あの...僕だけアバター戻ってないんですけど   作:黒巛清流

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なんだかランキングまでに乗ったようで…皆様ありがとうございます
のんびりと頑張ります


ボスを倒そう

「…んっ、よく眠れたなぁ」

 

ベッドから体を起こし背伸びをして時計を見る、うんいい時間。

寝巻から装備に変更し、部屋の中で軽く剣を振る。調子もいい感じ。

 

「軽くご飯でも食べてキリト達と合流しよう」

 

命を懸けたボス戦だ……絶対にトばないよう(・・・・・・)にしないと…

宿についている朝食を済ませるとキリトの宿へと向かう、ちょっと早いしちょうどいい時間になるでしょ

 

 

 

 

 

そしてキリトと合流してボス討伐隊と合流して役割を副隊長のキバオウさんから伝えられる。

 

「つーわけで自分らは人数も少ないしコボルドを相手してくれればええ。余裕があるならボス戦に参加してもええが無理はせんほうがええと思う」

「え?いいんですか?僕達が後方で」

「βテスターを全員前線に出したら後ろで何かあった時に対処でけへんってことでな、ディアベルはんの采配や。あんたらはAGIも高めって聞いたしな、すぐに前線に行けるやつを後方に回しとるらしい」

「へー、了解しました。出来ることを頑張ります」

「おう、頑張ってくれや」

 

キバオウさんが去るとキリトとアスナがこっちへと来る。どうやら二人はどうもキバオウさんが苦手のようだ。

意外といい人なんだけどなぁ…

 

「俺達はコボルトをやればいいのか?」

「そうだね、人数も少ないし配慮してくれたみたいだよ。余裕があればボス戦に参加してもいいんだって」

「まぁ…気楽にやれそうだな」

 

前のほうはだいぶ盛り上がっているようでディアベルさんが剣を掲げて叫ぶ

 

「みんな……もう、オレから言うことはたった一つだ!全員!生きて勝つぞ!!!」

 

プレイヤー達が雄たけびを上げる。士気は上々、このまま問題なくクリアできればいいな

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

という風に意気揚々といったわけだけど。トールバーナから迷宮区までの道程は気が緩みすぎじゃないかな?というくらい緊張感がなかった。

学生の遠足とか旅行とかそんな感じ、ちなみに僕達のパーティは最後尾である。

 

「……ねえ、こういうMMOゲーム?って他のもこんな感じなの?」

「こんな感じって…?」

「こんな和気あいあいとした感じの…」

 

僕はあまりMMOやらないタイプだったからキリトに視線を向けてみる。

 

「あぁ…俺はキーボードとかマウスとか動かしててチャットとかはしなかったなぁ…こんな風にVRゲームじゃなかったし。キャラを動かすので余裕はなかったな」

 

ふーんと相槌を打つとアスナはふと顎に手を当ててつぶやく

 

「本当の…こういうファンタジー世界だったらどうなのかしらね」

「…?どういうこと?」

「だからこういうファンタジー世界がほんとにあったとして…そこを冒険する剣士とか魔法使いとかの一団が恐ろしい怪物を倒しに行くとして。道中彼らは…どんな話をするのか…それとも黙って歩くのか。そういう話」

 

へぇ、と僕は考える。確かにこれはゲームだけど本当にこんな世界があったとしたらか…

確かに…どうなるんだろう

 

「だったらこの先冒険を続ければわかるさ」

「「え?」」

「この一層を攻略して今後もこんな風に攻略組に参加すれば、こんな非日常が日常になるってことだ。そうすれば、その答えも分かるだろ」

 

な、なるほど…とその答えに納得する。

そうだね…これが日常になるんだ、出来れば…早く帰りたいけどね。体的な意味で

 

「これより上に上がればもっと美味しいものがあるかもしれないし、いいお風呂があるかもしれないからね。」

「え、ほ、本当に…?」

 

アスナ、お風呂本当に好きなんだね。昨日僕より長く入ってたし。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

午前十一時、迷宮区到達。

午後十二時半、迷宮区最上階踏破。

 

少しヒヤッとするところはあったけど、ディアベルの指揮のおかげで死者や大きな被害はなかった。

 

「俺達の担当の《ルイン・コボルド・センチネル》について少しおさらいするか」

「えぇ、確か弱点は喉元…だったかしら?」

「そうだね、だから基本はアスナのリニアーがメインでキリトがパリング。そして僕は二人の補助だよ」

 

そしてディアベル達が門を開けてボス部屋へと突入した。

 

広く戦いやすそうな大きな部屋、僕達の三倍の人数が来ても余裕がありそうだ。

先頭のディアベル隊と玉座の距離が二十メートルを切ると今まで動かなかった影が跳躍し空中で一回転、地響きと共に着地したものは高らかに吼える。

 

「グゥルルララララァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!!」 

 

獣人の王《イルファング・ザ・コボルドロード》はその姿を露にした。

その咆哮が開戦のゴングかのように《ルインコボルド・センチネル》が壁の高いところにいくつかある穴から降りてきた。攻略組の各々は武器を構えなおす。アインクラッド初めてのボス戦が始まった。

