天元突破インフィニット・ストラトス   作:宇宙刑事ブルーノア

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新年あけましておめでとうございます。

今年も『天元突破インフィニット・ストラトス』をよろしくお願い致します。


第6話『『アレ』っつったら決まってんだろ! 『合体』だ!!』

これは………

 

女尊男卑の定められた世界の運命に風穴を開ける男達と………

 

それに付き従う女達の物語である………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天元突破インフィニット・ストラトス

 

第6話『『アレ』っつったら決まってんだろ! 『合体』だ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一夏と鈴の騒動から1週間………

 

遂に、クラス対抗戦の日が訪れた………

 

何と2人は1回戦からブチ当たる事となり、試合会場の第2アリーナは、既に通路までもが見物の生徒で埋め尽くされていた。

 

既に鈴は、アリーナにISを装着して待機している。

 

一方の一夏は………

 

 

 

 

 

第2アリーナ・ピット内………

 

「1回戦から鈴が相手か………」

 

ピット内で待機していた一夏がそう言うと、目の前にモニターが展開して、鈴のISの情報が映し出された。

 

傍らに居た神谷、箒、セシリアも注目する。

 

[アチラのISは『甲龍(シェンロン)』。織斑くんの白式と同じ、近接格闘型です]

 

そして、真耶のそう言う説明が聞こえて来る。

 

「シェンロンか………どんな願い事も1つだけ叶えてくれるって龍でも出てくんのか?」

 

「アニキ、それは違うから」

 

鈴のISの名前を聞いた神谷がそんな事を言い、一夏が突っ込みを入れる。

 

「私の時とは勝手が違いましてよ。油断は禁物ですわ」

 

「固くなるな。練習の時と同じ様にやれば勝てる」

 

「ああ………」

 

セシリアと箒の言葉を聞くと、一夏はモニターの映像を切り替え、アリーナの鈴の姿を見遣る。

 

「アレで殴られたら、スゲー痛そうだな………」

 

「バカ野郎、一夏! 殴り殴られてこそ喧嘩だろ!? それに殴られた時の心配なんかしてちゃ、勝てる相手にも勝てないぜ!?」

 

「俺はアニキみたいに頑丈じゃないんだよぉ」

 

神谷のアドバイスとも取れぬ言葉に、思わず溜息を吐く一夏。

 

[それでは両者、規定の位置まで移動して下さい]

 

と、アナウンスがそう告げ、いよいよ試合が開始されようとする。

 

「…………」

 

それを聞いた一夏は、カタパルトに着く。

 

「一夏!」

 

と、そこで神谷が一夏に声を掛けた。

 

「!」

 

「とことんやり合って来い。そうすりゃ分かり合える」

 

そう言ってサムズアップして見せる神谷。

 

「………ああ! 行って来るよ、アニキ!!」

 

一夏はそう答えると、ピットから飛び出して行った。

 

「………さ、私達は管制室から試合の様子を見ましょう」

 

「ああ………」

 

「おう」

 

それを見送った後、千冬や真耶と一緒に試合の様子を見守ろうと、3人は管制室に移動を始めた。

 

と、その時………

 

「………ん?」

 

胸の辺りに違和感を感じた神谷が、ふと目をやると………

 

首から下げていたコアドリルが、緑色の光を放って点滅していた。

 

「? 何だ? コアドリルが反応している?」

 

思わずコアドリルを手に取り、凝視する神谷。

 

コアドリルは、まるで何かを警告する様に点滅を繰り返している。

 

「…………」

 

と、神谷はそのコアドリルを握り締める。

 

(嫌な予感がしやがる………頭の後ろがチリチリとする感じだ………)

 

そんな予感を感じると、一夏が出て行った射出口を見やる。

 

(一夏………気を付けろよ)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、鈴と戦う一夏は………

 

空中で激しく斬り結んでいた。

 

だが、鈴の近接武装『双天牙月』に押され気味であった。

 

(クッ! このままじゃ消耗戦になる………そうなると俺が不利だ)

 

鈴の攻撃を防ぎながら、内心でそう思う一夏。

 

彼の白式は雪片弐型が唯一の武装であり、この雪片弐型は相手のシールドバリアーを斬り裂いて相手のシールドエネルギーに直接ダメージを与えられる、と言う特殊能力がある。

 

その為、1撃入れる事が出来れば相手は必然的に絶対防御を発動する事になり、シールドエネルギーを大きく削ぐ事が出来るのだ。

 

しかしこの攻撃は、自身のシールドエネルギーを変換して放つ為、下手をすれば自分の方が先に力尽きてしまう、と言う諸刃の剣なのだ。

 

つまり………

 

今の一夏にとって、消耗戦を挑まれるのはそれだけで敗北フラグなのだ。

 

(一旦距離を取って………)

 

鈴から距離を放そうとする一夏。

 

すると………

 

「甘いっ!!」

 

鈴がそう言ったかと思うと、甲龍の非固定浮遊部位(アンロック・ユニット)である棘付き装甲(スパイク・アーマー)が展開。

 

その中心に現れた球体が光ったかと思うと、何か見えない塊の様な物が一夏を掠める様に命中した!!

