「イッセーくん」
泣きながら家に来たイリナちゃん。どうしたんだろう。昨日、俺が帰った後お父さんに盛大に怒られたんだろうか?
「私ね、引っ越しすることになったの」
はい?どういう事だろう昨日の今日でいったい何があったんだろう。
どうやら昨日の聖剣が事の発端らしい。
聖剣は限られた人にしか使えないらしく、しかも昨日のあれはかの有名なエクスカリバー。教会側はこちらで面倒見るからこっちへ来いどのこと。
「イッセーくんと別れるのいやだよ!」
俺だって嫌だ!友達が引っ越して行くのなんて。しかも海外だ、そう簡単に会える距離じゃない。
けど駄々こねたってどうにかなるわけないし...。
引越しするのに一ヶ月あるそうなので、イリナちゃんとの思い出を増やしていこうと決めた。
次の日から、毎日イリナちゃんと遊んだ。
朝から夕方までひたすらに。
ヒーロごっこや普段なら全くしなかった、おままごと等さまざまな遊びをした。
おままごとの最中イリナちゃんに「大人になってもこういう事できたらいいな」なんて言われた。
そうだね、いつまでもこうやって遊べるようななかっだたらいいのに。
「あと数日で引っ越しするイリナちゃんにプレゼントあげたいけど、何あげたらいいと思う」
ここは精神世界イリナちゃんに何かしてあげたいか決まらずドライグ、エイシャさんとベルザードさんの三人に相談しにここにやってきました。
「ここ最近遊んでばかりで、ここに久々に来たと思ったら」
「そうだよー私だってまだもらってないのにー」
相変わらずのベルザードさん、この人には期待してないから別にいいけど。
「イッセーよプレゼントはいいとして、もっと前から考えるべきことじゃないのか」
はい、おっしゃる通りです思い出を作ることばかり考えててすっかり忘れてました。
「過ぎたことはもういいんです、それで何かないですか」
「はーい私はねぇ。別れ際にキスをして俺はここでいつまでも待ってるよって言えばいいと思う。きゃー!!」
ハイテンションのベルザードさん。やはりこの人は役に立ちそうにない。
「ネックレスとか指輪はどうだ」
「いやそんな金ないし。エイシャさんだったら何もらったらうれしい」
「そうだな剣や防具なんかがよかったな」
龍であるはずのドライグが一番ましな答えって......
「ならーイッセー君が自分がプレゼントだって事で赤龍帝ってばらして、一緒について行っちゃえばいいんだよー」
「ダメだろ」
結局何も決まらず俺が本気で考えて決めたならたぶん喜んでくれるはず。ってなわけでここは解散となった。
引っ越し当日、家族と一緒に紫藤家を見送りに空港に来ています。
「じゃあイッセーくんこれでお別れだね」
「そうだね」
「やっぱりイッセーくんと別れたくないよ」
そして俺にしがみ付き泣き出す。
どうしようか。親たちが説得しているが離そうとしない。
「イリナちゃんこれ」
そしてプレゼントを渡す。中にはリボンが入っている。
「一生の別れってわけでもないし、ここに何時でも居るから何時でもここにおいで」
「イッセーくん」
「それにイリナちゃんがピンチには何時でも駆けつけるからさ。きっとまた会えるよ」
そう言いながら笑いかける。
思いが伝わったのかほほを赤らめながらも俺を離してくれた。
「それじゃまた」
「うんそれじゃあまたね」
そうして紫藤家は外国へと引っ越していった。