天元突破インフィニット・ストラトス   作:宇宙刑事ブルーノア

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第117話『よくも俺達の学校で大暴れしてくれたなぁ!!』

これは………

 

女尊男卑の定められた世界の運命に風穴を開ける男達と………

 

それに付き従う女達の物語である………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天元突破インフィニット・ストラトス

 

第117話『よくも俺達の学校で大暴れしてくれたなぁ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本へと大攻勢を掛けたロージェノム軍。

 

千冬達が残るIS学園も、激しい攻撃を受ける。

 

猛攻の最中に千冬が倒れ、最早コレまでかと思われた瞬間、専用のISを引っ提げ束とくーが現れる。

 

更に、増援に現れた四天王のダイガンの前にも、シュバルツ・シュヴェスターが立ちはだかった。

 

専用IS『ヴァルシオン』の力で、ビャコウを圧倒するかに見えた束だったが………

 

ISの生みの親とは言うものの、戦闘経験の無い束は弱点を見破られ、チミルフのビャコウに敗れてしまう。

 

更に、共に援軍に来たくーもヴィラルのエンキドゥドゥに敗北し、連戦の傷が癒えぬまま戦っていたシュバルツも力尽きる………

 

最早コレまでか?と思われた、その時!!

 

遂に!!

 

グレン団が日本へ帰って来た!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本・IS学園………

 

「グ、グレン団!!」

 

「も、戻って来やがったのか!?」

 

ガンメン部隊やレッドショルダー達が、グレン団の面々の姿を見て恐れ慄く。

 

「戻って来たか………グレンラガン」

 

しかし、ヴィラルのエンキドゥドゥだけは、逆に闘志を燃やしている。

 

「チイィッ! 篠ノ之 束め! 時間稼ぎが目的だったのか!!」

 

そしてチミルフのビャコウは、まんまと束の策略に嵌ってしまった事を悔しがる。

 

「姉さん!!」

 

と其処で、箒が束を助け起こす。

 

「やあやあ、箒ちゃん………元気そうだね」

 

箒に助け起こされた束は、箒の顔を見ると弱々しく笑いながらもそう呟く。

 

「姉さん、何でこんな無茶を………?」

 

「罪滅ぼし………にもならないけど、私には………()()()()()からね」

 

と、箒が問い質すと、束は表情に陰を落としながらそう答える。

 

「? 責任?」

 

「オイ! 大丈夫か!?」

 

「シュバルツ! しっかりしろ!!」

 

その言葉の意味が分からずに箒が首を傾げていると、その間にグラパール・弾がくーを、一夏がシュバルツを助け起こす。

 

「くうっ………束様………」

 

「オイ、無理すんなって!!」

 

自分の怪我を気にも留めず、束の許へ向かおうとするくーを、グラパール・弾が止める。

 

「織斑 一夏………貴様、何をやっている?」

 

一方のシュバルツは、一夏に向かってそんな言葉を投げ掛ける。

 

「えっ? 何って………」

 

「“貴様が()しなければならん事”は戦う事だろうが! 私に構っている暇が有ったら戦えっ!!」

 

戸惑う一夏に、シュバルツはそう言い放つ。

 

「やれやれ………でも、其れでこそシュバルツ・シュヴェスターだな」

 

そんなシュバルツの自他共に厳しい姿勢に苦笑しつつも、シュバルツの元気な様子を見て安心する一夏!

 

「グレン団の皆さん! 篠ノ之博士達は私達が安全な場所まで連れて行きます! だから! 思う存分戦って下さい!!」

 

と其処へ、真耶と数名の学園のIS部隊の人間がやって来て、箒達に代わって束達を助ける。

 

「任せたぜ! メガネ姉ちゃん!!」

 

「御武運を!!」

 

グレンラガンがそう言うと、真耶達はそう言って安全な場所まで離脱して行く。

 

「さてと………やいやい、お前等ぁっ! よくも俺達の学校で大暴れしてくれたなぁ!!」

 

「だが、コレ以上の無法は!!」

 

「俺達が許しちゃ置かないぜぇっ!!」

 

其れを確認すると、グレンラガン・グラパール・弾、一夏が居並ぶロージェノム軍に向かってそう言い放った。

 

「ほざけっ! ハダカザル共がぁっ!!」

 

「この圧倒的戦力を前に、如何戦う積りだいっ!?」

 

「貴様達の負けは決まったも同然じゃ」

 

と、其れを聞いたシトマンドラ・アディーネ・グアームが、グレン団を圧倒しようとダイガン達を進める。

 

その瞬間!!

