天元突破インフィニット・ストラトス   作:宇宙刑事ブルーノア

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第80話『お前の母ちゃん、デ~ベ~ソ~!』

これは………

 

女尊男卑の定められた世界の運命に風穴を開ける男達と………

 

それに付き従う女達の物語である………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天元突破インフィニット・ストラトス

 

第80話『お前の母ちゃん、デ~ベ~ソ~!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京浜工業地帯に現れたロージェノム軍に操られた生体兵器『ギルギルガン』

 

あらゆる金属とエネルギーを喰らい、無限に成長する性質を持ったギルギルガンの前に………

 

グレン団は撤退を余儀無くされた。

 

リーロンの分析の結果、ギルギルガンを倒す方法は“1分間に奴が喰らい切れない程のエネルギーをぶつける”と言うものだった。

 

僅か1分であの怪物を倒す事が出来るのか?

 

だが、グレン団に選択の余地は残されていない。

 

ギルギルガンを惹き付ける囮役を志願してくれたのほほんの為にも、必ずギルギルガンを倒すと言う決意を固める。

 

そして、遂に………

 

作戦決行の時間がやって来る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京浜工業地帯………

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

我が物顔で暴れ回り、次々に金属やエネルギーを喰らって行くギルギルガン(第2形態)。

 

「フハハハハハッ! 良いぞ、ギルギルガン!! もっとだ! もっと喰らえいっ!!」

 

そんなギルギルガンの姿に、ガンメン部隊の部隊長は得意気な笑い声を挙げる。

 

周辺では、ガンメン部隊やレッドショルダー達が破壊活動を行っている。

 

このままでは京浜工業地帯は壊滅し、日本の工業力は甚大なダメージを受けてしまう。

 

と、その時!!

 

「ジャンジャジャ~ン!!」

 

自分で登場BGMを言いながら、打鉄(純鉄製)を身に纏ったのほほんが、ギルギルガン(第2形態)の前に姿を晒した。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

突如現れた珍妙な乱入者に、ギルギルガン(第2形態)も困惑する。

 

(頼むぜ、のほほん)

 

(上手くギルギルガンを誘い出してくれ)

 

既に待機位置に控え、のほほんの様子を見守っているグレン団メンバーとIS学園部隊の中で、グレンラガンと一夏がそう思う。

 

現在彼等は、工業地帯の中に在ったと或る鉄工所を囲う様に配置に着いている。

 

のほほんがギルギルガン(第2形態)をこの鉄工所まで誘い出し、ギルギルガン(第2形態)が鉄を喰らう為に動きを止めた瞬間に、全機で一斉攻撃を加える算段なのだ。

 

全ては、のほほんの誘導次第なのである。

 

「さ~て………行くよ!」

 

と、のほほんはそう言い放ったかと思うと………

 

「や~いや~い、ギルギルガン~! お前の母ちゃん、デ~ベ~ソ~!」

 

「「「「「「だあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!?」」」」」」

 

ギルギルガン(第2形態)に向かってそんな台詞を言い放ち、待機していた一夏達は思わずズッコケた。

 

「い、今時幼稚園児だって、そんな悪口言わないわよ…………」

 

「あんなんでギルギルガンを惹き付けられると思っているのか………」

 

鈴とラウラが呆れながら立ち上がり、そう言い放つが………

 

「鬼さんコチラ~。ココまでおいで~」

 

のほほんが続けてそう言い、鉄工所の方へ移動を始めると、

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

何とギルギルガン(第2形態)は、のほほんを追い掛け始めた!

