INFINITE・DESTROY   作:花蕾

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第21話

『この本によれば、転生者である織斑秋十により、正史とは異なる未来になり破壊者ディケイドの力を得た織斑一夏、いや、門矢一夏。彼は黒き破壊者の力をもつ門矢零と共に世界と世界を股にかける。学年別トーナメントが終わり、次のイベントは臨海学校。海といえば、水着。門矢シャルロットに買い物に誘われた門矢零。そこで、彼は新たな出会いをする。おっと、皆さんにはまだ先の話、でしたね』

 

◇◇◇

 

「お義父さん♪」

 

「なんだ、ルンルン顔できて?」

 

「今度、臨海学校あるでしょ」

 

「そうだな」

 

確かに後、数日すれば、臨海学校に出かけることになる。

 

「僕、水着も持ってないんだ♪」

 

「そうか、金はこれくらいがいいか?」

 

「ああ、そうそう、これくらいがちょうどいいんだよね〜って、そうじゃない!!!」

 

シャルロットは零が受け取ったいくらかの紙幣を机に叩きつけながらそう言う。

 

「じゃあなんだ?」

 

「一緒に水着買いに行こうってことだよ!!」

 

「そうか」

 

「駄目?」

 

シャルロットが上目遣いをしながら零に語りかける。男なら口を半開きにし、だらしない顔になってること間違いなしだろう。

 

「構わない。が、この仕事が終わったらな」

 

零は手に持った資料に目を通し始める。その資料こそ、今回の臨海学校の資料である。学生用ではなく、教員用のぎゅうぎゅうに時間や注意事項が書かれている。

その資料を見ている零の横顔をシャルロットはニマニマと見ている。この少女、これでも頭の中はテンパっているのである。

 

(ちゃ、ちゃんと誘えたけど、ど、どんな水着にし、しよう。やっぱり、大人っぽいのがいいのかな。うううう、こんな経験ないからどうすればいいの〜)

 

そうこうしているうちに零が資料を読み終わり、出かけの準備をする。学校でずっときていたスーツを脱ぎ、IS学園で教師になる前まではずっときていたコートに腕を通す。最近、スーツもいいな、と思い始めてるのは秘密だ。

 

「おい、シャルロット、いくぞ」

 

「あ、うん」

 

一人、うんうんと考えていたシャルロットは零の言葉に我に帰り、零の後を追いかけた。

 

◇◇◇

 

ショッピングモール『レゾナンス』。

 

ここら辺では一番、大きいショッピングモールだ。服屋はもちろんのこと、フードコートに玩具店も充実しており、家族連れも多い。

 

今回は水着を買いに来たということで、最初は水着店にいく。

 

「で、シャルロットはどんな水着を選ぶんだ?」

 

シャルロットは様々な種類がある水着を前に考えはじめる。その目は真剣そのもの。

 

「こっちは、うーん、露出しすぎ?でもこれくらい攻めたほうがいいのかな?やっぱり、安定なのはビキニだよねーーーー」

 

こんなこと、迷うこと数十分。シャルロットは黄色のビキニを選んで買った。

 

水着も選び終わったところで昼ごはんの時間となっていた。

 

「昼飯はどうする?」

 

「うーん、お義父さんはどうするの?」

 

「ここのフードコートにいこうかと考えてるんだが、嫌か?」

 

「全然、むしろいこう!」

 

ここのフードコートはお店が多種多様で、ジャンクフードから高級フレンチまで取り扱っている。

 

「お義父さんは何を、ってもう買ってきてる!!?」

 

零はすでに、店を見て、一番並んでないところで一番高いものを頼んでいた。

 

「シャルロットはどうするんだ?」

 

「うーん、迷うなぁ。じゃあ、このフレンチトーストで」

 

シャルロットがフレンチトーストを受け取り、零はよくわからないものを受け取っていた。

 

「何それ?」

 

「究極の煮ごこりらしい。最高級の食材で作ったらしい」

 

「味は?」

 

「とくにないな。ただのゼラチンだ」

 

なぜか、零は地獄の閻魔大王の補佐官が食べそうなものをチョイスしていた。

 

「ええ〜」

 

「ふむ、腹にたまるな」

 

「早っ」

 

シャルロットが半分も食べ終わらないうちに零は食べ終わった。これでは物足らないらしく、零は新たに注文しにいく。

 

