天元突破インフィニット・ストラトス   作:宇宙刑事ブルーノア

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第96話『見えたぞぉっ!! 水の1滴!! そして螺旋の力ぁっ!!』

これは………

 

女尊男卑の定められた世界の運命に風穴を開ける男達と………

 

それに付き従う女達の物語である………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

天元突破インフィニット・ストラトス

 

第96話『見えたぞぉっ!! 水の1滴!! そして螺旋の力ぁっ!!』

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

箒の携帯へ届いた束からのSOSメールを頼りに、ポイントN1へ向かったグレン団は………

 

其処で名も無い無人島を発見する。

 

束が居るならば此処しかないと推測し、グレン団は島を捜索する。

 

そんな中………

 

後1歩のところで未だに修行を完成できていなかった一夏は、夜中にコッソリと特訓に励む。

 

其れを箒が見守る中、突如シュバルツ・シュヴェスターが出現。

 

一夏に戦いを挑む。

 

殺す気で掛かって来たシュバルツの前に、一夏は死を覚悟する………

 

だが、その瞬間!!

 

一夏が修行に使っていた錆びてボロボロの刀が緑色の光を放ち、シュバルツのISでの攻撃を受け止めた!!

 

驚く一夏に、“其れこそが()()()()()()によってお前に目覚めた螺旋力だ”と言い放つ。

 

遂に修行が最終段階を迎えた一夏だったが、其処へ身体の殆どに改造手術を施したオータムが出現。

 

狂気と殺意に突き動かされるままに、一夏を殺しに掛かる。

 

其れまで、事の成り行きを見ていた箒がその瞬間に介入したが、狂気に取り憑かれたサイボーグオータムによって負傷させられてしまう。

 

その瞬間、怒りに駆られた一夏は白式を展開して、サイボーグオータムに斬り掛かる。

 

“冷静になれ”と言うシュバルツの言葉も聞かず、零落白夜に加えて怒りのスーパーモードをも発動させた白式は、見る見る内にエネルギーを消耗。

 

遂に、シャイニングフィンガーソードを見舞おうとした瞬間にエネルギーが切れ、一夏は隙を晒してしまう。

 

其れを見逃さず、サイボーグオータムはカタールで突きを繰り出す。

 

だが、サイボーグオータムのカタールが貫いたのは一夏では無く………

 

彼を庇った箒だった………

 

 

 

 

 

謎の無人島のジャングルの中………

 

「箒ぃっ! 死ぬな! 死ぬな箒ぃっ!!」

 

半狂乱になって、エネルギーの切れた白式を力任せに動かして箒を助け起こす一夏。

 

「ガハッ!………ハア………ハア………」

 

助け起こされた瞬間、箒はまた吐血する。

 

呼吸も荒く、非常に危険な状態だった。

 

「箒ぃっ!!」

 

「オリムラ イチカァッ! シネエエエエエエェェェェェェェーーーーーーーーッ!!」

 

と、取り乱している一夏に、サイボーグオータムは容赦無く襲い掛かろうとする。

 

「クウッ! ハアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

 

其処でシュバルツが、纏わり付いていたゴーレム達を無理矢理引き剥がすと、サイボーグオータムに飛び蹴りを見舞う。

 

「ガハッ!!」

 

「ムンッ!!」

 

そして煙玉を地面に叩き付け、煙幕を発生させる!!

 

「ウウウッ!?」

 

ハイパーセンサーをも誤魔化す煙玉に、サイボーグオータムはたじろぐ。

 

更にチャフも含まれているので、ゴーレム部隊も行動に支障を来す。

 

やがて煙幕が晴れたかと思うと、其処に一夏・箒・シュバルツの姿は無かった。

 

「!? イナイ!? ウワアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ! サガセサガセサガセエエエエエエェェェェェェェーーーーーーーーッ!! オリムラ イチカヲサガセエエエエエエエェェェェェェェェェーーーーーーーーーッ!!」

 

狂気の咆哮を挙げ、ゴーレム部隊に命令を下すサイボーグオータム。

 

最早その姿に、人間性は欠片も感じられない………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

砂浜のベースキャンプでは………

 

「男のブーメランッ!!」

 

グレンラガンがそう叫ぶと、ゴーレムⅠとゴーレムⅢに向かってグレンブーメランを投擲する。

 

ゴーレムⅠとゴーレムⅢは、互いに別々の方向に回避するが………

 

其処でグレンブーメランが2つに分割!!

