INFINITE・DESTROY   作:花蕾

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…人知れず投稿していくスタイル。


ごめん、しばらく特撮系二次から離れてたんや、許してくれ


大コラボ編3話

「う、うううぅ」

 

「あ、起きたか。大丈夫か、気分悪いところとかないか?」

 

「大丈夫です。あなたは?」

 

「俺は望月敦也。よろしくな」

 

そう言って一夏に手を出す敦也。

 

「門矢一夏です。こちらこそ」

 

一夏も手を出し握手する。そこから、二人は他愛ない会話に花を咲かす。二人の周囲は、颯馬と鏡ソウゴが怪人たちを抑えているおかげで穏やかである。

 

「なんでここに?」

 

「あー、俺は友達ときたんだよ。俺はとある世界のヒーローの卵なんだよ。ヒーローやるために学校通っててな」

 

「ヒーローやるため?人助けとかだったらそういうことしなくていいけど」

 

「言ってなかったか。俺の世界だと、ヒーローが職業化されてるんだ。活動するためには免許がいるんだよ」

 

「ああ、バイクの免許とかの前にある講習みたいな感じか」

 

「似たようで違う!!」

 

敦也は頭を抱えて叫ぶ。しかし、どう説明したらいいか分からず、また、頭を抱える。

 

熾烈な戦いを行われている、ダークディケイドに近しいものたちは雑談を楽しんでいた。

 

◇◇◇

 

「ふん!」

 

アナザーダークディケイドの手から黒い禍々しいオーラが周りを滅していく。戦っていたレイや奏汰には防ぐ術がなく

 

「ぐはっ」

 

「強すぎる…」

 

変身解除された三人。身体のあちこちには傷ができており、すぐに動くことはできないだろう。

 

「貰うぞ、貴様たちが持っているライダーの力を!」

 

レイ、真護、奏汰から金色の粒子から出て行き、アナザーダークディケイドへと収束する。

 

「まさか、ライドウォッチから力が!?でも、オリスとオリス・フューチャーは無事…!?」

 

「こっちも取られてやがる」

 

「まさか、ディケイド以外のカード全てがブランクになってる!だが、なぜディケイドの力そのものを取らない?」

 

「不純物をわざわざ頂く必要はない。それにお前らはこの世界がどんな世界か、わかっていないしな」

 

「…?織斑、いや、門矢一夏の世界じゃ…」

 

「ちげぇよ。あいつはディケイドの力を手にした時点でこの世界の物語から外れている。もう少し頭を使うんだな」

 

アナザーダークディケイドの姿からイラカは素の状態に戻る。攻撃をあまり受けてないはずだが、

 

「ちぃっ、なれないことはするもんじゃない…フィーニスのように上手くはいかんか…」

 

「フィーニス?」

 

「気にするな、こちらの話だ。じゃあな、またすぐに会うことになると思うがな」

 

「行きやがった…」

 

「しかし、この世界が門矢一夏の世界じゃない?一体、どういうことだ…」

 

謎は深まるばかり…

 

◇◇◇

 

「よう、結構派手にやってるみたいじゃねぇか」

 

「……」

 

面倒くさい人物にあったという顔をするイラカ。目の前の人物、石動仁は

 

「お前さんから招待状を貰ったときはまさか、と思ったよ!」

 

「…あのもうすでになくなった誰からも観測できないあの世界で繋がりを作っておいて良かったですよ、全く。あなたが来ているということは、あなたの後輩も…??」

 

「魁星のことか?あいつなら、俺のもう一人の後輩を呼びにいってる」

 

「はあ、出来ればチートキャラは増やしてほしくはないのですが…」

 

「今更、参加者が増えたっていいだろ?()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()

 

おかしそうに笑う仁。それにつられてイラカも笑いだす。

 

二人の不気味な笑い声が空に響いた。

 

◇◇◇

 

零が新たに渡った世界。そこは、零に見覚えのある世界であった。

 

「ここは、ISの世界?」

 

しかし、龍が言った言葉から想定すると、ここは自分が知っている世界とは違うはず。そんなこんなで悩んでいるとき、零の目の前にぼろぼろの新聞紙が落ちてくる。

いつもなら気にせず通り過ぎるのだが、どこか気になり手に取った。

 

読んでみると、この世界の一夏のこと、そして、二人目の男性IS適合者のことが書かれていた。

 

「…今、俺を笑ったか?」

 

