気が付くと真っ白い空間にいた。あるのは自分が寝ているベッドだけ。他に何もない、ただ広いだけの場所。
「どこだここ?」
バイト先からの帰りで......えっと、たしか。
「トラックに轢かれたんだっけ」
ここは病院ってわけでもなさそうだし。
「ここは生と死の狭間じゃ」
そこには白い服を着た、白髭の爺さんがいた。
生と死の狭間?それじゃあ俺は......
「死んだというわけか?」
「そのとおり」
すなわちテンプレ転生来たーーー!!!っというわけか。
「神のミスで死んだとかそういうのではないぞ」
「えっ、じゃあなんでここにいんの?」
「知らん」
知らんて、マジじゃあ転生ってなし。じゃあ、なぜここに?
まさか、俺を消してミスを隠そう言うのか神様!それでいいのか神様よ!
「神様、俺をどうするつもりだ?」
「お主はどうしたい」
「どういう意味だ」
「ここは生と死の狭間。すなわち、元の体に戻り閻魔裁かれるのも、輪廻の中にぶち込むことも、新たな世界に旅立つことも思いのままじゃ。ただし違う世界に行く場合、その世界に合わないような力は与えられないがのう」
俺が好きに決めてもいいのか!なんて大盤振る舞い。あまりの嬉しさに踊ってしまいそうだ。
しかし好きに決めてもいいと言われると本当に悩む。転生は絶対として、どんな世界に行くかとか。どんな能力をもらうとか。
それに世界に合わないような力は与えられないというのは物語の世界に行く場合なら他の作品の能力とかはもってけないのか。
う~む、悩むなー。
「騒がしいのう。時間もないし早く決めてくれんか」
あれ時間制限なんてあったの?えーっとそれじゃあ。
「ハイスクールD×Dの世界でお願いします!!」
最近見てておもしろかったしな。それにかわいい娘がかなりいたし。
「あの世界は危険なんで強力な神器、そして俺にハーレムを!!」
男なら誰しもハーレムに憧れるしな。それにしてもなぜあの、おっぱいの事ばかり言ってるあいつでもハーレム作れるんだなら俺だって。
あ、おっぱいで思い出した。
「ドライグをおっぱいドラゴンと呼ばせないよう頑張ろ!」
なんかいろいろと可哀想だったような気がするし。
「そんなもんでいいかのう」
「もう十分だ」
これ以上言ったら罰が当たりそうだし。
「ハーレムはお主の行動次第だから何とも言えんが、できやすいような世界にしとこう」
「ありがとうございます」
なんていい神様なんだ。なら俺はイッセーを超えるハーレムを作ってみせる。
「では兵藤一誠となり楽しい人生を味わってくれ」
あれ?
「いや、俺べつにイッセーになりたいわけじゃ」
「条件はあってるじゃろ」
確かにあってるけど、『赤龍帝の籠手』と呼ばれる強力な神器だし、ハーレム作ってけど。
あんな常に命かけてますみたいな人、俺がなれるわけない。
「ちょっと神様」
「儂は神じゃないしのう」
「えっ」
「それじゃあよい人生を」
そう言い爺さんは笑い。
俺の視界はそこで失った。