L・s(リリカル・ストラトス)   作:ハッピー野郎

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pixivで掲載していた話とは大幅に改変しております。
pixivの方を読んだ方もそうでない方もお楽しみください。


第1話 目覚めたらDifferent world

〜〜一夏視点〜〜

 

一夏

「ん……う……あぁ……」

 

鼻をつく消毒薬独特の匂いで目を覚ます。

 

一夏

「ここは……病院……か?」

 

ベッドから身を起こし、周りを見回し、自分の着ている病衣。数床のベッドに、清潔な部屋を見れば、大きな病院ということはわかる。

 

一夏

「確か俺は誘拐されて、そして……」

 

俺は誘拐犯に殺されかかった。しかし、その後の記憶が酷く曖昧だ。

 

一夏

「でも、誰が俺を病院に?」

 

あの誘拐犯が人通りのある場所に俺を監禁していたとは思えない。

俺が仮にあの場から脱出できたとしても、俺を病院に運んでくれた人が通りかかったなんて運が良すぎる。

 

すると、病室の扉が開く。

 

???

「あ!目を覚ましたんだね!」

 

入ってきたのは、金髪の女の子。歳は4〜5歳ってところだろう。

 

一夏

「君が俺をここに?」

 

少女

「うん!わたしの名前は、【アリシア】。【アリシア・テスタロッサ】。わたしとママがキミを見つけて、ここに運んだんだよ!」

 

どうやら、【アリシア】とこの子の母親が俺を見つけて病院に運んでくれたのか。

礼を言わないとな。

 

???

「こらぁ、【アリシア】。病院で走ったらダメでしょ」

 

言っていると、【アリシア】の母親もやって来た。

 

アリシア母親

「あら?目が覚めたのね?よかったわ。あなたを見つけた時はひどい怪我だったもの」

 

一夏

「えっと、あなたは?」

 

アリシア母親

「私は【プレシア・テスタロッサ】。名前からもわかる通り、【アリシア】の母親よ」

 

一夏

「ありがとうございます、【プレシア】さん。それで、【プレシア】さん、ここはどこの病院ですか?」

 

【アリシア】の母親の【プレシア】さんに頭を下げながら、ここがどこか聞く。なんとか【千冬】姉と連絡がつけばいいんだが。

 

アリシア母親

「ここは《ミッドチルダ》の総合病院よ」

 

一夏

「《ミッドチルダ》?」

 

《ミッドチルダ》なんて名前の場所、聞いたことがないな。

 

プレシア

「それよりも、これってあなたの持ち物かしら?」

 

【プレシア】さんが出したのは、俺が着ていた制服。さすがに携帯や財布は誘拐犯に奪われてしまっていたが。

 

一夏

「ええ。間違いありません」

 

プレシア

「そう、参ったわね。これじゃあ、あなたの身元を確認するものが無いわね」

 

一夏

「は?いや、その生徒手帳で俺の身元はわかるはずですが?」

 

畳まれた制服の上には俺の通っていた中学の生徒手帳が乗っている。それなら俺の身元がわかるはずだが。

 

プレシア

「え?でも、これに写っている、【織斑 一夏】君は中学の子よね?でも、あなたは……」

 

【プレシア】さんが病室の鏡を目で指す。俺も鏡を見ようと、ベッドから降りる。

 

一夏

「え?あれ?」

 

ベッドから降りた途端、なぜか目線が低く感じたが、そんなことよりも鏡の前に立つ。

 

一夏

「な、なんじゃこりゃーーー!」

 

鏡の前に写っているのは俺のはず。しかし、中学の俺よりも明らかに幼い姿だったのだ。

 

〜数日後〜

 

2〜3日の入院の後無事退院できた。

入院していた間に、【プレシア】さんからこっちの世界のことを教えてもらったが、信じられない話、《ミッドチルダ》は地球とは違う世界のようだ。

さらに、夢のような話、《ミッド》とは魔法が発展している世界とのこと。と言っても、科学が劇的に進化を遂げたことにより、それに適応する人物とそうでない人物に分けられるそうだが。

 

話を戻し、無事退院できた俺だが、身元が確認できない俺に行く当てなどない。ましてや、現在の俺は見た目は完全に子供。

こっちの通貨など持っているはずも無く、俺に入院費用が払えるはずもない。費用に関しては【プレシア】さんが支払ってくれた。

【プレシア】さんには本当に頭が上がらない。

その後、俺は【プレシア】さんと【アリシア】の家へ案内され、事情を説明していた。

 

プレシア

「それじゃあ、あなたはこの写真の【織斑 一夏】君で間違いないのね?」

 

一夏

「はい。それで間違いありません」

 

【プレシア】さんも信じられない様子。いきなり違う世界に飛ばされて、挙句身体が縮んだなんて俺自身信じられないんだから。

 

プレシア

「それと、あなたのいた世界は《ミッドチルダ》じゃなく、《地球》という世界なのよね?」

 

一夏

「はい。俺の出身は、《地球》の……」

 

俺は改めて、一から十まで俺の出身地を説明するが、【プレシア】さんも浮かない表情は変わらない。

 

プレシア

「・・・そう……」

 