零が振り向くと、自身が知っている一夏と同じ顔だが、どこか影のある顔が目に入る。こういう手前にどう返答しても結果は変わらない。

 

「…変身」

 

《HENSHIN》

 

《CHANGE KICK-HOPPER》

 

キックホッパーへと変身したこの世界の織斑一夏(以下地獄一夏)。その姿に零はため息を吐きつつ、

 

(俺と出会ってなきゃ、義弟になったあいつもああなっていたのかね?まあ、それはIFの話だ)

 

「勝手に話を終わらせるな、変身」

 

《KAMENRIDEーーーDECADE!》

 

零は地獄一夏が変身したキックホッパーを横目に、あったかもしれない未来に思いを馳せながらダークディケイドに変身した。

 

「さっさと終わらせる…俺にはあまり時間がないのでな!」

 

「やっぱり…俺を笑ったな!」

 

◇◇◇

 

どこかの世界の森

 

「うむ、迷ったぞ」

 

何を根拠に、自信満々に胸を張れるのだろうか。箒は一人で森の中にいた。

 

「しかし、ここは一体どこなのだ?」

 

箒はIS学園に入る前、一夏を探して色々な場所を巡った。しかし、そんな彼女でも分からぬ場所。

 

「とりあえず、何か信号を出して誰かに救助してもらうか」

 

箒が取り出したのは、木刀。場所を知らせる際、煙を炊いて知らせるという方法があるのだが、

 

「ふん!!」

 

箒は木刀で真上に斬撃を飛ばし、さらにもう一回斬撃を飛ばす。二つの斬撃が重なり、

 

ドガァァァァァァァン!!

 

大爆発を起こす。理論は分からない。

 

「よし、これでいいだろう。あとは誰かが来るのを待つだけ!」

 

煙ではなく、大爆発で知らせる。それが、箒クオリティ(この世界だけです)。

箒はそこにずっしりと腰を置き、座禅を組みはじめる。箒曰く、暇つぶしには座禅が最適らしいが、普通の女子高生の発想ではない。

 

しばらくすると、

 

「確か、ここら辺で爆発が起こったような気が…?」

 

爆発によって様子を見に訪れた一人の男子。どこの学校か分からないが、制服を身につけており年齢はある程度想像しやすい。

 

「ここがどこか教えてくれないか?」

 

「うおっ、びっくりした!?え、ここがどこかって?ここはアルザーノ帝国魔術学院の…」

 

「魔術学院?そんなのがあるのか!?」

 

「…え、知らないの?ここら辺だと大分有名だと思うんだけど」

 

「そ、そうなのか。あ、そうだ、私の名前は篠ノ之箒。君は?」

 

「俺の名前はアラン・エミヤだが…お前、もしかして…」

 

アランは何かに気がついたように箒の姿をじっとみる。

 

「ど、どうかしたか!?な、何か付いているのか!」

 

「いや、そうじゃないんだけど…不法侵入者?」

 

「ん?どういうことだ?ここは誰かの私有地なのか?」

 

「あ、知らないで入ったっぽいね。まあ、先生に伝えるの面倒だし、外まで案内するよ」

 

「おお、それは有り難い」

 

先生に伝えた場合、どういう状況だったのかを事細かく聞かれたりと面倒である。そのため、アランは箒をそっと誰にも見つからないように案内し、面倒ごとから逃げようという魂胆である。見つかったときのほうが面倒くさくなるとか言ってはいけない。

そんなときだった。箒の荷物の一つである鎧武ライドウォッチが光り輝き、

 

「な、なんじゃこりゃああ!!?」

 

「私にも分からん!!」

 

クラックが開き、二人をブラックホールの引力が如く、吸い込んでしまった。

 

「なんで、お前にも分からないんだよ!!」

 

「しょうがないだろ!知らないんだから!」

 

「逆ギレ!?」

 

…吸い込んでしまった!!

 

◇◇◇

 

一方、とある遺跡?ダンジョン?