 

「! 食らい付いた!!」

 

「嘘っ!? あんな挑発で!?」

 

グラパール・弾がそう言い、グラパール・蘭が驚きの声を挙げる。

 

実際の処、挑発の意味を理解したのか、其れとも目の前に現れて鬱陶しく思ったのか、はたまた打鉄(純鉄製)の匂いを感じ取ったのか、其れは定かでは無い。

 

しかし、ギルギルガン(第2形態)は予定通りに鉄工所の方へ向かって来ている。

 

後は、のほほんが上手く誘い出してくれるのを祈るばかりである。

 

「ホラ~ホラ~。こっちのて~つはあ~まいぞ~、と」

 

「良いぞ、のほほん! そのままワザと餌になる様な顔して奴を誘い出すんだ!!」

 

「其れどんな顔?」

 

グレンラガンがその様子を見てそう言うと、シャルが冷静なツッコミを入れる。

 

「ぬうっ!? 何だ奴は? ええい! あの目障りなISを撃ち落とせ!!」

 

しかし敵も馬鹿では無く、妙な動きをしているのほほんに向かってガンメン部隊とレッドショルダー部隊が攻撃を開始する。

 

「!? わわわっ!?」

 

飛んで来る銃弾に砲弾やミサイル、ビームの攻撃に珍しく慌てるのほほん。

 

(本音!)

 

(駄目よ、ティトリーちゃん! 今ココで私達が姿を晒したら、作戦は失敗よ!!)

 

(…………)

 

思わず、ファイナルダンクーガがのほほんを助けに飛び出して行きそうになるが、楯無が止める。

 

のほほんとは親友である簪も、掌を握り締めながら、感情を押し殺して必死に耐えている。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

その間にも、ギルギルガン(第2形態)はのほほんへと迫る。

 

「クウッ!!」

 

其処で、のほほんはショルダーミサイルガンポッドを取り出すと、攻撃をして来ていたガンメン部隊とレッドショルダー部隊に向かって全弾放つ!

 

「「「「「ギャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?」」」」」

 

直撃弾は少なかったが、足止めに成功する。

 

「よっし!!」

 

撃ち終えたショルダーミサイルガンポッドを捨てると、鉄工所へと急ぐのほほん。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

しかし其処で、ギルギルガン(第2形態)が速度を上げ、一気にのほほんを捕まえようとする。

 

「マズイ!! 追い付かれてしまうぞ!!」

 

「本音さん!!」

 

箒とセシリアが声を挙げる。

 

「こうなったら!!」

 

すると、何と其処で!!

 

のほほんは、瞬時加速(イグニッション・ブースト)の体勢に入る。

 

「!? 瞬時加速(イグニッション・ブースト)を使う気?」

 

「無茶よ、本音! その“純鉄製”の打鉄じゃ、瞬時加速(イグニッション・ブースト)の加速に耐えられない、ってリットナー先生が言ってたじゃない!?」

 

簪と楯無が慌てた様子を見せる。

 

そう。今彼女が纏っている純鉄製の打鉄は、装甲材質の問題から瞬時加速(イグニッション・ブースト)が使用不能なのだ。

 

いや、使える事は使えるが、反動に機体が耐えられず空中分解してしまう、と言われている。

 

「布仏 本音! 吶~喊~っ!!」

 

だが、のほほんは構わず瞬時加速(イグニッション・ブースト)を点火する!!

 

その瞬間!!

 

「!? キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

凄まじい反動と共に、のほほんの身体は木の葉の様にブッ飛び………

 

負荷に耐え切れなかった打鉄(純鉄製)は空中分解を起こし、バラバラになって行った。

 

「! 本音!!」

 

「クッ………!!」

 

生身となったのほほんを助けに、簪が動く。

 

ジェットローラーダッシュを起動させると、脛の裏から炎を上げてダッシュし、地面に叩き付けられる寸前だったのほほんをキャッチする!

