天元突破インフィニット・ストラトス   作:宇宙刑事ブルーノア

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明けましておめでとうございます。

今年もよろしくお願いします。


第110話『どうか何時までも見守って居て下さい!!』

これは………

 

女尊男卑の定められた世界の運命に風穴を開ける男達と………

 

それに付き従う女達の物語である………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天元突破インフィニット・ストラトス

 

第110話『どうか何時までも見守って居て下さい!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

セシリアの計らいで、オルコット家が所有する港へとインフィニット・ノアを停泊させる事ができ、秘密裏にイギリスへと上陸を果たしたグレン団。

 

そんな中セシリアは、“父親の()()()姿”を知る事になる。

 

今まで()き下ろしていた父親が、実は“母にも負けぬ凄い人物”である事を知り、セシリアは短絡的な思いを抱いていた自分を恥じた。

 

しかし、そんな中………

 

セシリアの両親の命を奪った人物………

 

セシリアの叔母に当たり、インフィニット・ノアが停泊している港の持ち主である『ローレン・オルコット』が現れる。

 

何としてもオルコット家の当主になりたかった彼女は、何とロージェノム軍と結託!!

 

ISを与えられて四天王が1人、アディーネのセイルーンと共にグレン団に奇襲を掛けるのだった!!

 

 

 

 

 

イギリス・某所………

 

オルコット家が所有する港………

 

「喰らいな! グレンラガン!! ブラッディ・クラスパーッ!!」

 

背に付いていた羽を取り外し、グレンラガン目掛けてブーメランの様に投げ付けるセイルーン。

 

「チイッ! おおりゃあっ!!」

 

胸のグレンブーメランを外して右手に持つと、ブラッディ・クラスパーを弾き飛ばすグレンラガン。

 

「未だ終わりじゃないよっ!!」

 

と、セイルーンはブラッディ・クラスパーを元に戻すと、羽からマシンガンの弾丸を発射する。

 

「螺旋の盾!!」

 

しかし、グレンラガンは螺旋エネルギーのバリアを発生させて防ぐ。

 

「今度はコッチの番だ! グレンドライブシュートッ!!」

 

反撃にと、螺旋エネルギーの塊を蹴り飛ばすグレンラガン。

 

「舐めるなぁっ!!」

 

セイルーンは腕を振り、グレンドライブシュートを払い除ける。

 

「怒れる男のぉっ!!」

 

と其処でグレンラガンは、セイルーンの頭上を取っていた。

 

「!?」

 

「火の車キイイイイイィィィィィィーーーーーーーックッ!!」

 

セイルーン目掛けて、怒れる男の火の車キックを叩き込む。

 

「ぐあああっ!?」

 

真面に喰らったセイルーンは、地面に叩き付けられる。

 

「チイイッ! やってくれたねぇっ!! だがっ!!」

 

と、セイルーンがそう言い放ったかと思うと、巨大なサソリ型の形態へ変形する!!

 

「そらっ!!」

 

そして、針の付いた尻尾をグレンラガン目掛けて伸ばす!!

 

「!? うおっ!?」

 

何とか、(すんで)の処で両手を使って受け止めるグレンラガン。

 

「甘いっ!!」

 

だが、セイルーンはそのままグレンラガンを振り回す!

 

「うおおおおっ!?」

 

「そうらぁっ!!」

 

そのままグレンラガンを投げ飛ばすセイルーン。

 

「おわあああぁぁぁぁーーーーーっ!?」

 

放り投げられたグレンラガンは、積み上げられていたコンテナの山に激突。

 

そのままコンテナの山を崩して、海に落ちそうになる。

 

「チイッ! んなろぉっ!!」

 

しかし、如何にか海面スレスレで逆噴射して踏ん張り、姿勢を取り直す。

 

「せえやあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

だが間髪容れず、巨大なサソリ型形態のセイルーンが飛び掛かって来る。

 

「!!」

 

グレンラガンが咄嗟に防御姿勢を取ると、巨大なサソリ型形態のセイルーンは、グレンラガンの両腕を、両手の鋏で挟み込む!!

