天元突破インフィニット・ストラトス   作:宇宙刑事ブルーノア

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皆さんもご存じだと思われますが………

昨日、京都アニメーションの第1スタジオが放火され、多数の死傷者が出ました………

とても痛ましい事件であり、アニメ業界にとっても多大な損失です………

現在アニメイトに於いて、支援募金が始められております。

亡くなった方々に哀悼の意を表すと共に、我々もアニメファンとして、少しでも出来る事を致しましょう。


第34話『目が真っ赤だぞ?』

これは………

 

女尊男卑の定められた世界の運命に風穴を開ける男達と………

 

それに付き従う女達の物語である………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天元突破インフィニット・ストラトス

 

第34話『目が真っ赤だぞ?』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

突如としてIS学園に現れ、グレンラガン………

 

神谷に名指しで戦いを挑んだ獣人『ジギタリス』

 

その心意気に応えるかの様に、グレンラガン(神谷)は単独で相手を務めていたが………

 

グレンラガンの実力を認めたジギタリスは本気となり………

 

遂に自分のガンメンを持ち出した。

 

果たして、素の状態でもグレンラガンと互角に戦って見せたジギタリスのガンメンとは………

 

どんな物なのか?

 

 

 

 

 

「来るかぁ!」

 

ジギタリスを包み込んだ光が弾けるのを待ち構えるグレンラガン。

 

「あの獣人のガンメンって………どんなの何だ?」

 

「分からん………だが、素の状態でさえ、あのグレンラガンと互角に戦って見せた奴のガンメンだ」

 

「相当の高性能機である事は間違いありませんね」

 

「神谷………油断しないで」

 

その光景を見ていた専用機持ちの中で、一夏、箒、セシリア、シャルがそう呟く。

 

「! 出るわよ!!」

 

と、鈴がそう言った瞬間、光が弾け………

 

ジギタリスのガンメンの姿が露わになった。

 

それは………

 

「あっ! 燃ゆるハートは天真爛漫!!」

 

白と赤のカラーリングに………

 

「んっ! 誰が呼んだか通り名は!!」

 

黄色2つの大きな目と………

 

「はっ! 修羅の遊撃部隊長!!」

 

2本の長い耳が特徴的なガンメン………

 

「そのジギタリス様が愛機!! 『ザウレッグ』の雄姿!!」

 

『ウサギ型』のガンメンだった!!

 

「とくと見よおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

ウサギ型ガンメン………『ザウレッグ』の姿となったジギタリスが堂々と名乗りを挙げる。

 

「「「「「「「「「「…………」」」」」」」」」

 

グレンラガンを含めたその場に居た全員が、言葉を失った。

 

「フフフ………恐ろしくて声も出ないか?」

 

ザウレッグが自信満々にそう言って来るが………

 

「な………何だ、それは?」

 

それに対し、グレンラガンが漸くの思いでそう問うた。

 

「ザウレッグだ! どうだ! 身の毛もよだつ恐怖を象徴するかの様なこのフォルム!! 恐ろしいだろ!?」

 

ザウレッグは相変わらず自信満々でそう言うが………

 

「………可愛い」

 

「ああ………可愛いな」

 

その姿を見た楯無とラウラがそう呟いた。

 

「た、楯無さん?」

 

「ラウラ?」

 

その呟きを聞いた一夏とシャルがギャグ汗を流す。

 

「何が恐ろしいか!? このウサピョン野郎! 何が恐怖の象徴だ!? 可愛さで言えばキ〇ィちゃんとタメ張ってるじゃねえかっ!!」

 

グレンラガンの口からも、若干ヤバい言葉が漏れる。

 

「何おう!? このザウレッグを捕まえて!! 事もあろうに『可愛い』なぞと!! 獣人にとってこれ以上の屈辱はない!!」

 

ザウレッグは怒りの声を漏らすが………

 

「可愛いわよね?」

 

「ええ………可愛いですわ」

 

見物していた鈴とセシリアも、小声でそんな事を言い合っていた。

 

「そこに直れ!! 成敗してくれる!!」

 

「望むところだ!! テメェに少しでも男気を感じた俺が馬鹿だった!! 純な俺のハートを踏み躙りやがって!! 許さん!! ギッタンギッタンに伸してやる!!」

 

「………何だ、コレは?」

 

目の前で繰り広げられようとしている珍妙な戦いに、箒は思わずそうツッコミを入れる。

 

「一気に片付けてやる! 超電磁パアアアアアァァァァァァーーーーーーンチッ!!」

 

ザウレッグに向かって、電磁を纏った右の拳を叩き付けようとするグレンラガン。

 

「ふっ! 甘いわぁ!!」

 

しかし、ザウレッグの目から怪音波が発せられる!!