 

「あ、ありがとう~、かんちゃ~ん」

 

「………危ないところだった………」

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

と其処で、ギルギルガン(第2形態)がバラバラになった打鉄(純鉄製)を喰らっていると、鉄工所の存在に気付く。

 

直ぐ様ギルギルガン(第2形態)は鉄工所を破壊し、中に有った大量の鉄を貪り始める。

 

「やった! ギルギルガンが食らい付いたぞ!!」

 

「今がチャンス!!」

 

「よおし! 行くぞぉっ!!」

 

其れを見た一夏・楯無・グレンラガンがそう声を挙げると、隠れて待機していたグレン団の面々が、一斉に姿を現す。

 

「各部隊展開!! 敵を包囲して下さい!!」

 

「「「「「「「「「「了解!!」」」」」」」」」」

 

更に続いて、真耶に指揮されているIS学園のIS部隊が現れ、手にしていた装備を一斉にギルギルガン(第2形態)へと向ける。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

ギルギルガン(第2形態)が、グレン団とIS部隊の存在に気付いた時には既に遅し!

 

「撃てえええええええぇぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーーっ!!」

 

「「「「「「「「「「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」」」」」」」」」」

 

グレンラガンの号令で、グレン団とIS部隊は一斉攻撃を開始した!!

 

銃弾が、砲弾が、ミサイルが、ビームが、熱線が、グレネード弾が、レーザーが、次々にギルギルガン(第2形態)へと命中して行く!!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

次々に巻き起こる爆発と共に、ギルギルガン(第2形態)は苦悶の咆哮を挙げる。

 

そして遂に大爆発が起きて、ギルギルガン(第2形態)の身体の一部が辺りに飛び散った!!

 

「やりました!!」

 

真耶が思わず歓声を挙げ、IS学園のIS部隊も喜びを露にする。

 

「いや! 未だだ!!」

 

しかし、グレンラガンがそう声を挙げたかと思うと………

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーー………

 

爆煙が晴れた中から、弱々しく咆哮を挙げている、ボロボロのギルギルガン(第2形態)が姿を現す。

 

しかし、昆虫の様な足は殆どが千切れ飛び、人型の上半身も半分吹き飛び、全身から紫色の血を流しているその姿は、如何見ても瀕死であった。

 

「!? 未だ生きてる!?」

 

「何てしぶとい奴なの!?」

 

そんなギルギルガン(第2形態)の姿を見たグラパール・蘭が驚き、鈴が苦々し気な声を挙げる。

 

「だが、かなりのダメージを負っている」

 

「このまま押し切りますわ!!」

 

しかしラウラがそう言うと、セシリアがスターライトmkⅢを瀕死のギルギルガン(第2形態)へ向ける。

 

「そうはさせんぞ!!」

 

「ガキ共がぁ! 調子に乗るなぁ!!」

 

だが其処で、ガンメン部隊とレッドショルダー部隊が追い付き、ギルギルガン(第2形態)を取り囲んでいたグレン団とIS部隊を牽制する。

 

「! クウッ!!」

 

射撃を中止し、一旦距離を取るセシリア。

 

他のグレン団メンバーとIS部隊も、砲火に曝され、後退を余儀無くされる。

 

「ギルギルガン!!」

 

その間に、ガンメン部隊とレッドショルダー部隊は、ギルギルガン(第2形態)を守る様に展開する。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーー………

 

弱々しい咆哮を挙げるギルギルガン(第2形態)。

 

しかし、自分の周囲に展開していたガンメン部隊とレッドショルダー部隊を見ると、ギラリと目を光らせた。

 

「止むを得ん! ココは一時撤退を………」

 

と、ガンメン部隊の部隊長がそう言いかけた瞬間!!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

咆哮と共にギルギルガン(第2形態)が喰らい付く!

 

「な、何をするギルギルガン!? や、やめろおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」

 

ガンメン部隊の部隊長がそう叫んだ瞬間!!

 

その身体は噛み砕かれ、ギルギルガン(第2形態)に喰われてしまう。

 

「「「「「「「「「「なっ!?」」」」」」」」」」

 

ガンメン部隊とレッドショルダー部隊が驚きの声を挙げた瞬間………

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

ギルギルガン(第2形態)は、ガンメン部隊とレッドショルダー部隊を次々に貪り喰らい始めた!!