 

「ぐうっ!?」

 

「このまま海へ引き摺り込んでやるよ!!」

 

巨大なサソリ型形態のセイルーンは、グレンラガンに圧し掛かる様にポジションを取り、グレンラガンを海中へ落とそうとする。

 

「! 神谷!!」

 

「アディーネ様の邪魔はさせん!!」

 

其れに気付いたシャルが、援護に向かおうとするが、シャクーの軍団が其れを阻む。

 

「クッ! 退()けええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」

 

スペースサンダーを放ちながらダブルハーケンを振り回し、無理矢理に突破を図るシャルだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

セシリアは………

 

「其処っ!!」

 

ローレンのデストロイ目掛けて、スターライトmkⅢを発砲するセシリア。

 

「ふんっ!!」

 

だがローレンは、右腕の陽電子リフレクター発生器・シュナイドシュッツSX1021を展開させ、スターライトmkⅢのビームを弾く。

 

「!? ならばっ!!」

 

セシリアは、今度はビットのブルー・ティアーズを射出し、全方位攻撃を掛けようとする。

 

「其れぐらい私も持っているぞっ!!」

 

と、ローレンがそう叫んだかと思うと、腕部のパーツが分離。

 

そのまま浮遊して、セシリアに襲い掛かる!

 

「なっ! 腕部パーツが丸ごと遠隔攻撃ユニットに!?」

 

その兵器に驚きながらも、慌てて回避行動を取るセシリア。

 

しかし、ビットのブルー・ティアーズを使おうとしていたので、反応が遅れてしまう。

 

「遅いっ!!」

 

ローレンが叫ぶと、分離した腕部・シュトゥルムファウストの両手の5指先端に装備されたビーム砲・MJ-1703 5連装スプリットビームガンが火を噴く!

 

「!? キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

直撃を受けたセシリアは、黒煙を上げながら墜落する。

 

「クウッ! 行きなさい! ブルー・ティアーズッ!!」

 

しかし何とか持ち直すと、ビットのブルー・ティアーズを嗾ける!!

 

「そんなものぉっ!!」

 

四方八方からビットのブルー・ティアーズがビームを浴びせるが、全てシュトゥルムファウストのシュナイドシュッツSX1021で防がれてしまう。

 

「喰らえいっ!!」

 

そして反撃にと、ローレンはマスク部分に装備されていた200㎜エネルギー砲 ツォーンmk2と、胸部の3連装大口径ビーム砲・1580㎜複列位相エネルギー砲 スーパースキュラを同時に発射する。

 

「キャアッ!?」

 

直撃は避けたものの、ビームが近くを掠め、ブルー・ティアーズの装甲の一部が融解した。

 

「このぉっ!!」

 

セシリアはミサイルのブルー・ティアーズを発射する。

 

「ミサイルなら此方にも有るぞ!!」

 

と、その瞬間!!

 

デストロイ背面の円盤型バックパックのマーク62 6連装多目的ミサイルランチャーから、多数のミサイルが放たれる!!

 

「なっ!?」

 

余りのミサイルの数にセシリアが驚いている間に、ブルー・ティアーズのミサイルはローレンのミサイルに迎撃され、残ったミサイルが白煙の尾を曳きながらセシリアに向かう。

 

「!!」

 

スターライトmkⅢで、至近距離まで迫ったミサイルを落としながら、地上へと降下するセシリア。

 

そしてそのまま、コンテナが積まれている陰へと隠れ込む。

 

「其れで隠れている積り?」

 

だがローレンは、コンテナ群の中心に降り立ったかと思うと、バックパックを被る様に装着し、更に脚部パーツが逆足となり、まるで怪獣の様な形態となる。

 

すると、バックパックの円周上に多数装備されていたビーム砲・熱プラズマ複合砲 ネフェルテム503が一斉に火を噴いた!!

