天元突破インフィニット・ストラトス   作:宇宙刑事ブルーノア

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第119話『………ISの力を信じるんだ!!』

これは………

 

女尊男卑の定められた世界の運命に風穴を開ける男達と………

 

それに付き従う女達の物語である………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天元突破インフィニット・ストラトス

 

第119話『………ISの力を信じるんだ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

日本へ、そしてIS学園に大攻勢を仕掛けて来たロージェノム軍を撃退する為に………

 

IS学園へと帰還したグレン団。

 

四天王の1人、チミルフのビャコウを撃退するのに成功したが………

 

集結していた四天王達のダイガンが、超巨大ダイガン・『完全要塞ドテンカイザン』へと合体。

 

その圧倒的巨体と火力の前に、グレン団は疎か、インフィニット・ノアまでもが苦戦する。

 

内部からの破壊を試み、ドテンカイザン内へと突入したグレンラガンも、ヴィラルのエンキドゥドゥに足止めされる。

 

そして遂に………

 

一夏がドテンカイザンに捕まり、絶体絶命となったかに思われた瞬間!!

 

遂に箒のISが第二形態移行(セカンドシフト)!

 

『真ゲッターロボ』となり、ドテンカイザンの前に立ちはだかったのだった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

IS学園・上空………

 

「真………ゲッターロボだって!?」

 

第二形態移行(セカンドシフト)し、新たなる姿となった紅椿………『真ゲッターロボ』に、一夏は驚きの声を挙げる。

 

「…………」

 

そんな中、箒は只不敵な笑みを浮かべて、眼下のドテンカイザンを見下ろしていた。

 

「真ゲッターロボだと!?」

 

「おのれぇ………また形態移行かい!!」

 

「グレン団め………ここぞと言うタイミングで厄介な事をしてくれるわい」

 

ドテンカイザンから、チミルフ・アディーネ・グアームのそんな声が挙がる。

 

「ええい! 所詮は先程まで我等が押していた敵! 今更姿が変わった処で、このドテンカイザンに敵うと思うなぁ!!」

 

しかしシトマンドラがそう言い放つと、ドテンカイザンの全砲門が箒へと向けられる。

 

「一夏、皆。私が奴の装甲にダメージを与える。脆くなった処で一斉に攻撃してくれ」

 

「えっ?」

 

「箒! 何を………?」

 

突然の箒からの提案に、一夏やシャル達から驚きの声が挙がるが………

 

「私を………信じろ」

 

そんな一同に、箒は只そう返した。

 

「………頼むぜ、箒」

 

その言葉に確信を感じたのか、一夏は箒に向かってそう言う。

 

「ああっ!!」

 

箒は力強く返事を返したかと思うと、ドテンカイザンに突撃した!!

 

「馬鹿め!! 撃ち落としてくれるわぁっ!!」

 

当然ドテンカイザンからは、突っ込んで来る箒に向かって一斉砲撃が放たれる。

 

「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」

 

しかし、箒が雄叫びを挙げたかと思うと、その身体が緑色の光に包まれる。

 

そして、一夏を助けた時にも見せた、慣性の法則や物理法則を一切無視した急旋回・急停止・急加速の、まるでUFOの様な機動の飛行で、弾幕の中を摺り抜けて行く。

 

「!? 何ぃっ!?」

 

「馬鹿な!? 幾らISと言えども、あんな飛び方をして装着者が保つ筈が………!?」

 

シトマンドラが驚きの声を挙げ、グアームが信じられないと言う叫びを挙げた瞬間………

 

「雨月! 空裂!」

 

箒がそう叫ぶと、真ゲッターロボの肩の部分から“刀の柄部分”らしき物が飛び出す。

 

其れを腕を交差させて握ったかと思うと、一気に引き抜く箒。

 

刀の柄は引き抜かれると、雨月と空裂になる。

 

しかし以前の雨月と空裂に比べると、刃の長さが4倍近い物となっている。

 

そして、箒は再びUFO機動飛びをしたかと思うと、ドテンカイザンに肉薄する。

 

「ハアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

 

そして気合の掛け声と共に、二刀を振り被る。

 

「チイイッ!!」

 

チミルフの声と共に、ドテンカイザンは左腕で防御の姿勢を取ったが………

 

「セイヤアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

 

箒が二刀を振り下ろすと、ドテンカイザンの左腕はまるで紙の様に切断された!!

 

「な、何ぃっ!?」

 

「ゲッタアアアアアアアアァァァァァァァァァーーーーーーーーーーッ! ビイイイイイイイイイィィィィィィィィィィーーーーーーーーーーームッ!!」

 

更に、箒がそう叫び声を挙げると腹部の装甲が開き、ビーム発射口の様な物が現れたかと思うと、桜色のビームが発射される。

 

放たれたゲッタービームは、ドテンカイザンの左腕の切断面へと直撃!!

