再び使命のために、関係のない者を巻き込むことになることになるのか。
少年は苦悩する。
新年度、年号最初の投稿がこんなに遅くなって申し訳ありませんでした。長い目で応援してくださいm(_ _)m
それは何気ない朝の一幕。
〜〜???視点〜〜
少女
「おはよー」
母親
「あら、おはよう」
父親
「おはよう」
リビングに入ると、先に起きて朝食の準備をしていたお母さんの【高町 桃子】さんと、テーブルで新聞を読んでいたお父さんの【士郎】さんへと朝の挨拶をする。
少女
「お母さん、わたしも手伝うよ。お皿並べれば良い?」
桃子
「ええ、ありがとう、【なのは】」
士郎
「ははは……本当に【なのは】はいろいろとしてくれて、自慢の娘だなぁ」
そしてわたし、【高町 なのは】。5人家族の末っ子の、《聖祥学園》に通う小学三年生なの。
小さい頃にお父さんが大怪我をして入院して家族全員大変だったけど、わたしもお母さん達に言いたいことを言って、わたしも一緒に頑張ることができて、無事にお父さんも退院して、その後もいっぱい家族とおはなしする機会が増えたおかげで、今でも仲良し家族です。
それもこれも、あの日の出会いのおかげでわたしは変わることができたの。
桃子
「ん?どうかしたの?朝から元気がないみたいだけど?」
なのは
「あ……うん……なんか変な夢見ちゃって」
士郎
「ほぉ、どんな夢だ?」
顔に出てたみたいでお母さんからそう心配され、わたしは昨日の夜に見た夢、見覚えのある森で、知らない子がなにかと戦っていたという内容を2人に話す。
桃子
「へーーそれは確かに変な夢ねぇ。その夢に出てきた子って、本当に【なのは】の知らない子?」
なのは
「うん……ぜんぜん」
士郎
「にしても、場所は森か。そういえば、さっきニュースで裏山でなにか事件があったみたいだなぁ」
なのは
「裏山って、うちの学校の?って、そこって、昨日お兄ちゃんとお姉ちゃんが行ってきたんじゃなかったけ?」
桃子
「ええ。でも無事に帰ってきたわよ。今も道場で朝練中のはずだから、ついでに呼んできてくれる?」
なのは
「はーい」
わたしは道場で鍛錬している、お兄ちゃんとお姉ちゃんを呼びに行く。
なのは
「お兄ちゃん、お姉ちゃん、おはよー。朝ご飯だよー」
お兄ちゃん
「おはよう」
お姉ちゃん
「あ、【なのは】、おはよー」
お兄ちゃんの、【恭也】さん。大学一年生。お姉ちゃんの、【美由希】さん。高校二年生。2人とも《小太刀二刀
恭也
「じゃあ【美由希】、今朝はここまでだ」
美由希
「はい、続きは学校から帰ってからね。じゃ行こっか、【なのは】」
なのは
「うん」
稽古を終えたお兄ちゃん達は朝食を食べに家へと戻る。その後ろをわたしも付いて行く。
恭也
「ほぉ、あの場所でそんな事件が」
美由希
「私も驚きだよ。私と【恭】ちゃんが下山した時は何事もなかったから、少なくとも、夜に何かあったんだろうね」
なのは
「でも、お兄ちゃんとお姉ちゃん達が無事でなによりだよ」
恭也
「なんだ、心配してくれたのか?ありがとう」
美由希
「ありがとー!【なのは】ーー!」
なのは
「うにゃ⁉︎苦しいってばお姉ちゃん」
もう、お姉ちゃんたらすぐにこうやって抱きついてきて。
でも、その事件が夜に起こったかもしれないんだ。そういえば、あの夢も夜だったなぁ。
なのは
「あ、そうだお母さん、アレ用意しておいてくれた?」
桃子
「ええ、はいこれ」
わたしは朝食を食べ終わり、学校へ行く準備をしながら、お母さんにそういって用意してもらったのは、1束の花束。
なのは
「じゃあ、わたしも学校に行ってきまーす!」
桃子
「ええ、いってらっしゃい、【なのは】」
家族
「「「いってらっしゃい」」」
わたしは花束を持って、家を出た。
さてと、学校に行く前にあの場所へと向かう。
【なのは】を見送った後、リビングに残っていた家族達は、自分達の胸の内を語る。
士郎
「にしても、【なのは】はすっかり変わったね」
恭也
「ああ、特に父さんが入院した時は、忙しさにかまけてた所為で、子供ながら無意識にどこか抑えつけさせてしまっていたが」
美由希
「うん。お父さんが無事退院できたってのもあるけど、あの大人しかった【なのは】が、あの時私達に自分の感じていることをはっきりと言ってくれたおかげで、今もこうしていられるんだよね」
家族達は、ここ数年で【なのは】の大きな心境の変化をしみじみと感じていた。
士郎
「そういえば毎年、【なのは】が花束を持って行くことがあるよな?あれって学校に飾るために持って行ってるんだよね?」
桃子
「あら、相手に花をおくる理由なんて、一つしか無いんじゃないかしら?」
毎年【なのは】が同じ日になると花束を持って行っていることを、【士郎】が疑問に感じ理由を聞く。
ただ【桃子】だけは知っているのか、少々言葉をぼかしながら、わざとらしく口に手を当てる。
恭也
「なっ⁉︎ま、まさか、【なのは】に男だと⁉︎いかんぞ!俺の目の黒いうちは、【なのは】に悪い虫など近づけさせんからな!」
美由希
「うそ!【なのは】に彼氏⁉︎えーー誰だれ?私達が知ってる子なの?
