INFINITE・DESTROY   作:花蕾

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第19話

『この本によれば、転生者である織斑秋十により、正史とは異なる未来になり破壊者ディケイドの力を得た織斑一夏、いや、門矢一夏。彼は黒き破壊者の力をもつ門矢零と共に世界と世界を股にかける。転校生、ラウラ・ボーデヴィッヒが篠ノ之箒に凰鈴音に戦いを挑む。そして、新たなイベント。おっと、皆さんにはまだ先の話、でしたね』

 

◇◇◇

一夏は先日の授業にて、真耶にぼろ負けしたため、自主練に力を費やしていた。訓練の相手は箒。当初は遠距離が無理だろうと考えていたが、(この世界の)篠ノ之箒は普通ではなかった。そもそも彼女は生身で南極にいくような少女であり、旅の途中でマフィアとビニール傘一本で陣取り勝利してしまうほど強い。斬撃を飛ばすなんてお手の物だ。これを見たとき、軽く一夏たちは引いていた。

現在、一夏は箒に戦場での立ち回りを、セシリアは鈴音に近接戦闘について手解きを受けていた。

 

「一夏、そちらに回り込んだら詰むぞ」

 

「そんな変態起動するやつ、お前ぐらいだからな!?」

 

「セシリア、逃げるんじゃない、避けるのよ!!」

 

「む、無理ですわーー!?」

 

少々おかしな部分もあるが。箒と鈴音が漫画の技を真似すると実際にできたり、それの実験台に一夏とセシリアがなったりと大変だった。

 

「なんで武器なしで斬撃が飛んでくんだよ!?」

 

「これが無刀流というやつだ」

 

「さも当然のように言うんじゃねぇ!」

 

「か○はめ波とか打てるんじゃないかしら」

 

「やめてくださいまし!」

 

….ただのいじめにしか見えないが気のせいだろう。

その時、

 

「中国にイギリスの国家代表候補か。それにタバネ・シノノの妹。私と戦え」

 

自己紹介で秋十を平手打ちにしたラウラが現れた。注意がそちらに向き、一夏とセシリアは少し安堵した。

 

「なんで戦わなきゃいけないのよ。こっちにはそんな理由ないんだけど」

 

「そうだな、今、取り込んでるんだ。後にしろ」

 

「そんなの関係ない。それにそんな無能に時間をかける必要はーーー」

 

「は?」

 

箒と鈴音から濃密な殺気が放たれくくる。向けられてない一夏とセシリアですら重圧を感じるほどだ。

 

「それを決めるのは私だ。お前じゃない。口を出すな。そして、貴様ごときが無能かどうかを決めるな。この学校にきた時から思っていたが、プロ意識がないんじゃないか」

 

「なんだと!?」

 

「それ、アタシも思ってたわ。集団訓練というのができないのかしら。表面的にだけでも、周りに合わせなさいよ」

 

「そんな必要は…」

 

「軍ってのは連携が大事じゃないのか。一人だけで武功あげるところとは思わないが」

 

「ぐ」

 

「というか、厄介払いでここにきたんじゃないかしら」

 

 

「うわ…」

 

箒と鈴の容赦ない口撃に軽く引いている二人。しばらくすると、

 

「ぐすっ…」

 

「あ、泣いた」

 

「泣かせた」

 

「うぇぇん、厄介払いじゃないもん。お荷物じゃないもん」

 

「ああ、すまなかった、すまなかった。お前はお荷物じゃないし、厄介者じゃない。だから、泣き止め」

 

「そ、そうよ。ほら飴ちゃん、あげるから」

 

「ぐすっ…ありがとう…」

 

 

 

「今の気持ちは」

 

「すごく申し訳ない…」

 

この後、アルベールと交渉を終えた零がラウラを回収していった。ラウラは涙目で箒と鈴音を睨んでいた。

 

◇◇◇

 

この学園には学年別トーナメントというのがある。先日、クラス別トーナメントしたじゃんというツッコミはよくない。

今年は、なんとペア制だ。そのため、一夏と秋十のところに沢山の女子生徒が来た。転生者である秋十はシャルロットと組もうと考えていたが、この世界は原作とは違い、既にシャルロットの問題は解決している。

それに様々な書類の手続きのせいで現在はペアを組めない。もしかしたら、学年別トーナメントには間に合わないかもしれない。

 

結果としては一夏は、正式なじゃんけんの結果、箒と組むことになった。

秋十は決めきらず、学年別トーナメント当日にもつれ込んだ。

 

一夏と箒はトーナメントのために準備をしていた。ここまで化け物になってるからみんなお忘れかもしれないが、箒は専用機持ちではない。それに一夏の機体は自動的に最善の状況になるので整備する意味がない。そのため、二人は時間を持て余していた。