 

照射角度を変えながら、長時間発射した結果、積まれていたコンテナは一瞬で破壊される。

 

「フフフ、黒焦げになったかしら?」

 

周囲に燃え盛る炎を見ながら、ローレンはそう呟く。

 

だが、次の瞬間!!

 

「貰いましたわっ!!」

 

コンテナの瓦礫の一部が弾け、スターライトmkⅢを構えたセシリアが飛び出す!

 

「!? 何っ!?」

 

慌てて人型へと戻るローレンだったが、その瞬間にはセシリアが放ったビームが命中する!!

 

「ぐあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!?」

 

直撃を受けたローレンが悲鳴と爆発と共に仰向けに倒れる。

 

「未だ未だですわっ!!」

 

しかしセシリアは油断せず、畳み掛ける様にビットのブルー・ティアーズで、倒れているローレンに次々とビームを浴びせる。

 

「がああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」

 

汚い悲鳴と共に、爆煙がローレンの姿を覆って行く。

 

「ハア………ハア………ハア………ハア………」

 

暫くビームを撃ち続けていたセシリアだったが、やがて息切れした様にビットのブルー・ティアーズを止める。

 

先程のローレンの熱プラズマ複合砲 ネフェルテム503の一斉射で、流石に無事では済まなかったらしく、ブルー・ティアーズは所々損傷し、セシリア自身も彼方此方に軽い火傷を負っていた。

 

「………やりましたの?」

 

爆煙で覆われているローレンを見ながらそう呟くセシリア。

 

と、その瞬間!!

 

その爆煙の中から、シュトゥルムファウストが飛び出して来る!!

 

「!? ガハッ!?」

 

セシリアは一瞬にして喉を摑まれ、宙吊り状態にされる。

 

「小娘がぁっ! よくもやってくれたねぇっ!!」

 

そういう怒声と共に、爆煙の中からデストロイを装着しているローレンが姿を現す。

 

所々損傷しているが、損害は軽微と言った様子だ。

 

「な、何て頑丈さですの………」

 

悪態を吐く様にそう呟きながら、喉を摑んでいるシュトゥルムファウストを引き剥がそうとするセシリアだったが、まるで万力で締められているかの様にビクともしない。

 

「許さん! 絶対に許さんぞ!! 蜂の巣にしてくれるっ!!」

 

ローレンの怒声と共に、両側頭部に装備されていた75㎜対空自動バルカン砲塔システム イーゲルシュテルンが火を噴く!!

 

「!?」

 

セシリアは、咄嗟にインターセプターを左手に出現させると、首を摑んでいたシュトゥルムファウストを斬り付ける!!

 

破壊する事は出来なかったが、引き剥がす事には成功し、直ぐに回避行動を取る!

 

だが運悪く、イーゲルシュテルンの1発がスターライトmkⅢに命中してしまう。

 

「! しまっ………」

 

セシリアが言い切る前に、スターライトmkⅢは暴発!!

 

「キャアアッ!?」

 

爆風でバランスを崩すセシリア。

 

「死ねえええええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーっ! セシリア・オルコットオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーーッ!!」

 

ローレンは再び怪獣の様な形態になったかと思うと、バックパックに装備されていたデストロイ最強の武装、連装2基の長射程大出力ビーム砲・高エネルギー砲 アウフプラール・ドライツェーンを放つ。

 

「!? キャアアアアアアアアアァァァァァァァァァァーーーーーーーーーーーッ!!」

 

直撃を喰らったセシリアは、そのままビームに押し出される様にブッ飛んで行き、黒煙を上げて装甲の破片を撒き散らしながら、海中へと没した。

 

「!? セシリア!!」

 

其れを見た一夏が、慌てて救助に向かおうとしたが………

 

「織斑 一夏! 死ねぇっ!!」

 

「螺旋王様の為にいいいいいぃぃぃぃぃぃーーーーーーーっ!!」

 

レッドショルダーとシャクーの軍団に纏わり付かれる。

 

「クソッ! 邪魔するな! セシリアーッ!!」

 

