⊥月⌒日
やべえ!? ヘリアンに例のツーショットを密告しやがった! 何故!? 何故なのホワイ!?
朝から呼び出されたと思ったら咳払いをした行き遅れモノクルBBAには本当にびっくりする、俺が一体何をしたんだろうかとすっとぼけてたらそっと顔を赤くして見せられるツーショット。くっそぉ、いい歳してたかだか裸で寝てる男女に顔を赤らめてんじゃねえっての。
カラビーナの野郎、何がトチ狂ってるのかこれを上にも申告せざるを得ないみたいな話になった時に恍惚としてやがった。正気じゃない。
コイツ本当に頭大丈夫なのだろうか、そろそろ真面目に心配になってきた。知り合いに相談するか。
もう一々隠す気力もなく直球で「お前頭おかしいのか?」と聞いたが、奴の弁明としては「想い人とどん底まで落ちるというのは――――――ゾクゾクしませんか?」とのこと。お前はアレか、ドラマの面倒くさい元カノか。
悪いが俺はお断りだ。
最近俺の異性への感覚が狂っただけかもしれないんだが、カラビーナが裸で抱きついてきても全く平気だった。ピクリとも俺の男は目覚めなかった。その内コイツを違う基地に叩き出す算段はもうつけたので今の内に楽しんでおくが良いさ。俺の本気ってやつを見せてやる。
⊥月仝日
何事だ。何故クルーガーが出てくる、もうあの悪鬼羅刹が如き顔はしばらく見なくていいと思ってたのに。
あのおっさんは俺の天敵に近いと言うか、あろうことか俺がどういうヤツか分かってて雇ってる変人なんだよな。初めて会った時のニヤけづらは今でも思い出すだけで顔が引きつる、アレは分かってる側が「お前を上手く扱ってやろう」って顔だった。社長になるやつなんぞに下手に芝居打って近づくんじゃなかったなマジで。
さて。実はクルーガー、今回は俺の味方だった。一目写真を見て「君ではないな?」とすぐさま突っ返してきた。まあその通りなんだがな。
奴の推理としては「彼はリスクの有る賭けはしない、例え酔おうともそれは変わらないだろう」とのことだった。気持ち悪いぐらい大正解だ。あろうことか俺が自己の利益を冷静に見て、目先の欲に囚われないってところまでピッタリ見抜きやがる。ほぼ会ったこともねえ癖にマジでなにもんだよアイツ。
という訳で無事、人形とのスキャンダル疑惑は撤回。何時も通りカラビーナは引っ張り出して安眠を貪れる生活に戻ったのである――――――――であるが。
ヤバイことになった。
いい加減頭おかしい人形ばっかり押し付けるのをやめろ、という話をヘリアンを巻き込んでしてみたのだが、ヘリアンの回答が衝撃的通り越して電撃走った。
『貴官は素行はともかく、人形にかなりの数のエラーを生み出し、またその状態で制御し高い戦果を挙げている。デバッカー兼鬼札として今後も現状維持に努めて欲しい』
死にたい。殺してくれ。
カラビーナなら一緒に心中してくれるだろうか。今日から俺の友達は一酸化炭素中毒とグリフィンの庇護下にない地域とルクサト主義じゃない所になった。
カラビーナを横流しで抹殺する手はずもあっさりクルーガーに見抜かれていたのか「君にしか扱えない、同時に仕事『には』忠実な人形だ。今後共上手く使ってやってもらいたい」とかめっちゃいい笑顔で言われた。はっきり言うとブチ殺すぞこのクソジジイ。
帰宅後の話だ。てっきり俺が逃走した経緯から余裕でクビなのでなんなら監禁して『飼ってやる』つもりだったんじゃないか。そんな感じの人形達が建前号泣しながら明らかにつまらねえという顔をしていた。狂人ならぬエラーロボットしか居ねえのがチクショウ。
カラビーナは「一緒に地獄に落ちましょう」とねっとり言ってきたので多分俺達は皆で地獄におててつないで行進して死ぬんだと思う。
一個だけ。一個だけ俺は精神がマトモな内に、人の為を慮ってこれだけ書き残してこの日記群を一旦綴じてみようと思う。
『ドールズマトモじゃないん?』
すまん、もう頭いかれちまったらしい。ほぼアヘ顔で今書いてたわ、明日から気が重いどころか体重5トンはある感じ。
精々上手く逃げる算段をつけようと思うので、これでも生きる活力を失わない俺を憐れむなり励まされるなり好きにしてくれ。
終わり。適当でごめんなさい、最近ギャグに頼り過ぎな気がしてて辞めようと思ってるからあんまり書けなくてですね。でも放置もどうかなあ、と思い仕方なく。
では伏線の一個だけ回収、雑過ぎませんか私。
「何故45はCP厨だと気づかれていないのか?」
単純、45はCP厨ですがまあギリギリ許される行動範囲。妹が単純に危険すぎて指揮官は気づいてない。
妹が重度のヤンデレというオチ。間話のカメラ映像はダミーで実際は指揮官は9を鬱陶しがってるし逃げてる方。だから9は出てきてないというわけです。
気が向いたりしたら生えるかもしれませんがとりあえずこれでおしまいです。