 

「のあっ!?」

 

バランスを崩して失速する一夏だったが、如何にか空中で持ち直す。

 

見えない塊は、アリーナの遮断シールドに命中し、爆発した!!

 

(何だ今のは!? 見えない砲弾に掠められたみたいだったぞ!?)

 

鈴の使った武装の正体が分からず、困惑する一夏。

 

「今のはジャブだからね」

 

すると、そんな一夏を見て優越感を醸し出している様な鈴がそう言い放った。

 

そして、今度は両肩の装甲が展開して光を放った!!

 

「!?」

 

その次の瞬間!!

 

一夏はまるで鉄球クレーンの直撃を喰らったかの様な衝撃を受け、アリーナの地面に墜落。

 

地面を抉りながら転がった!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ・管制室………

 

「何だ!? 今の攻撃は!?」

 

「衝撃砲ね。空間自体に圧力を掛けて、砲弾を撃ち出す武器です」

 

箒の驚きの声に、真耶がそう答える。

 

「要するに、トンでもねえ空気銃って事か?」

 

「多少語弊はあるが、まあそんなものだ」

 

その兵器を空気銃に喩える神谷と、呆れながらもそう答える千冬。

 

「私のブルー・ティアーズと同じ、第3世代兵器ですわね」

 

セシリアもそう呟く。

 

と、モニターの先で漸く起き上がった一夏に、再び鈴が衝撃砲を見舞う。

 

だが、一夏は直感的に回避。

 

何とか全て躱す事に成功する。

 

[良く躱すじゃない! この『龍咆』は、砲身も砲弾も目に見えないのが特徴なのに………]

 

そんな一夏に、鈴が得意気にそう語る。

 

「しかも………あの衝撃砲は、砲身の斜角がほぼ制限無しで撃てる様です」

 

「つまり、死角が無いと言う事ですの?」

 

「そう言う事になりますね………」

 

(一夏………)

 

真耶の説明に、箒は不安げな表情を浮かべた。

 

一方、神谷も難しい顔をしているが、それは一夏を心配してでは無かった………

 

(段々点滅が早くなってきてやがる………まるで何かが近づいて来てるみたいだ………)

 

先程から点滅を繰り返しているコアドリルが、更に激しく点滅する様になっていたからだ。

 

それと同時に、神谷が感じている嫌な予感も強まって行った………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ内………

 

(クソッ! 益々防戦一方だ!!)

 

鈴が次々と繰り出す龍咆の攻撃をかわしながら、何か手はないかと模索する一夏。

 

(と言っても、射撃武器の無い俺の機体じゃ遠距離戦は出来ない………手詰まりか!?)

 

思わず一夏の心に諦めの文字が浮かぶ。

 

だが、その次の瞬間には神谷の顔が浮かんだ。

 

(!! いや、まだだ! こんな事で諦めてたら………アニキに笑われる!!)

 

そう思い直し、フッと笑うと上空へ鈴の方へ向き直った。

 

「アラ? 観念したの?」

 

その様子を見た鈴が、そう言って来る。

 

「観念? それはお前がするんじゃないのか、鈴?」

 

だが、一夏は不敵に笑ってそう言い放った。

 

「!! 何ですって!?」

 

「聞きやがれっ!!」

 

「!?」

 

怒る鈴だったが、続く一夏の大声で思わず怯む。

 

「1度兄弟の契りを交わしたからにゃ、負けねえ、退かねえ、悔やまねえ! 前しか向かねえ、振り向かねえ! ねえねえ尽くしの男意地! グレン団の一夏様が相手になってやっから、そう思え!!」

 

そして、鈴に雪片弐型の切っ先を向けると、そう啖呵を切った!!

 

「「「「「「「「「「キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」」」」」」」」」」

 

一瞬アリーナが静まり返ったかと思うと、歓声が巻き起こった。

 

[へっ! 流石だぜ一夏! それでこそ俺の弟分だ!!]

 

[ああ、一夏が不良になって行く………]

 

神谷がその様子を褒め、千冬は頭痛を感じて頭を押さえる。

 

「な、何よぉ! 一夏のくせに!!………生意気ぃ!!」

 

何処かのガキ大将の様な台詞を吐き、双天牙月2基を連結させて振り回すと、一夏に向かって斬り掛かる鈴。

 

すると………

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

次の瞬間、一夏も鈴に向かって、雪片弐型を構えて突撃した!!

 

「!? なっ!?」

 

まさか突撃を掛けた自分に突撃し返してくるとは思わなかった鈴は虚を衝かれ、一瞬動きが止まってしまう。

 

「もらったあぁっ! チェストオオオオオオオォォォォォォォォーーーーーーーーーッ!!」

 

その鈴を、独特な気合の声と共に斬り捨てようとする一夏。

 

………と、その時!!

 

突如、アリーナの上空を覆う遮断シールドが壊され、巨大な爆音が響き渡った!!

