これは………
女尊男卑の定められた世界の運命に風穴を開ける男達と………
それに付き従う女達の物語である………
天元突破インフィニット・ストラトス
第100話『IS学園から脱出すんのさ!!』
両親に呼び出され、ケジメを着けるべくフランスへと帰国したシャル。
しかし………
彼女は帰って来なかった………
其ればかりか、フランス政府からの圧力によってIS学園を退学させられてしまう………
更に、フランス政府は日本政府にも圧力を掛け、其れに屈した日本政府は、自衛隊を使ってIS学園を包囲。
指揮下に組み入れようと強硬手段を取って来た。
最悪な事に、グレンラガンの引き渡し要求まで飛び出す。
遂にグレン団もコレまでか?と思われたが……
何と神谷は、日本政府、延いては“世界に叛旗を翻す”事を決意。
インフィニット・ノアを奪って、IS学園からの脱出を試みる。
彼にとっては、“相手”が世界だろうとロージェノム軍だろうと関係無い。
只、彼はシャルを助ける為………
そして、自分の心の赴くままに戦うのだ。
そして………
そんな神谷に、一夏達グレン団メンバーも付き従う。
今此処に………
世界を相手にした、“グレン団の大喧嘩”が始まろうとしていた。
IS学園・地下………
インフィニット・ノアの係留ドック………
巨大なドックに、静かにその身を横たえているインフィニット・ノア。
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
そのドッグ内へ、決意を固めた表情のグレン団の面々が姿を現す。
そのまま荷物を携え、インフィニット・ノアへと乗り込もうとして行く。
と………
そんなグレン団の面々の前に、多数の人影が姿を現す。
「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」」
思わず足を止めるグレン団。
「………何をする気? グレン団の皆」
そう問い質して来たのは、料理部の部長。
グレン団の目の前に立ちはだかったのは、グレン団のクラスメイト、部活仲間を中心とした、IS学園の生徒達だった。
「何だ、誰かと思えばお前等か」
「質問に答えて。何をする気なの?」
何だと言う神谷だったが、料理部の部長は神谷を見据えながら、重ねてそう問い質す。
「決まってんだろ! IS学園から脱出すんのさ!!」
「学園側は政府の通達を受け入れる事を決めた。しかし、其れに反抗した“過激な反逆者”がグレンラガンと専用機を持ったまま………」
「『インフィニット・ノアを奪取して逃亡しちまった』って筋書さ」
神谷がそう言うと、一夏と弾が言葉を続ける。
「…………」
「コレなら、
「安心して………貴女達に迷惑は掛けないわ………」
黙ってその言葉を聞いていた料理部の部長に、今度は楯無と簪がそう言う。
「…………」
「止めても無駄だぜ」
そう言って、生徒達を掻き分けて行こうとする神谷だったが………
「誰が
料理部の部長が、不意にそう叫んだかと思うと、料理部の部員達が神谷達に料理を持ち寄った。
「コレ、持ってって! 私達が腕に縒りを掛けた料理だよ!!」
「!? お前等!!」
神谷達が驚いていると、其れを皮切りにした様に、他の生徒達もグレン団の面々に餞別の品々を渡し始める。
「織斑くん。ハイ、コレ」
薫子がそう言って一夏に渡したのは、グレン団全員で撮った写真だった。
「コレ、何時かの………」
「やっと出来上がったんだ。“お守り”代わりに持ってって」
「ありがとうございます、先輩」
一夏は、薫子に向かって頭を下げながらお礼を言う。
「篠ノ之さん、持って行きなさい」
剣道部の部長がそう言って箒に渡したのは、剣道部が大会で獲得した優勝旗だった。
「コレは!? こんな大事なものを受け取るワケには………」
「何言ってるの!? ウチがコレを獲得出来たのは、篠ノ之さんのお蔭なんだから! 遠慮無く持って行きなさい!!」
「部長………ありがとうございます!」
箒は剣道部の部長から優勝旗を受け取る。
「セシリア、持ってって」
「皆でお守りにって買ったパワーストーンだよ」
テニス部のメンバー達が、お守りにと買って来たパワーストーンをセシリアに渡して行く。
「皆さん………ありがとうございます。このセシリア・オルコット、御恩は決して忘れませんわ」
若干目に涙を滲ませながら、セシリアはパワーストーンを受け取って行く。