 

一瞬にしてドテンカイザンの左腕が膨れ上がる様に変形し、木っ端微塵に消し飛んだ!!

 

「ぬおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!?」

 

チミルフの声と共に、あの巨体のドテンカイザンがバランスを失い掛ける。

 

「オノレェッ!!」

 

と、シトマンドラの声と共に、残ったドテンカイザンの右手が箒を捕まえようとしたが………

 

「バトルウイィングッ!!」

 

ドテンカイザンの手が閉じられようとした瞬間に、箒はその場で独楽の様に高速回転!!

 

背の蝙蝠か悪魔を思わせる黒い翼が鋭い刃となり、自分を捕まえようとしていたドテンカイザンの手をバラバラに引き裂いた!!

 

「ぬあっ!?」

 

「ソオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーード・ブウウウウウウウゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーメランッ!!」

 

その次の瞬間には、箒は雨月と空裂を投擲!!

 

回転しながら飛んだ雨月と空裂は、まるで意思が有るかの様にドテンカイザンの周りを飛び回り、砲門と装甲を斬り裂いて行く!!

 

「馬鹿な!? ドテンカイザンの装甲が、意図も容易く!?」

 

「す、スゲェ………」

 

「圧倒的だよ………」

 

アディーネの驚きの声が挙がる中、一夏やシャル達も箒の新たなるIS、真ゲッターロボの力に舌を巻いていた。

 

「何をしている!? 今の内だ!!」

 

と其処で、そんな一同に向かって箒がそう叫ぶ!!

 

「! 皆! 箒が斬り裂いた装甲の傷を狙うんだ!!」

 

「「「「「「「「!! おおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」

 

その言葉で一夏を初めとした一同は、ドテンカイザンへの攻撃を再開させるのだった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

ドテンカイザンの内部へと突入し、ヴィラルのエンキドゥドゥと交戦していたグレンラガンは………

 

「うおっ!?」

 

「何だ!? この振動は!?」

 

先程から、ドテンカイザンに断続的に伝わって来る振動を感じるグレンラガンとエンキドゥドゥ。

 

「へっ………如何やら、一夏達が反撃を開始したみたいだな?」

 

グレンラガンはその振動の正体を確信し、そう言い放つ。

 

「馬鹿な!? このドテンカイザンが押される筈が………!!」

 

「じゃあ、さっきから響いて来るこの振動は何だってんだ?」

 

「!!」

 

グレンラガンの言葉に、エンキドゥドゥは黙り込む。

 

(まさか………よもやドテンカイザンまでもが………コレが人間の力なのか!?………人間とは………“本当に我々獣人に劣(・)る(・)生き物”なのか!?)

 

これまで敗北を重ねて来たエンキドゥドゥ………ヴィラルの胸中に、そんな思いが過る。

 

(! ええい! 余計な事を考えるな! 今“俺がすべき事”は!!)

 

しかし、直ぐにその考えを振り払うと、目の前のグレンラガンを見据える。

 

「(この男を………倒す事だ!!)ツエアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

 

エンキソード4本を、2本ずつ左右から振るうエンキドゥドゥ。

 

「むっ!?」

 

(さあ! 逃げ道は上にしか無いぞ!! だが跳んだ瞬間にミサイルで狙い撃ちだ!! 両腕で受け止めたとしても、がら空きになったボディに蹴りが決まるぞ!!)

 

グレンラガンが床に立っているこの状況では、躱すには“上に跳ぶ”しか無く、両腕で受け止めたとしても、その瞬間にボディに攻撃を叩き込む算段のエンキドゥドゥ。

 

グレンラガン、絶体絶命か?

 

だが、しかし!!

 

ガキィンッ!!と言う甲高い音と共に、4本のエンキソード全てが止まった。

 

「!? 何ぃっ!?」

 

エンキドゥドゥが驚きの声を挙げる。

 

「へへっ」

 

其れを見て、不敵に笑うグレンラガン。

 

何と!!

 

グレンラガンは両肩の肩宛てパーツで、エンキソードを全て防いだのだ!!

 

1歩間違えれば、身体がバラバラにされてしまったかもしれない紙一重の防御方法である。

 

余程の技量、そして度胸が無ければ出来ない芸当だ。

 

「貰ったぜ! ダブルスカルブレイクゥッ!!」

 

その次の瞬間!!