 

そして、遮断シールドを突き破って現れた『何か』が、アリーナの地面に爆発と共に着地した!!

 

「!?」

 

「何っ!?」

 

両者は動きを止め、落ちて来たその『何か』を見遣る。

 

「!? まさか!?」

 

一夏は、また獣人やガンメンが乱入して来たのかと思い、身構える。

 

すると………

 

[試合中止! 織斑! 凰! 直ちに退避しろ!!]

 

管制室の千冬からそう通信が送られてきたかと思うと、客席の防御シャッターが下り始めた!!

 

(やっぱり………敵襲!!)

 

千冬からの通信とその様子で、一夏は何者かが乱入して来た事を確信する。

 

「一夏! 試合は中止よ! すぐピットに戻って!!」

 

そこで鈴からも、そう通信が送られてくる。

 

「鈴! お前が先に戻れ! 俺は………」

 

と、一夏がそう言い掛けた瞬間………

 

目の前に『警告』と書かれたモニターが展開した。

 

『ステージ中央に熱源。所属不明のISと断定。ロックオンされています』と。

 

「!? IS!? 獣人やガンメンじゃないのか!?」

 

相手がISである事を知って驚く一夏。

 

「一夏! 何やってるの!! 早くピットに………」

 

と、そんな一夏に鈴がそう言いかけた瞬間!!

 

もうもうと上がる爆煙の中から、桜色のビームが、鈴目掛けて放たれた!!

 

「!?」

 

「危ない!!」

 

咄嗟に鈴を抱き抱えて掻っ攫う様にする一夏。

 

先程まで鈴が居た場所を、桜色のビームが通り過ぎて行く。

 

「ビーム兵器かよ………しかもセシリアのISより出力が上だ」

 

一夏は目の前に表示された情報を見ながらそう言う。

 

「ちょっ! ちょっと、バカ! 放しなさいよぉ!!」

 

と、抱き抱えられていた鈴が、放せと言って暴れる。

 

「静かにしてろ!!」

 

「!!」

 

しかし、一夏の怒鳴り声で大人しくなる。

 

そしてそこで………

 

爆心地点にいた謎のISの正体が明らかになった。

 

深い灰色をしており、手が異常に長く、つま先よりも下まで伸びている。

 

首というものがなく、肩と頭が一体化しているような形をしている全身装甲(フル・スキン)。

 

腕を入れると2mを越す巨体であり、頭部には剥き出しのセンサーレンズが不規則に並んでいる。

 

「(何だコイツ? コレでもISなのか?)お前は何者だ!!」

 

内心でそう疑問を感じながらも、その謎のISへそう問い掛ける一夏。

 

しかし、謎のISは反応を返さない。

 

「答えろ! お前は何者だ!? 何が目的だ!?」

 

再度そう問い掛けるが、その瞬間!!

 

謎のISは、腕に有ったビーム砲を向け、発砲して来た!!

 

「!? チイッ!! 問答無用ってワケかよ!!」

 

それを回避すると、鈴を放り出す一夏。

 

「ちょっ!? 一夏!?」

 

「誰だか知らないが! 売られた喧嘩は買ってやる!! それがグレン団の魂だ!!」

 

驚く鈴を尻目に、一夏は謎のIS………『ゴーレムⅠ』に突撃して行った!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

アリーナ管制室………

 

「織斑くん! 何をしているんですか!! すぐに逃げて下さい! 今先生達がISで鎮圧に向かいますから!!」

 

「あのバカ………教師部隊が到着するまで、鈴と生徒達が逃げる時間を稼ぐ積りか!?」

 

一夏の様子を見ていた真耶と千冬がそう叫ぶ。

 

「先生! 私にISの使用許可を!! すぐに出撃出来ます!!」

 

と、セシリアが千冬にそう言う。

 

「そうしたいのは山々だが………コレを見ろ」

 

しかし、千冬はそう言うと、小型モニターを展開させた。

 

そこには、アリーナの遮断シールドがレベル4に設定されていると報告が映っていた。

 

「遮断シールドが………レベル4に設定?」

 

「しかも、扉が全てロックされて………あ!? あのISの仕業」

 

「その様だ………コレでは避難する事も救援に向かう事も出来ない………」

 

箒、セシリア、千冬がそう言い合う。

 

「でしたら! 緊急事態として、政府に救援を!!」

 

「やっている………だが、如何いうワケか、非常回線である政府との連絡も通じない。現在も3年の精鋭がシステムクラックを実行中だ。遮断シールドを解除出来れば、すぐに部隊を突入させる」

 

「結局………待ってる事しか出来ないのですの………」

 

歯噛みするしかないセシリア。

 

(ん? そう言えば………この状況下で、やけに神谷が大人しいな?)