 

轟音が鳴り響いたかと思うと、ダイガンテン・ダイガンカイ・ダイガンドに次々とエネルギー砲弾が命中した!!

 

「ぬああっ!?」

 

「くううっ!?」

 

「ぬおおっ!?」

 

衝撃で、思わず声を漏らすシトマンドラ・アディーネ・グアーム。

 

「アンタ達の相手はコッチよ!!」

 

続いてそう言う声が響いて来たかと思うと、戦闘形態のインフィニット・ノアが内陸方面から飛んで来る!!

 

「! インフィニット・ノア!!」

 

「チイッ! 鬱陶しい奴が!!」

 

「ええい! ガンメン部隊とレッドショルダーはインフィニット・ノアに攻撃を集中させよ! 旗艦を落とせばグレン団も烏合の衆じゃ!!」

 

グアームの指示で、ガンメン部隊とレッドショルダー達はインフィニット・ノアへと向かおうとする。

 

「戦闘開始だ! 行くぜお前等ぁっ!!」

 

「「「「「「「「「「おおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」

 

其れを皮切りに、グレン団の面々は戦闘を開始するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

箒VSビャコウ………

 

「良くも姉さんを!!」

 

雨月と空裂を、ビャコウ目掛けて振り下ろす箒。

 

「篠ノ之 束の妹か! 貴様の持つ第4世代型ISも厄介な代物だな! 此処で貴様諸共破壊してくれるわぁっ!!」

 

二刀を槍で受け止めながら、ビャコウは箒にそう言い放つ。

 

「やれるものならやってみろぉっ!!」

 

箒はそう返すと、強引にビャコウを弾き飛ばす!

 

「ぬうっ!?」

 

「せやあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

箒は、気合の叫びと共に空裂からエネルギー刃を飛ばす。

 

「シエアァッ!!」

 

しかし、ビャコウは槍を振るい、アッサリとエネルギー刃を打ち消す。

 

「ならばっ!!」

 

一旦雨月と空裂を収納すると、両肩の展開装甲を変形させ、穿千を構える箒。

 

穿千の銃口にエネルギーが充填されたかと思うと、引き金が引かれる。

 

強力なエネルギー砲が、ビャコウ目掛けて発射される!!

 

「!? ぬううっ!?」

 

間一髪躱すビャコウだったが、エネルギー砲は地面を抉りながら伸びて行き、そのまま沖合に居たロージェノム軍の強襲揚陸艦を1隻撃沈した!!

 

「このおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

再び雨月と空裂を両手に握ると、箒はビャコウに突撃する。

 

如何やら束を傷付けられた事で、大分頭に血が昇っている様だ。

 

その動きは荒々しく、洗練さを欠いている。

 

「! 箒! 駄目だ! 冷静になれ!!」

 

「うわああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

少し離れた場所でダイガンドを相手にしていた一夏が、其れに気づきそう呼び掛けるが、箒は気付かない。

 

「クッ! 駄目だ、箒! “()()()()()()なんだ”!!」

 

このままでは箒が危ない、と悟る一夏。

 

今の箒の状態は、“怒りのスーパーモードの危険に気付いていなかった自分”と同じである………

 

怒りは心を曇らせ、隙を生じさせる。

 

「戦いの最中に余所見と、余裕じゃのう!!」

 

と、一夏が箒に目を奪われていた事に気付いたグアームは、ダイガンドのガンポッドの砲撃を集中させる!

 

「!? チイッ!! 爆熱! ゴッド! フィンガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

 

迫り来るガンポッドのエネルギー弾に、一夏はゴッドフィンガーを繰り出す。

 

ガンポッドのエネルギー弾は、ゴッドフィンガーのエネルギー波で打ち消される。

 

「撃て撃てぇっ!!」

 

「撃ち落とせえぇっ!!」

 

しかし、続く様にダイガンドの周りに居た、カノン・ガノンを中心とした砲台型ガンメン達が次々に砲火を撃ち上げて来る!!

