冬木のクリア特典が星5だった件について   作:和尚我津

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連続更新第三話(三話更新予定)

カリギュラ「號奪戦の間合いですよ?」


十秒

 スキル【軍神咆哮】が戦場に鳴り響く。

 聖杯によって強化されたカリギュラが放つそれは、先のカエサルの物とは比較にならない強化を齎した。

 増大した敵の圧力に、ネロの軍勢は更に劣勢へと立たされていく。

 

 両軍が喰らい合い、命があっけなく霧散する地獄の坩堝。

 その中心にぽっかりと空いた空間で、クルタとカリギュラが、二度目の矛を交える。

 

 咆哮と共に繰り出された拳を、しかしてクルタは機敏に躱す。

 まさに紙一重。尾を押さえつけらようが、損なうことなどない俊敏性である。

 

(やはり、当たらんかっ!)

(死ねっ!)

 

 お返しとなる一撃。

 カリギュラはそれを躱す――そぶりすら見せず、むしろ負けじと拳を放った。

 

 先にクルタの拳が、間髪入れずカリギュラの拳が、互いの身体に着弾する。

 躱す気のないカリギュラは勿論のこと、クルタもまた攻撃するタイミングを狙われたため、回避することは出来なかった。

 

 防御を捨てた相打ちの一撃。

 これが、カリギュラが選んだ戦法であった。

 

 前回の戦いでは、直撃即ち絶死の拳だと理解していた両者は、すべての攻撃を回避・防御して、まともに被弾することを避けていた。

 その絶命に至る威力を秘めた拳を受けた二人は――されど命を散らすことなく、続く拳を振りかぶっていた。

 

 お互いの一撃の威力を知っていた二人が、何も対策をしていないはずがなく。

 クルタは、全身に刻んだルーンを、頑健さに特化したものに変え、強化を施していた。

 カリギュラは、カエサルのと重ねて発動した【軍神咆哮】による強化を。疑似的に得た軍神の血を【神性】スキルで補強した上で。

 

 これらの強化により、二人は互いの攻撃を耐えられるまでの耐久性を得たのだった。

 

 前回と同じ人物の対峙は、前回とは全く異なる様相を見せた。

 

 鳴り響くは、空を切る耳に障る高い音ではなく、肉を殴打する腹に響く低い音。

 

 打たれることなどお構いなく、打たれた以上に打ち返すのだと言わんばかりの、両者の激突であった。

 

 

 一秒。

 

 

 魔槍が戻ってくるまでの間、防戦一方ではやられてしまうと判断し、攻勢に打って出たクルタ。

 そのクルタに確実に攻撃を加えるため、躱すことなく、全てを攻撃に傾けるカリギュラ。

 

 その戦いの趨勢は、徐々に、一発決まるごとに、徐々に一方へと傾いていった。

 

 ――カリギュラの方へと。

 

 理由は、三つ。

 一つ。彼が己以外のサーヴァント(カエサル)からの支援を受けていること。

 カリギュラが自身に施す強化と比べるなら、雲泥の差がある支援は、しかしこの伯仲した状況の中では大きかった。

 

 二つ目は、耐久の差。

 生前、自称とはいえ神を名乗ったこともあるためか、Aランクに至る【皇帝特権】の力により、本来なら獲得不可能な【神性】のスキルを獲得していた。

 低ランクとはいえ【神性】を得ることで、マルス(アレス)に属するものという根拠を強くし、結果一層【軍神咆哮】による強化が発揮されていた。

 疑似的に軍神の血を強く発揮したことで、彼の現在の耐久は、クルタを上回っていたのだ。

 

 そして三つ目にして、最大の理由が、彼が使う【全ての力(パンクラチオン)】というスキルの強大さである。

 打・投・極・絞。全てを含んだ総合格闘技術。

 神代のギリシャにて生まれた、最古の格闘技(・・・・・・)

  

 すなわち【全ての力(パンクラチオン)】とは、格闘技の“原点”である。

 

 そのスキルは強力無比であり、カリギュラの一撃に、比類なき重みを加えている。

 足運び、体重移動、身体の捻り、拳を振るう角度、そして生み出した力の伝達。

 

 それら全てを、無駄なく最適に行わせるのが、このスキルの力であった。

 

 以上の結果、二人の攻撃には威力の差が生まれていた。

 

 無論、クルタも徒手格闘には覚えはある。

 アルスターで。影の国で。戦場で。

 奪い取った勝利は数知れず。

 