 

とそこで、さっきから神谷の声がしない事に気づいた千冬が、神谷の居た方を見遣る。

 

しかし………

 

そこに神谷の姿は無く………

 

特殊合金で覆われている管制室の床に、大穴が空けられている光景が在った………

 

「…………」

 

一瞬事態が理解出来ず、間抜けた顔を浮かべてしまった千冬だったが………

 

「………あんのブワカワアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?」

 

すぐに状況を理解すると、絶叫にも似た怒声を挙げた。

 

「キャアッ!? 織斑先生!?」

 

「うわっ!? 何ですか、この穴!?」

 

「まさか………神谷!?」

 

その絶叫でセシリア、真耶、箒も神谷の姿が無い事に気づき、床に空いた大穴を見て驚きの声を挙げるのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

再び、アリーナ内………

 

「でりゃああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

雪片弐型で、ゴーレムⅠに斬り掛かる一夏。

 

しかし、ゴーレムⅠはその巨体からは想像も出来ない様な機動性でかわす。

 

そして、反撃とばかりにビームを放って来る。

 

「ぐうっ!!」

 

一夏は雪片弐型で斬り払い、如何にかダメージを防ぐ。

 

しかし、既にシールドエネルギーの残りは2ケタに近くなっていた。

 

「クソッ! デカい図体して、何て機動性だ!!」

 

「一夏、何やってんの!! コレで何度目の失敗なの!!」

 

と、そこで鈴が援護に龍咆を放つ。

 

「クッ! スマン、鈴!!」

 

その間に一旦離脱する一夏。

 

と、ゴーレムⅠはそんな2人に向かって、腕のビーム砲を乱射して来る。

 

「如何するのよ! 何か策が無くちゃ、アイツには勝てないわよ!!」

 

「策ならある!!」

 

「ホント!? 何よ!!」

 

「気合だ! 気合でアイツを倒す!!」

 

「そう言うのは策って言わないのよ!! 馬鹿!!」

 

と、一夏のあんまりと言えばあんまりな言葉に、鈴は思わず動きを止めてしまう。

 

その瞬間を見逃さず、ゴーレムⅠが鈴へビーム砲を向けた!!

 

「!? しまっ………」

 

「鈴!!」

 

一夏は咄嗟に、鈴を庇う様に間に割り込んだ!!

 

しかし、残り少ないシールドエネルギーでは、あのビーム砲を防ぐのも切り払うのも無理だ。

 

無情にもビーム砲は一夏目掛けて放たれようとする。

 

「クウッ!!」

 

「一夏ぁっ!!」

 

鈴の悲鳴にも似た叫びがアリーナに木霊する。

 

………と、その時!!

 

突如、ゴーレムⅠの足元の地面から腕が生え、その足を摑んだ!!

 

ゴーレムⅠは突然足を摑まれた事でバランスを崩し、一夏に発射しようとしていたビーム砲は真上に発射され、遮断シールドに当たって爆発した!!

 

「!? 何っ!?」

 

「あの腕は!?」

 

驚く鈴と、その腕に見覚えを感じる一夏。

 

ゴーレムⅠの足を摑んでいた腕は、そのままゴーレムⅠを地中へ引き摺り込もうとする。

 

引き摺り込まれまいと飛行するゴーレムⅠだが、腕の力は半端では無く、徐々にそのボディが地中へと引き摺り込まれて行く………

 

すると、ゴーレムⅠは足元の地面に向かって、全ビーム砲を発射した!!

 

巨大な爆炎がゴーレムⅠを包み込み、その足元のアリーナの地面を吹き飛ばす!!

 

「おおっと! 危ねえ、危ねえ」

 

と、その爆炎の中から紅い機体………グレンラガンが飛び出して来て、アリーナの地面の上に着地した!!

 

「アニキ!!」

 

「アニキって………ええっ!? アンタ、神谷なの!?」

 

喜びの声を挙げる一夏と、グレンラガンとなった神谷の姿を見て驚く鈴。

 

「一夏! 鈴! コイツは俺に任せろ!! 叩き潰して、スクラップにしてやるぜ!!」

 

神谷がそう言い放つと、グレンラガンは両手の指の骨をバキバキと鳴らした。

 

[神谷!?]

 

[何で地面に下から!?]

 

[! そうか! 幾らアリーナに遮断シールドが張られているとは言え、それは地上だけの話………地面の下からなら、アリーナに簡単に侵入する事が出来る!!]

 

[一応地面の中にも特殊合金を敷き詰めてあった筈だが………アイツめ]

 

管制室に居る箒、セシリア、真耶、千冬がそんな声を挙げる。

 

と、次の瞬間!!

 

ゴーレムⅠは、最優先標的をグレンラガンへと変えたのか、その巨体を跳躍させ、襲い掛かって来た!!

 

巨大な右拳が、グレンラガン目掛けて振り下ろされる!!

 

「あ、危ない!!」

 

鈴が思わずそう叫ぶが………

 

「へっ! しゃらくせえぇっ!!」

 

神谷がそう言うと、グレンラガンは迫り来る巨大な拳を迎え撃つ様に、自らも右拳を繰り出した!!

 

すると、その拳から2本のドリルが出現!!

 

ゴーレムⅠの巨大な拳とブチ当たったかと思うと、そのまま粉砕した!!