 

「超級覇王! 電・影・弾ーーーーーーーーっ!!」

 

一夏がそう叫ぶと、身体が気のエネルギーに包まれ、そのエネルギーが渦を巻いて、弾丸の様な姿となる。

 

「ハアアアアアアアァァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

 

その状態で、敵軍の中へと突っ込む一夏。

 

一夏が通り過ぎると、次々に爆散して行く砲台型ガンメン。

 

「ぶわぁくはつっ!!」

 

やがて上空に昇って、そう言う台詞と共にポーズを決めたかと思うと………

 

一際巨大な爆発が起こり、砲台型ガンメン部隊の大半が消し飛ぶ!!

 

「うわぁっ!?」

 

と其処へ悲鳴が聞こえて来て、再び視線をビャコウの方に向けると、苦戦している箒の姿が目に入る。

 

「箒!」

 

「一夏! 此処は俺達に任せろ!!」

 

すると、近くで戦っていたグラパール・弾がそう言って来た。

 

「! 弾!? でも………」

 

「グズグズすんな! 早く行け!!」

 

何か言い返そうとした一夏だったが、グラパール・弾は有無を言わせない様子で更にそう叫ぶ。

 

「! すまない!!」

 

一夏は一瞬逡巡したが、直ぐに箒の許へと向かった。

 

「………一夏さん」

 

と、その様子を見ていたグラパール・蘭が複雑な声を挙げる。

 

今の“一瞬の遣り取り”だけで、()()()()()()()()様だ。

 

一夏が箒を“如何思っているか”を………

 

「くうっ!」

 

思わず涙が出そうになり、動きが止まるグラパール・蘭。

 

「動きが鈍い奴が居るぞ!!」

 

「仕留めろっ!!」

 

「グレンラガンモドキめ!!」

 

其れを見た飛行型ガンメン部隊が、グラパール・蘭へと殺到する!!

 

「蘭! 何やってんだっ!?」

 

直ぐに、グラパール・弾がフォローに入ろうとしたが………

 

「! パワーミサイルMAX!!」

 

グラパール・蘭は急に動き出したかと思うと、巨大ミサイルランチャーを出現させて掲げる様に構える!!

 

「「「「「「「「「「なぁっ!?」」」」」」」」」」

 

思わず動きが止まる、飛行型ガンメン部隊とグラパール・弾。

 

「一夏さんの………ブワァカアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

そしてそんな叫び声を挙げたかと思うと、一斉射する!!

 

ランチャーから白煙の尾を曳きながら、ミサイルが次々に発射される!!

 

「ギャバアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!?」

 

「獣人に栄光有れええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!?」

 

「ロージェノム様、バンザアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?」

 

「おわっ!? ちょっ!? 蘭! ストップ! ストーップッ!!」

 

八つ当たり気味のミサイル連射を受けて次々に爆散して行く飛行型ガンメン達と、慌てて流れ弾を躱すグラパール・弾だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

グレンラガンVSエンキドゥドゥ………

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

「ぬああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

両手のドリルとエンキソードを激しくぶつけ合い、凄まじい火花を散らしているグレンラガンとエンキドゥドゥ。

 

「グレンラガン………いや、天上 神谷! 思えば、貴様とも長い因縁だったな!!」

 

「ああ! だが其れも今日で(しめ)ぇーだ!! “テメェをブッ飛ばして”なぁっ!!」

 

鍔迫り合いを続けながら、両者は互いにそう言い合う。

 

「ぬんっ!!」

 

「チイッ!!」

 

と、両者は互いに弾かれる様に距離を取った。

 

「おりゃあっ!!」

 

グレンラガンが、気合の掛け声と共に両腕を地面に突っ込む!!

 

「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」

 

そして、地面の一部を岩石として持ち上げる!!

 

「岩石投げええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」

 

その岩石を、エンキドゥドゥ目掛けて投げ付ける!!

 

「シエアッ!!」

 

だが、エンキドゥドゥは4本の腕に握った4つのエンキソードで、岩石を細切れにする。

 

「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」

 

と、その岩石の陰に隠れていたグレンラガンが、岩石が細切れになった瞬間に姿を現し、エンキドゥドゥに飛び蹴りを繰り出す!!

 

「チイッ!!」

 

4本のエンキソードの内、2本を使って防御するエンキドゥドゥ。

 

「喰らえっ!!」

 

反動で後退させられたかと思うと、両肩のミサイルランチャーを発射する!!

 

「今更そんなもんが効くかぁっ!!」

 

しかし、グレンラガンは回し蹴りで全てのミサイルを弾き飛ばす!!

 

「なら、コレは如何だぁっ!?」

 

エンキドゥドゥはそう言うと、地を這う様にエンキソードを振るう!