 

グレンラガンは両腕でのスカルブレイクを、エンキドゥドゥ目掛けて叩き込む!!

 

「!? しまっ………!? ぬああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!?」

 

真面に喰らったエンキドゥドゥは、勢い良く後方へとブッ飛んで行き、そのまま壁を破壊して闇の中へと消えた。

 

「へっ、この神谷様を舐めるなよ………後はこのデカブツを!!」

 

そう言い放った瞬間、グレンラガンの身体から螺旋力が溢れる。

 

「ギガァ! ドリルゥ! マキシマムゥッ!!」

 

そして次の瞬間!!

 

グレンラガンがフルドリライズ状態になったかと思うと、そのドリル全てがギガドリルと化した!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び、ドテンカイザンと戦っている一夏達は………

 

「ラスタバン・ビームッ!!」

 

「ドリルプレッシャーパンチッ!!」

 

鈴の放った光線がドテンカイザンの装甲を焼き、ラウラが放った腕部に付属した鋭利な刃物を回転させながら発射したロケットパンチが、ドテンカイザンのボディを貫通する。

 

「ぬおおおおっ!?」

 

「イ、イカン! このままではドテンカイザンが!?」

 

グアームの慌てた声が響き渡る。

 

既に、ドテンカイザンは彼方此方がボロボロとなっており、損傷個所からは頻りに黒煙が上がっている。

 

「馬鹿を言うんじゃないよ! このドテンカイザンが落ちるものかい!!」

 

「そうだ! 我々が下(・)等(・)な(・)猿(ハダカザル)に負けるなぞ有り得ん!!」

 

しかし、アディーネとシトマンドラからそう反論が挙がる。

 

「もう諦めなさい!」

 

「貴方達の負けは明らかですわ!!」

 

そんな声の挙がるドテンカイザンに向かって、楯無とセシリアがそう言い放つ。

 

「お黙り!!」

 

「我等は負けん! ロージェノム様の為に!!」

 

と、チミルフがそう言った瞬間!!

 

突如、ドテンカイザンがグラリッと揺れた。

 

「「「!?」」」

 

「な、何事………」

 

そしてグアームが台詞を言い切らぬ内に!!

 

ドテンカイザンの内(・)部(・)から装甲を突き破り、巨大なドリルが幾つも生える!!

 

「! あのドリルは!!」

 

「神谷!!」

 

「アニキだ!!」

 

其れを見た、ファイナルダンクーガ・シャル・一夏がそう声を挙げた次の瞬間にはドリルが引っ込み………

 

「おりゃああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーーっ!!」

 

右手に出現させたギガドリルでドテンカイザンの頭頂部を突き破り、グレンラガンが姿を現した!!

 

「アニキッ!!」

 

「神谷さん!!」

 

グラパール・弾とグラパール・蘭がそう声を挙げる。

 

その次の瞬間には、ドテンカイザンに開けられた風穴から爆発が上がる!!

 

「見たか! コレでそのデカブツもお終いだぜ!!」

 

そのドテンカイザンを見下ろしながら、グレンラガンがそう言い放つ。

 

「だ、駄目じゃ! もう保たんぞ!!」

 

「オノレエエエエエエエェェェェェェェェーーーーーーーーーッ!!」

 

グアームとシトマンドラの声が響き渡る。

 

「最早ココまでか………だが! せめてこの学園だけは陥とさせて貰うぞ!!」

 

「進路変更! 目標………IS学園!!」

 

だが、続いてチミルフとアディーネのそんな叫び声が響き渡ったかと思うと、ドテンカイザンがIS学園に向かって突撃し始めた!!

 

「!? アイツ! 学園に突っ込む気だ!!」

 

「野郎! 悪足掻きしやがって!!」

 

「撃って! 撃ち落とすのよ!!」

 

楯無の声で、IS学園に突っ込もうとしているドテンカイザンに一斉攻撃が開始される!!

 

「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」

 

「ロージェノム様! バンザアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーイッ!!」

 

だがドテンカイザンは止まらず、ドンドンとIS学園に近付いて行く。

 

「駄目だよ! 止められない!!」

 

「…………!!」

 

地上から射撃を続けているフランがそう叫び、簪の顔にも焦りが浮かぶ。

 

「ハハハハハハハッ! IS学園の最期じゃあっ!!」

 

とグアームがそう言い放ち、ドテンカイザンがIS学園まで目前に迫った瞬間………

 

「殺(や)らせんぞ! IS学園は………私が守る!!」

 

光速飛行でドテンカイザンの前へと回り込んだ箒が、立ちはだかりながらそう言い放つ!!