 

というわけで僕達はルインコボルド・センチネルを相手にしているわけですが…

 

「僕いる?」

「いるよ」

「だって二人で倒してるし…」

 

筋力高めのキリトがセンチネルの攻撃を弾いてアスナが正確に喉元をつく

うーん、綺麗に突き刺さっているせいか思わず喉元を抑えてしまう。

 

「スイッチ!」

 

アスナと入れ替わってセンチネルの首をレイジング・チョッパーで相手を突く、敏捷優先なのでダメージは低めだけど三連撃でクリティカルが出るようにしているので問題なく倒せた。ちょっと硬直時間が長いけど。

 

「へぇ、曲刀にも突き技があるんだな」

「少し硬直時間は長めだけどね、二人がいるなら問題ないよ」

 

という感じで特に問題なく倒している、向こうも一ゲージ目を削り切ったようでディアベルさんの「二本目!」という声が聞こえる。順調だなぁ

 

センチネルがホップするまで時間がかかるので今のところ後続部隊は暇である。僕達の一つ前の舞台の人達とちょっとした雑談をしていた。

 

「よォ、そっちもセンチネルのポップ待ちかァ?」

 

声がしたので顔を向けると白髪の男性がいた。というか…

 

「あれ?ジョニー・ブラック?君も攻略組に?」

「あァ、ちと頑張ったからな」

 

少し前に知り合ったナイフ使いのジョニー・ブラックで特徴的なしゃべり方が印象的で愉快犯のケがある。

というかジョニー・ブラックがいるってことは…

 

「よお、ひさし、ぶりだな」

「ザザっ、久しぶり!」

 

吃音症なのか少し喋るのが苦手らしいザザだ。キリトに負けず劣らずの女顔である。

二人は一人で迷宮区を歩いていた時に出会った、ナイフと細剣使いなのでダメージが出しにくくてうまく使えないと言っていたところにクリティカルやナイフのデバフについて教えて少しの間一緒に冒険していた。

というかジョニーはナイフなのに脳筋ステだったなぁ…ちゃんとDEXに振っただろうか

 

「にしても順調だなァ」

「でも、少し、不安がある」

「不安?何がだ?」

 

キリトが二人に聞くとザザが答える

 

「俺達は、攻略本を見てた、少し違和感がある」

「違和感?」

「なンか情報と違う感じがすンだよなァ」

 

二人にそう言われて僕達はコボルドロードを見る。

違和感...βと違うところ...?

 

「あ」

 

僕は思わず呟いた、そのままキリトに確認する

 

「ねぇキリト、βの時コボルドロードの腰にある武器って曲刀だったよね?」

「え?あぁ、確かにそうだっ...あっ!」

「うん、あれは曲刀じゃなくて...」

「「刀ッ!!」」

 

それと同時に僕とキリトは最前線へと走り出した

 

「ごめんアスナ!ジョニー達と組んでて!」

「えっ!?ちょっと!?」

「オイオイなンだァ!?」

 

刀、聞いた話によると曲刀から派生するユニークスキルの武器。β時代僕は使ってなかったけど。他のプレイヤーの話だと一撃の威力が高くクリティカルも出やすい武器だ、連撃スキルもあったしもしも不意打ちで連撃スキルでも当たったら、一層のプレイヤーなんて全損する!

 

「みんな!後ろに跳んで!!早く!!」

 

僕は前線に向かって叫んだが反応できたのはわずか数人のみ

ディアベルを含めた最前線のほとんどはコボルドロードのスキルをまともに食らってしまい、スタンしてしまった。

まずい…!コボルドロードの硬直が解ける、狙われるのは…先頭のディアベル!!!

僕は今まで上げたAGIをフルに活用し、キリトを大きく追い越してディアベルの元へ走る。

 

「アスカっ!?」

「・・・ァァァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッ!」

 

迫る刀スキルをクリティカルでパリングする。

集中力を切らすな、全部をクリティカルで打て、一発でも外したら死ぬ

全力で全力で全力で全力で全力で全力で全力で全力で…!!!

流石はボスだ。一撃一撃が重い、でも…!

 

「【私】の方が…!強いッ!」

 

しかしコボルドロードの攻撃を弾いた瞬間、コボルドロードが構えを取った。

あれは確か…!【緋扇】!!

 

一撃目は弾けたけど二撃目が…間に合わな

 

「ふんっ!」

「はぁっ!」

「どぉりゃあああっ!」

 

その瞬間、視界に三人が割り込んでソードスキルを弾く

キバオウさんとディアベルさんとタンク隊長のエギルさんだ

 

「あんた無茶しすぎやでアスカはん!」

「手間取らせてしまってすまない!!」

「ダメージディーラーにいつまでも(タンク)をやられちゃ立場ないぜ。四人とも行きな!」

「すまない!任せたぞ!」

 

ディアベルさんの指示で合流したキリトを含めて四人でボスへと向かう。

キバオウさんとディアベルさんが同時に攻撃を決めた。

 

「ぐるうっ!」

 

そんなボスの威厳もない声を発し、転んでコボルドロードは手足をバタバタさせる。

あれは確か…転倒(タンブル)状態

 

「全員最大攻撃!!囲め!!」

 

ディアベルさんの号令で前線組がこっちへと攻撃を加える。

僕はポーションを飲むためにいったん後ろにいったん下がって再度前に行くため少し攻撃には遅れた。

キリトも僕と一緒にいるために僅かに行動が遅れたからかゲージを見ることが出来た…が

 

「(足りない…!)」

 

全員が打ち終わった後のゲージはわずかに残っていた。このままでは前線組が硬直している間にソードスキルが飛んでくる!