 

するとエンキソードから、斬撃波が地面を縫う様に飛ぶ!!

 

「うおっと!?」

 

ジャンプして斬撃波を躱すグレンラガンだが、

 

「隙有りぃっ!!」

 

その一瞬の隙を捉え、エンキドゥドゥは4本のエンキソードでの突きを繰り出す!!

 

「! うおわっ!?」

 

装甲は抜かれなかったが、衝撃でブッ飛ばされ、大木を次々に薙ぎ倒して土煙を上げるグレンラガン。

 

しかし、直ぐにその土煙の中から多数のドリルミサイルが飛んで来る。

 

「シイエアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

エンキドゥドゥは4本の腕とエンキソードを振り回し、次々にドリルミサイルを斬り落として行く!

 

するとその瞬間!!

 

地面から腕が飛び出して、エンキドゥドゥの両脚を摑む!

 

「!?」

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

エンキドゥドゥが驚きを示した瞬間、グレンラガンが雄叫びと共に飛び出して来る!

 

「必殺! グレンラガン! スーパージャイアントスイイイイイイイィィィィィィィィーーーーーーーーーングッ!!」

 

そしてそのまま、エンキドゥドゥにジャイアントスイングを見舞う!!

 

「ぬあああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」

 

「おりゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」

 

かなり振り回したかと思うと、エンキドゥドゥを放り投げるグレンラガン。

 

「ぐああああっ!?」

 

エンキドゥドゥは戦闘の影響で隆起していた地面に叩き付けられる。

 

「テラドリル! トルネエエエエエエェェェェェェェーーーーーーーードッ!!」

 

そのエンキドゥドゥ目掛けて、グレンラガンは額の部分にドリルを出現させると、身体ごと回転しながら突っ込む!!

 

「!! むうんっ!!」

 

と、エンキドゥドゥは4本のエンキソード全てを使って、テラドリルトルネードで突っ込んで来たグレンラガンを受け止める。

 

「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」

 

「ぬああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!」

 

互いに叫び声を挙げながら押し合いを繰り広げるグレンラガンとエンキドゥドゥ。

 

「でやあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」

 

「!? ぬうあっ!?」

 

やがてエンキドゥドゥが押し負け、その身体が宙に舞う!!

 

「ぬんっ! 時空断裂! 大回転キイイイイイイイィィィィィィィィーーーーーーーーーックッ!!」

 

そのエンキドゥドゥ目掛けて、今度は時空断裂大回転キックを繰り出すグレンラガン。

 

「くうっ!! ハアッ!!」

 

と、エンキドゥドゥはボディ部分を開いて、内蔵の重火器を一斉射する!!

 

「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」

 

しかし、螺旋エネルギーを纏っているグレンラガンには通用せず、時空断裂大回転キックがエンキドゥドゥに炸裂する!!

 

「ぬあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!?」

 

咄嗟に身体を捻って直撃を避けたエンキドゥドゥだったが、其れでも凄まじい衝撃が身体を襲い、地面に叩き付けられる!!

 

「チイイッ!!」

 

だが、怯むどころかグレンラガンの着地の瞬間を狙い、エンキカウンターを放つ!!

 

「!? うおわっ!?」

 

着地の瞬間を狙われて再びブッ飛ばされ、木の幹に叩き付けられるグレンラガン。

 

大木がポッキリと折れ、メキメキと乾いた音を立てながら倒れる。

 

「チイッ! やるじゃねえか! ヴィラル!!」

 

「貴様もなぁ! 天上 神谷!!」

 

グレンラガンとエンキドゥドゥはそう言い合うと、再び正面切って衝突し合うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び、箒VSビャコウ………

 

「でやああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

「甘いっ!!」

 

二刀で連続斬りを繰り出す箒だが、ビャコウはその全てを槍で捌く。

 

「セエエアッ!!」

 

「ガフッ!?」

 

そのまま二刀を流すと、槍の石突きの部分を箒の腹に叩き込む!!

 

「ゲホッ! ゴホッ!」

 

「そんな攻撃で、このワシを倒す事なぞ出来んぞ!!」

 

咳き込む箒に向かって、ビャコウはそう言い放つ。

 

先程までは箒の怒涛の攻撃に押されていたが、箒が冷静さを欠いている事に気付くと、直ぐに形勢を逆転させた。

 

「くうっ! 黙れええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」

 

しかし箒から未だ怒りは抜けず、雨月と空裂を握り直すと再びビャコウへ突っ込んで行く。

 

「愚か者めぇっ!! 断罪の焔(コンデム・ブレイズ)っ!!」

 

だが、箒が突っ込んで来ると予想していたビャコウは、すかさず断罪の焔(コンデム・ブレイズ)を放つ!!