 

「! 箒ぃっ!!」

 

「ええい! 貴様ごと学園を潰してくれるわぁっ!!」

 

「死ねぇっ! 篠ノ之 箒ぃっ!!」

 

一夏の叫びが挙がる中、ドテンカイザンの巨体が箒とIS学園に迫る。

 

すると………

 

(………『ストナーサンシャイン』よ)

 

「!? 誰だ!?」

 

突如聞こえて来た声に驚く箒。

 

(『ストナーサンシャイン』を放つのよ………)

 

「コレは!?………頭(・)の(・)中(・)に、直接声が………」

 

(放ちなさい………貴女の思いの全てを込めて………そして………私(・)を(・)信(・)じ(・)て(・)………)

 

頭の中に響いて来た声がそう言ったかと思うと、真ゲッターロボの出力が上がって行く。

 

「真ゲッターロボ………お前なのか?」

 

其れを見て、箒はそう呟く。

 

「くたばれええええええええぇぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーーっ!!」

 

そして次の瞬間には、ドテンカイザンの姿が視界一杯に広がる。

 

「………ISの力を信じるんだ!!」

 

と箒はそう叫ぶと、両手を頭上に掲げる様に構えた!!

 

すると………

 

その掲げた両手の間に、エネルギーが集まって行く!!

 

そしてそのエネルギーが、スパークを走らせている光球へと変わる!!

 

「な、何だ、アレは!?」

 

その光景を見たグアームがそんな叫び声を挙げる。

 

「コレが………真ゲッターロボの必殺技だ! 受けてみろ!!」

 

其処で箒は、エネルギーの光球を腰溜めに構えてそう言い放つ!

 

「ストナアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ! サアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーンシャインンンンンンンンンンンンーーーーーーーーーーーーーーッ!!」

 

箒の絶叫にも聞こえる叫び声と共に、エネルギーの光球………『ストナーサンシャイン』が放たれた!!

 

そのままドテンカイザンへと直撃するストナーサンシャイン。

 

するとその瞬間!!

 

凄まじいエネルギーに包まれたドテンカイザンが、分(・)子(・)レ(・)ベ(・)ル(・)で消滅を起こし始める!!

 

「ば、馬鹿な! ドテンカイザンが破壊されて………いや! 『消滅』して行く!?」

 

「何だと!?」

 

「そ、そんなっ!?」

 

「な、何故だ! 何故人(・)間(・)如(・)き(・)にぃっ!?」

 

四天王の声が響き渡る中、遂に………

 

ドテンカイザンは完全に破壊………否、“消滅”した。

 

「ド、ドテンカイザンが!?」

 

「クソッ! 退け! 退けーっ!!」

 

指揮を担当していた四天王が一気に居なくなってしまった事で、ロージェノム軍の指揮系統は混乱。

 

残っていた部隊は一斉に撤退して行くのだった。

 

「やった………やったぞ!!」

 

其れを確認した箒が、思わず声を挙げると………

 

「凄いじゃないか! 箒!!」

 

一夏がそう言いながら近くへ寄って来る。

 

「! 一夏!!」

 

「まさか、あのデカいダイガンを消滅させるなんて思わなかったぜ! ホントに凄いぜ!!」

 

「あ、当たり前だ! 私を誰だと思っている!!」

 

ベタ褒めして来る一夏に、箒は顔を朱に染めながらそう返す。

 

「「「「「…………」」」」」

 

その様子を、やはりセシリア達は嫉妬の目で見ていたが………

 

其れと同時に、何処か“諦めた様な表情”も浮かべていたのだった。

 

「一夏! 神谷!」

 

「皆!」

 

「いっくん! 箒ちゃん! かみやん!」

 

と其処へ学園の出入り口付近に、千冬・真耶・束が現れ、上空の神谷達に向かって手を振っている。

 

束の傍には、くーも控えている。

 

「! 千冬姉!」

 

「姉さん!」

 

「山田先生!」

 

其れを確認したグレン団は、一斉にその4人の前に降下する。

 

地上に居た簪とフランも集結する。

 

「お前達………」

 

千冬は、自分達の前に立ったグレン団の面々の顔を見遣る。

 

其処には入学当初の初々しい雰囲気は無く、全員が戦士の表情を浮かべていた。

 

「………立派に………本当に立派になったな」

 

思わず目尻に涙を浮かべながら千冬はそう言う。

 

「皆さ~ん! 良くご無事で~~~っ!!」

 

真耶は、グレン団の一同が無事だった事に人目も憚らず涙している。

 

「へへ………ただいま、千冬姉」

 

「グレン団一同、只今帰還しました」

 

そんな千冬と真耶に向かって、一夏と楯無が一同を代表する様にそう言う。

 