 だが同時に、それは彼が使う主武器ではないのだ。

 真髄はやはり、槍にあり。

 

 加えて、クルタの一撃は急所を上手く避けられ、衝撃を散らされることによって、威力を十二分に伝えることができていなかった。

 

 互いの一撃の重さに、大きな差はない。

 だが、十、二十……百と積み重なれば、それは大きな差となっていく。

 

 カリギュラは理解している。

 己ではクルタに及ばない、と。

 十全のクルタとまともに戦ってしまえば、必ず負けるであろうことを。

 

 ならば、まともに戦わなければ良い話。

 武器を放させ、動きを制限し、守るべき相手を常に意識させる。

 

(それゆえに、この場この瞬間においては、余の方が強い!)

 

 小細工と呼ばれる類のことではあるかもしれないが、その果てに、遂に相打ちではない拳が、クルタの身体へ突き刺さっていく。

 

 

 

 二秒。

 

 

 打ち合いでの不利を悟ったクルタは、狙いを変更する。

 

 踏みつけられた尾が引かれているのを感じ、殊更強く右足を踏み込むカリギュラ。

 刹那、クルタの下段回し蹴りが、カリギュラの右内腿に直撃する。

 

 尾を固定するために、体重を掛けた足は、クルタにとって良い的であった。

 常人ならその場で膝を折ってしまうような一撃。

 

(しかし、それも想定の内よっ!)

 

 無防備な右足が狙われることなど、考えれば分かること。

 ギリシャにおけるアキレウスに匹敵する脚力を持つクルタが放つ蹴り。その威力は確かに筆舌に尽くしがたい。

 だが、英雄と呼ばれる人物の覚悟があれば、耐えられぬものでもまたなし。

 

 カリギュラは強く拳を握り、撃ちだす。

 右足から感じる激痛と、同じものを与えるために。

 

 

 

 三秒。

 

 

 カリギュラの右足に、幾多もの攻撃が襲い掛かる。

 内から、外から。

 腿を、膝を、脛を、甲を。

 叩き付けるように。掬い上げるように。払い除けるように。

 

 あらゆる角度から、あらゆる箇所に、クルタの蹴りが直撃した。

 

 その結果、思わず目を背けたくなるような惨状が、カリギュラの右足で起こっていた。

 

 そして、それ以上の回数、カリギュラはクルタを攻撃していた。

 

 蹴りが主体となったため、空いた両腕で防御はしているが、カリギュラはその隙間を確実に縫い、クルタにダメージを与えていく。

 

 徐々に蓄積されていくダメージ。

 そして、ついに、クルタの身体が、後方へと流れていく。

 

 今回、一番の威力を込められたカリギュラの拳が、放たれた。

 

 

 四秒。

 

 

 恐るべきスピードで行われる、サーヴァント同士の激突。

 彼らにとっては、欠伸が出る様な遅さであったが、常人の知覚を持つ彼には、これが最速であった。

 

「令呪を以て命じる!負けるなクルタぁ!」

 戦場を駆ける、少年と少女の影。

 クルタの下へと敵兵を掻き分けていくマシュと、その背中を追っていく立香。

 

 彼は右手を掲げると共に絶叫した。彼の右手の甲が赤く輝きを放ち、膨大な魔力が立ち込め、その全てがクルタへと注がれていく。

 

 瞬間、殴られてのけ反ったクルタの上体が、バネ仕掛けの人形のように、勢いよく前方に飛び出す。

 

 素早い一撃が、カウンターとなりカリギュラを襲う。

 

(ぐぅっ!)

 

 令呪により強化されたクルタの一撃は、先とは違う速度と威力を持っており、衝撃を受け流すことが出来ず、尾を抑える足を離さない様に、さらに力を籠めて耐え抜いた。

 呻き声を押し殺し、続いて迫る拳に、カリギュラはきっかりと反撃の一撃を合わせる。

 

 両者の拳の重さは、完全に等しくなっていた。

 

 

 五秒。

 

 攻撃の威力は並ばれたが、カリギュラに焦りはない。

 与えたダメージは、確実に己の方が上。このまま戦い続ければ、魔槍が戻ってくるまでに、仕留めることは可能であると、彼は考えていた。

 

 だがそんなことは、彼のマスターが許さない。

「礼装起動!コード『全体回復』っ!」

 

 立香の叫びが再び戦場に響く。

 