 

其々、別々の方向に回避していたゴーレムⅠとゴーレムⅢに向かい、ゴーレムⅠを縦に、ゴーレムⅢを横に真っ二つにした!!

 

「うおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーっ!!」

 

気合の雄叫びと共に、アルゼンチン・バックブリーカーで担ぎ上げたゴーレムⅢを腰の辺りから真っ二つにするグラパール・弾。

 

「目標をセンターに入れて………スイッチッ!!」

 

グラパール・蘭も、リーロンの新兵器・ロンライフルを構えて、正確な射撃でゴーレムⅠの頭を撃ち抜く!!

 

「…………」

 

ゴーレムⅢの熱線を難無く回避すると、懐に飛び込みそのままショルダータックルを見舞う簪。

 

そして、倒れたゴーレムⅢの頭に容赦無くトドメのアームパンチを叩き込む。

 

「グットラックッ!!」

 

楯無がそう言って指を鳴らすと、辺りにばら撒いたアクアナノマシンが次々に爆発。

 

ゴーレム部隊を消し飛ばして行く。

 

「ハアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

ラウラは、ワイヤーブレードで串刺しにしたゴーレムⅠをバラバラに引き裂く!

 

「クッ!」

 

ブレードで斬り掛かって来たゴーレムⅢを、インターセプターで受け止めるセシリア。

 

そのままスターライトmk-Ⅲを向けようとしたが、ゴーレムⅢの左腕に弾かれてしまう。

 

ゴーレムⅢが左腕の熱線砲を向けるが………

 

「このセシリア・オルコットを………甘く見られては困りますわ!!」

 

セシリアは、ビットのブルー・ティアーズの1基を手で摑んで分離させると、ナイフの様にゴーレムⅢに突き刺す!!

 

ゴーレムⅢが痙攣した様に動きを止めると、セシリアは距離を取り、その瞬間にゴーレムⅢに突き刺したビットのブルー・ティアーズがビームを発射!

 

零距離でビームに貫かれたゴーレムⅢが爆散する。

 

「断空砲! フォーメーションッ!!」

 

「いっけええええええぇぇぇぇぇぇぇーーーーーーーーっ!!」

 

断空砲フォーメーションと、最大出力の龍砲を同時に放つファイナルダンクーガと鈴。

 

多数のゴーレム達が、爆発と共に蒸発する。

 

「貰ったっ!!」

 

シャルも1体のゴーレムⅢの頭を鷲摑みにすると、そのまま灰色の鱗殻(グレー・スケール)を連続で撃ち込む。

 

首が弾け飛び、頭を失ったゴーレムⅢの身体がバタリと倒れる。

 

「行け行けぇ~! 皆頑張れ~!」

 

「コラ! 本音! ちゃんと隠れていなさい!」

 

物陰で見ていたのほほんが声援を送ると、慌てて虚が引っ張り込む。

 

「クッ、情け無い………生徒達が戦っているのを、只“見て居る事しか出来ん”とは………」

 

「こんな事なら、授業用のISでも持って来るべきでしたね………」

 

同じく物陰でグレン団の戦闘の様子を見ている千冬と真耶は、何も出来ない自分達に歯痒さを覚える。

 

「テメェで最後だぁっ!!」

 

と、そうこうしている内にグレンラガンが、最後の1機となったゴーレムⅠの頭部をスカルブレイクで粉砕する!!