「姉さん………」

 

「箒ちゃん………」

 

一方箒は、束に目を遣る。

 

「あ、あのね、箒ちゃん………」

 

「ありがとうございます、姉さん」

 

「えっ!?」

 

束が何か言おうとした処、其れよりも先に箒がお礼を行って来て驚く。

 

「姉さんが時間を稼いでくれたお蔭で、私達は学園を守る事が出来ました………本当にありがとう」

 

「あ、う………」

 

心からそうお礼を言う箒だったが、束は何処か気不味そうな雰囲気であった。

 

「そうだ、千冬姉。シュバルツは?」

 

と其処で、一夏が思い出した様に千冬に尋ねる。

 

「大丈夫だ。安静が必要だが、命に別状は無い………しかし」

 

「? しかし、何なんだよ、千冬姉」

 

何やら含みの有る言い方をする千冬に、一夏がそう尋ねた瞬間………

 

「皆さん………良く戻って来てくれましたね」

 

学園の中から、学園長の轡木 十蔵が姿を見せた。

 

「! 学園長!」

 

「用務のおっさん!」

 

十蔵の姿を見て声を挙げる千冬と神谷。

 

「………今連絡が入りまして、日本各地に展開していたロージェノム軍の部隊も撤退した様です………ですが」

 

そう言うと、十蔵は苦い表情を浮かべる。

 

「? 何か有ったのですか?」

 

その様子に、千冬は何か“良くない事”が有った事を察する。

 

その次の瞬間!!

 

十蔵の口から驚くべき事実が告げられた!!

 

「………ア(・)メ(・)リ(・)カ(・)が(・)………陥(・)落(・)し(・)ま(・)し(・)た(・)」

 

「!? なっ!?」

 

「えええっ!?」

 

「「「「「「「「「「!?」」」」」」」」」」

 

驚愕に包まれる千冬と真耶にグレン団の一同。

 

あのアメリカが………

 

“世界最強の軍事力”を持つ国が、陥落したと言うのだ。

 

驚かない方が無理が有る。

 

「そんな馬鹿な!? 幾ら世界の大半が占拠されたとは言え、ロージェノムの部隊は日本に集結していた筈です! 其れにアメリカ軍が易々と………」

 

「その答えは………“コレ”ですよ」

 

信じられ無いと言う声を挙げる千冬に、十蔵は“と或る映像”を空中ディスプレイに投影する。

 

其処には燃え盛るアメリカ軍の基地と、破壊された戦闘機・戦車・IS・量産型グラパール………

 

そして兵士達の死体の中に立つ………

 

“黒(・)い(・)人型のマシン”の姿が在った。

 

「!? コ、コレは!?」

 

「んな馬鹿な!?」

 

その黒いマシンを見た一夏と神谷が驚愕する。

 

「グレン………ラガン?」

 

黒いマシンを見ながら、シャルがそう呟く。

 

そう………

 

其処に映る“黒いマシン”は………

 

グレンラガンに似通ったデザインをしていた。

 

鎧武者を着ている様なグレンラガンに対し、黒いマシンは人間の肉体に近い外見をしており、尻尾が生えて1本の角が生えていると言う違いは有るものの、全体的なフォルムはかなり類似している。

 

「日本が大侵攻を受けたと同時に、アメリカにこのマシンが現れ………瞬(・)く(・)間(・)に(・)アメリカを壊滅させた様だ」

 

「!? そんな!? じゃあ、アメリカはこのマシン1機に敗北したと!?」

 

「そう言う事になりますね………」

 

驚愕する真耶に向かってそう言う十蔵。

 

彼とて未だに信じられずに居るのだ。

 

「………此奴………一体何者なんだ?」

 

神谷は只、映像に映る黒いグレンラガンを睨み付ける………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

遂に螺旋四天王を倒したグレン団。

 

だが………

 

“謎の黒(・)い(・)グレンラガン”によってアメリカが壊滅………

 

とうとう、残る国は日本だけとなった。

 

人類に打つ手が無くなった中………

 

遂にグレン団とロージェノム軍の、最後の決戦の時が近付いて来ていた………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

箒の新たなIS『真ゲッターロボ』の圧倒的な力で………
遂にドテンカイザンを撃破。
残るロージェノム軍は撤退し、一先ず危機は去ったかに思えたが………
何と、黒いグレンラガンが出現し、アメリカを壊滅させた!
遂に追い詰められた人類。
いよいよグレン団は、ロージェノムに決戦を挑みに掛かります。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は

  • 天元突破ISと同時
  • 土曜午前7時
  • 別の日時(後日再アンケート)
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