其れ等を蹴散らしながら、海へと急ぐ一夏。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、海中へと没したセシリアは………

 

「…………」

 

気を失っているのか、目を閉じた状態でドンドン海底へと落ちて行っている。

 

ブルー・ティアーズは最早原型を留めぬまでに破壊されており、現状では沈降を加速させる(おもり)にしかならない。

 

徐々に光が届かなくなって来て、周りが暗くなって行く。

 

(悔しいですわ………折角両親の仇が目の前に現れたのに………何も出来ずに………)

 

深層の意識の中、セシリアは両親の仇を討てなかった事を悔いる。

 

(お母様………お父様………申し訳ありません………仇も討てずに………)

 

気絶しているセシリアの手が、無意識の(うち)に水面に向かって伸ばされる。

 

すると………

 

その手が“何か”に摑まれた。

 

「!?」

 

その瞬間、セシリアの意識は覚醒する。

 

セシリアの手を摑んだのは………

 

光輝き、半透明に透き通っている、母のセリーヌ・オルコット。

 

そして、父のクラウド・オルコットだった。

 

(!! お母様! お父様!!)

 

(セシリア! しっかりしなさい!!)

 

(そうだよ、セシリア。君は“こんな所”で終わる子じゃ無いだろう?)

 

驚くセシリアに、セリーヌが厳しく叱咤し、クラウドが優しく激励する。

 

(お母様………お父様………でも………私はもう………)

 

(情け無い! 其れでもオルコット家の現当主………いえ! ()()()なの!?)

 

(大丈夫だ、セシリア。君は未だ()()()()()()。今は、ちょっと転んだだけさ。其れなら、また立ち上がれば良い)

 

セリーヌが叱咤を続け、クラウドも激励を続ける。

 

(お母様………お父様………)

 

(貴女なら出来るわ、何たって!)

 

(“()()()自慢の娘”なんだからね)

 

誇らし気に胸を張るセリーヌと、優しい笑顔を浮かべるクラウド。

 

(………ありがとうございます。お母様、お父様)

 

其れに返礼する様に、セシリアも笑みを浮かべる。

 

(其れで良いわ。其れでこそ、“オルコット家の女”よ!)

 

(ハハハ………其れじゃあ、戻ろうか? セリーヌ)

 

セリーヌがそう言うと、クラウドがそう言いながら手を差し出す。

 

(! あ、貴方はもう! “娘の前で”何を言うのよ!?)

 

すると、セリーヌは照れた様子を見せながらそっぽを向くが、しっかりとクライドの手を取るのだった。

 

そしてその瞬間………

 

2人の姿が天に昇る様に消えて行く………

 

(! お母様!! お父様!!)

 

(頑張りなさい! セシリア!!)

 

(僕達は()()()()………君の事を見守っているよ)

 

最後にそう言い残し、2人の姿は完全に消えてしまう。

 

(…………)

 

その瞬間、セシリアはグッと拳を握った!!

 

(ありがとうございます! お母様!! お父様!! そしてどうか何時までも見守って居て下さい!! この………セシリア・オルコットを!!)

 

そしてその時!!

 

セシリアの身体から、緑色の光………螺旋力が溢れた!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び、海上………

 

オルコット家が所有する港では………

 

「ハハハハハハハハハッ! やった! やったぞ!! セシリア・オルコットは死んだ!! これで私がオルコット家の当主だぁっ!!」

 

燃え盛る港の中に立ち、セシリアが消えた海を見遣りながら、狂った様にそう笑い声を挙げるデストロイを装着しているローレン。

 

「セシリア! クソォッ!!」

 

「何て事だ………」

 

一夏と箒が思わずそう声を漏らし、他のグレン団メンバーにも多少の動揺が走っている。

 

「如何やらお仲間が1人くたばったみたいだねぇ。まあ安心しな。すぐにお前も同じ所へ送ってやるよ!!」

 

セイルーンのアディーネもその光景を目撃しており、グレンラガンを海へ落とそうとしながらそう言い放つ。

 

「フフフフ………ハハハハハハハッ!!」

 

すると、圧し掛かって来るセイルーンを押し返しながら、グレンラガンは突如呵々大笑する。

 

「? 何が可笑しい?」

 

「ちゃんちゃら可笑しいぜ! オメェ等はアイツを誰だと思ってやがる!!」

 

「何ぃっ!?」

 

「アイツは………“()()()()()()()()()なんだぜっ”!!」

 

と、グレンラガンが言い放った瞬間!!