 

「なっ!?」

 

「み、味方を喰ってる!?」

 

「アイツ、見境無くなってるぞ!!」

 

その様子に、箒、シャル、グラパール・弾が驚きの声を挙げる。

 

その間にも次々にガンメン部隊とレッドショルダー部隊を喰い散らかして行くギルギルガン(第2形態)。

 

ガンメンを装着している獣人の死骸は黒い液体になって蒸発して行っているが、レッドショルダー部隊の方は彼方此方に鉄屑になったISと共に肉片が転がり出すと言うスプラッタな光景が展開される。

 

「い、いやああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!?」

 

「キャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?」

 

人が喰われると言う衝撃的な光景を目にしたIS学園のIS部隊が、次々に恐慌状態に陥る。

 

中には発狂し掛けたり、嘔吐したり、失神したりする者まで出始めていた。

 

「み、皆さん! 落ち着いて下さい!!」

 

自分も少なからずショックを受けているが、同僚や生徒の動揺を収めようとしている真耶。

 

と、その次の瞬間!!

 

全てのガンメン部隊とレッドショルダー部隊を喰らい尽くし………

 

ギルギルガン(第2形態)の身体を突き破る様にして、完全な人型をし、手足が鋼鉄製で、両脇腰に巨大な鎌を装備し、3つの尻尾を生やして、背に悪魔を思わせる巨大な翼を生やしたマゼンタ色の怪物………

 

『ギルギルガン(第3形態)』が出現した!!

 

その体躯は第2形態を更に上回り、50メートルは有ろうかと言う巨体となっている。

 

「うおわっ!?」

 

「コ、コレが………更なる進化を遂げたギルギルガン!?」

 

一夏とファイナルダンクーガが、そのギルギルガン(第3形態)の姿を見てそう声を挙げる。

 

「クッ! 山田先生! IS部隊を連れて撤退して下さい!!」

 

其処で楯無が、未だ恐慌状態に陥っている同僚や生徒達を見ていた真耶にそう言い放つ。

 

「ええっ!? しかし………」

 

「そんな精神状態じゃ戦闘は出来ないわ! 今直ぐ引き上げさせるのよ!!」

 

何か言おうとした真耶を制し、楯無はそう言葉を続ける。

 

「! わ、分かりました!」

 

「先生………お願い」

 

と真耶が頷くと、簪が保護していたのほほんを引き渡す。

 

「かんちゃん、気を付けてね」

 

「ええ………」

 

のほほんのその言葉を聞きながら、簪は踵を返してギルギルガン(第3形態)へ向かう。

 

「ヘッ! デカけりゃ良いってモンじゃねえぜ!!」

 

と、グレンラガンがそう言いながら、ギルギルガン(第3形態)の前に立ちはだかる。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

グレンラガンの姿を確認したギルギルガン(第3形態)は、咆哮を挙げる。

 

そして、両手をグレンラガンに向けたかと思うと、指先から熱線を放って来た!!

 

「グレンバーンッ!!」

 

其れに対抗する様に、グレンラガンは胸のサングラスから熱線・グレンバーンを放つ。

 

ギルギルガン(第3形態)の熱線と、グレンラガンの熱線が拮抗する。

 

やがて互いに反応し、爆発した!!

 

「喰らえっ!!」

 

其処へギルギルガン(第3形態)の右側から、一夏が雪羅で荷電粒子砲を放つ。

 

しかし、荷電粒子砲はギルギルガン(第3形態)の表皮で弾かれてしまう。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

と咆哮と共に、右脇腰の鎌を外すと、一夏目掛けて振るうギルギルガン(第3形態)。

 

「!? うわあっ!?」

 

慌てて回避する一夏だったが、ギルギルガン(第3形態)が振るった鎌は、一夏の背後に在った工場を真っ二つにし、更に地面を抉った!!

