天元突破インフィニット・ストラトス   作:宇宙刑事ブルーノア

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第47話『私の歌を聴けえええええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーっ!!』

これは………

 

女尊男卑の定められた世界の運命に風穴を開ける男達と………

 

それに付き従う女達の物語である………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天元突破インフィニット・ストラトス

 

第47話『私の歌を聴けえええええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーっ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

世界からも注目される、ISを持ったアイドル………

 

『初音 ミク』が、IS学園にやって来た。

 

だが彼女は突然与えられたISを、内心快く思っていなかったのである。

 

そんな中、ミクのコンサート中を狙ったかの様にロージェノム軍が学園を襲撃。

 

神谷達グレン団は、すぐさま迎撃へと出たのだった。

 

 

 

 

 

アリーナから飛び出し、数分後………

 

神谷達グレン団は、既に学園敷地内の端の方の森林地帯で爆撃を開始していた飛行ガンメン部隊と接触する。

 

背後の空中には、ダイガンテンが我が物顔で控えている。

 

「そこまでだ! ケダモノ野郎共!! コレ以上の無法は! 天が見逃しても、このグレン団の神谷様が見逃さねえ!!」

 

飛行ガンメン部隊とダイガンテンに向かって見得を切りながら、グレンラガンが参上する。

 

一夏達もその背後で控え、地上に簪も到着する。

 

[現れたか! グレンラガン共!! 今日が貴様達の最期の日だ!!]

 

グレンラガン達の姿を確認したダイガンテンのシトマンドラが、外部スピーカーを使ってそう言って来る。

 

「へんっ! 悪党の決まり文句みたいな台詞を言いやがって!!」

 

「最期になるのはそっちの方よ!!」

 

「私達の怒り! 思い知らせてやるわ!!」

 

一夏が呆れる様にそう返すと、怒りの炎を滾らせている鈴と楯無が、双天牙月と蒼流旋を突き付けながらそう言い放つ。

 

「凄い………鈴と楯無さんが燃えてる」

 

怒りの様子が炎となって具現化して見えた様な気がしたシャルが、思わずそう呟く。

 

[フフフ………その活きが何処まで続くかな? 全軍! 攻撃開始ぃっ!!]

 

だが、シトマンドラは微塵も動揺した様な様子は見せずそう言い放つと、飛行ガンメン部隊が一気に襲い掛かって来た!!

 

「上等だ!! その自慢の戦艦を粉々にしてやるぜぇ!!」

 

それに対し、グレンラガンがそう言い放つと、魁ける様に突っ込んで行く。

 

「「「「「「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」

 

「攻撃を開始する………」

 

一夏達もそれに続き、地上の簪も戦闘を開始するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

学園地下の緊急避難用シェルターでは………

 

「キャアッ!?」

 

断続的に聞こえて来る爆音に、生徒の1人が悲鳴を挙げる。

 

「如何なってるのかな?」

 

「いつもみたいにグレン団が迎撃に向かったみたいだけど………」

 

不安を紛わすかの様に、ヒソヒソと小声でお喋りを始める生徒達。

 

これまでも学園がロージェノム軍に襲撃されて、地下シェルターに避難する事は多々あったが、コレばかりは何回経験しても慣れるものではない………

 

(神谷さん達………大丈夫かな………?)

 

その中に撮影スタッフと共に混じっていたミクは、戦っている神谷達を心配する。

 

「ホントに映るの?」

 

「多分………前に配線の工事手伝ったから………」

 

すると、シェルターの片隅で、整備課の上級生達が何やらゴソゴソと動いている。

 

(? 何だろう?)

 

それが気になったミクは、コッソリとその上級生達の方に近づき、後ろから様子を覗き込む。

 

「コレと………この配線を繋げて………」

 

上級生達の中の1人が、シェルターの壁の一部を外して、中に在った配線を手持ち用の小型モニターに繋げている。

 

「良し! コレで………」

 

やがて配線を繋ぎ終えたかと思うと、モニターの電源を入れる。

 

すると、点灯したモニターには、グレン団とロージェノム軍との戦闘の様子が映し出された!