【なのは】の周りにいる男の子って……いや、アレは無いか……」
士郎
「ふ……ふふ……本当にそうなら、僕が直々に【なのは】にふさわしいか見極めないといけないかな?」
【なのは】に恋人ができたのかと、家族達は様々な反応を見せる。父親と兄の2名は、やや物騒な反応示すが。
桃子
「もう、【恭也】も【士郎】さんも、少しは頭を冷やしなさい。でも、【なのは】のことをあそこまで変えてくれた子よ。きっと、悪い子じゃないわ」
【桃子】は【なのは】の行った方を、温かい眼差しを向けていた。
〜〜なのは視点〜〜
なのは
「〜〜♪〜〜♪」
【なのは】は学校へ向かう途中、母親から渡された花束を持って鼻歌を歌いながらある場合へと向かう。
これは、わたしのお父さんが大怪我で入院したときに出会ってから、毎年欠かすことなくしていることだ。
パッパッーー!
なのは
「んにゃ?」
突然車のクラクションの音がしたと思えば、わたしの横にお金持ちの人が乗るような派手なリムジンが停まる。
なのは
「ウゥ……」
そのリムジンの窓が開き、現れた顔を見た途端さっきまでの気分から一気に落ち込む。
少年の声
「やぁ【なのは】。朝からきみに出会えるとは、この【
朝から嫌なのに会ったの。【征騎 王士】くん。先が金髪のメッシュの入った赤毛に小学生と思えないような顔立ちはいい方だと思う男の子。絵に描いたような金持ちで、わたしの入学初日にいきなり嫁になれなんて言ってきた変な子なの。
王士
「こんなところでなんだ、さぁ乗りたまえ。嫁の1人であるきみは大歓迎だ」
なのは
「つつしんで遠慮するの。わたし行くところがあるから」
とりあえずこう言ったが、潔く引き下がってくれればいいけど。さてここからどう抜け出さばいいかな。
取り巻き1
「おい、【高町】!【王士】さんがこう言ってくれているのにその物言いはなんだ⁉︎」
取り巻き2
「そうだそうだ!【王士】さんの嫁なら大人しく従え!」
リムジンには【征騎】の取り巻きの連中も乗っていたようで、【なのは】に車に乗るようにまくし立てる。
王士
「おいおいお前ら、そんな風に言うもんじゃない。彼女はきっと照れてるだけなのだから。おや、その手に持っているのはもしや僕へのプレゼントかな?ありがたく受け取ろう」
【征騎】は目敏く、【なのは】の持っていた花束を目敏く見つけると、自分へのプレゼントだと勝手に思い込む。
なのは
「やめて、違うの!これはあなたへのプレゼントじゃないから!」
花束に手を伸ばす【征騎】に、【なのは】も必死で抵抗。
取り巻き1
「おい!【王士】さんがよこせと言っているんだ!とっとと差し出せ!」
取り巻き2
「お前は黙って従え!」
そこに取り巻きも加わり、花束を奪いにかかる。
なのは
「やめて!取らないで!これは……」
向こうの勢いにすっかり押され、【なのは】は涙ぐむ。
少女の声
「コラーー!あんた達ーー!【なのは】になにやってんの⁉︎」
取り巻き
「へ?ブベッ⁉︎」
突然少女の叫び声が聞こえたかと思えば、取り巻きの1人が蹴り飛ばされた。
なのは
「ア、【アリサ】ちゃん?」
いきなり取り巻きの子にキックをしたのは、わたしのお友達の1人の、【アリサ・バニングス】ちゃん。
少女の声
「【なのは】ちゃん、大丈夫?」
なのは
「【すずか】ちゃん。うん、大丈夫だよ」
そして、【アリサ】ちゃんに続いて、わたしに駆け寄ってきたのはもう1人の友達、【月村 すずか】ちゃんだ。
アリサ
「あんた達、【なのは】にこれ以上手を出すってんなら、容赦しないわよっ!」
王士
「酷いことってなんだい?僕は、【なのは】が照れて僕へのプレゼントを渡せずにいたから、後押しを……」
だからわたしは照れてなんかいないのに。まだコレが自分へのプレゼントだなんて思って。
アリサ
「これのどこが照れてるって言うのよ!」
すずか
「うん。明らかにやりすぎだよね?」
2人は【なのは】に代わって、【征騎】達に怒りをぶつける。
王士