 

「喰らいなさい!!」

 

「其処だ!!」

 

今度は、鈴が龍砲を、ラウラが大型レールカノンを放つ。

 

しかし、どちらの攻撃も、やはりギルギルガン(第3形態)の表皮で弾かれてしまう。

 

「駄目! 傷1つ付かないわ!!」

 

「何て奴だ………」

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

戦慄する2人に向かって、ギルギルガン(第3形態)は持っていた鎌を投げ付ける!!

 

「!? キャアッ!?」

 

「ぐうっ!?」

 

幸い外れたものの、巨大な鎌は辺りを薙ぎ払い、更地へと変える。

 

「や、やっぱり、私達じゃ敵わないんじゃ………」

 

「弱音吐くな、蘭!! 兎に角攻撃有るのみだ!!」

 

その光景に戦意を失い掛けているグラパール・蘭を、グラパール・弾が叱咤し、スパイラルボンバーをギルギルガン(第3形態)に向かって連射する。

 

しかし、その攻撃にも効果は見られない………

 

「クッ! せめて、何か弱点でも有れば………」

 

「弱点………」

 

ファイナルダンクーガが愚痴る様にそう呟き、簪が其れを聞きながらヘヴィマシンガンを撃ち続けている。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

と其処で、ギルギルガン(第3形態)が咆哮を挙げ、背の翼を発光させたかと思うと、重力波………グラビトンウェーブを放つ!!

 

「!? キャアアアッ!?」

 

「うわあっ!?」

 

「ぐううっ!?」

 

真面に浴びてしまったセシリア、箒、楯無の3人がブッ飛ばされて、工場の跡地に叩き付けられる。

 

他のグレン団メンバーも地面を転がる。

 

そのままギルギルガン(第3形態)は飛び去ろうとし、上昇を始める。

 

「あ! テメェ、逃がすか!!」

 

「ちょっと! 神谷!!」

 

グレンラガンが其れを追う様に飛翔すると、シャルが慌ててその後に続く。

 

「喰らえ! スパイラルワンビーム!!」

 

「ええいっ!!」

 

ギルギルガン(第3形態)に追い付くと、グレンラガンが額に出現させたドリルからのビーム・スパイラルワンビームを、シャルが両手に構えたガルムでの砲撃を見舞う。

 

やはり、どちらの攻撃もギルギルガン(第3形態)に効いている様子は無い。

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

「はああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

だが、2人は諦めずに攻撃を続ける。

 

と、その攻撃が、ギルギルガン(第3形態)が鎌を投げ付けて、装着部分が露出していた右脇腰部分に当たった瞬間!!

 

その部分が爆発を起こし、ギルギルガン(第3形態)はバランスを崩して落下する。

 

そのまま工場の跡地に落下し、派手に粉塵を上げる。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

その粉塵を吹き飛ばして起き上がるギルギルガン(第3形態)。

 

「やったぜ!」

 

「そうか! あの鎌の付け根が弱点なんだ!!」

 

其処へ、グレンラガンとシャルが着地してそう言い放つ。

 

「成程! 承知した!!」

 

「弱点さえ分かればコチラのものですわ!!」

 

すると其れを聞いた箒とセシリアが、直ぐ様穿千の熱線とスターライトmkⅢのビームを、グレンラガンとシャルが破壊したギルギルガン(第3形態)の右脇腰のサイボーグ構造の内部が露出している部分へ叩き込む!!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

初めて苦悶の咆哮を挙げるギルギルガン(第3形態)。

 

と其処で、残っていた左脇腰の鎌を箒とセシリア目掛けて投げ付ける。

 

「「フッ!!」」

 

難無く躱す2人。

 

「しめた! 弱点がもう1つ増えたわよ!!」

 

「!!」

 

楯無がそう言うや否や、蒼流旋のガトリングガンで牽制し、地上に居た簪もヘヴィマシンガンを連射する。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

ギルギルガン(第3形態)はコレ以上弱点を攻撃されて堪るかと、暴れて2人を振り払おうとするが………

 

「隙有り!!」

 

2人にばかり気を取られていた為、ラウラの存在に気付かず、右脇腰の鎌の装着部分に大型レールカノンの砲弾を受けてしまう!!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

表皮が弾け飛び、サイボーグの内部が露出する。

 

ギルギルガン(第3形態)は、反撃にとラウラに向かって指からの破壊光線を放つ!