 

頭部を粉砕されたゴーレムⅠは、連鎖して身体も爆発し、粉々になった。

 

「コレで片付いたな………」

 

右腕のドリルを引っ込めながら、周りに散らばるゴーレム部隊の残骸を見てそう言うグレンラガン。

 

「神谷! ひょっとして一夏や箒達もゴーレムに!?」

 

其処でシャルがそう言って来る。

 

「多分間違い無えだろ………」

 

「なら! 直ぐに助けに行きましょう!!」

 

「ちょっと待って!!」

 

セシリアがそう言うと、楯無が止める。

 

「如何した!? 急がねば一夏が!!」

 

「………さっきから爆発音が聞こえて来ないわ」

 

ラウラがそう言うと、簪がジャングルの方を見ながら、ターレットレンズを回転させつつそう言う。

 

「!? そう言えば!?」

 

「まさか、一夏の奴………」

 

「馬鹿な事言わないでよ! この馬鹿弾!!」

 

グラパール・蘭が驚きの声を挙げ、グラパール・弾が不吉な想像をすると、鈴が即座に否定する。

 

「チッ! 急ぐぞ!!」

 

と、直ぐ様グレンラガンがウイングを展開して飛翔する。

 

「あ! 神谷!!」

 

「ま、待ってよぉっ!!」

 

シャルとファイナルダンクーガが慌てて後に続き、他のメンツも其れに続く。

 

「お姉ちゃ~ん………帰りの足………如何しよう~?」

 

「………兎に角、直せるだけ直してみましょう」

 

のほほんと虚は、破壊されてしまった飛行艇の残骸を見ながらそう呟き、無駄だと思いつつも修理に掛かる。

 

「一夏………」

 

「篠ノ之さん………」

 

そして、千冬と真耶はグレン団を見送り、一夏と箒を心配するのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、その頃………

 

一夏達は………

 

シュバルツに連れられ、滝の裏側に在った洞窟へと避難していた。

 

「………良し、応急処置は終わった。しかし、早く治療しなければ危ないな」

 

箒の応急処置を終えたシュバルツがそう言う。

 

「………ハア………ハア………ハア………ハア………」

 

顔中に脂汗を浮かべ、呼吸を荒くしている箒。

 

応急処置を施された腹部の包帯には、早くも血が滲んでいる。

 

「箒…………」

 

その傍に居る一夏は、すっかり打ち拉がれている。

 

「俺は………俺は一体何をやってるんだ………アニキみたいなデッカイ(オトコ)になるって………“誰かを守れる様になる”って………そう言っておきながら………()()誰かに助けられて………俺は! 俺は!!」

 

「そうだ、織斑 一夏。全ては“貴様の未熟”が招いた事態だ」

 

「!?」

 

そんな一夏を慰める処か、更に追い打ちを掛けるシュバルツ。

 

「貴様の、“守る”と言うのは、所詮“口先だけ”の言葉だったに過ぎん………その結果がコレだ」

 

呼吸を荒くしている箒を示しながら、シュバルツはそう言い放つ。

 

「…………」

 

シュバルツのその言葉に、一夏は完全に絶望した様子となる。

 

「怒りに囚われ、我を失い、“()()()()()を危険に曝した”………其れが今のお前だ!」

 

「う、ううう………」

 

遂に、一夏の目から悔し涙が流れ始める。

 

「その顔は何だ? その目は!! その涙は一体何だ!?」

 

其れを見たシュバルツが、そう言い放つ。

 

「お前のその涙で、オータムが倒せるのか? この地球が救えるのか!?」

 

「うう………」

 

「お前の仲間であるグレン団は、皆懸命に戦っている。なのに“1人挫ける自分”を恥ずかしいとは思わんか!?」

 

そう言うとシュバルツは、一夏が背負っていたボロボロの日本刀を摑み、鞘から抜き放つと一夏の目の前の地面に突き刺した。

 

「!!」

 

「今一度思い出せ。“明鏡止水の極意”を………そして、“己に秘められた()()()()”を」

 

シュバルツは一夏に向かってそう語り掛ける。

 

(………やっぱりだ………やっぱりシュバルツからは“千冬姉と同じ感じ”がする………如何してだ?)