 

セシリアが落下した地点の海面に、巨大な水柱が上がった!!

 

「!?」

 

「何ぃっ!?」

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

その水柱と爆音に、戦場に居た者達全てが注目する。

 

と、その次の瞬間!!

 

水柱の水が弾け飛び、中から緑色の光を放つ光球が出現した!!

 

「アレは!?」

 

一夏がそう叫ぶと、今度は光球の光が弾ける!!

 

そしてその中から現れたのは………

 

右手にビームライフル、左手にシールドを持ち………

 

背部に白い翼の様な物と、2門の巨大な砲を背負い………

 

頬部分に髭のような突起が付いており、アンテナと合わせることで「X」の文字を形成している様なヘッドギアを装着し………

 

ミッドナイトブルーと白を基調とした色彩のISを纏ったセシリアだった!!

 

「セシリア! 無事だったのか!?」

 

「何よ、そのISは!?」

 

そのセシリアの姿を見て、一夏は安堵の声を挙げ、鈴はセシリアの纏っているISが変わっている事に驚きの声を挙げる。

 

「シャルロットさんやラウラさんの様に、私のISも第二形態移行(セカンド・シフト)しましたわ。名付けて………そう! 『ダブルエックス』ですわ!!」

 

ポーズを決めながら、第二形態移行(セカンド・シフト)したブルー・ティアーズ………『ダブルエックス』を見せ付けるセシリア。

 

その名前の通り、ヘッドギアと背面の翼と砲が『X』を(かたど)っている。

 

「チイッ! 生きていたのか! セシリア・オルコットォッ!!」

 

其処でローレンが、狂気の叫びを挙げる。

 

「ローレン叔母様………いえ、ローレン!! お母様と………そしてお父様の無念! 今此処で晴らさせていただきます!!」

 

「黙れええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」

 

叫び声と共に、ローレンはアウフプラール・ドライツェーンを発射する。

 

「フッ!!」

 

しかしセシリアは、その攻撃を躱すと、バーニアを噴かして一気にローレンに向かう。

 

「行きなさい!!」

 

そして、以前と同じ様に腰部に装備されていたブルー・ティアーズを射出する。

 

「馬鹿め! ソイツの弱点は把握済みだ!!」

 

するとローレンは、ビット制御中は動けないセシリアを狙う。

 

だが、次の瞬間!!

 

ブルー・ティアーズが変形し、ビームライフルの様な形になったかと思うと………

 

ダブルエックスを簡略化した様な無人IS達が出現し、ビームライフルとなったブルー・ティアーズを手に握った!!

 

「!? 何ぃっ!?」

 

そして、ローレンの周りを飛び回りながら、ビームライフルとなったブルー・ティアーズを発砲して来る。

 

勿論、セシリア自身もその中に混じり、ローレン目掛けてビームを見舞っている。

 

「ぐあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!? 馬鹿な!? ビットでは無く、“無人ISを操る”だと!?」

 

四方八方からビームを見舞われ、ローレンは悲鳴を挙げながらそう叫ぶ。

 

やられてばかりでは無く、反撃を繰り出しては居るが、ビットのブルー・ティアーズよりも更に柔軟に動くISビットには、攻撃が当たらない。

 

更に、ISビットは実体シールドを装備しており、直撃しそうな攻撃はそのシールドで防いでいるので、防御力も高い。

 

「クソがぁ! やらせはせん! やらせはせんぞぉっ!!」

 

どっかで聞いた様な台詞を吐きながら、ローレンはシュトゥルムファウストを射出し、セシリアとISビットを撃ち落とそうとする。

 

「其れは“こっちの台詞”ですわ!!」

 

しかしセシリアがそう叫ぶと、ISビットがビームライフルとなったブルー・ティアーズを、一旦後ろ腰に携帯し、入れ替える様にビームソードを握り、2人1組となってシュトゥルムファウストへと向かった!!