 

「クッ!!」

 

回避行動を取るラウラを、ギルギルガン(第3形態)は執拗に狙う。

 

と、其処で!

 

「ええいっ!!」

 

鈴が連結した双天牙月を投擲!

 

回転しながら飛んで行った双天牙月は、ギルギルガン(第3形態)の左手の指を、根元から根こそぎ刈り払った!!

 

「断空剣!」

 

更に右手の方も、ファイナルダンクーガの断空剣により、手首から切断される!!

 

「蘭! 今だ!!」

 

「OK!!」

 

と其処で、グラパール・弾とグラパール・蘭が、ギルギルガン(第3形態)に肉薄し、至近距離から弱点目掛けてスパイラルボンバーを撃ち込む!!

 

表皮が更に大きく弾け飛び、ギルギルガン(第3形態)の右脇腰に巨大な穴が開く。

 

「ええいっ!!」

 

更に其処で駄目押しとばかりに、シャルが両手に握ったデザート・フォックスの弾丸を見舞う!!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

苦悶の咆哮を挙げながら、ギルギルガン(第3形態)は出鱈目に暴れる。

 

「一夏! 行くぞ!!」

 

「おう!!」

 

すると其処で、グレンラガンが右腕をドリルに変え、一夏がエネルギーの刀身を形成した雪片弐型を突き出す様に構え、ギルギルガン(第3形態)に向かって突撃する!!

 

そしてそのまま、右脇腰に開いた穴から、ギルギルガン(第3形態)の体内へと飛び込んだ!!

 

「神谷!?」

 

「一夏!?」

 

「あの子達! 内部からギルギルガン(第3形態)にダメージを与える気!?」

 

シャルと箒、楯無がその行動に驚きの声を挙げる。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総合病院の待合室………

 

[グレン団の反撃が開始されています! この放送を御覧の皆様!! どうか! どうか祈って下さい!! グレン団の勝利を!!]

 

戦闘の様子を中継していたTV映像の中で、レポーターが視聴者に向かってそう呼び掛ける。

 

「「「「「…………」」」」」

 

「頑張れー! グレン団!!」

 

「負けるなー!!」

 

その様子に、大人達は静かに祈り始め、子供達はグレン団に向かって声援を送る。

 

「神谷様! 皆さん! 頑張って下さい!!」

 

杏子も、車椅子の肘掛けを強く握りながらそう声援を飛ばす。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京浜工業地帯………

 

「オラオラーッ!!」

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

ドリルでギルギルガン(第3形態)の体内の風通しをドンドン良くして行くグレンラガンと、雪片弐型を振り回して次々に内部機械を破壊している一夏。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

体内を攻撃され、ギルギルガン(第3形態)は苦悶の咆哮を挙げるが、自分では何も出来ない。

 

そしてその次の瞬間!!

 

「オリャアァッ!!」

 

ギルギルガン(第3形態)の胸を突き破り、グレンラガンが飛び出す。

 

「必殺っ! シャアアアアアァァァァァァイニングゥ! フィンガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

更に背中側からも、一夏がシャイニングフィンガーを使って飛び出す。

 

しかし、背中側から飛び出したのがマズかった様で、尻尾の攻撃を受けて叩き落とされてしまう。

 

「!? うわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!?」

 

「一夏!?」

 

叩き落とされた一夏は、地面に叩き付けられる。

 

「う、あ………」

 

軽い脳震盪を起こしたのか、直ぐに起き上がる事が出来ずに苦悶の声を挙げる。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

其処へ、内部機械を破壊された事で苦しんでいるギルギルガン(第3形態)が倒れ込んで来そうになる。

 

「一夏! 逃げろぉっ!!」

 

「うう………」

 

箒が悲鳴にも似た声を挙げるが、一夏は起き上がれない。

 

「!!」

 

と其処で、簪が右肩の7連装ミサイルポッドのミサイルをギルギルガン(第3形態)の側面から全弾叩き込む!!