 

そのシュバルツの姿に、千冬が重なって見える一夏。

 

と、その時………

 

爆発音が響いたかと思うと、振動が洞窟内に走る!

 

「うわっ!?」

 

「チッ! 見付かったか!………ココは私に任せろ!!」

 

一夏が蹌踉ていると、シュバルツはシュピーゲルを纏い、滝から飛び出す。

 

「………明鏡止水………螺旋の力………」

 

残された一夏は、ボロボロの日本刀を手に取る。

 

(あの時、俺は確かに“シュバルツの言う力”を使えていた………如何してだ? 其れさえ………其れさえ分かれば!)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、滝から飛び出したシュバルツは………

 

カメラアイを不気味に発光させているゴーレム達と対峙していた。

 

「有象無象共め………貴様等如きに私の相手が務まるか!!」

 

そう言うや否や、シュバルツの姿が一瞬ブレて、直後に両腕のシュピーゲルブレードを振り切った状態でゴーレム達の背後に出現する。

 

その直後、シュバルツが居た場所と現在位置の直線上に居たゴーレム達に“光る切り傷”が走り、次々に爆散した!!

 

残っていたゴーレム達が慌てて振り返ると、シュバルツ目掛けてビームや熱線を乱射する。

 

しかし、ビームや熱線はシュバルツを摺り抜け、背後の景色へと命中する。

 

「それは残像だ! チエイヤアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!!」

 

と、そう言う台詞と共にシュバルツが1機のゴーレムⅠの後ろに現れたかと思うと、シュピーゲルブレードで唐竹割りにする!

 

斬られたゴーレムⅠが爆散したのを見て、3機のゴーレムⅢがシュバルツに向かって行くが………

 

「ハアアッ!!」

 

その向かって来た3機のゴーレムⅢに対し、シュバルツはアイアンネットを繰り出す!!

 

忽ちビーム網に捕らわれるゴーレムⅢ達。

 

「うおおおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーーーっ!!」

 

そのままゴーレムⅢ達を振り回すと、アイアンネットを腕から切り離し、敵軍の中へと叩き付ける。

 

アイアンネットに捕らわれたゴーレムⅢ達と、叩き付けられたゴーレム達が次々に爆散する。

 

しかしゴーレム達は、カメラアイを不気味に発光させ、ズシスシと足音を立てながら続々と現れて来る。

 

「次から次へと………オータムは何処だ?」

 

構えを取り直すシュバルツは、そのゴーレム部隊の中にサイボーグオータムの姿が無いのを見て不審がる。

 

するとその瞬間!!

 

滝が大きく爆ぜる!!

 

しかも、その爆ぜた場所は………

 

“一夏と箒が居る”洞窟の場所だった。

 

「!? しまった!?」

 

シュバルツは、初めて驚愕と焦りを露わにするのだった………

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その滝の裏の洞窟では………

 

「あ、あわわわ………」

 

「ミツケタゾォ………オリムラ イチカァ………」

 

突如地面から現れたサイボーグオータムを見て尻餅を着いている一夏に、サイボーグオータムはそう言い放つ。

 

「ヒヒヒヒヒヒヒ………」

 

「ヒイッ!!」

 

サイボーグオータムが不気味な笑い声を響かせながら1歩前へと出ると、一夏は後退る。

 

(だ、駄目だ! 殺される………)

 

白式はエネルギー切れ状態であり、色を失った待機状態で一夏の右腕に納まっている。

 

いや。例えISを展開出来たとしても、“()()一夏の状態”では勝つ事は難しいだろう………

 

「コロシテヤル………オリムラ イチカァ………」

 

そんな一夏を嬲る様に、サイボーグオータムは不気味な合成音声を響かせながら、ゆっくりと歩を進めて来る。

 

