あの...僕だけアバター戻ってないんですけど   作:黒巛清流

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今日が誕生日なので連続投稿します
ハッピーバースデー!私っ!!!

今回キリト視点にするか悩んだけど文章力の関係上アスカ視点です。


鍛冶屋を監視してみる

と、いうわけでアルゴと別れて今はタランの東広場

その中の一つの空き家に僕達はいた。ネズハと言われている鍛冶屋の監視のためである。

僕はまだ会ってなかったのでどんな顔か知らなかったけど。よし、容姿は覚えた。

 

「結構いい位置だね」

「ここがベストポイントになるでしょうね」

 

アスナとそんなことを話しているとキリトが食べ物を買って帰ってきてくれた。

酒場では飲み物だけだったしね。

 

「飯、ここに置いとくからな」

 

キリトが置いた紙袋の中身は《タラン饅頭》というらしい

β時代だと見なかったなぁ…これ中身なんだろう

 

「これ…中身何?」

「知らないけど二層のメインテーマに沿うなら牛肉じゃないか?」

「β時代にもなかったねこれ、楽しみあったかいうちに食べよ」

 

食が娯楽になっている僕は新たな食べ物にワクワクしている。

対するアスナは少し疑った感じの声だ、まぁ食べればわかる!

 

「……いただきます」

「いっただきまーす」

「「あむっ」」

 

温かいタラン饅頭にかぶりついた瞬間

ブニュルルッとという感じに何かが飛び出した。

僕は思わず口を離して目をつぶると顔中に何か温かいものがかかる。

 

「「うにゃあああああっ!!」」

 

何これ…クリーム…と、なんかベリーみたいな酸っぱい果実?

というか目にもかかってて目が開けられない…

思ったよりクリームが口の中に…アスナも同じだろう。隣からはくぐもった声しか聞こえない。

 

「だ、大丈夫か!?い、いま拭くものを…!」

 

大丈夫って言いたいけど飲み込まないと喋れない…

口をもぐもぐと動かしながら飲み込もうとする。飲み込みにくい、喉に絡む…

 

「んん…んっ……んんん…んっ(ごっくん)…・はぁ」

 

何とか飲み込むことが終わり軽く息を吐き、空いている手で目を軽くこする

クリームが取れて目を開けるとキリトが顔を真っ赤にしてこちらを見ていた。

アスナはハンカチを使って顔を拭いていた。

 

「どうかしたのキリト?」

「へぇっ!?い、いやっ!?なんでもないぞぉっ!?」

 

…変なキリト

とりあえず、服にもついてるから拭かなきゃと僕もハンカチを出して拭く

うわっ、胸の下にもついてた…胸を持ち上げて拭かなきゃ

と拭いていたらまたキリトが顔を赤くして顔を背けていた。

横を見たらアスナはわなわなと顔を赤くしていた、多分キリトとは違う意味で

 

「…もし、もしあなたがこうなると知っててこの食べ物を勧めたなら私、自分を抑えられる自信がないわ」

「い、いや違う!さっきアスカも言ってただろ!これβ時にはなかったんだって!」

 

実際になかったしそうなるとわかってるなら僕も食べなかったし。

冷めてクリームが飛び出さなくなったタラン饅頭をまた一口食べる。

 

「あっ、美味しい」

 

アスナは次からは自分で作ると言っている。僕も料理技能あげないとね。

自分で好きな料理作れるのはいいし

と、何気なしに外を見ると

 

「あっ!鍛冶屋に誰か来たよ!」

 

キリトとアスナはその声に反応して窓に張り付く

 

「あれは誰だ?見たことある気がするんだが」

 

キリトがプレイヤーをみてそう言ったので僕が言葉を続ける。キリトってあんまり周りの興味持たないのかな

 

「あの人はコーバッツさんだよ。攻略組で確かキバオウさん達とよく組んでたかな。確か...タンク系だったと思う」

「相変わらずアスカの交遊関係は凄いわね...」

 

そんなことを話しているとコーバッツさんが剣をネズハさんに渡した。武器のランクはそこそこ上。すり替えの対象としては申し分ない。問題は強化かメンテか、どっちだろう

メンテなら回転砥石に、強化なら袋に手を伸ばすはず...

 

「強化だっ」

「左手に注目してっ」

 

キリトとアスナが小さな声で叫んだ。

ここからは見逃さないようにしっかりと見ないと...!!




この話がやりたかったから強化詐欺編頑張った。満足
アスカの描写は漫画のプログレッシブから引用

まさかのコーバッツ登場
アスカの交友関係本当にどうなってるんでしょうかねぇ…?

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