「いやいやすまない。僕が【なのは】だけに構ってしまっていたから2人はそんなに怒っているんだね。安心してくれ、【アリサ】も【すずか】も俺の大事な嫁。決して蔑ろにするようなことはしないよ」
取り巻き
「そうだ!【王士】さんは誰も平等に愛すると言ってくれてるんだ!お前たちは黙ってその愛を受け入れればいいんだよ!」
2人がこんなに怒っていても、やっぱり当の本人は見当違いの受け取り。取り巻きもそれに増長する。
アリサ
「あんたらね……」
すずか
「【アリサ】ちゃん、これ以上は無意味だと思うよ」
【アリサ】ちゃんと【すずか】ちゃんがこんなに怒っていても、【征騎】くんの反応に、2人は諦めモード。かくいうわたしもこれがまだ続くと思うと……
すずか
「そもそも【征騎】くん、こんな道の真ん中に車停めたままじゃ他の人達に迷惑だよ?続きは学校でね?」
【すずか】ちゃん、ナイスアシスト。見ると、【征騎】くんの車の後ろに何台も車が停まってクラクションを鳴らしていた。
王士
「む?ちっ!僕の嫁達の憩いの時間を邪魔しおって!まぁ、ここは【すずか】のいう通りにしよう。それでは嫁達よ、また学校でね」
【征騎】くんとその取り巻きくん達は車に乗り込み、ようやく行ってくれた。
なのは
「ふぅ、ありがとう、【アリサ】ちゃん、【すずか】ちゃん」
アリサ
「別に、あんたこそ大丈夫だったの?」
なのは
「うん。コレも取られずに済んだから」
なんとか花束を取られずに済んだことを、2人に見せる。
すずか
「そういえば【なのは】ちゃん、その花束って、どこかに持って行くところだったの?」
なのは
「うん。よければ2人も来る?」
アリサ
「まぁ、バスの時間もまだ大丈夫だし、付き合ってあげるわ」
そのまま【アリサ】ちゃんと【すずか】ちゃんと一緒に向かったのは一つの公園。そこは、わたしにとって思い出深い場所なの。
そして、【なのは】は公園の隅まで来ると、そこに花束を置き手を合わせて黙祷。2人も一緒に手を合わせてくれる。
すずか
「ねぇ、そのお花って?」
なのは
「えーとね、これはね……」
わたしは、昔ここで会った幽霊さんの話を2人に話す。
すずか
「へーー【なのは】ちゃんに昔そんなことが……でも、わたし達が友達になれたのって、その幽霊さんのおかげでもあるのかなぁ?」
なのは
「うん。そうなるの!」
あの時も、幽霊さんからの教えてもらったことを思い出して行動したから、【すずか】ちゃんと【アリサ】ちゃんとお友達になることができた。
アリサ
「【すずか】のいう通りね。あんたがその幽霊からの教えられたことをまもっていたからこそ、今のあたし達の関係があるわけよね。って待ちなさい!あんたが昔、あたしにああしたのって、元を辿ればその幽霊の教えのせいってことでもあるじゃない⁉︎」
なのは
「え⁉︎あの、それは、あはは……」
言われてみれば確かに。でもそれは、あの時わたし自身がそうするべきだって感じたからああしたんだけど。
すずか
「でも残念だね。結局その幽霊さんとはそれっきりなんて……」
なのは
「うん。結局名前も聞くことができなかったんだ。だから、もしまた会えたら、ちゃんとお礼が言いたかったんだけど」
そう。その幽霊さんとは、初めて会ったあの時だけで、その後は何回この場所に来ても二度と会うことは無かった。それでも、感謝の意味を込めて毎年この場所にお花を供えているのだ。
けど、もしあの幽霊さんが生まれ変わって、それで、わたしのことを覚えていてくれたらって思うと……
なのは
「ちゃんとわたしの気持ちを伝えたいな……」
すずか
「え⁉︎【なのは】ちゃん、それって……」
アリサ
「まさかあんた、その幽霊に……」
なのは
「ふえっ⁉︎な、なんのことかなぁ?あ、そうだ2人とも、そろそろバスが来る時間じゃない。急がないと!」
ついつい口走ってしまったことに、2人が反応する。そう、あの日、わたしを変えてくれたあの幽霊さん。たとえ彼が幽霊でも、わたしは今でもあの人のことが……
〜〜???視点〜〜
???