「ハイ、鈴! コレお守り!!」
「あっちこっちの神社を走り回って手に入れたんだよ!!」
そう言ってラクロス部のメンバー達は、鈴にお守りを次々に渡して行く。
「ありがとね、皆」
「必ず生きて帰って来てよ! 鈴が居なきゃ、今度の大会に出られないんだから!!」
「分かってるって!!」
ラクロス部なりの激励に、鈴はニヤリと笑う。
「ラウラさん! コレ!!」
茶道部のメンバーがそう言って手渡したのは、1メートル程の長さの白布に、赤い糸が1000針分くらい縫い込まれている物だった。
「コレは?」
「『千人針』よ。コレが有れば敵の弾は当たらないわ」
「そうか………ありがとう」
ラウラは笑顔を浮かべてお礼を言う。
「会長! お守りです! 受け取って下さい!!」
「私のも受け取って下さい!」
「私のも!!」
生徒達が、次々に様々な神社のお守りを楯無に渡して行く。
「ありがとう、皆。必ず………必ず帰って来るからね」
其れを全て受け取りながら、楯無は生徒達にそう約束する。
「簪さん、コレ受け取って」
そう言って、簪のクラスメート達が渡して来たのは、千羽鶴だった。
「皆で一生懸命折ったんだ」
「その………今まで簪さんの事、生徒会長の妹だとか、暗い人とか思っててゴメンナサイ」
「コレ、お詫びにもならないかもしれないけど………」
今まで余り関わろうとしていなかった事もあり、若干負い目を感じている様な様子を見せるクラスメート達だったが………
「…………」
簪は黙ってその千羽鶴を受け取る。
「! 簪さん!!」
「………ありがとう」
そして、クラスメート達に向かって微笑みながらそう言う。
「! うん!!」
思わず零れそうになった涙を拭うクラスメート達だった。
「虚さん! 荷物になるかもしれませんけど、持ってって下さい!!」
「本音! ISの整備は貴女と先輩が頼りなんだからね!! しっかりやるのよ!!」
整備課の同僚達から工具や機材を渡される虚と、激励を受けるのほほん。
「貴女達………」
「皆………」
感動で言葉が出なくなっている布仏姉妹。
「ティトリー! しっかりね!!」
「頑張るんだよ!!」
「コレ持ってって!!」
ティトリーも、次々に激励の言葉を掛けられ、餞別の品を渡される。
「皆………」
ティトリーは其れを受けて、何やら思い悩む様な様子を見せたかと思うと、やがて決意した様な表情となり………
「皆! 実はアタシ………」
「ストップ! 其れは“無事に帰って来てから”聞かせて貰うよ!」
「えっ!?」
決意して告白しようとした事を止められ、戸惑うティトリー。
「例え『何者』でも………“ティトリーはティトリー”」
「
「其れで良いじゃない」
そして、口々に笑みを浮かべてそう言った。
「! 皆………うわ~~ん! ありがと~う!!」
「ホラ、泣かない、泣かない」
思わず泣き出してしまうティトリーをあやすクラスメート達。
「弾!!」
「蘭!!」
「!? 爺ちゃん!?」
「お母さん!?」
弾と蘭の前には、厳と蓮が姿を見せる。
「コイツを持って行け!!」
そう言って、厳は自分が愛用していた包丁を弾に手渡す。
「!? コレ………爺ちゃん愛用の包丁じゃないか!? 受け取れねえよ、こんなの!!」
「馬ッ鹿野郎! テメェ、何年俺の手伝いしてやがった!? この先の“グレン団の飯の世話”はオメェがするんだよ!!」
「!? 俺が!?」
厳からの思い掛けない言葉に、弾は驚きを示す。
「オメェと蘭は、立派な“五反田食堂の跡取り”だ………だから、必ず無事で帰って来るんだぞ!!」
「爺ちゃん………ああ! 分かったぜ!!」
そう言う厳に向かって、弾はサムズアップして見せるのだった。
「蘭………」
「お母さん、その………ゴメンなさい」
「良いのよ………貴女が
蓮はそう言って、蘭の頭を優しく撫でる。
「けど、身体にだけは気を付けて、無事に帰って来るのよ。お母さん達、何時でも待ってるからね」
「! お母さん!!」
其処で感極まったのか、蘭は蓮に抱き付く。
「良し! 行くぜお前等!!」
その後も多数の生徒達から激励を受け、いよいよグレン団は、インフィニット・ノアに乗り込もうとする。
しかし………
「『馬鹿だ馬鹿だ』とは思っていたが、ココまでとは思っていなかったぞ! 天上 神谷!!」
そう言う台詞と共に、千冬と真耶がグレン団の前に立ちはだかった!