「あ、あああ………」

 

するとそんな一夏の前に………

 

「ま、待て………」

 

腹の傷を押さえながら、箒が立った。

 

「わ、私が相手だ………」

 

「! 箒!!」

 

「来い! 紅つば………!? ガハッ!?」

 

紅椿を呼び出そうとした箒だったが、その瞬間に吐血して膝を着く。

 

「箒ぃ!!」

 

「ジャマダァッ!!」

 

一夏が悲鳴に近い声を挙げる中、サイボーグオータムは容赦無く箒を蹴飛ばす。

 

「ガハッ!!」

 

洞窟の奥の方へと蹴飛ばされ、地面の上を転がる箒。

 

今ので傷口が開いたのか、倒れている身体の下に血溜まりが出来始める。

 

「箒ぃっ!!」

 

「オリムラ イチカァ!!」

 

と一夏が叫んだその瞬間!!

 

サイボーグオータムはカタールを振り上げる!!

 

「!?」

 

「シネェッ!!」

 

そして遂に………

 

カタールが一夏目掛けて振り下ろされる。

 

(死ぬ!? 俺が死ぬ………)

 

一夏が死を覚悟した瞬間!

 

再び“あの時の感覚”が甦って来た!!

 

(! コレだ! ()()()()だ! 一切が過ぎ去って行く………もう怒りも憎しみも如何でも良い………在るのは“目の前の死”………)

 

「一夏ぁっ!!」

 

と其処で!

 

重傷である筈の箒が、叫び声を挙げる!

 

「死ぬなぁっ! 一夏ぁっ!! 私の………“私の知っているお前”は! ()()()()()お前は!! “こんな所で終わる漢”では無ああああぁぁぁぁぁーーーーーーいっ!!」

 

最後の気力を振り絞るかの様に、箒はそう叫ぶ。

 

「箒っ!!」

 

そしてその瞬間………

 

一夏の目の前に水の雫が1滴(したた)り、その雫によって生じた水面の波が、()()を描いて行くヴィジョンが浮かんだ!

 

「! 見えた! 見えたぞぉっ!! 水の1滴!! そして螺旋の力ぁっ!!」

 

一夏がそう叫んだ瞬間!!

 

あの時と同じ様に、握っていたボロボロに日本刀の刀身が緑色の光を放ち始め、サイボーグオータムのカタールを受け止める!!

 

「!? ナニィッ!?」

 

人間が、“()()()ISの攻撃を受け止めた”事に驚愕するサイボーグオータム。

 

「うおおおおおおぉぉぉぉぉぉぉーーーーーーーーっ!!」

 

そのまま一夏は、サイボーグオータムを弾き飛ばす!!

 

「!? ガアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーッ!?」

 

弾き飛ばされたサイボーグオータムは、そのまま仰向けに倒れる。

 

「グウウッ!!」

 

「はああああああぁぁぁぁぁぁぁーーーーーーーーっ!!」

 

サイボーグオータムが苦々し気な声を挙げる中、一夏は気を高めるかの様な声を挙げる。

 

すると刀身だけで無く、一夏の身体が緑色の光を放ち始めた!

 

そして、その光が右腕に待機状態で納まっていた白式へと集まって行く。

 

やがて緑色の光………螺旋力を吸収した白式が、眩い光を放つ!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その頃、外のシュバルツは………

 

「そらそらそらそらぁっ!!」

 

次々にメッサーグランツを投擲するシュバルツ。

 

ゴーレム達が次々に爆散して行くが、一向に数が減る様子は無い。

 

「ええい! 貴様等に構っている暇は無い!!」

 

最早、一刻の猶予も無いとシュバルツは、ゴーレム達の中を強引に突き進み始める。

 

ゴーレム達は、突っ込んで来たシュバルツをその巨大な腕で殴り付け、若しくはブレードで斬り付けようとしたが、シュバルツは巧みに回避して行く。

 

しかし、如何にシュバルツと言えど、何時までも躱し切れるものでは無かった。

 

遂に、1体のゴーレムⅢがシュバルツの姿を捉え、ブレードを振り下ろす!