 

如何やら、学園の監視システムの配線を引き込んだらしい。

 

「映った! 凄い!!」

 

「えへへ、やっぱり気になるもんね………」

 

上級生達はそう言ってグレン団の戦闘の様子を見始める。

 

それに気付いた周りの生徒達も集まって来る。

 

 

 

 

 

戦況はグレン団側が優勢だった。

 

一夏が雪片弐型で、箒が雨月と空裂を使って、カトラゲイを斬り裂く。

 

セシリアがスターライトMkⅢで、ラウラが大型レールカノンで、モウキーンを撃ち落とす。

 

鈴は龍砲で、楯無は清き熱情(クリア・パッション)を使って、飛行型シャクーの軍団を纏めて爆散させる。

 

簪はジェットローラーダッシュで攪乱する様に移動しながら、隙を衝いての精密射撃で隊長機であるカトラリーダーだけを狙って撃ち落としている。

 

シャルはそんな簪のフォローに廻っており、簪に爆撃を見舞おうとしていたモウキーンを、デザート・フォックスで撃墜している。

 

「燃える男の火の車キイイイイイィィィィィィーーーーーーーックッ!!」

 

そしてグレンラガンは、炎を纏った飛び蹴りで敵軍の中を通り抜け、次々に爆散させる。

 

正に無双状態だった。

 

 

 

 

 

「うわあぁっ! 凄い!!」

 

「ホント、こういう時は頼りになるって思うよねえ、天上 神谷って」

 

その光景を見て、生徒達はそんな事を言う。

 

(神谷さん………凄い)

 

ミクも心の中でそう思う。

 

 

 

 

 

「よっしゃあっ! このまま一気にあのデカブツを沈めてやるぜ!!」

 

と、グレンラガンがそう叫んだかと思うと、その右腕が巨大なドリル………ギガドリルへと変わる!!

 

「覚悟しやがれ! 鳥野郎!! 焼き鳥にしてやるぜぇ!!」

 

そのギガドリルを構え、ダイガンテンへと突撃するグレンラガン。

 

だが………

 

[掛かったな! グレンラガン!!]

 

シトマンドラがそう言い放ったかと思うと、ダイガンテンの甲板上に、幾つもの巨大なスピーカーが出現する。

 

「? 何だか知らねえが! そんなモンで俺を止められると思うなぁ!!」

 

グレンラガンは構わず、ダイガンテンにギガドリルブレイクをブチかまそうとする。

 

しかし………

 

[喰らえっ! 殺人音波!!]

 

シトマンドラがそう叫んだ瞬間、ダイガンテンの甲板上に出現したスピーカーから強烈な殺人音波が放たれ始めた!!

 

「!? グアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!?」

 

防音機能を物共せず、脳に直接響いて来る様な音波に頭が割れそうになり、技を中止して両手で耳の辺りを抑えるグレンラガン。

 

「!? うわあああぁぁぁぁっ!?」

 

「こ、コレは!?」

 

「キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?」

 

その殺人音波は一夏達の方にも届いており、グレンラガンと同じ様に耳を抑える。

 

「クウッ………妙な搦め手を………」

 

地上の簪も同じであり、耳を抑えている。

 

[今だ! グレンラガン共の動きが鈍ったぞ!! 一気に叩き潰してしまえぇっ!!]

 

[うおおおおぉぉぉぉぉーーーーーーっ! 今までお前にやられた仲間の恨みぃ!!]

 

[今此処で晴らしてやるぜぇ!!]

 

その光景を見たシトマンドラがそう言うと、飛行ガンメン部隊が一斉にグレンラガン達に襲い掛かる!!