 

「ほう、すごいな!ここには、モンスターがいるのか!」

 

「モンスター知らないとかどこの田舎から来たんですか、あなたは!って、うわぁぁぁ!?」

 

ラウラは、さらなる冒険を求め新たな遺跡に来ていた。そこでモンスターに出会い、現在逃げている。ラウラの隣にいるのは、ベル・クラネル。ラウラの逃げた先に彼がいたのだ。

鬼ごっこなどで追いかけられているとき、わざと他の逃げている人の方に行って巻き込むということをしたことがある人も多いだろう。

つまり、そういうことだ。

 

「どういうことだぁぁぁぁ!!」

 

『どうしたんだ、主人。いきなり、叫んで?』

 

「あ、ちょっと黙っていてください、ヘイセイバーさん」

 

『あんまりだぁぁぁぁ!』

 

「うるさい」

 

ベルは、背中の【超針回転剣 DX ライドヘイセイバー】略してへイセイバーさんに文句を言いつつ、足を止めない。彼は、冒険者。名前から想像できるように、ダンジョンでモンスターを倒したり依頼を消化したりで稼いでいる。

なら、モンスターを倒せよ、と思うかもしれないが、ベルはまだまだレベルが低い。追いかけて来ているモンスターは、本来この階層で出てくるものではない。もっともっと下の階層で出るはずのモンスターである。

 

「………」

 

そんな中、ヘイセイバーを見るラウラ。

 

「ど、どうしたんですか?」

 

『あら、俺にもついにモテ期が…ってこれは違ぇわ。目、怖いし』

 

ガン見である。ベルの横を並走しながらのガン見である。怖いに決まっている。

 

「借りるぞ」

 

「あ、ちょっと!?」

 

『いや、ベルじゃないと、俺は使えないぞ!!』

 

《電王!デュアルタイムブレーク!》

 

『嘘だろぉ!!?』

 

使い方は、一夏がいつも使っているものと同じだっため知っていた。まあ、厳密に同じとは言えないが、機能がほぼ一緒だから同じである。

 

線路状のエネルギーがラウラとベルの足元に現れ、二人を一気に加速させる。

 

『まさか、デュアルタイムブレークを逃走のブーストに使うとは』

 

ラウラの放った技は、電車斬りと呼ばれるものに近しいのだが、今回は攻撃に使わず、ヘイセイバーさんの言う通り、逃げ足のブーストに使用したのだ。

 

さらに、ラウラはクウガライドウォッチを取り出しヘイセイバーさんに装填。

 

《クウガ!》

 

ヘイセイバーの針を回して、エネルギーを貯め、一気にモンスターの足元に放つ。

 

《ビルド!エグゼイド!ゴースト!ドライブ!鎧武!ウィザード!フォーゼ!オーズ!W!ディケイド!キバ!電王!カブト!響鬼!ブレイド!ファイズ!龍騎!アギト!クウガ!》

 

《スクランブルタイムブレーク!》

 

『結局、平成ライダー特有の全部乗せじゃねぇか!!』

 

この一撃でモンスターは怯み、ベルたちとモンスターの距離は広がる。

 

「よし、出口が見えてきた!」

 

光明が見えてきた。モンスターがダンジョンから出てくることはありえるが、街にはベルより高位の冒険者は沢山いる。

 

そして、出口から出てみると、

 

「ここは、どこだ?」

 

ベルに馴染みのある風景がそこに待っていなかった。あるのは、ただ無機質なコンクリートジャングルのみ。

 

「はーはー、疲れた。ようやく、出てこれた」

 

「あ、あなたはここがどこか、知ってるんですか?」

 

「知ってるもなにもここは、()()だろ。あの遺跡にいたということはここから君も入ったのだろう」

 

『(…東京だとぉ!?)』

 

ヘイセイバーさんにとって、ラウラの発言は聞き流せるものではなかった。ヘイセイバーさんが転生する前は、現代日本で生活しており、まさか自身がここに戻ってくる日が来るとは夢にも思っていなかった。

 

「…トウキョウ?そんな地名聞いたことが…」

 

『おい、主人、俺に心あたりがある』

 

「なんですか?」

 

『ここは異世界だ!』

 

「嘘乙」

 

『ちょっと待てぇい!てか、どこで覚えた、その言葉!!』

 

ベルが、ここが異世界であると納得するまで数時間かかったという。

 




今回登場したキャラ
・織斑一夏
作品名:地獄一夏
作者:志賀風蓮
作品URL:https://syosetu.org/novel/195705/

・アラン・■・エミヤ
作品名:ロクでなし魔術講師と投影者;Remake
作者名:よこちょ
URL:https://syosetu.org/novel/187852/

・ベル・クラネル、ヘイセイバー
作品名:僕がダンジョンで拾った【ヘイセイバー】とかいう超絶騒がしい武器を扱っているのは間違っているよいな気がする。
作者名:近所の浦田
URL:https://syosetu.org/novel/188805/

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