「いっくぞぉぉぉ!」
今、目の前で剣を振り回しているのは、リアスの騎士として転生悪魔となった木場祐理。
『魔剣創造』という神器の持ち主で騎士ということもあり、リアスのお兄さんの騎士に剣術について学んでいるそうだが、真面目にはしてないらしい。
リアスやサーラもついに『悪魔の駒』をもらえる歳になり、眷属をどんどん集めていった。サーラは兵士以外全部集め、リアスは目の前にいる騎士の祐理、戦車の小猫、そして女王と僧侶が一人ずついる。
リアスやサーラが兵士を作ってないのは、将来的に俺を眷属にしたいからだそうだ。
『悪魔の駒』は自分の実力がないと眷属にすることができないので、俺を眷属とするために二人とも努力を欠していない。その甲斐があって、サーラは自分の弟と父を殴り倒して次期当主の座を奪い取ったそうだ。
余談だが、実力さえあれば何でも眷属にすることができるそうで、ガンプラや戦艦などを眷属にしたシーグヴァイラさんが話題となってるらしい。
擬人化したそうなので俺も一度は目してみたい。リアスらの同世代なので紹介してくれないかな。
さて、何故祐理と戦っているかというと、彼女に新しい魔剣ができたから見てくれと言われたからである。魔剣を見るだけだろうと思い了承したら、なぜかこのような事になったのだった。
「さすが僕のライバル。僕の作った新しい魔剣を使わなければならないみたいだ」
「それを見るために呼ばれたんですけど」
何はともあれ、やっと目的のものを使うようだ。祐理が出した魔剣は、白く聖なる気を放っているものだった。
祐理が剣を大きく振りかぶると、剣が放つの光が強くなっていき、振り抜くと閃光となり俺に襲い掛かってきた。それは魔剣ではなく聖剣と……って聖剣!?
予想外の出来事に驚き反応が遅れてしまい、攻撃を受けてしまった。
禁手化が間に合ったことと、威力自体がそんなに高くなかったこともあり、大したダメージを受けることはなかった。
「その聖剣どうしたんだよ」
「僕の魔剣創造で作ったものに決まってるじゃないか」
「なんで魔剣創造で聖剣ができるのさ」
「魔剣創造の魔は魔法の剣の魔。すなわち聖なる力を持った魔法の剣である聖剣だって、造れて当然じゃないか」
んなあほな。
そんな理論、納得なんてできないが現に、できているので認めるしかないのか。
目の前で、「ふっふ~ん、僕はすごいだろう」と、ドヤ顔でない胸を張る祐理を見ると、物凄くイラッとする。
そういえば彼女過去の出来事で聖剣嫌ってなかったけ?
聞いてみると。
「あまりに聖剣のことばかり考えていたら、なんか好きになっちゃたんだよね。そう、これはまさしく愛だ」
一頻り愛を叫んだあと、にへらと笑いながら次々と聖剣を作り出していく祐理。ある程度造ったら、それを空中に浮かべ始める。
そして、表情を消し、声のトーンを落とし、
「けど、実験の首謀者は殺すけどね」
浮かべていた剣を壁に飛ばしていき、すべて刺さったところで爆発させた。
「そのためにはもっと強くならなきゃ」
そう言った後、いつも道理の表情に戻っていた。
「じゃあ次は、魔と聖を混ぜたものでも作ろうかな」
「いやそんな簡単にはできないでしょ」
「大丈夫だよ、朱乃さんに手伝ってもらいながらするから。教えてくれますよね」
「ええもちろんですわ」
いつの間にか朱乃さんがニコニコとした笑みを浮かべながら立っていた。
この人何考えているのか分かりずらいから苦手なんだよね。
「ありがとうございます」
「いえいえ、当然のことですわ。それよりも、先ほど破壊した壁についてリアスが呼んでいました」
「え、いやその」
壊したらそりゃ怒られるわな。
逃げ出そうとする祐理に、軽めの電撃を浴びせて、祐理の首元を掴む。
「イッセー助けてー!」
「ムリ」
「いやぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」
朱乃さんに引きずられ、悲鳴を上げながら連れ去られていくのを見てることしかできなかった。
できるのは祐理の無事を心の中で祈ることだけだった。