 

「一夏!!」

 

更にグラパール・弾が、一夏の傍に着地すると、彼を抱えて移動する。

 

その直後に、ギルギルガン(第3形態)は一夏とグラパール・弾の直ぐ横に倒れ込む!

 

「グウッ!?………一夏、大丈夫か?」

 

「あ、ああ………何とかな………」

 

其処で一夏は、漸く頭を手で抑えながらも起き上がる。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーー………

 

すると、ギルギルガン(第3形態)も弱々しい咆哮を挙げながら起き上がり始める。

 

「あの野郎………まだくたばらないのか」

 

「だが、もう一息だ。行くぞ、一夏!!」

 

「おうっ!!」

 

其れを確認すると、一夏とグラパール・弾は再び飛翔する。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーー………

 

ヨタヨタと、覚束無い足取りで立ち上がるギルギルガン(第3形態)。

 

グラパール・弾の言った通り、もう一息の様だ。

 

「しぶとい奴だな! だがコイツで終わりだ!!」

 

其処でグレンラガンが両腕をドリルに変え、ギルギルガン(第3形態)の頭部目掛けて突撃する!!

 

「ショワッ!!」

 

そしてそのドリルを、ギルギルガン(第3形態)の両目へと突き刺す!!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

「うおおおおおぉぉぉぉぉぉーーーーーーーっ!!」

 

悲鳴を挙げるギルギルガン(第3形態)の両目に、更にドリルを押し込むグレンラガン。

 

やがてドリルを根元まで突き刺したかと思うと、そのままドリルを分離して離脱する。

 

「一夏! 今だ!!」

 

「行っけええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」

 

其処で一夏が、雪羅からの荷電粒子砲を最大出力で放つ!!

 

放たれた荷電粒子砲は、両目にドリルが突き刺さっているギルギルガン(第3形態)の頭部に命中!

 

ドリルを媒介にして、荷電粒子砲のエネルギーがギルギルガン(第3形態)の体内へと流れ込む!!

 

そして遂に、ギルギルガン(第3形態)の頭部が爆発した!!

 

「其処だ! 喰らえぇっ!!」

 

そして頭が無くなり、首の部分から露出した内部に向かって、スパイラルボンバーを全弾撃ち込むグラパール・弾。

 

ギルギルガン(第3形態)の胸部と背中に開いた穴から爆煙が上がる!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

しかし其処で、ギルギルガン(第3形態)は背の翼を展開!!

 

グラビトンウェーブを放つ!!

 

「!? うおわっ!?」

 

「うわあぁっ!?」

 

「うおおぉっ!?」

 

次々に弾き飛ばされるグレンラガン、一夏、グラパール・弾。

 

其処でギルギルガン(第3形態)は、真上に向かって飛翔し、ドンドンと高度を上げて行く。

 

「クッ! 逃がすかぁ!!」

 

だが、其処で逸早く態勢を立て直したグレンラガンが、右腕を掲げる様に構え、フルドリライズ状態を経て、ギガドリルを出現させる!!

 

「ギガァ! ドリルゥ! ブレエエエエエエェェェェェェェーーーーーーーーイクッ!!」

 

そして、上昇して逃げようとしていたギルギルガン(第3形態)目掛けて突っ込む!!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

と、ギルギルガン(第3形態)最後の抵抗か、残り全ての力を集めたグラビトンウェーブを、突っ込んで来るグレンラガンに向かって放つ!!

