「なんでアスナまでクエスト受けてるの…?」
「うぐっ…」
「来る途中必要ないだろうからいらないとか言ってなかったっけ…?」
「ぐっ…」
「…もしかして、ここの老師の売り言葉を買っちゃってむきになってクエストを受けたとか…?」
「…」
アスナは静かに崩れ落ちた。どうやら図星だったらしい。
しかもキリトと喧嘩までしているという落ちだ、思わず額に手を当てて溜息を吐く。
二人の顔には綺麗なおひげが書いてあり岩を壊すまで消えることのない僕も苦労したメイクである。
「次のボス戦は2~3日後ぐらいだっけ、僕が岩を割ったのが4日目だったかな…間に合う?」
「STR-DEX型のキリト君でも三日かかったんですって…」
ちなみに僕はAGI-DEX型である。アスナも似たようなステータスだった気がする。
とりあえずコツなどを教えて僕は町に帰ることにした、連絡はメールで何か必要なものがあったら持ってくるといい。アスナとネズハさんの二人と別れ、街へと戻る。
アルゴもいつの間にかどこかに行っており、とりあえず僕はディアベルさんの元へと向かう。
ディアベルさんがよくいる場所に行くとキバオウさん、そして最近頭角を現したもう一人の三人でテーブルを囲み。マップと攻略本を見ながらあーだこうだと話していた、するとディアベルさんがこちらに気付く。
「あぁ、アスカくん。来てくれたか」
「こんにちは、ディアベルさんキバオウさんと…えっと」
「リンドだ、噂は色々と聞いているよ。狂剣姫さん」
「あははは…」
アルゴだな…教えたの…!
狂剣姫という二つ名、所ではこの言葉にルビを振ろうとしてるらしく『ワイルドガール』やら『ブラッドメシア』やら『せんとうき』とかいう風に呼ばれていた。
「おうアスカはん。ええところに来たな、色々と聞きたいことも出来たんや」
「僕はβの時前線組じゃなかったからね、聞きたいことも多いんだ」
そんなこんなで色々と情報を共有しているとふと思い出した。
「そうだ、ディアベルさん。例の件はどうなりました?」
「例の…? あぁ、確認も取ったし異常事態が起きなければ問題ないだろう」
「そっちはどうや? 調べはついたか?」
「うん、『強化詐欺による死亡者はゼロ』全部をリスト化して調べるの大変だったよ」
と僕は肩を落とす。手をコップを持たずにストローを咥えて飲み物を飲み、唸るような声を出す。二層解放時から死亡者を確認して死亡理由の確認。どのランクの人かそのような装備だったか。
非常に大変だった。死者はそこまで多くなかったが交友関係を見つけて情報を聞きに行くのが凄い大変だった…メンタルが死ぬ…。
「それで、本当にキリト君には言わなくてもいいのかい?」
「キリトはめちゃくちゃ顔に出るからね。教えないほうが良いと思う」
ふとキリトの色々な盤面を思い出す、キリトは非常に顔に出るタイプですぐに混乱して戸惑う、そして調子に乗る。そもそも僕はこういうの得意ではない。
女子校育ちらしい二人はこういう政治や根回しが得意なようだ…怖い…! 女子校育ち怖い…!
今僕とアスナとアルゴがやっていることはレジェンドブレイブスの『強化詐欺後の事』
そのあとに処刑やら被害者のアフターケアなどの事柄だ。
何と言うか被害者のほとんどが知り合いだったのがよかったところであるが非常にやることが多い。
というか本来はアスナも一緒にやる予定だったのだがアスナが体術クエに行ってしまったので僕一人でやることになってしまったのだ…アスナめ…この借りはいつか返してもらうよ…。
「攻略も順調だ。この調子なら明日にはボス前に到着するだろう」
「となると準備を含めて3日後がボス戦か…」
ということはアスナ達もキリト並みのスピードで岩を割らないといけなくなる。
うーん、僕はもう手出しできないだろうしなぁ…後僕がやることは…あ、アスナ達にご飯持って行かなくちゃ。
「なぁ、アスカくん。少しいいだろうか?」
「ん?」
僕が頭を悩ませているとディアベルさんが僕に話しかけてきた。顔を向けると真面目な顔をしていたので居住まいを正す。
「オレ達はこのままギルドを作るつもりだ。もしよければなんだが、君もそのギルドに入ってくれないか?」
ギルドへのお誘いだった、とはいっても答えは決まっている。
僕はギルドに入る気はない、βの時も誰とも正式に組んではなかったしキリトともボス戦だけで組むという感じだったし。そのことをディアベルさんに伝えると仕方ないね。と言ったように首を振る。
「実はβの時も誘ったんだけどね。また断られてしまったよ」
え、そうなんだ。βの時は結構な人に誘われていたからなぁ…。まぁ、いつか気が変わるかもしれないよと言って三人に挨拶をしてその場から離れる。
さて、アスナ達にご飯を届けに行かないとなぁ…。
お久しぶりです、なんとなく思いついたので書きました。
書き方忘れてるなぁ…