 

右腕が砕かれ、ゴーレムⅠが大きく仰け反る。

 

「もう1丁! グレンファイヤーッ!!」

 

続いて神谷がそう叫ぶと、グレンラガンの胸の顔に掛けられていたサングラスが赤く発光。

 

そこから熱線が発射された!!

 

直撃を受けたゴーレムⅠは、装甲が溶け始める。

 

しかし、僅かに溶けた辺りで、ゴーレムⅠは至近距離からレーザーを発射!!

 

「うおっ!?」

 

直撃を喰らってブッ飛ぶグレンラガン。

 

「この野郎! 小賢しい真似しやがって!! ミサイルドリル!!」

 

と、受け身取って立ち上がったグレンラガンは、右腕に再び2本のドリルを出現させると、その右腕を左腕で支える様にして構えた。

 

すると、右腕の2本のドリルがミサイルとなり、ゴーレムⅠ目掛けて発射された!!

 

ミサイルドリルは、1発がゴーレムⅠの頭部、もう1発は腹部へと命中!

 

巨大な爆発を起こし、ゴーレムⅠの姿が黒煙で見えなくなった。

 

「如何だ!! 見たか!!」

 

仕留めたと思い、そう言って見得を切るグレンラガン。

 

「アニキッ!!」

 

「神谷!!」

 

と、そのグレンラガンの元へ、一夏と鈴がやって来た。

 

「おう、一夏、鈴。無事か?」

 

「ああ、アニキのお蔭で助かったよ」

 

「ちょっと! それがアンタのISなワケ!? 一体何なのよ、ソレ!! 大体、武器がドリルって、そんなのアリなの!?」

 

お礼を言う一夏とは対照的に、鈴は神谷を質問攻めする。

 

「バッキャロウ! ドリルは男の魂なんだよ!!」

 

「うんうん」

 

「答えになってないわよ!!」

 

気合満タンにそう言い放つ神谷と、それに頷いている一夏だったが、当然鈴は納得しないのだった………

 

と、その時………

 

黒煙の中から、ガシャンッ!と言う音が聞こえて来た!!

 

「「「!?」」」

 

その音に身構える一同。

 

その後も、ガシャンッ! ガシャンッ!と断続的に音が聞こえて来たかと思うと………

 

ボディと頭部が罅割れ状態となっているゴーレムⅠが、センサーレンズを不気味に発光させながら姿を現した。

 

「野郎! まだやるってのか!?」

 

「そんな!? アレだけのダメージを受けたら、エネルギーが残ってたとしても、操縦者はもう限界の筈よ!!」

 

構えを取り直すグレンラガンに対し、鈴がまだ動くなんて在り得ないと言う。

 

と、次の瞬間………

 

罅割れていたゴーレムⅠの頭部が、スパークを発して爆発を起こし、装甲の一部が剥がれ落ちた!!

 

「!?」

 

「なっ!?」

 

「な、何よアレ!?」

 

その装甲の下に現れたモノを見て驚愕する神谷達。

 

[[[[!?]]]]

 

管制室の千冬達も驚きを露わにしていた。

 

本来であれば、そこに在るのは装着者の顔である筈だった………

 

しかし、ゴーレムⅠの剥がれた装甲の下から現れたのは………

 

コードで繋がれた回路や、光を放っている基盤………

 

つまり、無機質な機械だった!!

 

「アイツ………まさか機械!?」

 

「ロボットだったって事か………」

 

「そんな!? 在り得ないわ!! だって! ISは人が乗らないと絶対に動かない! そう言う物の筈よ!?」

 

目の前の現実を受け止める一夏と神谷だが、鈴だけは未だに信じられないと言う。

 

と、次に瞬間!!

 

グガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

今まで無言で戦闘を続けて来ていたゴーレムⅠが、突如として獣の様な咆哮を挙げたかと思うと、装備されていたビーム砲を全て発射し始めた!!

 

「!? うおわっ!?」

 

「うわっ!?」

 

「キャアッ!?」

 

神谷達の近くにもビームが着弾し、思わず声が挙がる。

 

だが、ビームはアリーナの彼方此方に着弾しており、このままでは遮断シールドが破壊されてしまうのも時間の問題だった!!

 

グガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

ゴーレムⅠはまたも獣の様な咆哮を挙げ、ビームを乱射し続ける。

 

「野郎! 急に暴れ出しやがった!!」

 

「ど、如何したんだ!? さっきまでと様子が違うぞ!?」

 

「まさか!? さっきの攻撃でAIがやられて暴走してるんじゃ!?」

 

グガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

鈴の言葉を肯定するかの様に、ゴーレムⅠは咆哮を挙げて飛び上がると、地上とアリーナを薙ぎ払う様にビームを放った!!

 

「キャアッ!?」

 

「おわっ!?」

 

「うおっ!? テメェ! いい加減にしやがれ!!」

 

と、業を煮やした神谷が、グレンブーメランを空中のゴーレムⅠ目掛けて投げつけた!!