 

グラビトンウェーブによって突進を止められるグレンラガン。

 

「ぐうっ!? うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」

 

だが気合を入れ、グラビトンウェーブの中を掘り進んで行く。

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

ギルギルガン(第3形態)も負けじとパワーを振り絞り、グラビトンウェーブを放ち続ける。

 

遂に両者の力は拮抗し、押し合いとなる。

 

「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!!

 

グレンラガンとギルギルガン(第3形態)の咆哮が、辺りに響き渡る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総合病院の待合室………

 

[行けええええぇぇぇぇぇーーーーーーっ! 頑張れえええええぇぇぇぇぇぇーーーーーーーっ!! グレンラガアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーンッ!!]

 

最早レポートの仕事をかなぐり捨てて、グレンラガンに必死に声援を飛ばしているレポーター。

 

「「「「「グレンラガン! グレンラガン! グレンラガン!!」」」」」

 

待合室の子供達も、口々にグレンラガンの名を叫ぶ。

 

「負けないで下さい!! グレンラガン!!」

 

そして更に!!

 

力が入った杏子が、ガバッと『立ち上がって』叫んだ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

京浜工業地帯………

 

「俺を………俺を誰だと思ってやがるううううううぅぅぅぅぅぅぅーーーーーーーーっ!!」

 

グレンラガンの決め台詞を言い放った瞬間!!

 

その身体から螺旋力が溢れ、緑色に光り輝く!!

 

「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」

 

そして、グラビトンウェーブを掻き消し、ギガドリルでギルギルガン(第3形態)の腹を貫いた!!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

「コイツでトドメだ!!」

 

苦悶の咆哮を挙げるギルギルガン(第3形態)の無くなった頭の部分から、グレンラガンは再び体内へと突入!

 

「ギガドリルゥッ! マキシマムゥっ!!」

 

そしてそのまま体内でギガドリルマキシマムを発動!!

 

巨大なドリルが、ギルギルガン(第3形態)の身体の彼方此方から飛び出して来る!!

 

ギャオオオオオオオオォォォォォォォォォーーーーーーーーーーッ!?

 

そして遂に、ギルギルガン(第3形態)は大爆発!!

 

木端微塵に消し飛んだ!!

 

爆炎が晴れると、ガイナ立ちを決めているグレンラガンの姿が露わになる。

 

「まっ! ザッとこんなもんよ!!」

 

不敵に笑い、そう言い放つグレンラガンだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

総合病院の待合室………

 

[やったぁ!! やりましたぁ!! グレン団の! グレンラガンの勝利です!!]

 

レポーターがそう伝えた瞬間、待合室は歓声で沸き返った。

 

「神谷様………」

 

「やったわよ、杏子! グレンラガンが勝ったわよ!………アラッ!?」

 

感激していた杏子に、母親が声を掛けた瞬間、その事に気付く。

 

「杏子! 貴女………足………」

 

「えっ?………あ!?」

 

母親に指摘され、杏子は其処で初めて、自分が“自分の足で”しっかりと立っている事に気付く。

 

「立てた………立ててる………私! 立ててます!!」

 

徐々に感激が湧き上がり、身体が震え出す杏子。

 

「杏子!!」

 

「お母様!!」

 

杏子と母親は、湧き上がる待合室の中で、ガッシリと抱き合うのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

強敵を前にしても決して諦めないグレン団の闘志が………

 

傷を負っていた少女の心に勇気を与えた。

 

しかし、ロージェノム軍の野望は今だ絶える事を知らない。

 

戦え、グレン団!!

 

世界に平和が訪れるその日まで!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

東映まんがまつり第2弾完結。
作戦を成功させたグレン団だったが、ギルギルガンはガンメンやレッドショルダー達を食らって最終形態へ。
強大な力の前にあわやとなるグレン団だったが………
不屈の闘志で見事撃破!
杏子も立つことができ、全て万事解決です。

次回は季節ネタになります。
前回の季節ネタがハロウィンで、それから結構立ってる設定なので次回は………

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は

  • 天元突破ISと同時
  • 土曜午前7時
  • 別の日時(後日再アンケート)
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