 

「!?」

 

青白い光が箒の視界一杯に広がる!

 

(しまった!? 避けられない!!)

 

自ら突っ込んで行っている為、回避できない箒。

 

と………

 

「ゴッドフィールド! ダアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッシュッ!!」

 

背面ブースターの推進力で一気に加速してきた一夏が、箒を掻っ攫う様に抱え、断罪の焔(コンデム・ブレイズ)の射線からズラした!!

 

「!? 一夏!?」

 

「チイッ! 今一歩の処で!!」

 

箒とビャコウがそう言い合う中、一夏は無言でビャコウに向き直る。

 

「危なかった………」

 

抱えていた箒を降ろすと、一夏はそう呟く。

 

「一夏! 邪魔をするな!! アイツは私が………」

 

しかし箒は不満だったらしく、一夏に向かってそう言おうとするが………

 

「…………」

 

「!? イダッ!?」

 

一夏は右腕パーツだけを解除したかと思うと、生身の右手で箒にデコピンを見舞った。

 

「い、一夏!?」

 

“シールドに守られてる筈”なのに、()()()痛さを感じ、箒は額を押さえながら一夏の顔を見遣る。

 

「落ち着け、箒。気持ちは分かるけど、冷静さを欠いたら駄目だ。“そうしたら如何なるか”は………()()()()()()からな」

 

自嘲する様に笑いながら、一夏は箒に向かってそう言う。

 

「あ………」

 

その言葉に、ハッとして我に返る箒。

 

「おのれ、織斑 一夏め!!」

 

と、ビャコウが戦いに割って入って来た一夏に向かってそう言い放つ。

 

「………こっからは俺が相手だ」

 

一夏は右腕パーツを再装着しながらビャコウに向き直ると、雪片を蜻蛉に構えてそう言い放つ。

 

「フンッ! 返り討ちにしてくれるわぁっ!!」

 

ビャコウは槍の先端にビーム刃を展開すると、一夏目掛けて突撃する。

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

其れに対し、一夏も蜻蛉の構えを維持したままビャコウに突撃する。

 

そのままスパークを発しながら激しい鍔迫り合いを展開する!!

 

「…………」

 

一方の箒は、茫然とその場に立ち尽くしていた………

 

(私は()()激情に囚われてしまったのか………さっきの攻撃だって、下手をしたら死んでいたかも知れないし、一夏を巻き込んでしまったかもしれない………)

 

自責の念が、箒に激しく襲い掛かる。

 

「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」

 

「ぬあああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」

 

「!?」

 

しかし、目の前で激しく剣戟を展開している一夏とビャコウを見て、直ぐに気を取り直す。

 

(………そうだ! 後悔する事は後でも出来る! ()すべき事は………“一夏を助ける”事だ!!)

 

「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」

 

と、箒が気合を入れる様に叫ぶと、絢爛舞踏が発動!

 

減っていたエネルギーが一気に回復する。

 

「破軍の刃槍(アルカイド・グレイヴ)ッ!!」

 

「ぐうっ!?」

 

破軍の刃槍(アルカイド・グレイヴ)を如何にか防ぐが、衝撃で後方へ飛ぶ一夏。

 

「マズイ! エネルギーが!?」

 

しかし、白神のエネルギーに限界が近付いていた。

 

「一夏! エネルギーを!!」

 

其処へ、絢爛舞踏を発動させている箒が一夏へ向かって手を伸ばしながら飛ぶ。

 

「そうはさせんぞ! 断罪の………」

 

そうはさせじと、断罪の焔(コンデム・ブレイズ)を放とうとするビャコウだったが………

 

「行けっ!!」

 

箒は、ビットを射出してビャコウに向かわせる。

 

「! チイッ!!」

 

槍を使ってビットを弾き飛ばすビャコウだったが、その間に箒の手は一夏の手を摑む。

 

エネルギーが白神に流れ込み、白神のエネルギー残量が回復する。

 

「よおしっ!!」

 

一夏が気合を入れる様に叫ぶと、白神が金色に輝き出す。

 

「ぬううっ!?」

 

「行くぞぉっ! 爆熱! ゴッドスラッシュッ!!」

 

そしてエネルギーを雪片に集中させ、緑色に輝くエネルギー刀身を出現させるとビャコウに斬り掛かる。

 

「小癪なぁっ!! 破軍の刃槍(アルカイド・グレイヴ)ッ!!」

 

ビャコウは破軍の刃槍(アルカイド・グレイヴ)で迎え撃つ。

 

爆熱ゴッドスラッシュと破軍の刃槍(アルカイド・グレイヴ)がぶつかり合い、激しくスパークを発する!!