 

グガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

しかし、ゴーレムⅠは迫って来たグレンブーメランをアッサリと躱す。

 

「野郎! コイツは如何だ!!」

 

戻って来たグレンブーメランをキャッチして胸に戻すと、今度はミサイルドリルを発射するグレンラガン。

 

だが、ミサイルドリルは、ゴーレムⅠが放ったビーム砲を受けて撃墜されてしまう。

 

その後、ゴーレムⅠは空中を飛び回りながら、3人に爆撃の様にビームを浴びせようとしてきた。

 

「!? 危ない!!」

 

「クッ!!」

 

「!! うおわっ!?」

 

鈴と一夏は如何にか躱したが、神谷のグレンラガンは直撃を受けてしまう。

 

「ちょっと! 神谷! アンタもちゃんと飛んで避けなさいよ!!」

 

「へっ………それが出来りゃあ苦労しねえよ」

 

鈴の叫びに、珍しく愚痴る様な返事を返す神谷。

 

「!? アニキ! まさかグレンラガンって………」

 

「ああ、飛べねえ」

 

「ええっ!? 如何言う事よ、ソレ!?」

 

ISと互角の性能を持つと言われていたグレンラガンだが、たった1つだけISに劣っている点があった。

 

それは、飛行能力の欠如である。

 

空を飛べる相手と飛べない相手では、言うまでも無く飛べる方が遥かに有利である。

 

つまり、現状グレンラガンは地上戦なら兎も角、空中戦に於いてはISに勝てないのだ。

 

と、そんなグレンラガンに向けて、ゴーレムⅠは全てのビーム砲を向け、一斉に放って来た!!

 

「!! チイッ!!」

 

躱そうとするグレンラガンだが、地上を走っての回避では間に合いそうにない………

 

「アニキィッ!!」

 

と、その瞬間!!

 

一夏がビームとグレンラガンの間に割り込んだ!!

 

「!? 一夏!!」

 

「バカ! 一夏!!」

 

鈴がそう叫んだ瞬間に、ゴーレムⅠが放ったビームは一夏を直撃した!!

 

「うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!?」

 

黒煙の尾を引いて、背中から墜落する一夏。

 

辛うじてシールドエネルギーは持った様だが、既に残り1ケタ。

 

こうなってしまっては、雪片弐型で攻撃する事は出来ない………

 

「クソォ」

 

「大丈夫か! 一夏!?」

 

傍に駆け寄って来たグレンラガンが、一夏を助け起こす。

 

「あ、ああ、アニキ。大丈夫だよ………でも、もうエネルギーが………」

 

グガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

何も出来なくなった一夏を嘲笑うかの様に、ゴーレムⅠは咆哮を挙げ、またも手当たり次第にビームを放ち始める。

 

次第に、アリーナの遮断シールドにヒビが入り始めた。

 

「また暴れ出した!! このままじゃ皆が………」

 

「如何する一夏? 尻尾撒いて逃げ出すか?」

 

するとそこで、神谷が一夏に問い質す様にそう言った。

 

「逃げる?………そんな事出来るワケないだろう! 此処には………守らなきゃいけない人が居るんだ!!」

 

一夏はそう叫ぶ様に言った。

 

「[[!?]]」

 

守らなきゃいけない人、の部分で、鈴、セシリア、箒が反応する。

 

「良く言ったぜ 兄弟!! こうなったら最後の手段だ! 『アレ』、やるぞ!!」

 

「『アレ』? 何だよ、『アレ』って?」

 

神谷の言う『アレ』というのが分からず、困惑する一夏。

 

「バカ野郎! 『アレ』っつったら決まってんだろ! 『合体』だ!!」

 

「『合体』!?」

 

「が、『合体』!?」

 

[『合体』だと!?]

 

[『合体』ですって!?]

 

神谷の『合体』と言う言葉に、一夏、鈴、箒、セシリア(台詞順)が驚きを示す。

 

[そ、そんな神谷くん………男同士で合体だなんて………で、でも! 男女でも、それはそれで問題で………]

 

そして、『合体』と言う言葉に、別のナニかを想像する真耶。

 

[馬鹿も休み休み言え。そんな事が出来るワケないだろう]

 

そんな中、千冬が1人冷静にツッコミを入れる。

 

「やってみなくちゃ分かんねえだろ! 立て、一夏ぁ!!」

 

「お、おう!!」

 

神谷に言われるがままに立ち上がる一夏。

 

すると、グレンラガンが右手をドリルに変え、一夏の背中に正拳突きを仕掛ける様に構えた。

 

「えっ!? ア、アニキ!?」

 

「どりゃあああああああぁぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーーっ!!」

 

戸惑う一夏を無視し、グレンラガンは右手のドリルを、思いっきり一夏の背中へ突き刺した!!

 

「ぐはっ」

 

一夏の口から、断末魔の様な声が漏れる。

 

[[[[「何やってんだ、あのバカわああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」]]]]

 

途端に、箒、鈴、セシリア、千冬、終いには真耶からも、そんな罵声が挙がった。

 

 

 

 

 

………だが、その次の瞬間!!