 

「チキショウ! 舐めんじゃねえぁっ!!」

 

襲い掛かって来たカトラゲイに、スカルブレイクをかまして撃墜するグレンラガンだったが………

 

そこで再び殺人音波が襲い掛かる。

 

「ぐああっ!?」

 

動きが止まってしまった瞬間、モウキーン部隊の爆撃が襲う。

 

「うおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!?」

 

グレンラガンの周りで連続して爆発が起こる。

 

「アニキ!!………!? うわっ!?」

 

「神谷!!………!? キャアッ!?」

 

助けに行こうとした一夏とシャルにも、カトラゲイとシャクーのミサイル攻撃が見舞われる。

 

更に、ダイガンテンからも殺人音波攻撃が続く。

 

「「うわああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!?」」

 

「「「「「「キャアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!?」」」」」」

 

「くうっ!?」

 

グレンラガンと一夏達から悲鳴が挙がり、動きが止まる。

 

その瞬間を狙って、飛行ガンメン部隊が攻撃を仕掛ける。

 

真面に動けないグレン団は何発も直撃弾を貰ってしまう。

 

 

 

 

 

「ああ! 一夏くん達が!?」

 

「如何しよう!? グレン団が負けちゃう!?」

 

不利になったグレン団の様子を見て、生徒達の間に動揺が走る。

 

(神谷さん!!)

 

ミクも食い入る様な表情でその様子を見守る。

 

(お前の歌がホンモンなら、歌ってりゃあ聞いてくれる奴は居る筈だぜ………その為にISが邪魔だってんだら、いっそ利用してやれ!! 目の前の壁ってのは打ち破る為に有んだ!!)

 

ふとその脳裏に、神谷の言葉が思い起こされる。

 

(ISを利用………目の前の壁は………打ち破る為に有る!!)

 

と、ミクは何かを決意した表情になると立ち上がり、そのままシェルターから出て行った!!

 

「ちょっ!? ミクちゃん!? 何処行くの!? うわあぁっ!?」

 

慌てて追おうとする撮影スタッフだったが、再びシェルター内に走った振動で転倒してしまう。

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

ダイガンテンの殺人音波に苦しめられているグレン団は………

 

「チキショウ! 妙な攻撃してきやがって!!」

 

「アニキ、駄目だ!! あの音を何とかしないと!!」

 

「でも! あんなに響かされてたんじゃ近づけないよ!!」

 

グレンラガン、一夏、シャルが耳を抑えながらそう言い合う。

 

その間にも飛行ガンメン部隊の攻撃は続いており、グレンラガンはボロボロにされ、一夏達のISのシールドエネルギーも見る見る内に減って行く。

 

「クッ! 万事休すか!?」

 

「こんなところで………終わるワケには行きませんわ!!」

 

箒がそう言い、セシリアがそう吠えるが、状況を打開する手立ては無い。

 

と、その時………

 

「!? 6時方向から新たな機影が接近しているぞ!?」

 

「敵の増援!?」

 

ラウラが上げた声に、鈴が驚きながらそう尋ねる。

 

「いや、待て………この反応は………!? ISだと!?」

 

と、ラウラがそう叫んだ瞬間………

 

真っ赤なカラーリングに、エレキギターを手に持ったIS。

 

ミクの専用機『ファイヤーバルキリー』が姿を現した!!

 

「ミクちゃん!?」

 

「な、何で!?」

 

「此処は戦闘空域だ! 早く逃げろぉ!!」

 

楯無と鈴が驚きの声を挙げ、箒がそう怒鳴るが、ミクは構わずダイガンテンの方へと突っ込んで行った。

 

(今の私の目の前に立ちはだかっている壁………それは!!)

 

そして、エレキギターを構えたかと思うと、ファイヤーバルキリー左右の非固定浮遊部位が展開。

 

そこからスピーカーが姿を現した!!

 

[何だ、あのISは? ええい、目障りだ! 殺人音波を浴びせてやれ!!]

 

突如乱入して来たミクのISに、シトマンドラは気分を害され、そう命じる。

 

殺人音波のスピーカーが空気を震わせる………

 

だが、その瞬間!!

 

「私の歌を聴けえええええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーっ!!」

 

ミクの叫びと共に、ファイヤーバルキリー左右の非固定浮遊部位のスピーカーから大音量で音楽が流れ始めた!!

 

「!? コレは!?」

 

「『突撃ラブハート』!?」

 

楯無と鈴が、その音楽がミクの持ち歌である突撃ラブハートである事に気づく。

 

そのままミクは、ISを操縦しながら、尚且つギターを弾いて歌うという離れ業を披露し始めた!!