 

そして、シュナイドシュッツSX1021が展開していない面から、シュトゥルムファウストを串刺しにする!!

 

串刺しにされたシュトゥルムファウストから激しく火花が散り始めたかと思うと、やがてシュナイドシュッツSX1021が停止する。

 

「其処っ!!」

 

その瞬間セシリアは、ビームライフルに代わってカンプピストル風の武装・ロケットランチャーガンを右手に出現させると、スパークを発していたシュトゥルムファウストに向かって大型ロケット弾頭を発射する。

 

ビームソードでシュトゥルムファウストを串刺しにしていたISビットが離脱すると、大型ロケット弾頭が命中。

 

シュトゥルムファウストは木っ端微塵に消し飛んだ!!

 

「クソオオオオオオォォォォォォーーーーーーーーッ!!」

 

ローレンは心底悔しそうな声を挙げながら、ツォーンmk2とスーパースキュラを放とうとしたが、

 

「遅いですわ!!」

 

ロケットランチャーガンをハイパービームソードに代えると、瞬時加速(イグニッション・ブースト)を発動して、一気にローレンの懐へと飛び込んだ!!

 

「なっ!?」

 

「セエエイッ!!」

 

そして、発射寸前だったツォーンmk2とスーパースキュラの発射口を斬り裂く。

 

「!? うぐああああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」

 

発射口を潰され、行き場を失ったエネルギーが暴発し、デストロイが大爆発を起こす!!

 

「クソクソクソクソクソオオオオオオオォォォォォォォォーーーーーーーーーッ! オルコット家は私の物だ! 私の物なんだああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

狂気の叫びを挙げ、再び怪獣の様な形態になると、残っている全火器を滅茶苦茶に撃ち始めるローレン。

 

「貴女は何も分かって居ませんわ………オルコット家の名は………()()()()が継げる程………安くはありませんわ!!」

 

と、セシリアが距離を取りながらそう言い放った瞬間!!

 

背部に装備されていた2門の砲が動き始め、肩部にマウントされる様に変形!!

 

更に、翼の様な部品が3枚に展開し、金色のリフレクターが展開する!!

 

更に、腕部と脚部の装甲も展開して、金色のラジエータープレートを出現させる。

 

するとその状態のセシリアに、光が集まって行く。

 

「フォトンエネルギーチャージ………80………90………100………120%!!」

 

集まった光が光子(フォトン)としてエネルギーに変換され、チャージされて行く。

 

更にその周辺で、ISビットもX状のリフレクターを展開し、1門の砲を両腕で保持しながら構えている。

 

「フォトンストリームキャノン! 発射ぁっ!!」

 

そして、セシリアのダブルエックスの2門の砲と、ISビット達の1門の砲から、途轍もないエネルギーが放たれた!!

 

発射されたフォトンエネルギーは、一瞬にしてデストロイを装着していたローレンを飲み込む。

 

「う、ぐ! あああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!?」

 

断末魔の叫びが挙がる中、ローレンの姿はゆっくりと蒸発して行き………

 

やがて、完全に光の中へ消えたのだった。

 

「………お母様………お父様………仇は………取りましたわ」

 

全身から排熱の湯気を上げながら、セシリアは空を見上げてそう呟く。

 

青空に、両親達の姿が浮かんだ様な気がした………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレンラガンVSセイルーン………

 

「チッ! あの馬鹿くたばったかい! 使えないねぇっ!!」

 

「そんなこと言ってるから、テメェ等は勝てねえんだよ!!」

 

押しつ押されつの攻防を続けながら、セシリアとローレンの戦闘の様子を見ていたセイルーンとグレンラガンがそう声を挙げる。

 

「煩いよ!! 貴様を倒せば後の連中は如何とでもなるんだ! だからとっとと落ちなぁ!!」

 

セイルーンはそう言い放つと、一気にグレンラガンを海中へと落とそうとする。

 

「グウッ!!」

 

「反重力ストームッ!!」

 

しかし其処で、虹色の光線がセイルーンへと命中!!