「はぁはぁはぁ!」
あれから、僕が気を失ってから、どれくらいの時間が経ったのだろう。それ以上に、彼の安否が一番気がかりだ。
少しでも彼の痕跡を見つけられないか森の中を探し回る。
???
「でも、こんな身体で僕に何ができるんだろう?」
僕自身も力を失ってしまい、こんな無力な身体になってしまい、このまま彼を助けるどころか、自分の使命すら果たせるのか?そんな不安ばかりが渦巻き、その場に立ち尽くす。
野犬
「グルルルル……」
???
「はっ⁉︎」
いつの間にか僕の周りを数匹の野犬に取り囲まれていた。
???
「くそっ!この程度の相手にすら、こんな体たらくとは」
僕が持っている“コレ"を満足に扱うこともできず、戦う術が無い己の無力さを嫌でも痛感させられ歯痒い。
彼は野犬の間をすり抜け、その場を逃げ出す。
〜〜なのは視点〜〜
アリサ
「うわぁ、予想以上にひどい有様ね」
すずか
「まるで、この場所だけ嵐が通り過ぎたみたい」
なのは
「うん。そうだね」
放課後、わたし達は塾に行く道すがら、例の裏山を見に行っていた。話に聞いていた通りのひどい有様で、警察の人達が封鎖している。
ただ、それ以上にわたしはこの場所を見て、わたしは昨日見た夢の場所と重なって見えてしまう。そんなことを感じながら、すると……
???
(……助けて……)
なのは
「ねぇ、いま何か聞こえなかった?」
すずか
「何か?」
アリサ
「別に、聞こえなかったわよ?」
声が聞こえた気がしたが、2人にはさっきの声は聞こえてなかったみたい。ただわたしは、その助けてと言う声が気になって、声の聞こえた方へと向かう。
そこにいたのは、地面の真ん中で倒れてグッタリしている細長い1匹の動物がいた。
アリサ
「なに、動物?」
すずか
「ケガしてるの?」
なのは
「うん……そうみたい」
アリサ
「とりあえず、病院……獣医さんのところよっ!」
わたし達はその動物を抱えて、動物病院へと急いだ。
➖夜・高町家➖
なのは
「はあぁ……今日は朝から、いろいろと考えさせられちゃったなぁ……」
わたしは自分の部屋で、今日のことを思い返す。
昨日の夜に見た夢に始まり、昔出会った幽霊さんのこと。
学校で先生からされた自分の将来の夢。
そして、夢で見た場所と似た場所で拾って保護した、あのフェレットのことと、思い出すとキリがない。
なのは
「昨日見た夢のことは置いといておくとして。自分の将来の夢かぁ。う〜ん、『翠屋』を手伝っていきたいって気持ちはあるけど、継ぎたいかって言われれば、わたし自身のこころからしたいって言ってるわけじゃないしなぁ……」
昔、幽霊さんから教えてもらった、自分の心が命じならそれが今自分がしたいこと。それを思い出すと、『翠屋』を継ぎたいとは思えず、ただ、他にしたいことがあると、はっきりと決まっているわけでもない。
なのは
「わたし自身のやりたいことってなんだろう?」
わたしの胸に手を当てて考えるが、まったく浮かんでこないなぁ。
なのは
「そういえば、あのフェレットのことどうしよう……」
【アリサ】ちゃんと【すずか】ちゃんと、あの森で拾って保護したフェレットのことについてケータイでやりとりをする。
2人ともそれぞれ犬や猫を飼っているから難しいようだ。
かくいうわたしも、家が食べ物関係だから難しい。
やっぱり、誰か別の人に飼ってもらうしかないのかなぁ。
キィィィィィィン!