 

「キリトッ!」

「あぁっ!」

 

キリトがスラント、僕がリーバーを放つ。でもそれでも…!

 

「足りないッ!」

「オラァッ!」

「フッ…!」

「てりゃっ!」

 

すると僕達の後ろからジョニーとザザとアスナが飛び出してジョニーがケイナイン、アスナとザザがリニアーを放った。

 

「ラストっ!」

「行くぞっ!!!」

「こっちだっ!踏み台にしろ!」

「飛べっ!」

 

硬直の短い技を放った僕とキリトが再度ボスへと走り出す。ジョニーとザザが手を組んで足場を作ってくれた。

どうやらこれで飛べってことらしい、下は前線組がいるので助かる

 

「ありがとっ!」

「サンキュー!」

 

私はジョニーの手に足をかけて跳ぶ

空中でソードスキルの体制を取るのは厳しいけど…!

 

「【トレブル・サイズ】…!」

「【バーチカル・アーク】!」

 

僕がコマのように回転しながら三連撃をコボルドロードに食らわせて

キリトは真上から斬り下ろしてそのままV字になるように垂直に斬り上げた。

攻撃はそのままボスのHPを削り切り、コボルトロードはポリゴンとなって消えていった。

 

こうして…僕達の初めてのボス戦は終わった。

 

 

 

 

 

 

周りから歓声が上がる。僕とキリトは地面に着地するとそのまま座り込んだ。

 

「ふあー、つっかれたぁー」

「最後ぎりぎりだったな…」

「ういーお疲れさン」

「すごかった、な」

「二人とも無茶しすぎよ…」

 

ジョニーとザザとアスナが来てくれた。本当にぎりぎりだった…

そのままぐてーとしてるとディアベルさんとキバオウさんとエギルさんが来てくれた。三人も少し疲れているようだ。

 

「Congratulations、この勝利はあんた逹のものだ」

「ありがとうアスカくん、君に命を助けられた。」

「ほんま凄いなあんたらは」

 

といってディアベルさんが手を差し出してくれたのでその手を取って立ち上がる。

というかエギルさんの発音がすごくいい、ネイティブなのかな

 

「あぁ、そうだ。ディアベル、ラストアタックボーナスは俺が取ったんだ。今送るよ」

 

といってインベントリを操作しようとするが…

 

「いや、いいよ。そのラストアタックボーナスは君が持っていてくれ」

「へ?いいのか?」

「あぁ、元々そのつもりだったんだ。奪い取るようで悪いしね」

「それなら遠慮なく・・・」

 

キリトがコート・オブ・ミッドナイトというアイテムを取り出すとそれを羽織った。

黒い装備を着ているキリトによく似合っている。

 

「俺達はアクティベートしてくるよ、また攻略になったら会おう」

 

そういってディアベルさん達は去っていった。僕も後を追おうとしたが…

 

ガシッ

 

という音と共にキリトに肩をつかまれた。

 

「ところでだがアスカ。【また】トびかけてたな?」

「いや…その…」

「なっていたよな?」

「はい…すいません」

 

僕はその場で思わず正座をする、ジョニー達に助けを求めようと思ったが二人はすでにどこかに行っていた。

薄情者めー!

 

「とび…?どういうことキリト君?」

「アスカはな、戦闘が白熱するとリスク度外視して狂ったみたいに戦いだすんだよ」

「え…」

「β時代も単独で突っ込んで死んだりしてたしな…」

「おかげで【狂剣姫】ってあだ名もらってまして…」

「何考えてるの!?これは死んだら終わりなのよ!?」

 

そこから説教が始まってしまった。僕も直そうとは思っているんだけど…つい

アスナの説教が長引いてしまい結局二層に行けたのは数十分後になってしまった。

 

でも…誰も死ななくてよかった…だったらこんな和やかにならなかっただろう…

とりあえず…SAOに足の痺れがなくてよかった…

 

二層も頑張らないと…

 

 

 

あ、ディアベルさんとエギルさんとアスナとフレンド登録をしました




一層クリア、とても和やかに終わってます。
元のSAOよりも割と平和に終わると思います。
あとジョニー・ブラックとザザ、この二人のラフィン・コフィン入り阻止
そしてディアベル生存、キリトのビーター呼び阻止
いやー、平和ですねー。どうなるんだろ本当に

次回は多分体術スキルとか何だっけ…武器強化詐欺みたいなやつやります。
多分体術スキルかな…?(時系列が分からない…)

アスカのフレンド
・キリト
・アスナ
・キバオウ
・ディアベル
・エギル
・ジョニー・ブラック
・ザザ
・???
・???
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