 

スパークの走った地面や岩、木が次々に爆散して行く。

 

「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」

 

「ぬうううううううぅぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーーっ!!」

 

両者互いに1歩も譲らず押し合いを展開する。

 

と次の瞬間!!

 

一夏の雪片が弾かれ、宙に舞った!!

 

()ったぞ! 織斑 一夏!!」

 

槍を素早く引くと、トドメの突きを放とうとするビャコウ。

 

その瞬間!!

 

「一夏! 受け取れっ!!」

 

箒が、空裂を一夏に向かって投げ付ける!!

 

「!? チェストオオオオオオオォォォォォォォォーーーーーーーーーッ!!」

 

その空裂をキャッチするや否や、一夏はビャコウに渾身の縦一文字斬りを叩き込む!!

 

「ぬうおっ!?」

 

ビャコウのボディに、縦一文字の傷が入る!!

 

「!!」

 

その間に、箒は右手に雨月、左手に雪片を握ってビャコウの背後を取った!!

 

「箒! 合わせろ!!」

 

「心得た!!」

 

そして、2人同時にビャコウに斬り掛かる!!

 

「奥義!!」

 

「重ねカマイタチ!!」

 

一夏の正面からの一刀流で、箒の背後から二刀流での横一文字切りがビャコウに炸裂する!!

 

「ぬあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」

 

ビャコウの身体に光の線が走ったかと思うと、爆発・四散した!!

 

「チイイッ! オノレェッ! よくもワシのビャコウを!!」

 

しかしチミルフは脱出し、ダイガンザンの艦首へと飛び移る。

 

「チミルフ! 大丈夫かい!?」

 

「ええい! 人間共め!!」

 

「まさかココまでやるとは思わなんだ………」

 

其処で、アディーネ・シトマンドラ・グアームがそう言って来る。

 

彼等の乗るダイガンも、グレン団とインフィニット・ノアの攻撃を受け、黒煙を上げている。

 

「こうなれば仕方有るまい! ()()をやるぞ!!」

 

するとチミルフがそう言い、ダイガンザンの艦橋へと戻る。

 

「チッ! まさか“コイツ”を見せる羽目になるとはねぇ」

 

「癪だが致し方有るまい」

 

「人間共め………我々を“本気にさせた”事を後悔するが良い」

 

アディーネ・シトマンドラ・グアームがそう言うと、ダイガンカイ・ダイガンテン・ダイガンド、そしてダイガンザンが1箇所に集結する。

 

「? 何だ?」

 

「何をする気だ?」

 

と、一夏と箒がそう声を挙げた瞬間!!

 

「「「「合体っ!!」」」」

 

四天王達はそう声を挙げた!!

 

すると、ダイガンドが縦に割れてその間にダイガンザンが挟み込まれる様にドッキング!!

 

更に、その下部へ後部を伸ばしたダイガンテンがドッキング!!

 

そして前後に分離したダイガンカイが、ダイガンザンの左右のカタパルトアームに其々ドッキング!!

 

4つのダイガンが合体し、1体の超巨大なダイガンとなる!!

 

「が、合体した!?」

 

「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」

 

その姿に、グレン団は驚きを露わにする。

 

「見たか! 人間共!!」

 

「東・西・南・北・陸・海・空!!」

 

「三界四方に死角無し!!」

 

「これぞ完全要塞! ドテンカイザンよ!!」

 

そのグレン団に、螺旋四天王はそう言い放つのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

漸く到着したグレン団と四天王の大バトル。
箒は冷静さを欠いたものの、一夏の手助けも有って、ビャコウを撃破。
しかし、追い詰められた四天王は切り札を切る。
合体ダイガン『ドテンカイザン』登場!!
果たしてこの規格外の巨大な敵と如何戦うか?

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は

  • 天元突破ISと同時
  • 土曜午前7時
  • 別の日時(後日再アンケート)
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