劇場版『天元突破インフィニット・ストラトス』
グレン団VS宇宙刑事ギャバン
突如としてグレン団の前に現れた、銀色の勇者(ゆうじゃ)・ギャバン。
“グレン団を逮捕する”と宣言したギャバンと、グレン団は激しい戦いを繰り広げたが………
ギャバンの圧倒的な強さの前に、グレン団は敗北………
神谷達は捕らわれの身となってしまう。
そしてギャバンの宇宙船・超次元高速機ドルギランに乗せられた神谷達は、何処かへ連れて行かれるのだった。
超次元高速機ドルギラン内部・拘置室の檻の中………
神谷達はコアドリルとISを取り上げられ、手錠を掛けられた上で檻の中へと入れられている。
「何なのよ、もう~!」
鈴が、イラついた様子も露わに填められた手錠を檻の鉄格子へと叩き付ける。
「この私が逮捕される等とは………」
「屈辱ですわ………」
ラウラとセシリアも、手錠を填められて檻に入れられた事が余程苦痛であるかの様に顔を歪める。
「僕達………コレから如何なるんだろう?」
「まさか………死刑にされるのか?」
シャルと箒が、不安そうにそう呟く。
「し、死刑っ!? まさかそんな!?」
“死刑”と言う単語を聞いた一夏が慌ててそう言うも、現状ではその意見を否定出来る要素が無かった………
「チイッ! 出せっ!! こっから出しやがれっ!!」
神谷が、怒りの声と共に鉄格子を何度も蹴飛ばすが、鉄格子はビクともしない。
「大丈夫よ。きっと居残ってた弾や蘭達が助けに来てくれるわ」
「そうだな。リーロン達も捕まっていない。必ず助けに来てくれる筈だ」
そんな中で、鈴とラウラは居残っていたので無事の弾達と逮捕されなかったリーロン達の救援に期待するのだった。
暫くして………
ドルギランは、何処かの建設途中と思われるドーム型のスタジアムへと到着。
その中には、如何にも高官と言った感じの制服を着た女性と、小銃を構えた兵士の様な連中が佇んでいる。
其処で、ドルギランの下部から光の柱が伸びたかと思うと、烈と神谷達が女性と兵士達の前に姿を現す。
その瞬間、兵士達は一斉に小銃を構える。
「「「「「「!?」」」」」」
「…………」
イキナリ銃を向けられて身構える一夏達と、飽く迄堂々としている神谷。
「宇宙警察総裁。御指示通り、グレン団の主要メンバーを連行して来ました」
「うむ、御苦労………流石は宇宙最強の刑事であるな」
「宇宙警察総裁」と呼ばれた女性に烈がそう報告すると、宇宙警察総裁は“独特な喋り方”をしながら、烈にそう返す。
「フフフフフ………お前達かい? グレン団とか言う連中は?」
「ケッ!」
宇宙警察総裁が神谷達を見ながらそう問うと、神谷は不快さを隠さずに目を逸らす。
「フン! 生意気だね! まあ良い………そんな態度もコレまでじゃ。処刑せよ!!」
そんな神谷の態度を見た宇宙警察総裁は、即座にそう指示する。
「!? ええっ!?」
「そんな!? いきなり処刑だなんて!?」
「横暴だっ!!」
いきなり“処刑判決”を下して来た宇宙警察総裁に、一夏達が反論する。
「黙れっ!
しかし宇宙警察総裁がそんな一夏達の抗議を一蹴すると、兵士達が神谷達を処刑台へと連行する。
「さ、触らないで下さいまし!」
「ヤダよぉっ! 処刑なんてやだよぉっ!!」
「チキショウがぁっ!!」
抵抗虚しく、次々に手錠に縄を掛けられて宙吊りにされて行く神谷達。
「………総裁。1つだけ確認させて貰っても宜しいですか?」
すると其処で、ギャバンが宇宙警察総裁に向かってそう尋ねた。
「何じゃ?」
「彼等は“処刑される様な事”をしたのですか? 彼等は『何もしていない』と言っていますよ?」
「フン! 奴等の言い分なぞ聞く必要は無い!」
「馬鹿な………宇宙警察がそんな
宇宙警察総裁の返答に、烈は反論する。
「黙れい!!」
と宇宙警察総裁がそう叫んだ瞬間、兵士達が一斉に宙吊りにされている神谷達に向かって小銃を構える。
「此奴等は
「!? 何ぃっ!?」
「「「「「「!?」」」」」」
と、思わず感情を露わにそう言い放った宇宙警察総裁の言葉に、神谷達が驚きを露わにする。
………その瞬間!