 

「!? うおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ!?」

 

グレンラガンの防音機能を持ってしても防ぎ切れない音波に、グレンラガンは思わず耳を押さえて苦しむ。

 

「うわああああっ!?」

 

「な、何だ、この音波は!?」

 

「あ、頭が割れちゃう~~!!」

 

傍で見ていた一夏達にもその音波の余波が襲い掛かり、耳を押さえて苦しむ。

 

「隙有り! キャロットボンバーッ!!」

 

するとザウレッグは、両手にニンジン型爆弾を出現させ、グレンラガン目掛けて投げ付けた!!

 

「!? うおわあっ!?」

 

真面に喰らったグレンラガンは、地面を転がる。

 

「この野郎!!」

 

「まだまだ行くぞぉ!!」

 

と、グレンラガンが立ち上がると、ザウレッグは続けて、耳から電撃を放って来た!!

 

「!? うおっ!?」

 

咄嗟に真上に跳躍して躱すグレンラガン。

 

「んなろー! グレンキイイイイイィィィィィィーーーーーーーックッ!!」

 

そのまま、ザウレッグにドリルの様に回転しながら両足で蹴り付けるキック・グレンキックを繰り出す。

 

「ぬううううんっ!!」

 

すると何と!!

 

ザウレッグは向かって来るグレンラガンに対し、拳を繰り出した!!

 

グレンキックとザウレッグの拳がぶつかり合う。

 

「うおっ!?」

 

「ぬうっ!?」

 

そして互いの攻撃が相殺され、両者は弾かれる様に距離を取った。

 

「………成程な………如何やら見掛けと違って中身はあるみてぇだな」

 

「ふん! 漸く気づいたか」

 

「悪かったな! さっきの言葉は訂正するぜ! 確かにオメェのガンメンは恐ろしい!!」

 

「!? アニキが………間違いを認めた?」

 

「「「「「「…………」」」」」」

 

一夏が驚きの声を挙げ、箒やシャル達も信じられないモノを見る様な目でグレンラガンを見ている。

 

「だがな………それでも勝つのは俺だ!!」

 

しかし、すぐにそう言い、構えを取り直した。

 

「フフフ………それでこそだ、グレンラガン………そうでなければ………倒し甲斐が無い!!」

 

と、ザウレッグはそう吠えたかと思うと、耳の間に電流が迸り、グレンラガン目掛けて発射される!!

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

しかし、グレンラガンは電撃が直撃する前にダッシュ!

 

電撃は先程までグレンラガンが居た地面に命中し、霧散する。

 

「ぬうっ!?」

 

「そらよ!」

 

そして、グレンラガンはザウレッグ目掛けてグレンブーメランを投擲する。

 

「ふんっ! こんなものぉ!!」

 

拳を振るい、グレンブーメランを弾き飛ばすザウレッグ。

 

「もう一丁!!」

 

するとグレンラガンは、続けて背中に有ったグレンウイングを取り外して投擲してきた!!

 

「!? 何っ!? うおあぁっ!?」

 

立て続けの攻撃を防げず、ザウレッグは直撃を喰らってぶっ飛ばされる。

 

「ドリラッシュッ!!」

 

更に続けて、グレンラガンはドリラッシュを繰り出す!!

 

多数のドリルミサイルがザウレッグに襲い掛かる。

 

「小癪なぁ! でやああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

と、ザウレッグは迫り来るドリルミサイルに向かって目からの怪音波を浴びせる。

 

怪音波を浴びたドリルミサイルは、コントロールを失って、ザウレッグの周りの地面に突き刺さり、爆発した。

 

その際に発生した爆煙で辺りが覆われる。

 

「ぬうっ! しまった!!」

 

これでグレンラガンが何処に居るのか分からないザウレッグは小刻みに向きを変えて全方位を警戒する。

 

しかし………

 

「何処見てやがる! 俺は此処だぁ!!」

 

そう言う台詞が響いたかと思うと、ザウレッグの足元から、右腕のドリルで地面の中を掘り進んでいたグレンラガンが姿を現す。

 

そしてそのまま、ザウレッグにドリルの右腕でのアッパーを喰らわせる!