「! 千冬姉………」
「千冬さん………」
「織斑先生………」
一夏達の足が止まるが、神谷だけは不敵な笑みを浮かべて千冬を見据えている。
「一夏………お前達は自分が何をしようとしているのか分かっているのか?」
グレン団の一同を睨み付けながら、迫力を醸し出しつつそう言う千冬。
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
その様子にグレン団の表情が強張るが、気後れしている者は1人も居なかった。
「IS学園の正式な決定は未だ決まって無えんだろ? なら、その間に俺達が“ノアを奪って逃亡しちまった”事にすれば良いじゃねえか」
そして神谷が、千冬に向かってそう言う。
「そんな言いワケが通じる相手だと思っているのか?」
「皆さん! 考え直して下さい!!」
そう返す千冬に、真耶も懇願する様にそう言う。
「山田先生………すみません」
「俺達ゃ、もう決めちまったんスよ」
しかし一夏と弾は、申し訳無さそうにしながらも、キッパリとそう言い返す。
「『奪われた仲間を助けに行く』………只
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
そして、神谷がそう言うと一夏達は無言で頷き、同意を示した。
「貴方達………」
「チイッ!」
真耶は感動した様な様子を見せるが、千冬は舌打ちをしたかと思うと、懐から拳銃を取り出す!
「!? 千冬姉!?」
「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」
「今直ぐ戻れ! そうすれば“今回だけ”は見逃してやる!」
驚く一夏達に銃口を向け、千冬はそう言い放つ。
しかし次の瞬間………
「…………」
神谷が不敵な笑みを浮かべたまま、銃を向けた千冬に向かって歩き出し始める。
「!? アニキ!?」
「神谷!?」
「! 止まれ! 止まらんと撃つぞ!!」
一夏達、そして千冬が驚きながらそう言うが、神谷は歩みを止めない。
やがて、千冬の目の前に立ち、銃口を自分の胸………
心臓の位置に押し当てた。
今千冬が引き金を引けば、確実に神谷は死ぬ。
「神谷! 貴様………」
「如何した? 撃ってみろよ、千冬………オメェにその
命を握られているに等しいにも関わらず、神谷は相変わらず不敵に笑いながらそう言い放つ。
「くっ! うっ………!」
そんな神谷の姿に、千冬は激しい葛藤を見せる。
拳銃を握っている手が、ガクガクと震え始める。
今の千冬には、目の前に居る神谷の姿が、まるで巨人の様な大きさに見えていた。
(馬鹿な!? この私が、気圧されているだと!?)
千冬は、内心で神谷の気迫に驚きながらも、必死に冷静さを取り繕おうとしている。
するとその瞬間………
震える千冬の拳銃に、何者かの手が重ねられる。
「!?」
「もう良いでしょう、織斑先生………貴女の負けですよ」
驚く千冬にそう言ったのは、IS学園学園長・轡木 十蔵であった。
「!? アレは!?」
「用務員のおじさん!?」
「如何しておじさんがこんな所に!?」
用務員姿の十蔵しか知らない一夏達と生徒達が、戸惑いの声を挙げる。
「!? 学園長!? 如何して此処に!?」
千冬は十蔵の姿を確認すると、思わずそう声を挙げてしまう。
「えっ!? 学園長!?」
「学園長って………ええっ!?」
「如何言う事!?」
“表向きの学園長”である、十蔵の妻の姿しか知らない生徒達から戸惑いの声が挙がる。
「彼等の覚悟は本物です。今の彼の行動で、織斑先生にも分かっている筈ですよ?」
「其れは!!………しかし! 一夏達を危険な目には………!!」
「信じてあげなさい。貴女の実の弟とその友達なのでしょう?
