IS学園は夏休みと入り、様々な生徒が帰省ラッシュとなり、現在は学園内には教師を含めて約50名しかいない。
セシリア・オルコットも凰鈴音も自国に帰っている。シャルロットは実父も日本にいるため、フランスへは帰省しなかった。ラウラは日本の遺跡巡りをするらしく、5日程前から姿が見えない。
「平和だな」
「そうだな」
学園の食堂でまったりとしているのは零と一夏。
食堂では夏から文化祭までの期間で特別にかき氷が販売される。そのかき氷をそれぞれ口にしなかまら言葉を交わす。
「色々あったな〜」
「まあな」
思い出すは二人で様々な世界を巡った時のこと。色々な仮面ライダーに会い、自身と同じディケイドにあったりもしたことが思い出される。
しばらく雑談をした後、二人とも食べ終わり、食器を返却し外へ出る。
「暑っ」
「今日の最高気温は」
「38度だったな」
「まじかよ…」
照りつける太陽。昔に比べると随分と熱くなったものだ。そんな中、二人の前にとある人物たちがやってくる。しかしながら、面識がなく、そして、何より男である。
このIS学園にいる男性の数は極めて少ない。零と一夏、そして少人数の整備士などである。合わせても10人程度しかいない。
「誰だ?」
零は不信感を露わにする。自身が見たことがない人間、男、そして、IS学園のセキュリティを突破したものたち。さらに零が注目したのは腰に巻かれたジクウドライバー。
「ようやく見つけたぜ、異物!」
「はあ、ここまで迷うとは。さっさとやってください」
「おうよ、イラカ、片方はテメェに任せる!」
「どっちも担当してくださいよ…」
《ロッキャス!》
片方の男性がライドウォッチを起動し、ジクウドライバーに装填する。
「変身!」
昭和ライダーのようにポーズをとりジクウドライバーを回転。風を纏うかのように鎧が形成されていく。
《ライダータイム!仮面ライダーロッキャス!》
真紅に輝くライダーの文字。深緑が特徴的なアーマーだ。
零と一夏もドライバーを構える。そして、カードを取り出し
「「変身!」」
《KAMENRIDE DECADE!》
ダークディケイドとディケイドに変身。それを見て、この中で唯一変身してない男、イラカはメンドくさそうな表情をしながら、自身の足から黒い液体を出す。
「俺の代わりに頑張って」
黒い液体は身体を形成する。白い歯車と青い歯車が特徴的な
「エンジンブロスとリモコンブロスか!」
「大正解」
ロッキャスとブロスたちは零たちに向かって走り出す。零たちも負けじとライドブッカーをブレードモードにして応戦する。
エンジンブロスが一夏の攻撃をスチームブレードで受け流し、そのからぶったところをリモコンブロスがネビュラスチームガンで射撃しダメージを与える。
零の攻撃は
「何!?」
「なんだ?爪楊枝でも使ってんのか?」
ロッキャスには全く傷がついていない。ロッキャスは零を殴る。すると、零の身体は数メートル先に吹き飛ばされる。
「だったらこいつで、どうだ!」
《KAMENRIDE ORIS!》
《ライダータイム!仮面ライダーオリス!》
姿を変え、仮面ライダーオリスの専用武器であるジカンクラッシャーをハンマーモードにして構える。
「姿を変えても俺には勝てん!」
ロッキャスの拳と零のハンマーが激突する。両者と共に後ろへと飛ばされる。
(やっぱり、なんちゅう力だ…手が痺れてきてんぞ)
零は戦慄する。しかし、ここでぼーっとしている暇はない。
「終わったぞ」
「そうか!だったら、俺も」
零が声がした方向を見れば倒れた一夏が。イラカの手には、あるアナザーウォッチが。それに気を取られているせいでロッキャスの拳に気づけなかった。
「ライダーパンチ!」
「な!ぐはっ!」
零が気づいた時には深緑のエネルギーを纏った拳が目の前に。必殺の拳をくらい、零は吹き飛ばされる。変身も解除され、このまま殺される可能性すらあった。だが、
「まとめて、異物は潰してやるから今回は生かしといてやるよ」
「待て!まとめて、とは一体!」
「お前以外にも標的はいるのさ。この世界だけじゃない。色んな世界にさ」
「まさか、おまえら…同時にいくつの世界を襲っていやがる!!」
零は予想外の事態に声を荒げる。その言葉にイラカがさらりと答える。
「さあ、数え切れないや。ま、とりあえず、ディケイドの力は回収させてもらうよ」
そして、突風が吹き、二人の身体を隠す。零は突風による砂ほこりに目を瞑ってしまう。目を開けたころにはロッキャスとイラカの姿はなくなっていた。
それと同時に零の意識もなくなる。
零が最後に見たのは自身に駆け寄る二人の男性の姿だった。
◇◇◇
「ここは、一体?」
「お、起きたか」
零が目を覚ますと見知らぬ男性が。
「おまえもあいつらの仲間か?」