 

「!? 何いいいいいいぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーっ!?」

 

途端に、セイルーンは重力を遮断された様に、空中高くへと舞い上げられた!!

 

「神谷! 大丈夫!?」

 

そして体勢を立て直したグレンラガンの傍に、シャルが並び立つ。

 

やっとの事で、シャクーの軍団を突破したらしい。

 

「ああ、サンキューな、シャル」

 

「チイッ! 小娘がぁ!! 上等だよ!! 纏めて始末してやる!!」

 

セイルーンからそう声が挙がったかと思うと、ブラッディ・クラスパーを手に持ち、グレンラガンとシャルに斬り掛かって行く。

 

「!! スペースサンダーッ!!」

 

と、向かって来るセイルーンに向かって、スペースサンダーを放つシャル。

 

「ぐううっ! こんなものおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

だが、セイルーンはスペースサンダーを喰らいながらも無理矢理突き進んで来る!!

 

「クッ! 何て奴なんだ!?」

 

「ならコイツも喰らいやがれ!! 超・ドリラッシュッ!!」

 

すると其処で、グレンラガンがフルドリライズ状態になり、全身に生えたドリルをミサイルとして、セイルーンに見舞った!!

 

「!? ぐがああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」

 

スペースサンダーと超・ドリラッシュの2重攻撃の前に、遂にセイルーンの動きが止まる!!

 

「シャル! 今だ!!」

 

「うん!! シングルハーケンッ!!」

 

グレンラガンがそう言うと、シャルがダブルハーケンを連結させずに、両手に二刀流で握った!!

 

「せやああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

そして、動きの止まったセイルーンに斬り付ける!!

 

「がああっ!? このおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

一瞬怯むセイルーンだったが、直ぐにシャルをブラッディ・クラスパーで斬り返そうとする。

 

「貰ったぜっ!!」

 

しかしその間に、グレンラガンがセイルーンの背後を取った!!

 

「!? しまっ………」

 

「オラァッ!!」

 

両腕に2本のドリルを出現させると、其れをセイルーンの背中を突き刺すグレンラガン。

 

「ぐがあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!?」

 

そしてそのまま、セイルーンを掲げ挙げる様に持ち上げる!!

 

「グレン大岩山落としいいいいいいいぃぃぃぃぃぃぃーーーーーーーーーっ!!」

 

そう叫んだ瞬間!!

 

グレンラガンの両腕から、竜巻の様に螺旋力が溢れた!!

 

「うがああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!?」

 

螺旋力の竜巻によって、上空高くへと舞い上がるセイルーン。

 

装甲が罅割れ、バラバラになって行く。

 

「セ、セイルーンが!? くうっ!!」

 

とその瞬間にアディーネは、セイルーンを脱ぎ捨てて脱出!

 

その直後、装着者を失ったセイルーンは大爆発・四散した!!

 

[アディーネ様!!]

 

脱出したアディーネは、ダイガンカイに回収される。

 

[オノレェ! アタシのセイルーンを!!………まあ、良い。()()()()()()()んだからね………引き上げるよ!!]

 

[ハッ!!]

 

アディーネと獣人がそう言い合うと、ダイガンカイは海中へと潜航。

 

そのまま撤退して行った。

 

「目的は果たしただと? 何言ってやがんだ?」

 

「このパターン………ひょっとして………」

 

仲間達が集結する中、港に着地したグレンラガンが首を傾げ、シャルが嫌な予感を感じた瞬間!!

 

[大変です! 皆さん!!]