「……とうとう本音を吐いたな。宇宙警察が何故“侵略”等企てる!?」
烈がそう言い放ち、右手の中に隠していた機械のボタンを押した!
すると、神谷達の手に填められていた手錠が開錠される!!
「!? うおっ!?」
「キャアッ!?」
神谷達が重力に引かれて落下すると、直後に兵士達の小銃が火を噴き、先程まで神谷達が居た位置を銃弾が通過する。
「野郎っ!!」
「フッ!!」
その次の瞬間には神谷が兵士達に向かって行き、烈がレーザーブレードの刃を宇宙警察総裁の喉元に突き付けた!
「オラァッ! オラァッ!」
小銃の銃弾が直ぐ傍を掠めても
「ギーッ!?」
すると殴り飛ばされた兵士の1人が、床の上に転がったかと思うと“異形の姿”に変わる。
「!? 何だコイツは!?」
「宇宙犯罪組織『マクー』の元戦闘員、『クラッシャー』だ。宇宙警察の武装警官に化けていたんだ」
神谷が驚きの声を挙げると、烈がそう言って来た。
「手荒な真似をしてすまなかったな。コイツは総裁に化けて宇宙警察を乗っ取ろうとしている。其れを止めるには、こうするしか無かったんだ」
「そうだったのか………」
すまなそうに話す烈に、一夏が納得が行った様な表情となる。
「貴様も正体を表せ!」
「…………」
烈が偽総裁に向かってそう叫ぶと、偽総裁は烈を睨み付ける。
「………フフフフフ………ハッハッハッハッハッ!!」
と、その直後に高笑いを挙げたかと思うと、身体から黒紫色のオーラを放出し始めた!
「!!」
烈は1歩退き、レーザーブレードを構え直す。
「我は、暗黒宇宙の支配者………『暗黒銀河女王』」
そしてオーラが晴れると、其処には黒色の豪華絢爛な衣装に身を包み、魔術師を思わせる長い杖を右手に持った女………暗黒宇宙の支配者『暗黒銀河女王』が姿を現した。
「流石はギャバンだね。コイツ等を餌にこの私を
「何ぃっ!?」
暗黒銀河女王の台詞に、烈が如何言う意味だと言う表情をした瞬間!!
その足元が爆発する!
「ふうあっ!?………!?」
その爆風で吹き飛ばされた烈が膝を突いていると、その場に右手に銃の様な物を握った“
その姿は、ギャバンに酷似している。
「見たかい、ギャバン? これこそ、宇宙警察の技術と私の暗黒呪術を使って生み出した最強の戦士………『ギャバンブートレグ』だよ!!」
驚いている様子の烈に、暗黒銀河女王はそう言い放つ。
ギャバンに酷似したマシン………『ギャバンブートレグ』は、カメラアイで烈の姿を捉えると、機械音を立てながら突撃して来る!
「!!」
烈は、最初に繰り出されたギャバンブートレグの右の拳を
しかし、ギャバンブートレグも右の拳を繰り出し、両者の拳が互いのボディに叩き込まれる。
互いに一瞬怯むが、ギャバンブートレグは右脚を蹴り上げて来る。
「!!」
烈は、両腕を交差させてギャバンブートレグの蹴り上げを防ぐと、続いて繰り出された右の拳を左腕で逸らし、そのまま腕を摑んで捕まえる。
「デヤァッ!!」
そのままボディにパンチを打ち込むと、摑んでいた腕を振り回す様にしてギャバンブートレグを投げ飛ばす。
「ツェアッ!!」
続けて蹴りを繰り出すが、コレは防がれる。
そして、ギャバンブートレグから繰り出された蹴りを防ぐと、裏拳の様に腕を振るったが、今度はギャバンブートレグがその腕を摑んで烈を投げ飛ばす。
「おわっ!?」
だが、烈は難無く着地を決めると、互いに身体を回転させての裏拳を繰り出してぶつけ合う。
ギャバンブートレグは反対の腕で烈の腕を上へと弾き上げると右の拳を繰り出すが、烈は軽く往なす。
すかさず、カウンターの烈の右拳が繰り出されるが防がれる。
其処でギャバンブートレグは、右腕を曲げてタックルの様に肘を当てようとしたが、烈は腕を交差させた防御姿勢で受け止める。
「俺の能力を複製したのか?」
烈がギャバンブートレグを睨みながらそう言うと、握っていた右の拳を開いて烈との組み合いを解く。
そして烈が繰り出した右拳を弾くと、右肘を烈の腹に叩き込む!
「ぐうっ!?」
怯んだ烈に、素早くハイキックが叩き込まれる!