 

[な、何だ、この歌は!?]

 

[シトマンドラ様! 奴の歌で殺人音波が掻き消されています!!]

 

突然歌い出したミクに戸惑っていると、ダイガンテンのブリッジ担当獣人からそう報告が挙がる。

 

[な、何だと!?]

 

「! 音が止まったぞ!!」

 

「!? ホントだ!?」

 

「コレって………ミクちゃんの歌の力!?」

 

シトマンドラが驚きの声を挙げると、グレンラガンや一夏達が、次々に回復して行く。

 

[ええいっ! 全部隊、あの赤いISに攻撃を集中させろ!! 撃ち落とすのだ!!]

 

激昂した様子でシトマンドラはそう命じる。

 

途端に、飛行ガンメン部隊はミクへと殺到する。

 

「!!」

 

ミクは歌うのも演奏も止めず、只管に飛行ガンメン部隊の攻撃を躱して行く。

 

だが、余りの数の前に徐々に追い詰められて行き、とうとう1発のミサイルが至近距離で爆発する!!

 

「!? ううっ!?」

 

シールドのお蔭で損傷・怪我は無かったが、ミクは歌うのを中断してしまう。

 

更にその瞬間!!

 

飛行ガンメン部隊の一斉攻撃が襲い掛かる!!

 

大量のミサイルが、白煙の尾を曳いてミクに向かう!!

 

(!? 駄目! 避けられない!!)

 

思わず目を閉じて身を固くするミクだったが………

 

「ドリルシールド!!」

 

その間に割って入ったグレンラガンが、ドリルシールドで飛行ガンメン部隊の一斉攻撃を受け止めた!!

 

「!? 神谷さん!?」

 

「助かったぜ、ミク! 戦場に出て来て歌うなんざ、良い度胸してるじゃねえか!!」

 

「………コレが私の戦いです! 私は………壁を超える!!」

 

ニヤリッと笑い掛けて来たグレンラガンに、ミクはそう返す。

 

「気に入ったぜ! 思う存分歌え、ミク!! お前は俺達が守る!!」

 

グレンラガンがそう言った瞬間、ミクの周りを一夏達が取り囲み、彼女を守る様に得物を構えた!!

 

「…………」

 

地上の簪も、空を見上げて頷いていた。

 

「! ハイ!!」

 

ミクは元気良く返事を返すと、再び『突撃ラブハート』を熱唱し始めた!!

 

「へへっ! 良いじゃねえかよぉ、この歌は! 腹の底のズシンッと来やがるぜ!!」

 

「アニキ! 俺、何だか燃えて来たぜ!!」

 

その歌を聴いたグレンラガンがそんな感想を言った瞬間、一夏がそう叫ぶ。

 

すると………

 

白式が金色に輝き始め、スーパーモードとなった!!

 

「!? スーパーモード!? 如何して………いや、今はそんな事は如何でも良い!!」

 

戸惑う一夏だったが、今はこのノリに乗った方が勝ちだと思い、余計な考えを捨てる。

 

「よっしゃあっ! 行くぜぇっ!!」

 

「「「「「「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」」」」」」

 

そしてグレンラガンの声で、グレン団のメンバーは一斉に戦闘を再開したのだった。

 

 

 

 

 

「ミクちゃんの歌が聞こえる………うおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ! 漲ってきたあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」

 

矢鱈ハイテンションになった鈴が、龍砲を最大出力でブッ放す。

 

カトラゲイの軍団が、まるでプレス機で潰されたかの様に変形し、爆散する。

 

「今日のお姉さんは絶・好・調!! 惑星だって砕いてみせるわぁっ!!」

 

何処ぞの御大将か、宇宙海賊の様な台詞を言い放ち、アクア・ナノマシンを津波の様にモウキーン部隊にブチまけながら、清き熱情(クリア・パッション)で次々に爆発させて行く。

 

ミクのファンだと言う2人のテンションは、最早天元突破せんばかりの勢いであった。

 

 

 

 

 

「何故だ? この歌を聴いていると、士気が高揚して行く」

 