 

「!!」

 

シュバルツは其れを見ながらも、多少の傷を覚悟で突っ込み、強引に抜けようとする。

 

と、その時!!

 

「グレンダッシャアアアアアアァァァァァァァーーーーーーーーーッ!!」

 

螺旋力によって作り出した光の道の上を突き進んで来たグレンラガンが、シュバルツを斬ろうとしていたゴーレムⅢに体当たり!!

 

ゴーレムⅢがバラバラになって爆散した!

 

「! 天上 神谷!!」

 

「シュバルツ! “雪山での借り”は返したぜ!!」

 

シュバルツが声を挙げると、グレンラガンはそう返す。

 

すると、彼方此方で爆煙が上がり、グレン団メンバーが姿を見せる。

 

「未だこんなに居たんだ」

 

「全部叩き潰してやるニャッ!!」

 

シャルとファイナルダンクーガが中心となり、次々にゴーレム達を屠って行く。

 

増援で火力が増したお蔭で、ゴーレム達の数は見る見る内に減って行く。

 

「オイ、シュバルツ! 一夏は何処だ!?」

 

「あの滝の裏の洞窟だ! 急がねば危な………」

 

と、一夏の所在を尋ねて来たグレンラガンに、シュバルツがそう返していたところ………

 

突如!

 

滝の中から緑色の光が溢れ始めた!!

 

「!?」

 

「何っ!?」

 

「何ですの!?」

 

ラウラ・鈴・セシリアが驚きの声を挙げ、その場に居た一同は全員立ち尽くす。

 

その次の瞬間!!

 

グレンラガン達をも巻き込む程の大爆発が、滝の裏の洞窟から発生する!!

 

「!? うおわあああああぁぁぁぁぁぁーーーーーーーっ!?」

 

「ぬううっ!?」

 

「「「「「「キャアアアアアアアァァァァァァァァーーーーーーーーーッ!?」」」」」」

 

その爆風に吹き飛ばされるグレン団とシュバルツ、そしてゴーレム達。

 

やがて爆風が収まったかと思うと、其処には………

 

すっかり地形が変わり、荒野と化した光景が広がっていた。

 

「コ、コレは!?」

 

「何じゃこりゃあっ!?」

 

「何っ!? 何が起こったの!?」

 

グレンラガン、グラパール・弾、グラパール・蘭が驚きを露にする。

 

その辺りに散らばっている他のメンバーも、驚愕を露わにしている。

 

尚、ゴーレム達は先程の爆風で飛んで来た岩石を浴び、全て機能停止している。

 

「! アレは!!」

 

と其処で、簪が“何か”に気付いた様に声を挙げる。

 

一同が其れに釣られる様に簪の視線の先を追うと、其処には………

 

「! オータム!? と………一夏くん?」

 

楯無がそう声を挙げる。

 

そう、其処には………

 

「ウ、ア、アアアア………」

 

「…………」

 

完全に狼狽しているサイボーグオータムを見下ろしながら、両腕で箒を姫抱きしている一夏の姿が在った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、その身体には………

 

覚醒した一夏の螺旋力を受け、本来なら有り得る筈の無かった第三形態移行(サード・シフト)を行った白式………

 

『白神(びゃくしん)』が装着されていた!!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

つづく




新話、投稿させて頂きました。

一夏、遂に覚醒です。
明鏡止水の極意を掴み、螺旋力に目覚めた彼は………
白式を第三形態移行(サード・シフト)。
白神となった彼のISはどれだけの戦闘力を見せるか。

そして次回遂に………
謎のインフィニット・ノアが出現します。

では、ご意見・ご感想をお待ちしております。

新作『新サクラ大戦・光』の投稿日は

  • 天元突破ISと同時
  • 土曜午前7時
  • 別の日時(後日再アンケート)
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