「うおわっ!?」
真面に喰らった烈は、神谷達の前に転がる。
「! オイッ!!」
「大丈夫ですか!?」
思わず烈の心配をする神谷達。
「ギャバン! グレン団と共に地獄へ送ってやるよ!!」
「「「「「「「「「「ギーッ!!」」」」」」」」」」
と、烈が口の端を拭いながら立ち上がると、暗黒銀河女王がそう言い放って兵士達が全員クラッシャーの姿となる。
クラッシャー達は直ぐ様烈と神谷達を取り囲む。
「! 囲まれたぞっ!」
「巻き込んですまなかった………後は俺がカタを着ける! 君達は逃げろっ!!」
箒が思わず声を挙げると、烈がそう言って来る。
「で、でも! この数じゃ!?」
シャルが烈にそう言うが………
「大丈夫ーっ!!」
烈は気合を入れる様に身体を動かしたかと思うと、上着の懐へ手を入れる。
そして上着から手を抜いたかと思うと、その手にはコアドリルと待機状態のISが握られており、其れを後ろに居た神谷達に投げ渡す。
「おっ!」
「IS!!」
「助かりました!」
「コレさえ有れば!!」
ISを取り戻した事で、活路を見い出す一夏達。
「フッ………“
烈は、一瞬一夏達の方を見遣って不敵に笑ったかと思うと、そう言い放って例の“人差し指と中指を合わせて伸ばした状態の右手を米神の辺りに当て、シュッと振る”動作をする。
「!?」
その瞬間、神谷が驚きを露わにして烈を見遣った。
(“よろしく勇気”………まさか!?)
「むうっ!!」
何かを思い起こしている様な神谷を他所に、烈はクラッシャー達へと突撃!!
「「「「「「「「「「ギーッ!!」」」」」」」」」」
最初のクラッシャーを往なすと、続いて襲い掛かって来たクラッシャーの攻撃を防ぎ、カウンターで顔にパンチを叩き込む!
そして最初のクラッシャーが右手のナイフで再び突き刺そうとして来た処を、その腕を左脇に抱える様にして抑え込み、別の襲い掛かって来たクラッシャーを蹴り飛ばす!
其処で抑えていたクラッシャーを解放すると同時に殴り飛ばし、別の襲い掛かって来たクラッシャーの攻撃を逸らすと共に横っ面に裏拳を叩き込む。
「チュウッ!!」
其処で跳び上がり、右側に居たクラッシャーに右脚を叩き込むと、即座に左側に居たクラッシャーを左脚で蹴り飛ばした!
着地と同時に襲い掛かって来たクラッシャーのナイフを弾くと、顔に裏拳を叩き込む!
「ギーッ!!」
「!?」
其処へ、クラッシャーの1人が両腕を組んでハンマーパンチの様に振り下ろして来るが、烈は左腕で防ぐと右の拳をボディ、顔と連続で叩き込む!
更に、受け止めていた腕を摑んで回転させる様に背中から床に叩き付けると、腹に素早く右左右と3発の拳を叩き込む。
「!!」
「フフフフフ」
其処で烈は、今だ不敵に笑っている暗黒銀河女王を睨み据える。
「蒸着っ!!」
そして次の瞬間には、光球となってクラッシャー達を蹴散らして突撃。
光が弾けると、ギャバンとなった烈が暗黒銀河女王にレーザーブレードで斬り掛かる。
しかし傍に控えていたギャバンブートレグが、自分のブートレグブレードで受け止める。
そのままギャバンとギャバンブートレグは、剣戟へと突入する。
体術を交えての激しい剣戟が、ギャバンとギャバンブートレグの間で交わされる。
「白神!!」
「チェンジ! 真ゲッターッ!!」
「ダブルエックスッ! 起動っ!!」
「龍虎合体っ!!」
「グレンダイザー、GO!!」
「マジンゴーッ! ファイヤーオンッ!!」
其処で一夏達もISを装着し、周りを取り囲んでいるクラッシャー達との戦闘を始めた!!
「…………」
しかし、神谷だけは1人物思いに囚われているかの様子で居た。
「? アニキッ?」
「神谷っ?」
その様子に気付いた一夏とシャルが、
「…………」
そんな2人の様子にも気付かず、先程から神谷の視線は、ギャバンブートレグと剣戟を交えているギャバンへと注がれている。
(よろしく勇気だ)
先程のギャバンの言葉を思い出すと、神谷の脳裏に“或る記憶”が
ギャバンと同じく、“人差し指と中指を合わせて伸ばした状態の右手を米神の辺りに当て、シュッと振る動作”をする人物。
そして、その人物の大きな手………
「まさか………?」
と、神谷がそう呟いた瞬間!!
爆発音が響き渡り、スタジアムの一角が展開していたクラッシャー諸共大爆発した!!