一夏

「やっぱり、信じられませんよね……」

 

プレシア

「あ!ごめんなさいね。あなたのことを疑っている訳じゃないのただ……」

 

【プレシア】さんは頭を抱えている。

 

プレシア

「あなたの住む、《地球》という世界は確かに存在するわ。

ただし、管理外世界にね」

 

一夏

「管理外世界?」

 

プレシア

「この《ミッドチルダ》を含めた管理世界には、《時空管理局》というそこに所属している世界の治安維持を目的とした組織が存在しているの」

 

所謂、地球の警察みたいなものってところか。

 

プレシア

「そして、管理局が所有する戦艦を使わない限り、次元移動手段のない《地球》はそこに所属していない、《第97管理外世界》という世界に当たるから、そう簡単に行くことは難しいの。

そもそも、【一夏】君は身元が……」

 

一夏

「あ〜ですよねぇ……」

 

現在の俺に身元を保証するものが無い以上、《管理局》に保護を求められるか怪しいものだ。

下手すりゃ密航者扱いで逮捕なんて……

 

プレシア

「それで、1つ提案があるんだけど……」

 

一夏

「・・・え?」

 

【プレシア】さんから何か提案があるという。

 

プレシア

「しばらくの間、君を私の方で引き取ることにしたいんだけど、どうかしら?私は、魔導研究者を務めているから、少なからず《管理局》とも関わりを持っているから、いつかは保証することはできないけど、地球に君を送り届ける目処を立ててみせるわ」

 

一夏

「・・・それは……」

 

俺としては、住む場所を提供してくれることは願ったり叶ったり。

断る理由がない。

 

一夏

「【プレシア】さんは良いんですか?俺なんかを引き取るなんて?」

 

プレシア

「袖振り合うも何かの縁って言うでしょ?それで、交換条件って言うほどじゃないんだけど……」

 

一夏

「いえ、ここまでしてもらうんです。俺にできることはなんでも言ってください」

 

俺だって、【プレシア】さんにここまでしてもらうっていうのに、それに甘んじるなんてできない。

 

プレシア

「あの子の、【アリシア】と一緒にいてもらってもいいかしら?」

 

一夏

「・・・へ?そんなことで良いんですか?」

 

そんな単純そうなことを頼まれて正直、拍子抜けしてしまう。

 

プレシア

「恥ずかしい話、仕事ですれ違ってばかりで、あの子の父親とはあの子が2歳の時に……それ以降は女手一つであの子を育てたけど、あの子に母親らしいことをあまりさせてあげることが出来なくて、今も寂しい思いをさせてばかりなのよ。だから、あなたがあの子と一緒にいて、少しでもあの子の寂しさを紛らわしてくれればと思うんだけど、ダメ・・かしら?」

 

一夏

「【プレシア】さん……」

 

女手一つか。そういえば、俺も物心ついた時から両親の記憶なんて無くて、【千冬】姉に女手一つでここまで育ててもらったな。【千冬】姉が家を開けるようになってから、俺のためってわかっていても、やっぱり寂しいって気持ちは俺にはあった。

【アリシア】だってその気持ちはあるはず。

 

一夏

「わかりました。俺で良ければ、そのお話受けます。これから、よろしくお願いします」

 

プレシア

「そう!ありがとう、【一夏】君……」

 

【プレシア】さんも喜んでくれている。

すると、【アリシア】がネコを抱きながら部屋に入って来た。

 

アリシア

「ねぇ、ママ。お話終わったの?」

 

プレシア

「ええ。それと、今日から【一夏】君は、うちで暮らすことになったからね」

 

アリシア

「え!本当⁉︎わーい!良かったね、【リニス】?」

 

リニス

「にゃ〜〜」

 

【リニス】と呼ばれた猫が返事を返す。【アリシア】も俺が一緒に暮らすことを喜んでくれて良かった。

しばらくは、この2人+1匹が俺の家族。

なんとか、やっていけるような、そんな気がしたのだった。

 

To be continude

 

幕間〜〜プレシア〜〜

 

プレシア

「そうだ、【一夏】君。これも君の物で良いのかしら?

君の側にあったものなんだけど」

 

私が取り出したのは、一個の白いブレスレット。

これは、彼を見つけた時に彼の身体から落ちてきたものだから、おそらく彼の物だと思う。

 

一夏

「いえ。俺には覚えがありませんね」

 

しかし、彼自身には見覚えがないそうだ。

 

プレシア

「そう。良かったら、君が持っていてくれないかしら?」

 

一夏

「え?わかりました。まぁ、御守り代わりに持ってますよ」

 

なんとなく、彼が持っているべきだと感じ、ブレスレットを【一夏】君に渡す。

彼はそのまま受け取り、自分の腕につける。

 

ただあれって、魔導師の使うデバイス。それもかなり高ランクのデバイスに思えたが、特になんの反応も見せなかったので、気のせいだったかしら。




pixivでは【なのは】の方に保護されておりましたが、ハーメルンの方では、【テスタロッサ】家に保護された設定にしておりました。
それにより、pixivでの設定と大幅に変更されることになると思いますのでご了承ください。
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