ラウラは、ミクの歌で自分の気持ちが高まって行く事に戸惑いながらも、全てのワイヤーブレードを巧みに操り、次々にカトラリーダーを叩き斬っている。

 

「ラウラさん。こういう時は考えた方が負けですわ。今は只! この心の燃えるままに! 戦うのみですわ!!」

 

そんなラウラにそう言いながら、スターライトmkⅢを発砲するセシリア。

 

放たれたビームが飛行型シャクー軍団の中で幾重も曲がりくねり、次々に敵ガンメンを爆散させて行く。

 

「フッ! 良いだろう!! そうするとしよう!!」

 

その言葉にラウラはフッと笑い、突っ込んで来たカトラゲイをAICで停止させると、プラズマ手刀で斬り裂くのだった。

 

 

 

 

 

「如何なってんだ!? アイツ等、急に動きが戻りやがったぞ!?」

 

「あの女だ! あの女の歌が原因だ!!」

 

突然動きが戻ったグレン団の面々に戸惑うガンメンを操っている獣人に、別のガンメンを操っている獣人がミクを指差しながらそう言う。

 

「チキショー! アイツから先に片付けてやる!!」

 

ガンメンを操っている獣人がそう言ってミクに向かうと、他のガンメン達も次々にミクへと向かう。

 

だが………

 

「そうはさせんぞ!!」

 

箒の叫びが響くと、その手に持つ雨月と空裂からレーザーとエネルギー刃が放たれ、ミクに殺到しようとしていた飛行ガンメン部隊を薙ぎ払った!!

 

「ええいっ! 負けるかぁ!!」

 

だが、しぶとく生き残った1機のシャクーが、尚もミクへと向かう。

 

「貰ったぁっ!!」

 

そしてそのまま、その巨大な口を開き、ミクに噛み付こうとする。

 

「させないよ!!」

 

だがその瞬間に、シャルが割り込んで来て、大きく開かれていたシャクーの口に、灰色の鱗殻(グレー・スケール)を叩き込んだ!!

 

「ゴハッ!?」

 

「ブッ飛べええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」

 

そのままバンカー打突用の火薬を次々に炸裂させ、シャクーの口内を何度も串刺しにする。

 

「ぎゃああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」

 

断末魔の叫びが挙がると、シャクーは爆散した。

 

「ミクちゃん! 君は僕達が守るよ!!」

 

「だから遠慮無く歌ってくれ!」

 

「…………」

 

シャルと箒の言葉に頷いて見せ、ミクは更に声高らかに歌う。

 

 

 

 

 

「戦いの場で歌うか………普通に考えれば信じられない行為ね………」

 

右手で保持していたソリッドシューターを、上空のモウキーンに向かって放つ簪。

 

直撃を受けたモウキーンは、粉っぽい爆発を挙げて消し飛ぶ。

 

「でも………」

 

「スクラップにしてやるぜぇ!!」

 

とそこで簪に、地上スレスレを水平飛行しながら、カトラゲイが突っ込んで来る!!

 

「…………」

 

簪はローラーダッシュ機能を使い、その場で高速超信地旋回を行い、勢いに乗せた左拳を突っ込んで来たカトラゲイに叩き込み、アームパンチを炸裂させる!!

 

「ギャアアッ!?」

 

機体が大きく変形し、地面に落ちるカトラゲイ。

 

そのカトラゲイに向かって、簪はトドメのソリッドシューターを叩き込む!!

 

「獣人万ー歳っ!!」

 

断末魔の声と共に、カトラゲイは粉っぽい爆発を挙げて吹き飛ぶ。

 

「こういうのも悪くは無いわね………この歌は………嫌いじゃないわ」

 

ターレットレンズを回転させながら上空で歌うミクを見上げると、簪は対空援護を続けるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その光景は当然シェルターで監視カメラの映像をハッキングして見ていた生徒達にも届いており………

 

「ミクちゃんが戦場で歌ってる………」

 

「凄い………グレン団の皆の動きが復活した」

 

絶望が降り掛かっていた生徒達の心に、再び希望が灯り始める。

 

「頑張れ! ミクちゃん!!」

 

「グレン団も負けるなぁ!!」

 

何時しか、皆揃ってモニターの向こうのミクとグレン団に、声援を送り始めるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

[何故だ!? 先程までは、我々がグレン団を追い詰めていた筈だ!! それが何故!?]

