどにまで成長していった。

 社会的弱者、つまり奴隷の様な下級の身分の者達の事だ。

 特にリアの住むこの国、アーヴェルス王国は魔王との大戦以前から大国として続いている歴史ある国であり、フェルミとも交流のあった裕福な国である。

 

 そういった状況も後押しし、数代前の仁君とも讃えられる国王によってこの国の法や社会制度、特に奴隷制度は大きく変わることになった。

 大きなものとして私奴隷の禁止がある。全ての奴隷は国有となり国によって管理される事になった。

 孤児や破産者を悪辣な資本主義者に管理させるのではなく、国が介入して保護及び職の斡旋を行い早期の社会復帰を目指した。

 またそれに伴い法整備も同時に行われ、他の国々が変われないなか、この国の奴隷制度は社会からこぼれ落ちてしまった弱者を救済するための制度へと変わっていった。

 

 特に孤児を集めた施設では幼い頃より教育が施され、一定の年齢になった後、国の末端事業に動員された。また、低賃金ながらも給与も支払われていたため地方経済の活性化の一助ともなり、国力増大の一端を担った。

 

 ちなみに国有事業への動員の場合、契約時に決められた年数の経過や金によって自身を買い取れば自由になることもでき、その後も国と本人の同意の下で継続雇用も可能であった。

 更にある程度の職業の自由も認められ、身元が確かな事業主への労働力として相互同意の下で派遣や身売りされることもあり、そこで発生する金によってこの施設の運営費や孤児の養育費が賄われていた。

 

 

 長々とした説明になってしまったが何が言いたいかというと、儂リアことアルシュトリアは現在、売られそうになっている。

 

 多少の職業選択の自由があるとはいえよっぽどな条件でなければ蹴ることもなくそのまま契約する場合がほとんどだ。

 そんなよっぽどなものは娼館くらいなもので、他は国に認められている事業者のため従来の奴隷としての扱いをせれることなどない。もっとも娼館は娼館でその実入りの良さからある一定の人気はあるようだが…。

 

 大抵12~15歳の間に職が決まる事ががほとんどで、まだ9才であるリアが職を得るのはもう少し先になる予定だった。また本人もそのつもりで暮らしており、後数年間はスローライフを続けるつもりであった。

 そんななかで突然湧いて出た今回の話にリアは少々困惑しており、あまり乗り気になれなかった。

 しかしながら日頃からお世話になっている親のような存在である職員達の勧めはとても断り辛い。

 

 どうしたものか…。

 

「どうだい、受けてくれるかな?」

 

 目の前の優しげな青年がそう聞いてくる。どうでもいいがムカつくくらいに美形である。黒髪に緑眼でイケメンというよりは美人さんだ。

 

 元々過ごすつもり満々だったスローライフ数年間を今更捨てるというのもなぁ…。

 しかしながら今回提示された条件は奴隷としては破格のものである。

 住み込みで個室ではないが寝床があり、一日三食で夜勤手当てもある。給与も出るため計画的に貯めていけば天引きされる分と合わせて十数年もすれば自由の身になれるだろう。流石は御貴族様である。

 そう、貴族である。この国の伯爵家の当主様であり、この街を含む周辺地域一帯を治める御領主様でもある。

 今回はもうすぐで10歳になるという長男に、部下の扱い方などを教える教材として、歳の近い奴隷をお付きのメイドとして雇いたいという事らしい。

 そこで歳が近く聞き分けも良い、落ち着きがあり年下の子供達の面倒も見ている等の理由から儂が抜擢されたらしい。まぁ、なりは幼女でも中身はジジイだからなぁ…。

 

 よし……。

 

「わかりました、お受けします。これからどうぞよろしくお願いします!」

 

 本当はこのように元気な性格ではないが、子供っぽさをアピールしておけば扱いもそれ相応のものになりなにかと楽になるだろう。そんな打算もありつつ返事をする。

 

「あぁ、良かったよ。こちらこそよろしく」

 

「はい!」

 

 

 

 

 

 こうしてリアは伯爵家当主である様に雇われ、その長男付きのメイドとして働く事になった。

 

 

 因みにリア本人には知らされていないが伯爵が示した条件は息子と歳が近く、知識やマナーなどの教育が一通り終わっており、落ち着きがある。更には隣に置いても問題ない程度に見目の整っている者というものだった。

 リアは前提条件には問題なく、容姿も銀髪ストレートに黄金の瞳と白磁の様な白い肌という淡く美しい色彩を持っており、顔立ちも可憐で愛らしかった。つまりリアは伯爵の提示した全ての条件を数段飛ばしで楽々クリアしていたのであった。




そこまで説明する必要も無い設定を長々と書いてしまった。7割その場の思いつきをそのまま書いたけど筆がのってしまったのだからしょうがないよね。
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