悪役にされた俺の末路 作:盾長
神世紀300年5月1日、宇宙巡洋艦「有明」から放たれた緑色のビーム光線が射線通りに進み命中。二発放たれたうちの一発が肩周辺に当たったと……俺は思っていたんだ。酷いよ、全くの初見殺しだ。
「有明」から放たれた光線は当たったと思ったら弾かれるように四方八方へと細かく散り命中した彼女に何とかすり傷すら負わせていなかったのである。原因は後の研究で驚きの結果を得る事になるがそれはまた先のお話。
俺は、やってはいけない「先制攻撃」を彼女達勇者にしてしまった。彼女らからしてみればそれはもう、俺からの宣戦布告と言っても良い状況である。
「撃ってきたわ!」
「高嶋、怪我はないか!?」
「うーん……? 全然平気だよ?」
彼女らに動揺が走り、俺は嫌な汗で一杯になる。俺は直ぐに反転を指示。この砲では勝てないと悟った俺は屈辱的な撤退作戦を敢行した。俺はとっさにその場を去るように走り、二百メートル近くある戦艦や巡洋艦は旋回を始めた。
俺を止めようとする彼女らの声は小さくなっていき、直ぐ後ろでは次々と戦艦らが討ち取られていった。
どんな風に爆沈していったのかは知らない。ただ無人の樹海を後ろも振り向かず走った。味方からすれば敵前逃亡も良いところ。この時、俺は自分自身の事しか考えられなかった。走って走って、とうとう息切れて後ろを振り返った。
そこにはあれだけ居た艦隊がたったの六隻にまで撃ち減らされていた。
「金剛」「鳥海」「初春」「親潮」「朝潮」「メリーランド」。クラスは分からないがこれがこの戦いで生き残った面子のようだ。
「たったの……これだけ……?」
ただ立ち尽くすしかない。20隻近くいた艦隊が今や僅かに6隻。うち1隻は中破。話が違うじゃあないか。自称神様。
後に「第一次樹海内海戦」と神様によって名づけられる戦いは我が軍の惨敗と言う形で幕を閉じた。
参加艦艇26隻のうち、生きて帰ったのは僅かに6隻であった。
樹海化と呼ばれる現象が現実世界へと覚めつつあるこの境で、俺はあの戦いを振り返り次こそはの決意を固めた。
ー戦後ー
樹海化と呼ばれる現象が解けた後、俺は飛ばされたのはどうも四国の観音寺市と呼ばれる町に強制転送されたらしい。
自称神様のサポートは手厚かった。
家がない俺はその神様の指示通り、市内にあるホテルにしばらく泊めてもらう事になった。根回しが効いていたのか、俺はフロントに入ると直ぐに部屋へと案内してもらった。
ベットが一つに机と椅子がそれぞれ一つずつ。机にはパソコンが置かれている。窓からは太陽の光が差し込む。
此処が、当面の間、僕が過ごす新しい住まいになった。
ところで、住まいは確保したのだけれど食事は……どうやって確保したら良いんですかね?
登場した艦名は全てオリジナルの物となります。みんな金剛型や村雨型となります。
後継艦はまた後ほど。
壇上君は彼女らが暮らすこの観音寺市のホテルに住む事になりました。予約や費用は自称神様が全てこなしてくれたのでしょう。
そういった意味では間違いなく神様だと思います。
そしてビーム光線が勇者に効かないという事実(設定)