 

 

 

 

 

ドリルを突き刺されていた一夏と白式、そして突き刺していたグレンラガンと神谷が、緑色の光に包まれた!!

 

「な、何ぃっ!?」

 

グガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?

 

アリーナに居た鈴はその際に発生した衝撃波に吹き飛ばされそうになり、暴走していたゴーレムⅠもあまりの異常事態に動きを止めた!!

 

[こ、この光は!?]

 

[な、何が起こっているんですの!?]

 

[山田先生!!]

 

[お、織斑くんと天上くんが居た場所から、凄まじいエネルギーが観測されています! な、何このエネルギー量!? 既存のどんなエネルギーも上回ってる!?]

 

管制室に居た箒、セシリア、千冬、真耶からもそう声が挙がる。

 

やがて、その光が弾けたかと思うと、そこには………

 

まるで、『グレンラガンが白式を装着している』様な姿のマシンが居た。

 

「ん? んん………!? 何だ!? 如何なったんだ!?」

 

と、グレンラガンが白式を装着している様な姿のマシンの、ボディ部分の顔が動き、一夏の声が響いて来た。

 

「!? 一夏!? 一夏なの!?」

 

と、その声を聞いた鈴が、近くに寄って来る。

 

「鈴? 俺如何なって………!? って、何じゃあこりゃああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

鈴に気づいた後、自分の今の状態を見て、某刑事ドラマの刑事が殉職時に挙げた絶叫を挙げてしまう一夏(?)

 

「一夏、聞こえるか?」

 

すると、今度は頭部の顔が動き、神谷の声が聞こえていた。

 

「!? アニキ!? まさか俺達!?………本当に合体したのか!?」

 

「如何やらそうらしいな!!」

 

「そうらしいなって………アンタ、適当にやってたの!?」

 

一夏と神谷の会話を聞いて、思わずそう叫んでしまう鈴。

 

グガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

今まで空気を読んでいたかの様に黙っていたゴーレムⅠが、地面に着地して来るとまたもや咆哮を挙げた。

 

「キャッ!?」

 

「へっ! 奴さんもお待ちかねの様だな………」

 

と、神谷がそう言ったかと思うと、グレンラガンが白式を装着している様な姿のマシンは、ゴーレムⅠに向かって悠然と歩を進め始めた。

 

そしてそのまま、身体をぶつけ合った!!

 

「!? アイダッ!?」

 

ボディの顔に意識があると思われる一夏が、ブツかった際に思わずそう声を挙げる。

 

「見たか、デカブツ野郎! コレでタッパもテメェーと一緒だぜ!!」

 

それが聞こえていないのか、神谷はゴーレムⅠとグレンラガンが白式を装着している様な姿のマシンに、額と額を合わせ合っている姿勢………

 

所謂、不良のガン付け合いの様な姿勢を取った!!

 

グガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

やがてゴーレムⅠは、グレンラガンが白式を装着している様な姿のマシンに向かって、残っていた左腕で振り抜いた!!

 

「無駄無駄無駄無駄あああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!!」

 

それに対応する様に、グレンラガンが白式を装着している様な姿のマシンも、右の拳を繰り出した!!

 

互いの拳が火花を散らして擦れ合い、互いの顔面へと叩き込まれた!!

 

またもやクロスカウンターだ!!

 

しかし、引き分けに終わったヴィラル(エンキ)の時とは違い、今度はグレンラガンが白式を装着している様な姿のマシンの勝利だ!

 

グレンラガンが白式を装着している様な姿のマシンの拳を打ち込まれたゴーレムⅠの頭部には、更に無数のヒビが入る。

 

「覚えておけ! 機械野郎!! 合体ってのは、気合と気合のぶつかり合いなんだよ!!」

 

と、神谷がそう言った瞬間!!

 

グレンラガンが白式を装着している様な姿のマシンは右手を開き、罅割れていたゴーレムⅠの頭部を摑んだかと思うと、そのまま握り潰した!!

 

頭部を握り潰されたゴーレムⅠは、そのまま仰け反り、仰向きに倒れる。

 

「男の魂、燃え上がる! あ、度胸合体! 『白式ラガン』!!」

 

すると、グレンラガンが白式を装着している様な姿のマシン………命名『白式ラガン』は、そう見得を切り始めた!!

 

「俺を誰だと思っていやがる! 覚えとけ! コイツの名前は! 『白式ラガン』だ!!」

 

[白式………]

 

[ラガン………]

 

「まんまね………」

 

その名前を半分づつ反復する箒とセシリアに、まんまな名前に突っ込みを入れる鈴。

 

[ま、まさか………本当に合体した!?]

 

[えええっ!? こ、コレって、一体如何言う魔法ですか!?]

 

千冬と真耶は、最早状況の理解を諦めたくなっていた。

 

グガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!

 

と、そこで!!

