Muv-Luv The alteration 作:詩仙堂黒猫
投稿当時、これはPart11の後書き掲載でした。
エピローグだけの為かなり短い物となっています。
ご了承ください。
これより語られるは幕間のお話
旅人は来たりて世界は変化した
未知なる明日への篝火が灯され
歴史はその姿を変えていった
これはその変化のほんの一幕
「さて、本日はお忙しい中わざわざお集まりくださりまして、ありがとうございます」
和哉は円卓を囲む様に座る帝国軍高官たちを確認する様に見渡しながらを言葉を紡いでいく。
「これより次世代統一規格戦術機開発計画について説明させていただきます」
篝火はその役目を果たした
世界に変革を知らしめるという始まりの役目を
「ところで楠木特務中尉。つまらぬ事かも知れぬが、ひとついいかね?」
和哉の斜め向かいに座る将校が、手元に配られた資料をめくりながら手を挙げる。
「はい、どうぞ」
「この戦術機、まだ機体名称は決まっていないのかね?」
「はい。もっとも、現段階においてはと付け加えますが」
和哉の応対に別の高官が顎を摩りながら口を開く。
「まあ、開発計画の着手が決定になった今ならば付けても問題ないのではないかな。まあ、いささか時期尚早かも知れぬがね」
「待て、これは国連側にも聞かなくては後で問題になるぞ」
その言葉にまた別の高官が問題点を提議する。
「だが、香月博士からは今回はこちらが主導で構わないと言っている。問題あるまい」
「それなら決めてしまいましょう。これに関しては時間をかけるのも勿体無いですし」
その言葉にその場に居る者たちはそれぞれの考えを口にしていく。
「ふむ、吹雪が雛形だから吹雪弐型、いや吹雪・壱型丙かな。さもなくば吹雪・改になるか」
「私はその名には反対だな。この戦術機がこれからを変える第一歩と考えると、それなりの名前が必要だろう?」
「それも確かにそうですね」
「となると系譜としての意味合いも残して考えれば白雪、初雪あたりになるか・・・」
「しかしそれでは捻りがないのでは?」
ああでもないこうでもないと言葉が交わされる中、この場の議長役になる将校が、先ほどから黙ったまま場の流れを見ていた和哉に問いかける。
「ふむ・・・楠木特務中尉。君からは何かあるかね?」
その言葉に和哉はあらかじめ考えていた案を口にした。
「そうですね・・・皆様が気に入られるかは別ですが、ひとつだけ」
「ほう、どんなのかね」
「この戦術機の雛形に吹雪を使いますので」
そして、その変革は
「新たな風をもたらすという意味を込めて」
世界に新たな息吹をもたらす
「雪風、と」
この息吹が世界を変える鍵となりうるか
それを知る者はまだいない
Muv-Luv The alteration
第一話
「Rebirth of Dream」
完
予告ダイジェスト編
第二話「No Border」より抜粋
「榊嬢が犬か、ふむ・・・それならチワワかな?彩峰嬢は猫、アメリカンショートヘアかな」
和哉の突然の言葉に動きを止める二人。
「チ、チワワ?」
「・・・それってどんなの?」
「ん?ああ、見たことがないのか。ちょっと待ってくれ」
和哉はそう言うと手帳に鉛筆でラフ画程度であるが、チワワとアメリカンショートヘアの絵を描いてみせた。
「こんな感じのだ」
千鶴と慧の二人がその絵を見て、上手いと思っていると武が脇から口を挟む。
「和哉、動物の絵は無駄に上手いんだ。人物画は苦手なのに」
二人はえっと和哉を見ると、少し困ったように頭を掻いていた。
「人物画は苦手なんだ」
檜の香る心地の良い湯船のはずなのに、落ち着く事のできない純夏と冥夜。
「(落ち着くが良い、鑑)」
「(う、そんな事言っても・・・御剣さんだってそわそわしてるじゃないですか)」
「(わ、私は別にそわそわなど・・・)」
その様子を静かににこやかに見ていた悠陽が口を開く。
「何を慌てているのですか、冥夜」
その何気なく放たれた一言に冥夜の動きがぴしりと音を立てたように止まる。
「な、何を」
「ここは、この中では」
悠陽は静かに微笑んだまま、されど瞳は冥夜をしっかりと見たままで言葉を続ける。
「衣服も化粧も」
湯船から立ち上がり、冥夜の前まで静かでいて優雅に歩きながら口にする。
「立場も生まれも」
冥夜の前に立つと、その困惑の表情を浮かべた顔にそっと手を添えるようにしながら言葉を口にする。
「そのような肩書き(・・・)も脱ぎ捨てて入る場所ですよ、冥夜」
Muv-Luv The alteration
第二話「No Border」
第三話「迷宮のプリズナー」
第四話「FIRE WARS」
第五話「NOAH」
第六話「GONG」
最終話「Brother in Faith」
順次投稿予定・・・・
(これは2012年投稿当時のお話です。現在は投稿予定はありません)