 

「ぬぐあっ!?」

 

装甲から火花を散らしてブッ飛ぶザウレッグ。

 

「チイッ! キャロットボンバー!!」

 

と、着地したザウレッグが、未だ空中に居るグレンラガンに、キャロットボンバーを投げ付ける。

 

だが!!

 

「よっ! ほっ!」

 

グレンラガンはアクロバティックな動きをしながら、投げ付けられたキャロットボンバーを手でキャッチする。

 

「何っ!?」

 

「そらよ! 返すぜ!!」

 

そして、ザウレッグ目掛けて投げ返した!!

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!?」

 

投げ返されたキャロットボンバーが直撃し、ザウレッグは地面の上を転がる。

 

「クウッ!」

 

少々装甲に罅割れが出来たが、ザウレッグはまた立ち上がる。

 

「ココまでとは………恐るべし、グレンラガン」

 

「へっ! 今更気づいても遅いんだよ!!」

 

グレンラガンの実力を認識し、ザウレッグがそう声を挙げると、グレンラガンは得意そうにそう言う。

 

「如何やら………アレを出すしかない様だな」

 

「? アレ? 何だアレって?………ヘ、ヘンなモン出すんじゃねえぞ!」

 

「何を言っている貴様! アレと言ったら決まっているだろう! 見て驚け! 聞いて驚け! 地獄の炎で焼かれた、赤き眼!! これがザウレッグの!! レッドアイモードだ!!」

 

と、そう言った瞬間!!

 

ザウレッグの黄色かった瞳が、真っ赤に染まった!!

 

「!? 目の色が変わった!?」

 

「益々ウサギっぽくなったわね………」

 

軽く驚く一夏と、冷めた感じでそう言い放つ鈴。

 

「オイオイ、目が真っ赤だぞ? それが何だって………」

 

と、グレンラガンがそう言い掛けた時………

 

突如その身体に衝撃が走った!!

 

「ぐほっ!?」

 

肺の空気が一気に押し出され、グレンラガンはアリーナの壁に叩き付けられた!!

 

「えっ!?」

 

「「「「「「!?」」」」」」

 

一夏は元より、箒やシャル達も、何が起こったのか理解出来ない。

 

やがて、先程までグレンラガンが居た場所に………

 

白い湯気が立ち上っている拳を構えたザウレッグ(レッドアイモード)の姿が在る事に気づく!

 

「!? 何時の間に!?」

 

「まさか!? 今のはアイツの攻撃か!?」

 

ラウラと箒がそう声を挙げると………

 

「ゲホッ! ゴホッ! チキショー! 何だってんだ………」

 

咳き込みながら、グレンラガンが立ち上がる。

 

その途端!!

 

先程まで遠くにいた筈のザウレッグは、一瞬にして間合いを詰め、グレンラガンの至近距離に出現する。

 

「!?」

 

驚くグレンラガンに、ザウレッグのアッパーカットが叩き込まれる!

 

「ガハッ!?………この野郎!!」

 

激痛を堪えながら、反撃の右パンチを繰り出すグレンラガン。

 

しかし、ザウレッグは左手だけでそのパンチを受け止める。

 

「まだまだぁっ!!」

 

グレンラガンは続け様に左パンチを繰り出す。

 

しかし、そのパンチもザウレッグの右手で受け止められてしまう。

 

「ぐうっ! コイツゥッ!!」

 

そのまま力比べへと移行する両者だったが………

 

「うおっ!? ぐああっ!?」

 

グレンラガンがパワー負けし、腕を捻られる。

 

「!? そんな!? グレンラガンがパワー負けしてる!?」

 

「如何やらあのレッドアイモードって、ただ目の色が変わってるだけじゃないみたいね」

 

シャルが驚きの声を挙げ、楯無がそうザウレッグを分析する。

 

「クソォ~! 舐めんじゃねえぞぉ!!」

 

と、グレンラガンはザウレッグの不意を衝く様に、頭突きを繰り出した!!

 

「ぬうっ!?」

 

不意を衝かれて真面に喰らったザウレッグは、頭を押さえて後退る。

 

「とりゃああっ! ニークラッシャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

グレンラガンは飛び上がり、左膝からドリルを出現させると、そのドリルを向けてザウレッグ目掛けて降下した!!

 

「!!」

 

だが、ザウレッグはサイドステップを踏んで回避。

 

「喰らえぇっ!!」

 

そしてそのまま、耳からの電撃を見舞う!!