「「「「「「「!?」」」」」」」
「お待たせぇーっ!!」
「アニキ! 無事っすかっ!?」
「一夏さん! 大丈夫ですか!?」
「ゴメン!遅れたっ!!」
「皆コッチへ! 外にインフィニット・ノアも来てるから!!」
「…………」
一夏達がその場所を見遣ると、爆煙の中から楯無、グラパール・弾、グラパール・蘭、ファイナルダンクーガ(ティトリー)・フラン・簪が姿を現した!!
「! 楯無さんっ!!」
「フランか! 助かったぞっ!!」
一夏とラウラがそう声を挙げ、グレン団の面々は掩護を受けながらスタジアムに開いた穴からの脱出を試みる。
「…………」
しかし、神谷だけは苦悩するかの様な表情で立ち止まったままだった。
「!? 神谷っ!? 何してるの!? 急いで!!」
シャルが慌ててそう呼び掛ける。
「…………」
その神谷の視線は、相変わらずギャバンへと注がれている。
「………クッ!!」
しかし、その苦悩を振り切る様に一夏達の後を追う。
だが、その顔には未練が読み取れる。
「神谷………」
そんな神谷の顔を見たシャルは、一瞬ギャバンの姿を見遣ったが、直ぐにスタジアムから脱出するのだった。
[皆さん!!]
[おりむー! かみやん! 良かった~っ!!]
[急いで! 離脱するわよっ!!]
スタジアムの外に待機していたインフィニット・ノアから、虚・のほほん・リーロンの声が響いて来ると、グレン団が収容される。
「良しっ! 私達も撤収よっ!!」
「………了解」
其れを確認した楯無がそう叫ぶと、簪がスモークディスチャージャーから煙幕弾を発射!
更に弾幕を張りながら後退する。
「「「「「「「「「「ギーッ!?」」」」」」」」」」
煙と弾幕に巻かれたクラッシャー達は、グレン団を追撃出来ない。
その間に、楯無達もインフィニット・ノアへと収容される。
[グレン団の全員を収容しました!]
[OK! 離脱するわよ!!]
[逃げろ~っ!!]
再び、虚・リーロン・のほほんの声が響くと、インフィニット・ノアはその場から急速離脱するのだった。
「フン! グレン団の処刑は後回しだよ!!」
其れを見た暗黒銀河女王は、特に悔しがる様子も見せずにそう言い放つ。
まるで、“奴等の始末なぞ何時でも出来る”とでも言う様に。
「ブートレグよ! ギャバンを『」魔空《マクー》空間』へ引き摺り込むのだ!!」
と、暗黒銀河女王がそう命じると、其れまでギャバンと剣戟を交わしていたギャバンブートレグが、不意を衝いてギャバンを抑え込んだ!!
そして、ギャバンブートレグの目が赤く発光を始める。
「『魔空空間』だと!? 馬鹿な!? “宇宙犯罪組織マクー”は
『魔空空間』と言う言葉を聞いたギャバンが驚きの声を挙げた瞬間!
ギャバンブートレグの後方に、“赤紫色のブラックホールの様な物”が出現!!
「!? ふうわあぁっ!?」
其れは一瞬にして巨大化し、ギャバンとギャバンブートレグ、暗黒銀河女王を呑み込んだかと思うと、一気にスタジアム全体へと広がった!!
やがて、赤紫色のブラックホールの様な物は消えたかと思うと………
後には、処刑台はそのままに、一部が崩落しているスタジアムのみが残されていたのだった………
チャプター3へ続く
新話、投稿させて頂きました。
ギャバンの襲来は、宇宙警察総裁の指示によるものだった。
しかし、その総裁こそ、暗黒宇宙の支配者である『暗黒銀河女王』だった。
宇宙警察を乗っ取り、地球侵略を企てていた暗黒銀河女王を誘き出す為、ギャバンはその指示に従うフリをしたのだった。
暗黒銀河女王と言うのは、PS2ゲーム『宇宙刑事魂』に登場したゲームオリジナルの敵です。
ゲーム事態の出来はちょっとアレだったのですが、この暗黒銀河女王を演じたのはあの名優『曽我町子』さんなのです。
事実上、この役が最後の役となっているので、私のとっては思い入れのあるキャラなのです。
ゴーカイジャーVSギャバンの悪役をそのままは使えなかったので、別のキャラを入れようと思った際、このキャラしかいないと思いまして。
さて、捕らわれの身となったギャバンですが、実は神谷との意外な関係が?
では、ご意見・ご感想をお待ちしております。
新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は
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天元突破ISと同時
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土曜午前7時
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別の日時(後日再アンケート)