 カリギュラは見る。クルタの負傷が癒えていく様を。

 

 この時彼は気付かなかったが、クルタだけではなく、ブーディカを始めとしたサーヴァント、それだけではなく、ネロが率いる神聖ローマ帝国の兵の傷までが癒えていたのだ。

 

 治癒を受け、士気を盛り返す兵士たち。

 立香は右手を下ろし、残り一画(・・・・)となった令呪をちらりと見て、先行するマシュの後を追うべく足を速めた。

 

 立香が現在身に着けている、魔術協会の制服を模した魔術礼装。それに登録されている魔術、コード・全体回復。

 通常ならば、複数のサーヴァントの軽傷を治すに留まる力しかないそれを、立香は令呪の魔力を用いて底上げした。

 膨大な魔力の後押しのおかげで、立香の狙い通りその効果は戦場全体に及ぶまでとなった。

 

 押され続けていたネロの兵士たちは、この回復を受けて、ようやく拮抗状態に至ることができた。

 

 

 六秒。

 

 

 

 令呪の強化と治癒を受けて、クルタは一気に攻め立てた。

 形勢は五分と五分。いや――。

 

(余の方が、僅かに不利かっ!)

 

 完治とまでは行かぬまでも、傷を癒したクルタと、ダメージを負ったままのカリギュラ。

 どちらが不利かなど、論ずるまでもない話。

 

 殴ったら殴り返され、殴られたら殴り返す。

 極めて原始的な闘争風景。

 

 果てなどないのかと思わせる打撃の応酬。

 

 それにクルタが変化を加えた。

 

「ぐっ!」

 

 右拳を引き、腰を捻り、その勢いを以て左の拳――ではなく、蹴りを繰り出した。

 

 狙いはボロボロとなった、カリギュラの右足。

 

 この一撃を耐えるだけの力が、右足に残っていないことは、カリギュラが一番よく分かっていた。

 ――だからこそ、この一撃を狙っていた。

 

(蹴り足を掴み、組技に移行し……首を引っこ抜く)

 

 タイミングは完璧だった。後は掴むだけ。

 

 素早く上体を倒し、足へと掴みかかり……目の前で、足が消えた。

 

「死ね」

 

 端的に告げられた言葉。

 視界の隅を微かに過ぎった影を追えば、蹴り足はカリギュラの頭上に。

 その蹴りの軌道は、彼の頭を上から下までを蹴り落とす物へ変貌を遂げていた。

 

 変則的な、ブラジリアンキック。

 その軌跡は、見る者が見れば、そう答えるだろう。

 

 カリギュラが足を狙った蹴りを掴もうとするというのは、クルタにも分かっていた。

 だからこそ、それを利用し、誘ってやった。

 結果。カリギュラの頭は、狙い通り、中腰の位置に。

 すなわち、蹴り抜きやすいポジションに。

 

 罠に嵌ったことに気付いたカリギュラは、急いで防御を固めていく。

 しかし、死神の鎌を彷彿とさせるクルタの足は、既に振り落とされ――。

 

 

 

 七秒

 

 

 ――突如、二人の周りに、黄金の建造物が出現した。

 地面から競り上がるようにして、二人を囲んだそれは、例えるなら、観客席のようなもので。

 

 クルタの足は、狙い過たずカリギュラの頭部を撃ち抜いた。

 その一撃は頭蓋を割れ、脳漿撒き散らす、はずだった。

 

「クソがっ!」

 

 頭蓋は割れ、毛髪は皮ごと吹き飛び、夥しく血潮が流れ出すが、それらは狂騒を浮かべるカリギュラを彩った。

 カリギュラ、健在。

 相貌、修羅の如く。

 

 その建造物が現れた瞬間、クルタは自らの力が抑えられたのを感じ、カリギュラは湧き上がる力を自覚した。

 

 カリギュラの両腕は、眼前を通過したクルタの足を、確かに捕えていた。

 

 クルタは振り払おうと力を込めるが、万力を思わせる握力は、五指を深く喰いこませ、離さんとばかりに、膝ごと抱え込んだ。

 抵抗を封じた後、カリギュラは押し倒さんと体重を前に掛ける。

 

 これに抗うべく、クルタも残った足を後方に下げ、体重を落とし、やや前傾となる。

 

 そのタイミングを、カリギュラは狙っていた。

 

 押されたとき、反対方向に力を込めるのは、自明の理。

 その力に合わせるよう瞬時に動きを反転させ、倒れ込むようにして足を引っ張った。

  