「あいつら?何言ってんだ?俺は門矢颯馬。こっちは俺のダチの望月敦也。俺たちはたまたまこの世界に来ていたんだ」
「たまたま、この世界にきていた?まさか!」
「思っている通りだぜ。先輩」
颯馬が一枚のカードを取り出す。それは零が使っている、ダークディケイドのカードと同じ。無論、零が気絶している間に盗んだということも考えられれるが、零の直感がそれを否定する。あのカードから漏れ出している力は自身の力ではない、と。
「それにしたってあいつら、なんなんだ、一体?」
「さあな。ただ、分かっていることは俺のことを異物と呼んだこと。俺以外にも異物と呼ばれている人物はいること。標的は俺以外にいてこの世界とは違う世界にいるってことだな」
「異物ねぇ」
零が分かっていることを羅列し、颯馬がそれに何か引っかかりを覚える。
「何か気になることでもあるのか?」
「いや、異物ってさ、文字通り異なった物だろ。だったら本来の時間軸にはいない存在の話じゃないのか、あいつらの話を信じる限り」
零は目を細め、
「その可能性が高いか?なら、そこを重点的に回れば…いや、いくつ世界があると思っていやがる」
「あー、だったらあんたが行ったことある世界から行ったらどうだ?」
「…それはいい考えだな。ならお前に一夏とあいつらを任せる」
「は?」
颯馬が阿呆けた顔を晒す。零が向いている方向を見れば、沢山の怪人が。
「時空の歪みが原因だろう。俺は別の世界に行く。ここは任せたぞ」
「ちょ、ちょ、待て。え、これ俺一人ですんの?あー、もう仕方がない!やってやろうじゃないの!」
颯馬は零と同じダークディケイドライバーを構える。
「変身!」
《KAMENRIDE DARKDECADE!》
颯馬はライドブッカーを構えて、敵に向かって斬りかかった。
◇◇◇
「待て!」
「はあ〜いい加減諦めてよ」
「いや、それは無理。君が盗んだ、ジクウドライバーの予備を返してもらうまでは」
「はあ〜ジクウドライバーの開発者様は器が小さいなぁ」
「盗んだものがでかいからねぇ、流石に堪忍袋が切れるよ。悪用されたら困るし」
ここはとある時空の穴。一つのロボみたいなのと、バイクが激しい火花を散らしている。ロボのほうには零が一度共闘した白羽レイが搭乗している。バイクのほうはイラカが乗っていた。
「さてと、楽しい旅はここまで!」
「え?」
前には時空のトンネルの出口が。
時空のトンネルの出口からイラカのバイクがまず出てきて、次にレイのタイムマジーンが出てくる。イラカはバイクを停車し降りる。レイも同様にタイムマジーンから降りる。
「ここは…」
「門矢零、いや正確には門矢一夏の世界さ」
「それはおかしい。タイムマジーンは時は超えれるけど、世界間は超えられないはずだ」
「そこは大人の事情ってことさ、っていうのは冗談で。時空が歪んでいるからさ。世界と世界の境界がだいぶ曖昧になっているのさ」
まあ、俺のせいだけど。
イラカは心の中で付け加える。
イラカは値踏みするようにレイを見る。
「なんだい、じろじろ見て」
「いや、別に。ま、ここでこいつの実演してみるのも一興か」
《ダークディケイドォ!》
「それは!?だったら」
《オリス!ダークディケイド激情態!》
「変身!」
イラカがアナザーダークディケイドになると同時にレイもオリスに変身する。
《ライダータイム!仮面ライダーオリス!アーマータイム!KAMENRIDE!ダークディケイド!》
オリスはダークディケイド激情態アーマーを纏い、顔の複眼はDARKDECADEに変化する。
「ダークディケイドにはダークディケイドってね」
「はあ、怠ぃ。けどやりますか」
ここで、紛い物の破壊者と破壊の力を受け取った技術者の戦いが始まった。
その頃、零は、というと…
「はあ、久しぶりだな」
この世界には三度目の来訪であるとあるディケイドの世界に来ていた。零はこの世界で何回か戦っており、その時には見たことがない仮面ライダーなどにも出会った。
「お前は門矢零か?」
「あら?お前さんも呼ばれたの?」
零に近寄ってくるのは二人の男性、青空奏汰と海崎真護。この二人の世界は同じではないはず。根本的なところは同じのはずだが…
「呼ばれた?一体何の話だ?」
「え?違うのか?いきなり目の前にオーロラカーテンが現れて飲み込まれたらここに来てたんだけど」
「いや、俺は自分の意思できた。実はな…」
カクカクシカジカ。零は自身が襲撃を受けたこと、その際に引っかかっていることなどをこと細やかに話す。その話が終わると、
「異物か…」
「何の話だかわからないな」
話を聞いた二人にも意味が分からなかった。いきなり、異物と言われたもちんぷんかんぷんだ。
「とりあえず、お前の世界に行けばいいんじゃないか?」
「ん?どういうことだ?」