「今度は何注文したの?」

 

「次の高価だった特盛赤飯と同じく特盛のぜんざいだな」

 

◇◇◇

 

零がシャルロットの買い物に付き合っている際、柱から見てるものがいた。

 

「あれはやっぱりデートか?」

 

「だろうな」

 

「む、私も誘ってくれたら良かったのに」

 

「ラウラ、それはないと思うぞ」

 

「なんでだ?」

 

ただの出歯亀だった。

 

その一方で、

 

「その立ち位置は俺のはずだったんだよ!あのモブ野郎、許せねぇ!」

 

《ウォズ!》

 

 

逆恨みのものもいた。

 

まあ、当然、この大型ショッピングモールでアナザーライダーという化け物が出た瞬間、騒ぎになったのは当然だった。

 

レゾナンス内に悲鳴と人々の足の音が一斉に聞こえる。零たちが視線を向ければ、アナザーウォズがそこにいた。

 

『お前と一夏さえ、いなければぁぁぁぁぁぁ!』

 

「俺と一夏がいなければ?何を言って、って、チッ」

 

零は懐からダークディケイドライバーを取り出し腰に巻く。

 

《KAMENRIDE DECADE!》

 

ダークディケイドになった零の拳とアナザーウォズの拳がぶつかる。

 

「ふん!」

 

『ガァァァ!だが、今回は』

 

アナザーウォズは無様に吹っ飛びながらも新たなアナザーライドウォッチを取り出した。

 

《キカイ!》

 

木の化け物の姿となり、零のボディに重い拳を入れる。

 

「ぐはっ!」

 

『おれが、おれが最強なんだよ!』

 

「知るか、んなもん」

 

《KAMENRIDE THEBEE!》

 

蜂のライダーであり統率者の資格を持つもの『仮面ライダーザビー』にカメンライドし、アナザーウォズ フューチャリングアナザーキカイへと殴りかかる。

明らかに先ほどより動きにキレがないため、零の拳を連続で受ける。

 

「これで終わりだ」

 

零が金色のカードを取り出した瞬間、

 

 

 

 

時が止まった。

 

 

 

 

『な、なんだ、これは』

 

アナザーウォズにも予想外のことで戸惑うものの、世界はやはり自分の味方だ、と思ったアナザーウォズは零に攻撃を仕掛けようとするが、

 

「そういうことをしてほしいんじゃないの」

 

銃弾が飛んできて、アナザーキカイの腕を弾く。

 

「あなたを逃がしてあげようとしてるんだから、有り難く思ってさっさと去りなさい」

 

『だ、だが今ならこいつを…』

 

「去れ、と言ってるのが分からないかな?」

 

歩いてきたのは、白いコートを着て、手に持ったシアンブルーの銃をクルクルと回す女性。

 

『ぐ…』

 

「それにそんな“だまし討ち”紛いなことしたって“主人公”じゃないんじゃないですか〜」

 

『それもそうか…』

 

《シノビ!》

 

アナザーウォズはフューチャリングアナザーシノビに姿を変え、忍法で姿を消した。

女が腕を虚空に叩きつけるように動かすと、止まっていた時間が動き出した。

 

「くっ…その力はタイムジャッカーの…」

 

「はい♪貰い物ですが。使い勝手がいいんですよ、これ」

 

「なんで、邪魔をした!まさか、あれはお前が確立したアナザーライダーか!」

 

「そんなわけないじゃん」

 

女は心外そうに言う。

 

「ワタシが興味があるのは、お宝のみ。あんな紛いもので、特別凄いものじゃないもの、使うわけじゃない」

 

女は小馬鹿にしたように零を見る。

 

「何が目的だ…?」

 

「お宝に決まっているだろう」

 

その女も大きくジャンプし、二階まで上がる。

 

「じゃあね、世界の破壊者。また、会おう」

 

女は走りだし、零は追いかけることはできなかった。

 

「なんだ、あいつ…」

 

零はシャルロットと、シャルロットに見つかった一夏達と合流した。

 

一夏達はシャルロットにこってり怒られており、げっそりとしていた。

 

「あ、お義父さん♪」

 

「帰るぞ」

 

零は何があったかはあえて聞かないことにした。

 

そして、数日後、零達は臨海学校を迎えた。

 




今回でた、謎の女の外見のイメージはFATEの岸波白野(女)です。知らない人は検索してください。
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