箒は戦いのため瞑想を、一夏は自身の戦い方の最終確認をしていた。戦いの際、能力を使う際、一夏は他の人と違い、カードをバックルに入れるという動きが必要だ。ISには瞬時加速などがあり、一瞬の隙というのが非常に危険だ。

 

「そろそろ、発表されるな」

 

「ああ、そうだな」

 

一夏と箒が対戦表が映るパネルを見ると、

 

「なるほど」

 

「ほう…」

 

一夏と箒はパネルに映った名前にそれぞれ違う感想を抱いた。

 

(秋十と…ボーデヴィッヒか…ボーデヴィッヒにだけ注意しといたほうがいいな)

 

(秋十はやりやすいのだが、ボーデヴィッヒか…先日、泣かせてしまったからな、やりにくい。さすがにあの泣き顔を見せられたら…もう一回、見たいな)

 

箒の危険な思考が露見する前に戦いと時間を進めよう。

 

◇◇◇

 

「ひっ」

 

ラウラは箒を顔を見ただけで、軽く悲鳴をあげる。あの出来事を知らないのは秋十だけで、秋十はラウラが可愛らしい悲鳴をあげたことに困惑し、一夏はだろうなという感想を、箒は申し訳なさ八割興奮二割というよくわからない顔をしていた。

 

試合開始。

 

一夏と箒は秋十を無視してラウラに襲いかかる。秋十よりもラウラが危険度が高いのは小学生でもわかることだ。

 

「俺を、無視するな!」

 

「黙ってろ!」

 

一夏は飛びかかってきた秋十を蹴り飛ばす。そこで一夏は何を思いついたのか、

 

「いや、俺がお前の相手をしてやるよ。こいつの試し切りついでに」

 

《ライドヘイセイバー!!》

 

一夏の手に現れたのは様々な紋章が剣身についており、柄の部分に時計の針のようなものがついた剣。

 

「はい?」

 

この声をあげたのは零だった。なにしろ、ライドヘイセイバーはディケイド自身が使う剣ではない。平成最後のライダー、ジオウのディケイドアーマーの武器だ。確かにディケイドライドウォッチにはディケイドの力が濃縮されているが、ディケイドがジオウの武器をカードの介入なしで召喚できるはずがない。

 

しかし、一夏は実現させた。これはIS『ディケイド』のワンオフアビリティ『破壊者』によるものだ。このワンオフアビリティはディケイドに関するライドブッカー以外の武器ならSEを消費することで召喚できる。ちなみにライドヘイセイバー以外にディケイドバズーカが召喚可能だ。

 

《ヘイ!キバ!キバデュアルタイムブレーク!》

 

蝙蝠型のエネルギーが秋十の方向に飛ぶ。秋十は何か分からず、否、これが攻撃だとしても自身にはダメージがないと慢心して、一夏に突撃する。

 

「死ねぇぇぇぇ!」

 

「馬鹿が」

 

蝙蝠が秋十に集まり爆発する。さらに一夏はライドヘイセイバーの柄の針を回す。

 

《ヘイ!カブト!カブトデュアルタイムブレーク!》

 

今度は一夏が高速で移動し、秋十を斬りつける。

 

「ぐはっ…この卑怯者…」

 

「どこがだ」

 

一夏はバックルにカードを入れ、ライドヘイセイバーの針を勢いよく回す。

 

《FINALATTACKRIDE DE DE DE DECADE!》

 

《ヘイ!仮面ライダーズ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘヘヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!ヘイ!セイ!》

 

《DE DE DE DE DECADE!》

 

《平成ライダーズ!アルティメットタイムブレーク!》

 

ヘイセイと書かれた文字と平成ライダーのクレストマークが描かれたカード型のエネルギーを纏った斬撃が秋十に迫る。秋十は零落白夜でガードしようとするが、無意味。SEを大きく減らされ、さらに零落白夜を切り忘れるという失態をした秋十はSEエンプティで敗北した。

 

「さてと、あっちは」

 

一夏が箒とラウラの方向を向けば、箒が一方的に蹂躙していた。

 

(なぜ、私は勝てない?負けてしまうのか?また、置いていかれてしまうのか?それは嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だ、嫌だぁぁぁぁぁ!)

 

『力を望むか?』

 

(勿論だ、私に何人も寄せ付けない力をよこせ)

 

《Valkyrie Trace System boost》

 

この機械音と共にラウラの意識は途絶えた。




原作ヒロイン一人につき一話というハイペース投稿していたのですが、ラウラだけ二話に分かれそうです。

次回もお楽しみに
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