「まとめて倒す、って言ったんだろ。だったら、ひとかたまりでいたら敵もそこにまとまって来るだろ」
「…なるほどな」
一理あると感じる零。
「だったら、俺の世界か。わかった、送ろう」
「いや、俺が送ろう」
会話に突如参戦してきた声。声がしたほうを向けば、またもや零が見たことある人物、神崎龍だった。
「お前は他の世界に行け」
「何か知っているのか?」
「ああ、大体な。俺の予想が正しければ、大分まずい。初動が遅れすぎている」
「何を言って…」
「もうすでに数名の戦士がお前の世界に運び込まれた。門矢颯馬もその一人だ。やつも予想はついているだろうが、まだ甘い。まあ、証拠自体も少ないがな」
「だったら、聞かせてくれよ。その敵の目的を」
「そう言いたいところだが、お前らをさっさと送らないとまずい。零の世界ではもう既に一人の仮面ライダーがピンチだし、お前の義弟も危ないぞ」
「何!?」
「だから、詳しい話は後だ!いけ!」
龍はオーロラカーテンを操り、奏汰と真護を包み込んだ。
「そして、お前はこっちだ」
新たにオーロラカーテンを作り出し、零を別の世界に送った。
「ふぅ、これでいいかな、魔王殿?」
龍は三人を送り込んだ後、そう言う。いつのまにか龍の後ろには、黒を基調とした王族のような衣装を身に纏った男がいた。
「愚問だな、貴様もわかっているのだろう、まだ足りない、と」
「厳しいな。まあ、いい。後、数名は秘密裏に送ってやる。それ以上はバレる」
「それで構わん。残りは門矢零が連れてくるだろう。それにこの世界に対する侵攻は既に始まってるぞ。歌姫が数名いなくなっている。反応を辿れば別世界だ。まったく、異物でもないものたちを送るなど、最初の目的を忘れてるな、やつらは」
「あんたはどっちの味方なんだ?」
龍が問う。真意は何だ、と。
「今のところはどちらでもない。これは貴様らが乗り越えなくてはならない問題。ワタシが直に手を出すようなものではない。だが、ここまでしたのだ、餞別ぐらい置いていこう」
魔王と呼ばれた男は、その手にエネルギーを集中させ、一つのウォッチを形成する。
「これは…」
「このウォッチを門矢零に渡せ。そして、こう言え、本気を出せ、とな。後は…ああ、そうだ、イラカに気をつけろ。やつは危険だ」
魔王は不遜な言葉を残して歩いていった。龍はそんな後ろ姿を眺めながら、
「仕事が増えたか。これぐらいは構わんがな。後は導くだけだ」
龍もどこかへと去っていく。その顔は真剣な表情だった。
◇◇◇◇
奏汰と真護が送られたのはどこかの野原。そこでは、アナザーダークディケイドとレイが戦っていた。
レイは激情態アーマーからオリスブレイズに変化しており、能力を使って攻撃しようとするが、不発に終わりさらにキックを食らってしまう。
「ぐ…」
「大丈夫か!」
レイの元に走り寄る二人。
「君たちは?」
「通りすがりの仮面ライダーだ」
「あ、俺も」
《ドラグーン!》
奏汰はネオディケイドライバーを、真護はロストドライバーを腰に巻きドラグーンメモリを起動。
「「変身」」
《KAMENRIDE DECADE!》
《ドラグーン!》
マゼンタの装甲と赤色の装甲の戦士が現れた。片方はディケイド、もう片方は龍の力を使いこなす仮面ライダードラグーン。
「さあて、第二ラウンドだ」
「面倒だなぁ」
アナザーダークディケイドは面倒だ、と言いながら戦闘態勢に入る。レイ、奏汰、真護も各々の武器を取り出す。
少量の風が吹いた後、両者は動き出した。
今回登場したキャラクター
・門矢颯馬、望月敦也
作品名:ダークディケイドとドラスのヒーローアカデミア
作者:独眼竜王
URL:https://syosetu.org/novel/194981/
・白羽レイ
作品名:【仮面ライダーオリス】ー二人目のLEGEND2068ー
仮面ライダーオリス SECOND 2068〜RE:EPISODE
作者名:himagine
URL:https://syosetu.org/novel/179663/
https://syosetu.org/novel/196018/
・青空奏汰
作品名:戦姫絶唱シンフォギア 通りすがりの仮面ライダーの力と戦姫たち
作者名:桐野 ユウ
URL:https://syosetu.org/novel/178026/
・海崎真護
作品名:戦姫絶唱シンフォギアドラグーン
作者名:ルオン
URL:https://syosetu.org/novel/181458/
・神崎龍
作品名:仮面ライダークライム〜世界を旅する男〜
作者名:SOUR
URL:https://syosetu.org/novel/126922/
魔王さんとやらが出演しましたが、あれは友情出演です。次話以降の登場は未定です。