 

グレン団全員に、インフィニット・ノアの虚から慌てた様子での通信が入る。

 

「虚、如何したの?」

 

[先程、ロンドンにロージェノム軍の大部隊が出現!! 奇襲攻撃で、政府と軍首脳部が壊滅したそうです!!]

 

「!? 何ですって!?」

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

虚からの報告に、全員が驚愕を露にする。

 

[指揮系統をズタズタにされ、イギリス軍は各地で孤立! 各個撃破に追い込まれています!! ココへロージェノム軍の大部隊が到着するのも時間の問題です! 急いで出港します!!]

 

「何てこった!! フランス、ドイツに続いて、イギリスまで!!」

 

直ぐにインフィニット・ノアを出港させると言う虚の言葉を聞きながら、一夏は悔しそうな声を挙げる。

 

「チイッ! 俺は残るぞ! この国までアイツ等に渡して堪るか!!」

 

グレンラガンはそう言い、イギリスに残ろうとするが………

 

「いや、()()()逃げ給え」

 

其処へ、戴宗を伴って中条が現れた。

 

「! 中条さん!」

 

「戴宗!?」

 

「神谷。オメェには、“もっとデケェ喧嘩の舞台”が待ってんだぜ。()()()()()で油売ってる場合じゃ無えだろ?」

 

瓢箪の酒を呷りながら、グレンラガンに向かってそう言う戴宗。

 

「けどよぉ!」

 

馬鹿(バッカ)野郎(ヤロウ)! “命を懸ける場所”を履き違えんじゃ無えっ!!」

 

「!?」

 

戴宗の叱咤に、グレンラガンは思わず黙った。

 

「心配すんな。国際警察のエキスパート達も、イギリス………いや、()()()()頑張ってる」

 

「君達がロージェノムを倒すまで、何とかギリギリの処で持ち堪えさせてみせる。だから行き給え」

 

「中条さん………」

 

「戴宗………」

 

そう促す中条と戴宗に、一夏とグレンラガンは悔し気な様子を見せながら、インフィニット・ノアへと引き上げて行く。

 

其れに続く様に、他のメンバーも帰還を始める。

 

「お嬢様………」

 

と、最後にセシリアがインフィニット・ノアへ向かおうとしたところ、チェルシーが現れた。

 

「チェルシー………すみません。“また()()留守にしますわ”」

 

セシリアは振り返ると、そう言い放つ。

 

「ハイ。行ってらっしゃいませ、お嬢様。“お帰りの際”には、最高級の紅茶を用意しておきます」

 

其れを聞くと、チェルシーは瀟洒にお辞儀をする。

 

「頼みますわ」

 

そしてそう言い残し、セシリアもインフィニット・ノアへと帰還する。

 

程無く、インフィニット・ノアは港から出港。

 

そのまま潜航を開始し、海中へと消える。

 

「「「…………」」」

 

そして3人は、インフィニット・ノアの消えた海を見詰め続けているのであった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この日………

 

イギリスは事実上壊滅………

 

残存イギリス軍と国民達は地下へと潜り、レジスタンス活動で抵抗を続けた。

 

残る国家は、中()・アメリカ・日本………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

両親の仇と対峙するセシリアだったが、デストロイの性能に圧倒される。
あわやというところで、亡き両親からの励ましを受けて螺旋力に覚醒。
セカンドシフトを果たし、『ダブルエックス』を身に付けます。
セシリアの機体がリアルよりだったので、ガンダムからチョイスしました。
サテライトキャノンは月のマイクロウェーブ施設が無いと使えないので、大気中の光子を取り込むフォトンストリームキャノンに変更しましたが。

アディーネのカスタムガンメンも撃破しましたが、やはりイギリスも陥落。
グレン団は逃亡を余儀なくされます。

そして次回からは中国、鈴編です。
今までは違う展開となりますので、お楽しみに。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は

  • 天元突破ISと同時
  • 土曜午前7時
  • 別の日時(後日再アンケート)
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