 

「!? ぐああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

電撃が直撃し、全身から黒煙を上げるグレンラガン。

 

「ぐうっ!?」

 

そのまま片膝を地に着く。

 

「神谷さん!!」

 

「もう見てらんない! 助太刀するわよ!!」

 

セシリアが叫ぶと、鈴がそう言って、ザウレッグに向かって行く。

 

「俺も!」

 

「僕も!!」

 

一夏とシャルがそれに続き、他の一同も続いた。

 

しかし………

 

「来るんじゃねえ!!」

 

「「「「「「「!?」」」」」」」

 

神谷がそう言って、一同を制した!!

 

「アニキ! 何言ってんだよ!?」

 

「そうだよ、神谷! それ以上はもう無理だよ!!」

 

「馬鹿にすんな! 俺を誰だと思ってやがる!!」

 

一夏とシャルが叫ぶが、グレンラガンはお決まりの台詞を返す。

 

「コイツは俺が買った喧嘩だ………俺がケリを着ける!」

 

そしてそのまま、気合を入れながら一気に立ち上がる。

 

「見上げた心意気だ………だが! それだけではこの状況は好転せんぞ!!」

 

だが、ザウレッグは無情にも再び一瞬でグレンラガンとの距離を詰めると、拳を叩き込んで来た!!

 

「ぐはっ!?」

 

グレンラガンの口から吐血が飛ぶ。

 

「!? 神谷ぁ!!」

 

シャルから悲痛な叫びが挙がる。

 

しかし!!

 

「まだ! まだぁ!!」

 

倒れそうになったグレンラガンは踏み留まり、額にドリルを出現させる。

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

そしてそのまま、目の前に居たザウレッグ目掛けてドリル頭突きを繰り出す!!

 

「!? ぬうううっ!?」

 

虚を衝かれたが、ギリギリでバックステップし、躱すザウレッグ。

 

グレンラガンはそのまま地面にドリル頭突きを叩き込む事となる。

 

「隙有りだ!!」

 

当然その隙を見逃さず、攻撃を仕掛けて来るザウレッグだが………

 

「ぬおああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

何とグレンラガンは首の力だけで身体を浮かせ、ドリルを回転させると、両足回し蹴りを繰り出した!!

 

「!? ぬああっ!?」

 

今度こそ完全に不意を衝かれ、ザウレッグはよろける。

 

「今だぁ! グレンバイトォッ!!」

 

と、そのザウレッグより先に体勢を立て直したグレンラガンが突撃し、体の顔の口を大きく開きながら、ザウレッグに飛び掛かった!!

 

「むんっ!!」

 

「むおぉっ!? し、しまった!?」

 

グレンラガンの体の口は、ザウレッグの左腕を捉え、噛み付く!

 

これによりザウレッグはグレンラガンから離れられなくなった。

 

「ええい! 放せ! 放さんかぁ!!」

 

当然ザウレッグはグレンラガンを引き剥がそうと、残った右腕で何度も殴り付ける。

 

「へっ! そうは行くかよ!!」

 

しかし、グレンラガンはどんなに強く殴られようとも、ザウレッグを放そうとしない。

 

そして、頭部の三日月を思わせる角飾りの間に、電光が迸りし始める。

 

「!? 貴様まさか!?」

 

「死なば諸共よ! 喰らえぇっ!! グレンサンダアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

そしてそのまま、零距離でグレンサンダーを発射した!!

 

「ぬおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!?」

 

至近距離から電撃を喰らい、ザウレッグが感電する。

 

「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!?」

 

しかし、零距離で浴びせている為、電撃は当然グレンラガンにも通電し、同様に感電する!

 

「アニキ!?」

 

「神谷ぁ!!」

 

一夏とシャルが悲鳴の様な声を挙げるが、激しい電撃のせいで近寄る事が出来ない。

 

「き、貴様!? 正気か!? このままでは貴様も死ぬぞ!!」

 

「さあ如何かな!? 生憎と俺は頑丈なのが取り柄でな!! オメェがくたばるのが先か! 俺がくたばるのが先か! 男の我慢比べと行こうぜ!!」

 

そのままグレンラガンはザウレッグを放さず、グレンサンダーの放射を続ける。

 

とうとう両者の装甲の隙間から黒煙が上がり始める。

 

「い、イカン! このままでは!!」

 

するとその瞬間!!

 

ザウレッグがキャロットボンバーを取り出し、グレンラガンに押し当てる様にぶつけた!!

