悪役にされた俺の末路   作:盾長

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発令、彩雲作戦!

 結局あの後、自称神様からのメールによって食料は自給自足で補えと言う鬼畜電文が届き、俺は今近くのコンビニにて食料と水の調達に当たっていた。しばらく此処が僕にとっての補給基地として申し分ないほどの活躍を見せてくれるのだろう。

 

 また、此処で浪費される費用は全て自己負担ときたものだ。勇者と言う未知なる敵と戦い、その上で地理上の不利を抱えているのだ。こう言った方面でのサポートも手厚くしてくれなきゃあ自称神様のお願いは達成できないであろう。

 

 最も、此処で愚痴ったところで何一つ環境が変化するわけではないのだが。

 

 ……後1.600円あるかないか。これが今持てる全財産である。詰みゲーとはまさにこの事。これが尽きた時、俺はそのまま餓死するのだろうか。未来はとても悲観的だ。

 

 丁度その頃、その自称神様から一通のメールが手持ちのスマホに届いた。このスマホの手数料は全て神様が自己負担してくれているらしい。此処だけは太っ腹と認めてあげよう。内容は以下の通りだった。

 

 

「発令! 彩雲作戦! 壇上君は直ぐに艦隊を率い樹海化に備えてもらいたい。本作戦の主目的は新兵器回収にある。詳細はおって報告する」

 

 

 俺は新兵器と言う言葉に少し戸惑いを覚えるも、樹海化はメールを見た直後にやって来た。全ての物が止まり、何処からか花びらのような物が大量に吹き荒れてきた。なるほど、これが所謂「樹海化」と言う奴か。

 

 スマホを取り出し、俺は戦いに備えた。

 

 先の戦いからまだ数時間と立っていない。

 

 

ー戦闘ー

 

 

「発令、彩雲作戦! 樹海を横切る新兵器を粛々と回収せよ。貴官の武運を祈る」

 

 

 樹海に入って直ぐ、俺のスマホにはこのようなメールが受信されていた。どうやら、その新兵器はこの世界を突っ切ってやってくるらしい。

 

 本作戦に必要な艦種は「空間母艦」と言われる空母の一種だ。つまり、今回俺に与えられる新兵器はきっと、勇者に対抗出来るほどの力を持つ戦闘機なのだろう。

 

 プロペラかジェットか。それだけで本作戦の難易度は充分に変わってくる。前者なら下手をすると貰える兵器が全て破壊されて作戦失敗。後者なら艦隊が全滅してその戦闘機が降りられなくなり作戦は失敗する。

 

 俺はスマホの画面の操作し、艦隊を簡素ながら緊急編成。もって参加艦艇全艦に出撃を命じた。

 

 数分後、艦隊は背後から突如出現し俺の両脇で陣形を形成し始めた。

 

 参加兵力は極めて大規模である。

 

 先の戦いで苦い経験をした俺は前回の二倍ほどの兵力で挑み、部隊も二つにわけた。一つは真っ向から勇者と対峙する戦闘艦隊。そしてもう一つはその新兵器を回収するためだけに編成された特務機動部隊だ。

 

 戦闘艦隊の旗艦は戦艦「バトル・オブ・ブリテン」。特務機動部隊の旗艦は空間母艦「天城」。有名な空戦と未完成の空母の名を関したそれぞれの部隊は俺の号令とともにそれぞれの作戦地域に向かって発進した。

 

 

「諸君らの武運長久を祈る。全艦、戦闘用意ッ!」

 

 

 それっぽい言葉を決めて、俺の艦隊は今、勇者達の目の前に布陣した。「バトル・オブ・ブリテン」を旗艦にした戦闘艦隊は本艦を含めた戦艦20隻。支援艦は巡洋艦18隻。駆逐艦12隻から成る空前絶後の大艦隊だ。

 

 一方、俺の上空で空中待機している特務機動部隊の編成は空間母艦「天城」を筆頭に6隻。護衛には駆逐艦12隻、巡洋艦3隻。

 

 俺は一番兵力の多い戦闘艦隊を囮とし、新兵器到着までの時間稼ぎに使った。主砲の弾種はビームが通らなかったため、ごく普通の通常弾。

 

 問題はこの程度の装備で、果たしてどの程度時間の稼げるのかと言う事。

 

 同日午後18:25分、戦艦「バトル・オブ・ブリテン」を含む戦闘艦隊は勇者達を射程圏内に捕らえ、火蓋は切って落とされた。




 簡単な彩雲作戦の概要。

 ・本作戦は樹海を強行突破して合流を待つ新型艦上攻撃機の回収にある。敗北条件はこの新兵器の授与失敗。もしくは艦隊の全滅。

 勝利条件は勇者の撃退。または新型艦上攻撃機全機の収納。もしくは半数の確保。

 本作戦の参加艦艇は以下の通り。

 戦闘艦隊の旗艦「バトル・オブ・ブリテン」を含めた戦艦20隻。巡洋艦18隻。駆逐艦12隻。戦艦は全て戦時急造艦である「ハリケーン級戦艦」。前回の戦訓から主砲の弾種は通常弾となっており、数隻は貫通弾を装備。

 30cm砲を5基(2基は艦底部)搭載の新型戦艦。連装砲で現在も建造中。巡洋艦は村雨型のものを簡易的にし大量生産。駆逐艦は「神風型」と呼ばれる物を量産した物。

 磯風型の主砲は12.7cm。三連装砲の物を1基のみ搭載。外観はヤマトの磯風型突撃駆逐艦によく似ている。魚雷は未搭載。

 一方、特務機動部隊は空間母艦「天城」を中心とした空間母艦6隻。巡洋艦3隻。駆逐艦12隻。

 空間母艦は「天城型」と呼ばれるタイプを量産した物。飛行甲板は二段になっていて、二段目は出撃用。一段目の全通甲板は着艦用となっている。

 艦橋は右舷前方に設置された。

 こちらは生産は全て終了している。

 彩雲作戦参加艦艇は合計72隻。果たして、何隻が生き残り、作戦は無事に完了する事が出来るのだろうか!?

 次回をお楽しみに!
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