 

倒れていたゴーレムⅠが立ち上がり、左腕のビーム砲を連続発射で白式ラガンに見舞う。

 

頭部をも失い、その攻撃は最早出鱈目だった。

 

「チッ! しぶとい野郎だぜ………一夏ぁ! 一気に決めるぞ!!」

 

「な、何だか良く分かんないけど………分かったよ、アニキ!!」

 

と、神谷がそう言い、一夏がそう返事を返すと、白式ラガンの右手に、雪片弐型が出現した!!

 

そして、胸のグレンブーメランが、独りでに外れる。

 

そのグレンブーメランを白式ラガンが、左手でキャッチしたかと思うと………

 

「必殺!!」

 

ゴーレムⅠ目掛けて思いっきり投げつけた!!

 

高速回転しながらゴーレムⅠに向かっていたグレンブーメランが、途中で2つになる!!

 

2つになったグレンブーメランは、何度もゴーレムⅠにブチ当たり、その巨体を宙に浮かせたかと思うと、そのままゴーレムⅠを空中に固定した!!

 

直後に、白式ラガンが雪片弐型を持った右手を掲げる様に構えたかと思うと、雪片弐型が展開し、エネルギーの刃が形成される。

 

だが、そこに形成された刃は、いつもの剣の様な刃では無く………

 

まるでドリルの様な形状の刃だった!!

 

「ドリルゥゥゥッ! スラアアアアァァァァァッシュッ!!」

 

そのドリル状の刃を形成した雪片弐型………『雪片突型』を両手で握ると、両肩の白式のスラスターでゴーレムⅠに向かって急上昇!

 

ゴーレムⅠに肉薄したかと思うと、雪片突型を大上段に振りかぶり、一気に振り下ろした!!

 

そのまま、雪片突型を振り切った姿勢で着地すると、雪片突型を閉じて刃を消し、見得を切る様にポーズを決める白式ラガン。

 

背後の空中で、真っ二つになっていたゴーレムが爆散!!

 

その爆発の中から、1つになったグレンブーメランが戻って来て、白式ラガンの胸に再装着された。

 

[………やったのか?]

 

管制室の千冬がそう呟く。

 

[敵のエネルギー反応ゼロ………目標、完全に沈黙しました!]

 

[やりましたわ!!]

 

[やったぞ!!]

 

真耶がそう報告を挙げると、セシリアと箒が歓声を挙げた。

 

「一夏! 神谷!」

 

と、地上に仁王立ちしていた白式ラガンに鈴が近づく。

 

「鈴!」

 

「やったじゃない! 一夏!! それにしても………一体如何やって合体しての?」

 

一夏にそう言いながらも、白式ラガンの合体の仕組みが気になる鈴。

 

「そんなの決まってんだろ! なあ、一夏!!」

 

「えっ? えっと………あ、ああ、そうだね」

 

「何? 一体何なの?」

 

興味深そうにしている鈴に向かって、神谷と一夏は当然の様に言った。

 

「「『気合』だ!!」」

 

「…………」

 

その答えに沈黙し、呆れた様な顔をする鈴。

 

「? 如何した、鈴?」

 

「んだ? 埴輪みてえな顔しやがって………」

 

「アンタ達は………ハア~~、もうやだ………」

 

キョトンとする一夏と神谷に、鈴は心の底から疲れた様な溜息を吐いた。

 

「にしても………何だったのかしら、アイツ………」

 

燃えているゴーレムⅠの残骸を見やり、そう呟く鈴。

 

と、その時………

 

『ゴーレムを退けたか………中々やるな………小僧共』

 

「「「!?」」」

 

何処からとも無く、そう言う声が聞こえて来て、神谷達は思わず身構えた。

 

「だ、誰!?」

 

「何処に居る!?」

 

「隠れてないで出て来やがれ!!」

 

鈴、一夏、神谷がそう言い放つと………

 

アリーナの上空に、巨大なモニターが展開。

 

古代ギリシャ人の様な白い布の様な服を纏った巨大な体躯で、スキンヘッドで逞しい顎髭を生やした男の姿が映し出された。

 

「!? お前は!?」

 

『我が名は螺旋王………ロージェノム』

 

空中に出現した大型モニターに映る男………螺旋王ロージェノムは、まるで宣言するかの様にそう言い放って来たのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

クラス対抗戦が開幕し、初っ端から鈴と当たる一夏。
しかしそこで、謎の無人IS『ゴーレムⅠ』が乱入。
火力に圧倒される一夏達だったが………
なんと、グレンラガンと白式が合体!
『白式ラガン』となって、逆転勝利を収めるのだった。

今回明らかになったグレンラガンの弱点。
しかし、コレは後々克服されます。
そしてもう1つ明らかになった新機能、『合体』!!
やっぱりグレンラガンと言えば合体ですからね。
この設定は作品を考えた時点で既に出来ていました。
そして、白式と合体したという事は即ち………

遂に神谷の前に姿を見せたロージェノム。
その恐るべき野望と強さが明かされます。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は

  • 天元突破ISと同時
  • 土曜午前7時
  • 別の日時(後日再アンケート)
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