なのは
「⁉︎」
突然の耳鳴りに驚き耳を塞ぐ。それでも耳鳴りは鳴り止まず、すると音に混じって声が聞こえてきた。
声
(クッ!力が…誰……か……)
なのは
「この声……」
その声はあの森で聞こえた声と同じもの。その声が聞こえた瞬間、思い浮かんだのはあのフェレットを預けた動物病院。わたしは家族の目を盗んで動物病院へと走った。
➖動物病院➖
動物病院の近くまで来た途端、周りの空気がガラッと一変。それもあるけど、周囲に人の気配がまったく感じられない。
そして、動物病院に着くと病院は無残な有様。その瓦礫から小さい影、フェレットと謎の巨大な黒い塊が飛び出す。
フェレットはそのまま黒い塊に弾き飛ばされる。
なのは
「んな…なに⁉︎いったいなに⁉︎」
事態を受け止めきれず、とっさに【なのは】はフェレットを受け止めたままその場にへたり込む。
フェレット
(そんな⁉︎どうしてこんなところに人が⁉︎)
なのは
「その声……やっぱり、きみが呼んでいたの?」
フェレット
「まさか⁉︎僕の念話が聞こえてる⁉︎そんな…じゃあ、彼女にも魔力が……」
フェレットは自分の発した念話が【なのは】に聞こえていたことに驚き、彼女のなかに魔力が存在していると口走る。
フェレット
「ハッ!ここは僕が抑えるから、きみはすぐにこの場から離れるんだ!」
なのは
「え⁉︎でも……」
フェレット
「早く!」
戸惑う【なのは】を尻目に、フェレットは首に下げた赤い玉を握る。
フェレット
「この身体でどこまでやれるかわからないけど、せめて時間稼ぎくらいは……頼む、《
そのまま黒い塊に向かって飛び出して行くフェレット。
しかしなんの攻撃手段も持たないため、なんとか【なのは】から気を晒し、距離を少しずつ離すのが精一杯。
フェレット
「グワァ!」
そして追い詰められた末、黒い塊が触手を横薙ぎに振りフェレットをはたき落とす。その拍子に《RH》と呼ばれた首に下げていた赤い玉が外れ、弾き飛ばされてしまう。
弾き飛ばされた《RH》はそのまま【なのは】の元に転がり落ちる。
なのは
「これ……」
【なのは】は自分の足元に落ちた《RH》を拾う。
フェレット
「きみ!それを持って早く逃げるんだ!」
なのは
「え⁉︎そんな……」
フェレット
「早く!はっ⁉︎グワァァァ!」
なのは
「あぁ!」
必死で【なのは】に逃げろと叫んだフェレットだが、彼女に気を取られてしまい、塊の触手に拘束されてしまった。
なのは
「どうしよう……」
【なのは】は自分がどうするべきなのかわからず、思い悩む。
???
「【なのは】、なにを悩む必要があるんだい?」
なのは
「ふえ?【征騎】くん?」
突然【なのは】の前に現れたのは、彼女から毛嫌いされていた男子【征騎 王士】だ。
王士
「【なのは】、きみはすでに力を手にしているじゃないか。さぁ、僕の言う通りにするんだ」
【王士】はそのまま【なのは】の手を掴む。
王士
「管理権限新規使用者設定機能フルオープン」
フェレット
「な、なんだと⁉︎」
【王士】のとった行動にフェレットは目を見張る。
王士
「僕に続いてこう言うんだ。風は空に 星は天に 不屈の
フェレット
「ど、どうして《RH》の起動呪文を……」
【なのは】もこの状況で拒絶する余裕もなく、なすがままに、
なのは
「か、風は空に……星は…天に……っ!不屈の魂はこの胸に……この手に魔法を……!」
王士&なのは
「「《RH》セット・アップ!」」
呪文を唱え終わった瞬間【なのは】の周りを光と衝撃が包み、そのまま彼女は空へと浮かび上がり、彼女の姿が瞬時に変わっていく。
(その際、触手の拘束が解けフェレットは脱出した)
なのは
「え……えええええええっ⁉︎」
王士
「ふふ…成功だ……ハッハッハッ!やったぞ!俺が
ユーノ
「そんな……僕は……また……」
【なのは】は自分の状態に驚き、【王士】は高笑いをあげ、フェレットもとい【ユーノ】は茫然と空を見上げていた。
To be continude
次回予告
少女は力を手にした。
しかしそれは少年が望んでいたことではない。
歪み出す物語。
次回
リリカル・ストラトス第7話
『繰り返されるあやまち』