 

「!? うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!?」

 

「ぬおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!?」

 

キャロットボンバーが爆発し、両者はその爆風によって引き剥がされて倒れる。

 

「チキショウが………」

 

彼方此方から黒煙が上がる状態で上体を起こすグレンラガン。

 

「よもはやココまでするとは………如何やら見くびっていたのは俺の方だった様だな………」

 

その反対側で、ザウレッグもそう言いながら、フラフラと立ち上がる。

 

「まあ良い………今日のところはこのくらいにしておいてやる!」

 

「テメェ! 逃げんのか!!」

 

「決着は何れまたの機会だ! それまで首を洗って待っておけ! さらばだ!!」

 

と、ザウレッグがそう言った瞬間!!

 

装甲の隙間から、黒煙とは別に煙幕が放射された!!

 

その量は半端では無く、アリーナ内一体を覆い尽くしてしまう。

 

「キャアッ!?」

 

「ちょっ!? 煙幕!? 勘弁してよ!!」

 

「奴は!? 奴は何処へ行った!?」

 

セシリア、鈴、ラウラがそう声を挙げる。

 

やがて煙幕が晴れて来たかと思うと………

 

ザウレッグの姿は、もうアリーナの何処にも無かった………

 

「!? 居ない!?」

 

「教師部隊の皆さん! すぐに手分けして学園一帯の封鎖を!!」

 

箒が驚きの声を挙げ、楯無が教師部隊にそう指示を出す。

 

教師部隊は慌てて、学園の彼方此方に散らばって行った。

 

「決着はまたの機会だと………ふざけやがって………ぐうっ!?」

 

とそこで、立ち上がろうとしていたグレンラガンが崩れ落ち、神谷の姿へと戻る。

 

「ハア………ハア………ハア………ハア………」

 

全身汗塗れであり、息苦しそうな様子の神谷。

 

「アニキ!!」

 

「神谷!!」

 

慌てて一夏とシャルが傍に寄り、ISを解除すると、神谷を両側から担ぎ上げる様にする。

 

「すまねえな、一夏、シャル」

 

「気にしないでくれよ、アニキ」

 

「それより、神谷。あの獣人、また来るって………」

 

「へっ! そしたら今度こそアイツの言う通りに決着を着けてやるまでよ!!」

 

心配そうに言うシャルに、神谷はニヤリと笑いながらそう返すのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

学園地下………

 

リーロンの研究室………

 

夏休みの間を利用して、リーロンが(私的に)建設したこの研究室では、学園全体の様子をモニター出来る、まるでアニメか特撮の秘密基地の様な設備が備え付けられていた。

 

「如何やら、今回も無事に退けられたみたいね」

 

「はあ~、良かった~」

 

「全く………相変わらず危なっかしい戦い方をしおって………」

 

グレンラガンとザウレッグの戦いの様子を見ていたリーロン、真耶、千冬がそう声を漏らす。

 

「それにしても、あのガンメン………目が赤くなった途端にパワーアップしたわね………あの目はエネルギータンクみたいなものかしら?」

 

「それが気懸かりだな………おっと、失礼………」

 

と、3人が話し合っていると、千冬の通信機が鳴り、2人に断りを入れて、千冬は受信ボタンを押した。

 

「私だ………そうか………分かった。全員引き上げて下さい」

 

「さっきの獣人………取り逃がしちゃったの?」

 

千冬の会話を聞いていたリーロンがそう問うて来る。

 

「如何やらその様です」

 

「また来るって言ってましたよね?」

 

「うむ………」

 

真耶の言葉に、千冬は珍しく不安そうにする。

 

「心配ないわよ。神谷なら何があっても、最後にはきっと勝つわ」

 

それを察したリーロンがそう言って来る。

 

「そうだな………」

 

その言葉で千冬の顔から不安は消える。

 

(それにしても気になるわね。あのガンメン………何か足りてない気がするって言うか………)

 

リーロンはザウレッグの事を思い出し、そんな事を感じるのであった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

ジギタリスのガンメンは何とウサギ型。
可愛らしさに毒気を抜かれた神谷達でしたが、このザウレッグ………
かなりの強者!
レッドアイモードではグレンラガンを追い詰めるほどです。
しかし、ザウレッグにはまだ秘密が…………
果たしてジギタリスが再戦を仕掛けてくるのは何時か?

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は

  • 天元突破ISと同時
  • 土曜午前7時
  • 別の日時(後日再アンケート)
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