「…………」
優しく説き伏せて来るかの様な十蔵の言葉に、千冬は黙り込む。
やがて………
拳銃を持っていた腕が、ダラリと垂れ下がった。
その瞬間、十蔵の登場で戸惑っていた生徒達は沈黙し………
やがてワアアッ!と歓声を挙げ始める。
「行き給え、グレン団の諸君………君達が“自分で決めた道”だ。胸を張って進み給え。後の事は私が何とかしよう」
「えっと………ありがとうございます! 学園長!!」
「あんがとな、オッサン!」
戸惑いながらもお礼を言う一夏と、何時もの調子で言い放つ神谷。
「神谷! 貴様、学園長に何て口の聞き方だ!?」
「ハハハハ、構わないよ、織斑先生………」
「よっしゃあ! 改めて行くぜ! お前等ぁっ!!」
「「「「「「「「「「おおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」
咎める千冬を十蔵が制す中、遂にグレン団の一同はインフィニット・ノアへと乗り込んで行く。
(天上 神谷か………ふふ、本当に父親の若い頃にそっくりだな………)
乗り込み用のタラップが収容される中、若き日の神谷の父・譲二の姿を知る十蔵は、神谷の姿に譲二の姿を重ね合わせていた。
「さて………生徒の諸君。君達にはもう少し頑張ってもらいたい」
と其処で、十蔵はそう言いながら、集まっていた生徒達の方を振り返る。
「「「「「「「「「「??」」」」」」」」」」
十蔵の言葉の意味が分からず、首を傾げる生徒達。
「我々はコレから、“学園より逃亡を計ろうとしている国賊”と必死に戦わなければならない。“すんなり見送った”と在っては
「「「「「「「「「「!!」」」」」」」」」」
続いての言葉で“全てを理解した”生徒達は、ニヤリとした笑みを浮かべる。
「よ~し!
「「「「「「「「「「おお~~~~~っ!!」」」」」」」」」」
やがて料理部の部長がそう言い放つと、生徒達は一斉に動き出すのだった。
一方、インフィニット・ノアへと乗り込んだグレン団は、艦橋へと辿り着いていたが………
其処には、意外な人物の姿が………
「いらっしゃい。待ってたわよ」
「!? リットナー先生!?」
艦橋へと辿り着いたグレン団を出迎えたのは、リーロンだった。
「ほええ~っ? 如何してリットナー先生が?」
何時もと変わらぬ間延びした声で驚きを示すのほほん。
「あら~? “
「そ、其れは………」
「確かに、私達だけより心強いですけど………」
リーロンのその言葉を聞いたティトリーと虚がそう呟く。
「第一、こんな
「ハハハハハッ! リーロン! オメェ分かってんじゃねえか!!」
続けてリーロンがそう言うと、神谷は呵々大笑しながら、ナチュラルに“艦長席”へと向かう。
「其れに、ひょっとしたら貴方達が変えてくれるかもしれないしね」
「変えるって………」
「何をですか?」
「………『何か』をよ」
一夏と箒の質問に、リーロンは不敵に笑ってそう言い放つ。
「よっしゃあ! 早速出発するぜ!! 狭いIS学園にゃあ住み飽きた!!
其処で神谷が、艦長席でそう声を張り上げる。
その瞬間、インフィニット・ノアの錨が引き揚げられ、ドックからゆっくりと発進を始めるのだった………
◇
IS学園・周辺………
陸海空三自衛隊が、相変わらず包囲を続けている。
すると………
突如、IS学園敷地内に爆発が上がった!!
