黒歌を我が家に迎えた翌日、リアスが此処に来るが黒歌についての対策は一切できていない。やばいどうしよう……。猫の姿になってもらってもばれるだろうし、いっその事普通に紹介でもするか。
ああだこうだ考えてるうちにリアスが来る時間になっていたようで、家のチャイムが鳴ったので玄関に行く。
誰か紹介したい人がいるとか言っていたが誰だろうか、などと少し現実逃避しながらドアを開ける。外にはリアスとサーラ、護衛のためかサーラの眷属候補のコナリアさん、そしてリアスの後ろにいる白い髪の少女がいた。多分この子がリアスの紹介したい子なんだろう。
「それでは夕方迎えに来ます」と母さんに手土産を渡し、さっと後にするコナリアさん。びしっと着こなしたスーツの姿はかっこいいが、しかし残念なことにあの人は裸族なのだ。
サーラに紹介されて初めて会ったときは全裸だった。リアスとサーラは顔を真っ赤にし、一緒に来ていたリアスの母親、ヴェネラナさんに「娘達に粗末なものを見せるな」と彼の息子さんを消滅されかけていたのは記憶に新しい。
「それで、その子誰なの?」
三人を自分の部屋に案内をして、彼女のことを聞く。
「この子は、私の眷属になる予定の小猫よ」
リアスに紹介された小猫は黙ったままこちらを見ているだけだ。緊張でもしてるんだろうか?
小猫がふいに抱き着いてきた。
え?ちょ、なんなの。
「こ、小猫何やってんのよ!」
「そうですよ、うらやましい」
「この人からお姉さまのにおいがします」
リアスたちが俺から離そうとするがなかなか離れようとしない。
お姉さまって誰よと考えたところで、ピンっときた。多分黒歌のことだろう。どっかの屋敷に妹を置いてきたって言ってたし、この子の頭から猫耳が出てるから多分あってるだろう。違ったらまあ、あれだろうけど。
「ヘルプ!ヘルプだよ黒歌!」
「イッセーどうかしたかにゃ」
「おーねーえーさーまー!!」
黒歌が現れた瞬間、俺をペイッと投げ捨て、歓喜の声を上げながら突撃しに行った小猫。タックルの勢いが強かったので黒歌はそのまま床に倒された。倒された際、鈍い音がしていたので頭を強く打ったのだろう、黒歌は気絶している。自身の姉を押し倒した小猫は、そのまま姉の体に顔をこすりつけている。
リアスとサーラは状況が呑み込めないのかおろおろとしていた。
「それじゃあイッセー、どういうことか説明してもらいわよ」
少し時間がたち、気持ちが落ち着いたであろうリアスから説明を求められた。ばれたので昨日起きたことを包み隠さずに話した。そしたらリアスが彼女は「はぐれ悪魔なのよ」「小猫を捨てたのよ」など言ってきたので、それについてもこたえようと思ったが俺より黒歌本人に話してもらうべきだろう。
小猫にいまだに抱き着かれている黒歌を見ると、ちゃんと意図がわかったようで、うなずき、昨日話してくれたことをリアスたちにも話した。
彼女の話が終わったところで、皆さん泣いていたりする。小猫なんてもう号泣だ。
「黒歌についてはよくわかったわ。私がお兄様に頼んで絶対にはぐれ認定を撤回してもらうわ」
握り拳を作り、意気込むリアス。
いやー、早いうちに解決のめどが立ってよかった。時間がたつとなかなか難しいことだろうから。それに姉妹も仲直りできたみたいで。
その後は5人で遊んですごしたのだが、途中でなぜか黒歌とリアスで小猫はものすごく可愛いといった話になっていて、話の中心となっているお方は、終始顔を赤くしていた。
その際見せられた小猫の写真。
リアスのお兄さんが撮った写真で、段ボールにちょこんっと座っている小猫は非常に愛らしかった。