 

シトマンドラは、先程までの優勢が一転し、再び快進撃を見せ始めたグレン団の様子に、動揺を見せる。

 

[あの歌か!? あの歌のせいなのか!?]

 

そこでシトマンドラは、再び歌っているミクへと視線を向ける。

 

[だ、だが!! この歌は!!………ゾクゾク美!!]

 

[シ、シトマンドラ様! お気を確かに!!]

 

軽く錯乱するシトマンドラを、部下が宥める。

 

[ああ!? グレンラガンが!?]

 

[!? 何っ!?]

 

と、その報告で我に返ったシトマンドラが目を向けると、ダイガンテンに向かって突っ込んで来るグレンラガンと一夏の姿が飛び込んで来た。

 

[う、撃てぇっ! 近寄らせるなぁ!!]

 

慌ててそう叫ぶと、ダイガンテンの各所から対空砲火の弾幕が放たれる。

 

「そんなモンでえぇっ!!」

 

「俺達を止められると思うなあぁっ!!」

 

だが、グレンラガンと一夏は構わず突っ込んで行く。

 

「時空断裂!! 大回転キイイイイイイィィィィィィィーーーーーーーーックッ!!」

 

グレンラガンがそう叫びを挙げ、ダイガンテンに両足を合わせて向けたかと思うと、そのまま高速回転を始め、螺旋エネルギーを纏って突っ込んだ!!

 

螺旋の竜巻と化したグレンラガンは、ダイガンテンの艦体を、上部から下部に掛けて貫く!!

 

[!? ぬおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!?]

 

艦体に走る振動に、シトマンドラは悲鳴を挙げる。

 

「まだ終わりじゃないぜ!!」

 

と、そこで一夏がそう叫んだかと思うと、両手で雪片弐型を握り、全エネルギーを送り込んで、エネルギーの刃を巨大化させる!

 

「俺のこの手が光って唸る! お前を倒せと輝き叫ぶ!! 喰らえっ! 愛と怒りと悲しみの!! シャイニングフィンガーソオオオオオオォォォォォォォーーーーーーーードッ!!」

 

お約束の台詞と共に、シャイニングフィンガーソードを構える一夏!

 

「メンッ! メンッ! メエエエエエエエェェェェェェェェーーーーーーーーーンッ!!」

 

気合の掛け声と共に、シャイニングフィンガーソードを振り下ろす。

 

振り下ろされたシャイニングフィンガーソードの刃は、ダイガンテンの左外縁の2段式の小型甲板の根元を斬り裂き、2段式の小型甲板を斬り落とした!!

 

[ぬおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!?]

 

再び艦体に走った衝撃に、シトマンドラはとうとう耐え切れず、床に転がる。

 

[メインエンジン損傷!! 出力低下!!]

 

[左舷2段甲板脱落!! 損傷甚大!! シトマンドラ様! このままでは!!]

 

ブリッジ要員の獣人からは、次々に損害重大の報告が挙がる。

 

[オ、オノレオノレオノレエエエエエエェェェェェェェーーーーーーーーッ!! グレンラガン!! そして人間共!! この屈辱は忘れんぞぉっ!!]

 

シトマンドラの心底悔しそうな叫びを響かせて、ダイガンテンは高度を上げて撤退して行った。

 

「チッ! 逃がしちまったか………」

 

「今回は仕方ないよ、アニキ」

 

仕留めきれなかった事を悔やむグレンラガンに、一夏がそう言う。

 

 

 

 

 

その後………

 

残存ガンメン部隊の掃討を終えたグレン団は、ミクと共に簪が居る地上へと降り立つ。

 

「あんがとよ、ミク。お前のお蔭で助かったぜ」

 

「お礼を言うのは私の方ですよ、神谷さん。貴方のお蔭で、私は目の前に立ちはだかっていた壁を超えられたんです」

 