「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」
何事か?と自衛隊員達が身構えると、更に第2第3の爆発が続く。
そして、敷地内に在った海に面している崖が開いたかと思うと………
其処からインフィニット・ノアがゆっくりと姿を現す。
「撃て撃てぇーっ!!」
「反乱分子が逃走するぞーっ!!」
若干ワザとらしい声を挙げながら、ISを装着した生徒と教師達がインフィニット・ノアに向かって攻撃を加えている。
勿論コレは
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
余りの出来事に、自衛隊員達は呆然となる。
「何をしている!? 全部隊攻撃!! 脱走者を止めなさい!!」
すると其処で、官邸からその様子を見ていた官房長官が、慌てて自衛隊にそう指示を送って来た。
「航空自衛隊!! ミサイル攻撃開始!! あの艦を止めろ!!」
官房長官の怒声が通信回線に響く中、航空自衛隊のF-2戦闘機部隊が、インフィニット・ノアへと向かう。
「目標、洋上の巨大艦………全機! FOX3!!」
そして、F-2部隊から対艦ミサイルが発射される。
白煙の尾を曳いて、インフィニット・ノアに向かう対艦ミサイル。
しかし………
その全てがインフィニット・ノアには命中せず、海面に叩き付けられて水柱を立てる。
「馬鹿者! 何をしている!?」
「敵は、如何やら“強力なジャミング装置”を備えている模様! 我が方のミサイル攻撃が
F-2部隊の部隊長が、しれっとそう言い放つ。
………本当の処は、彼が“ロックオン
自衛隊は、今までに何度もグレン団に救われた恩が有る。
今回の件も、国の命令の為に已むを得ず行ったが、本当の処は“
だから自衛隊は、本気でグレン団を止めるつもりは無いのだ。
同時に展開しているグラパール部隊とIS部隊も、態と狙いを外したり、武器や機体が故障したと言い訳をし始める。
やがて、インフィニット・ノアがその身を海中へと沈め始める。
「イカン! 潜航するぞ!! ええい、構わん!! あの艦を撃沈しろ!! 護衛艦隊!!」
官房長官は喚き立てながら、今度は海上自衛隊の護衛艦隊に指示を送る。
「全艦、対潜ミサイル発射用意」
艦隊司令がそう命じると、護衛艦隊が次々に対潜ミサイルをスタンバイさせる。
「………撃てっ!!」
そして発射命令が下ると、一斉にミサイルが飛翔する。
その瞬間には、インフィニット・ノアは完全に潜航して洋上から姿を消していた。
だが、飛翔したミサイルがインフィニット・ノアの居た地点に到達すると分解し、中から対潜魚雷が現れる。
落下傘で降下した対潜魚雷は、そのまま海中へと没すると、インフィニット・ノアを追って潜航する。
暫く静寂が続いていたかと思うと………
やがて海面が盛り上がり、巨大な爆発音と共に巨大な水柱が上がった!!
「………こちら護衛艦隊司令。インフィニット・ノアの撃沈を確認。繰り返します………インフィニット・ノアの撃沈を確認しました」
「よ~し、良くやった………こうなった以上、IS学園の管理統制化は避けられまい。IS学園め………自ら墓穴を掘る様な真似をしおって」
官房長官の得意気な声を聞きながら、艦隊司令………護衛艦『ひゅうが』の艦長は通信を切る。
「………如何だ?」
「指示通りに、
「そうか………」
『ひゅうが』の艦長は其れを聞くと、インフィニット・ノアが消えた海の方へと向き直る。
「我々に出来るのはココまでです。御武運をお祈りします」
そう言って敬礼を送る『ひゅうが』の艦長。
他の艦橋に居た自衛官達や、他の護衛艦の乗組員達も、気付かれぬ様に敬礼を送っていたのだった。
海中………
光さえ届かぬ深度を、インフィニット・ノアが潜航している。
「………如何やら、上手いこと逃げられたみたいね」
自衛隊からの攻撃が止んだ事を確認し、リーロンがそう言う。
「コレで私達は、晴れて“世界の敵”ってワケね………」
「そうですね………」
そう言い合う楯無と一夏だが、その顔には不敵な笑みが浮かんでいる。
「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」」
2人だけでは無く、箒達他のメンバーも、全員が無言で不敵な笑みを浮かべていた。
「へっ! 世界もIS学園も関係ねぇ! コレからは“俺達の戦い”よ!!」
其処で神谷が艦長席から立ち上がり、宣言する様にそう言い放つ。
「行くぜ! グレン団の伝説の幕開けだ!! 最初の進路はフランス!! シャルを助け行くぜぇっ!!」
「「「「「「「「「「おおぉーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」
神谷の号令に、一夏達は拳を突き上げてそう同調するのだった。
遂に、世界を敵に回したグレン団………
だが、彼等は誰も後悔はしていない………
世界もロージェノム軍も関係無い………
仲間を助ける為………
“自らの信念”の下に戦う………
其れが、グレン団なのである!!
つづく
新話、投稿させて頂きました。
IS学園からインフィニット・ノアで脱出を計画するグレン団。
学友達に見送られ、自衛官達の手助けで、見事脱出に成功。
そして彼等は………
シャルを助ける為に、フランスを目指します。
果たして、世界の敵となった彼等の明日はどっちだ?
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は
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天元突破ISと同時
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土曜午前7時
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別の日時(後日再アンケート)