「ありがとうございました!」
「うん、頑張ってねみんな」
友達の集まりのようなグループにパーティーの役割や助言などを伝えて別れる。あの黒髪の子可愛かったなぁ。と思いながら次は何処にいこうかと情報屋のところへと向かう。
ところでだけど僕がアバターが戻ってないということはほかの人には言わないようしている。
この状況だしアバターが戻ってないことを伝えると茅場昌彦と繋がりがあるとか邪推する人が出るかもしれないからだ、おかげで訂正できないままの生活になってる…まぁ、それはいいか
「アルゴは何処かなー」
「呼んだかイ?」
「ひっ!」
突然真後ろから声をかけられてビクッと飛び上がってしまい。慌てて振り向く、するとフードを被ったβからの知り合いの情報屋、鼠のアルゴがそこにいた。
「びっくりしたぁ...気配を消して後ろに立たないでよ」
やっぱり索敵も上げよう、心臓に悪い
「アスカの反応が面白くてだナ。それデ?何のようだイ?」
「僕は良くないよ。えっと...そうだ、前いってたクエスト見つかった?」
「んん?あぁ見っかったゾ、『逆襲の雌牛』ってクエストだ。黒パンにつけて食うと美味いらしいゾ」
「ほんと!よかったぁ…攻略法込みでいくらぐらい?」
「アスカなら500コルでいいヨ。」
僕はアルゴに500コルを渡して情報を確認する。へぇ、クリームなんだ。美味しそう
黒パンって1コルだし少し面倒そうなクエストだけどコスパはよさそうだなぁ
正直SAOでは食ぐらいしか娯楽なさそうだしこういう情報があるといいよね。
「ありがとうアルゴ、でも本当にそれぐらいでいいの?」
「どうしてもって言うならアスカのスリーサイズを教えてもらえればいいゾ」
「スリーサイズ…?」
えっと確か…
「上から88・5…」
「待て待て待て待て!!!!本当に言うやつがあるカ!っていうかスタイルいいナ!!」
そりゃ自分で設定したやつだし…何かのキャラを基にしたと思う。
別に言ってもいいと思ったんだけど…
そう思って首をかしげるとアルゴは大きくため息を吐く
やれやれといった感じである。
「アスカは人気なんだから簡単に言わない方がいいゾ」
「僕が?人気?」
アスカは首をひねるが容姿で見ればトップレベルの容姿であるしスタイルもかなりいい
ビギナーに助言も行いどんな相手だろうと邪険にしない、おまけにボクっ娘なのが人気の一端である。
といっても本人は気にしないだろうが…
「まぁいいガ、少しは女である自覚を持つんだゾ」
うーん、と言われても僕は男だし…自覚は持てなさそう…
それから数日後、逆襲の雌牛をクリアしてクリームを手に入れた。
早速黒パンを購入し、黒パンにクリームをたっぷり塗る。おぉ…カスタードっぽい
「いただきます…あむっ……!!!!」
クリームがしみ込んで固い黒パンがしっとり柔らかくなってクリームの甘さと黒パンのかすかな苦みがマッチして…
「お、美味しいぃ…」
笑顔で黒パンを頬張る、食べるのが止まらない…!
本当にいいなぁ…無理して三回もやってよかったぁ…これでしばらくは困らなさそう…
…というものすごい視線を感じる、顔をあげてみると可愛らしい中性的な顔をした黒い服の少年がいた。
というかβ時代に見たことがあるような…めっちゃカスタード黒パン見てる
「…使ってみます?」
「いいのか!?」
瓶を差し出してみると黒の少年は喜んで黒パンを取り出す。そしてたっぷり塗って頬張った。
美味しかったらしくうまいと言いながらあっという間に平らげてしまった。
「いやぁ~美味かった、サンキューな!」
「うんいいよ、これは『逆襲の雌牛』ってクエストで手に入るから気に入ったらやってもいいかもよ。ちょっと面倒だから攻略法をアルゴに聞いてもいいかもね」
そうして軽く話をすると少年が気づいたように言う
「あれ…もしかしてアスカか?βテスターの」
「え?そうだけど…誰?」
β時代の知り合いは大体リアルの容姿になってるから正直分からないや、うーんでもどこかで見たような…
「俺だよ俺!キリト!β時代よく組んでた!」
「きりとって…ラストアタッカーのキリト!?」
β時代動きがかみ合ったのでよく組んでLAボーナスをよく争っていた相手である。
互いに認知して話が盛り上がる、思ったよりキリトかわいい顔してるねとかお前アバターリアルのままだったのとかの会話を済ませてフレンド登録をして別れる。まさかキリトに会うとはなぁ…
「そういえば知ってるカ?一層の攻略会議が始まるらしいゾ」
「えっ、そうなの?」
アルゴとのんびり世間話をしているとふとアルゴがそうつぶやいた。
SAOが始まって約一か月、死者は約1500人。いまだに一層もクリアできてないので少し雰囲気が落ち込んでいた。
といったところで攻略会議である。
「場所はここだな、アスカなら大丈夫だと思うが気になるなら行ってみてもいいかもナ」
というわけで武器のメンテとか色々済ませて来ましたよ攻略会議!!!
おぉ、すっごい人…ひーふーみー…45人ぐらい?
あ、キバオウさんがいる!手を振ると向こうも気づいたように手を振り返してくれた。
あとで話に行こうかな
あ、前に人が来た。始まるのかな。
僕は近くに腰を下ろし会議を聞くことにした……なんか凄い視線を感じる。
思いついちゃったんで書いちゃいました。
アスカちゃんくんの頑張りでほかのβ達も頑張ってくれたので死者が少し減ってます。
あと今回からログインなしでも感想が出来るようになりました。
それと…連載に変更します。
はい、いつも通り飽きるまでは書き書きします。