悪役にされた俺の末路 作:盾長
友軍としてやってきたのは、とても航空機とは言えないような代物ばかりだった。先ず、先頭を行くのはコックピットと胴体がそれぞれ分離してやがる謎めいたドイツの試作偵察機であった。
スマホのWikiを開きそれらしい航空機を探した結果。こいつは「ブロームウントフォスBV 141」と言う変態偵察機だ。設計者はドイツの技術者「リヒャルト・フォークト氏」俺は今、彼にもう少しまともな形をした航空機はなかったのかと今すぐにでも問い詰めてみたい心境だ。
しかも優雅に飛んでいやがる。
後続に続いているのはまた独特な外観を持つ戦闘機「フォッケウルフ トリープフリューゲル」開発国は勿論、ドイツだ。
名前にあるとおりフォッケウルフ社が設計した垂直離着陸機なのだがV2ロケットのような胴体を持ち、小さなラムジェットでその飛行を可能としていた。
一応名目上は戦闘機なため対勇者戦に投入する事は出来なくもないが、正直俺は今、コイツらを実戦に出す事にためらいを覚えている。
友軍とは思いたくもない友軍はまだまだ続く。同じくドイツからやってきた「ブローム・ウント・フォス Bv P202」もまた神様から授かった頼もしくもない友軍機である。
設計者は勿論、安心、安全、平行運転なリヒャルド・フォークト氏。俺は彼からなんらかの呪いをかけられているのだろうか。それとも好かれているのだろうか。こいつは可変斜翼機と呼ばれている。
名前の通り、翼が斜め上に生えている斬新な変態航空機である。
そして最後に続く支援機も、安心と信頼のドイツ製航空機。
その名は「リピッシュ P.13a」三角形のような形をしたドイツの迎撃戦闘機だ。予定ではマッハ2.5を出す頭おかしい(褒め言葉)デルタ機になるはずだったが実機は生産されていないそうだ。
武装は不明で、友軍としてやってきたものの、俺のスマホスペックでも非武装のジェット迎撃機として登録されている。
神様は何故、こいつを友軍機として選んだのか。その真相はいまだに分かっていない。と言うか知りたくもない。
以上が神様から送られてきた友軍機なのだが多分、二度と実戦に出る機会はないであろう。
友軍機の収納に多少困ったが、ひとまずカレイジャス意外の各艦に着艦させ甲板上で待機してもらう事にしたのだが……錬度が低かったのか、それとも幅が収まりきれなかったのか少なくない数が樹海の肥やしになった。
友軍機の収納を持って、俺は彩雲作戦の終了を宣言し前衛でフルボッコにやられている空中艦隊に撤退命令を出した。
最大戦速で逃げたかいもあり、当時残存していた約半数が撤退に成功した。
と言っても6隻しか居なかったが。
6隻が俺が居るところまで後退するとこの樹海化と呼ばれる現象が消え、また香川に戻って来た。
戻って来た際、確保していたはずのコンビニ弁当がいつの間にか消滅していた。俺は軽くなっていく財布に恐怖を覚えながら弁当より安いおにぎりを購入した。
帰り際に、今回獲得した友軍機の運用方法を考察していたがどれも現実味がないため脳内プランで終り結局結論の出ないまま拠点となるホテルについてしまった。
「こいつらが空を飛んだら……彼女達はどんな反応をするのだろうか……」
自室に戻った途端、俺の脳裏にはそんな小もない疑問が浮かんだ。神様、お願いですから次に友軍を送るときはもう少しまともな航空機を俺に恵んでください。
出来ればフォッケウルフみたなのをお願いします……。