救援となったミクにお礼を言うグレンラガンだが、逆にミクはそう言って来る。

 

「何言ってやがる! 壁を超えたのは、紛れも無くお前の力だぜ! お前の歌………確かに響いたぜ! 俺の魂にな!!」

 

「ホント! お姉さんもう燃え燃えだったよぉ!!」

 

「ミクちゃんサイコーッ!!」

 

グレンラガンがそう言うと、まだ興奮冷めやらぬ様子の楯無と鈴が、ミクの手を握りながらそう言って来る。

 

「! ハイ! ありがとうございます!!」

 

ミクはそう言って、満面の笑みを浮かべるのだった。

 

「「「「「…………」」」」」

 

箒、セシリア、シャル、ラウラ、簪達も、笑みをミクに向ける。

 

「取り敢えず、一件落着かな………」

 

と、最後に締めるかの様に一夏がそう言った瞬間………

 

グレンラガンの背後に、突如影が現れた!!

 

「!? アニキ!? 後ろ!!」

 

「!? 何っ!?」

 

一夏の声に、グレンラガンが驚きながら振り返ると、気合の籠った拳がグレンラガン目掛けて振られて来る!!

 

「チイッ!!」

 

咄嗟に両腕を交差させて防御姿勢を取るグレンラガン。

 

襲撃者の拳は、グレンラガンの交差させた腕に命中する。

 

その瞬間、衝撃波が発生!!

 

「!? うわああああぁぁぁぁぁーーーーーーっ!?」

 

「「「「「「「キャアアアアアァァァァァァーーーーーーーッ!?」」」」」」」

 

「!?………」

 

グレンラガン以外のメンバーがぶっ飛ばされた!!

 

「ぬううっ!?………おりゃあっ!!」

 

と、気合の声を挙げて、グレンラガンは襲撃者を弾き飛ばす。

 

「…………」

 

襲撃者の正体は、屈強そうな両腕を持った亀型のガンメン………

 

『メガヘッズ』だった。

 

「てんめぇ! 不意打ちとはやってくれるじゃねえか!! 今更何の用だってんだ!!」

 

メガヘッズに向かって、グレンラガンはそう言い放つ。

 

「…………」

 

しかし、メガヘッズはその質問には答えず、口を開いたかと思うと、そこから火炎放射を見舞って来た!!

 

「!? 舐めんなぁっ!!」

 

だが、グレンラガンは腕から2本のドリルを出現させて回転させると、迫り来る炎に向かってフック気味のパンチを繰り出す。

 

ドリルの回転により炎が吹き飛ばされ、火炎放射は雲散する。

 

「如何だ!?」

 

「…………」

 

見得を切るグレンラガンだが、メガヘッズはノーリアクションだった。

 

「…………」

 

そして、不意に踵を返したかと思うと、そのまま撤退する。

 

「あっ!? オイ待て!?」

 

追おうとするグレンラガンだったが、亀型のガンメンの割にその足は速く、アッと言う間に見失ってしまう。

 

「チイッ! 逃げ足の速い野郎だ!!」

 

「何だったんだろう? あのガンメン?」

 

悔しがるグレンラガンと、突然現れて突然消えて行ったメガヘッズに首を傾げる一夏だった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後………

 

初音ミクは、ISを使って歌うパフォーマンスを積極的に取り入れ………

 

益々人気のアイドルとなった。

 

後にこの事が、グレン団を大きく救う事になろうとは………

 

この時まだ………

 

グレン団は愚か………

 

ミク本人も思ってもいなかったのだった………

 

そして………

 

謎のガンメン『メガヘッズ』を操る者の正体は?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

メカ×歌と言えば、やはりマクロス。
私はマクロスシリーズの中では7が1番好きです。
なので、このネタはいつかやりたいと思っていました。

何とかロージェノム軍を退け、ミクも自信を取り戻しましたが、最後の最後でまた謎が。
謎のガンメン『メガヘッズ』の正体とは?

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は

  • 天元突破ISと同時
  • 土曜午前7時
  • 別の日時(後日再アンケート)
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