 歴戦の猛者であるクルタも、倒されることを瞬時に察知し抵抗する。

 しかし、こと体術において一日の長があるのは、カリギュラであった。

 ボロボロになった足を軸に、左足を大きく前に突き出す。

 

 鋭く出された左足は、クルタの残る右足を刈り取った。

 

 柔道の崩しが如く、二人の身体が地面に投げ出されていく。

 

 クルタは拳を握る。

 ほんの僅かな滞空時間。身動きが取れないのは貴様の方だと言わんばかりに、その拳を振りかぶる。

 

 そのクルタの顎を、カリギュラの右前蹴りが、かちあげた。

 

 

 八秒。

 

 蹴られ続けた結果、見るも無残な有様のカリギュラの右足。それゆえに警戒は薄く。

 どこにそんな力があったのか、強かにクルタの顎を蹴りぬいていた。

 

 

 地面に倒れてからのカリギュラの動きは、まさに蛇。

 

 素早く位置を調整し、両足を胴体に絡みつかせ、両腕はするりとクルタの首に巻き付いた。

 

 ギロチンチョーク。

 

 無論、サーヴァント相手に、頸動脈や気道を締め上げるなど、大した効果は見られない。

 

 故に、カリギュラの狙いは、違う。

 

 腕に力を籠めるは、頚部を千切るため。

 背中を逸らしているのは、頭を引っこ抜くために。

 

 まさに、腕という鈍らの刃で作った、ギロチンであった。

 

 カリギュラは力を籠め続ける。

 

 いくら脇腹を殴られようが。

 自由になった尾で削られようが。

 眼球に指を突っ込まれ、抉り取られようが。

 

 その力が抜けることはない。

 強化された五体が、弱体化したクルタの攻撃に動じることは、なかった。

 

 確信する。

 あと一秒あれば、クルタの首を、文字通りに引っこ抜くことができることを。

 

 

 九秒。

 

 

 もう一度言おう。

 恐るべきスピードで行われる、サーヴァント同士の激突。

 彼らにとっては、欠伸が出る様な遅さであったが、常人の知覚を持つ彼には、これが最速である。

 

 加えて言うなら、此度の両者の激突は、あくまで足を止めて行われたもの。

 だからこそ、常人たる立香でも近づくことができ。

 間違えることなく、それを的確に投げ入れることが出来た。

 

 飛来するは、一つの石。

 ちょうど拳大の大きさの投げやすそうな石であった。

 

 途端、カリギュラの脳裏で【直感】が警鐘を鳴らす。

 

 その報せを無視し、一層力を込めるカリギュラ。

 

「アンサズっ!」

 

 立香の叫びが、三度谺する。

 

 飛来した石が輝いたかと思うと、そこから膨大な熱量が発揮されていた。

 

 その炎が、カリギュラと、クルタと、その周囲の物を包んでいく。

 

 炎が二人に齎す影響は、極めて対照的であった。

 カリギュラは【対魔力】を使い防ぐも、喉が焼かれる苦しみに顔を歪め。

 対して、太陽神ルーの息子たるクルタにとって、この程度の炎熱など、痛痒に値しない。彼はまるで何事もないかのように、拘束を解こうと力を籠め続けていた。

 だがカリギュラも負けてはいない。喉が爛れるほどの激痛があっても、一切の脱力はなかった。

 

 クルタが立香の護身の為に持たせていた、ルーンを刻んでいた石。

 キャスターの彼が作る物とは比べ物にならないだろうが、それでもその炎は、周囲の黄金の建築物を、一瞬で焼失させるだけの力を秘めていた。

 

 観客席が消え、クルタは拘束が、カリギュラは補助が消えたのを悟る。

 

 抵抗が増したことを察したカリギュラは、素早く拘束を外し、突き飛ばし、クルタから距離を取る。

 

 クルタもまた、近くまで来ていたマシュと立香の下へと素早く後退していた。

 

 カリギュラがぽつりと呟く。

 

「時間切れ、か」

 

 

 十秒。

 

 

 クルタが横に伸ばした手。

 その掌中に、紅き魔槍が収まった。

 

 同時、カリギュラは自らの内で続いていた軍神の叫びが一つ、途絶えたことを知り、カエサルの絶命を知った。

 

 彼は残りの時間ではクルタを仕留めきれぬと悟り、拘束を解いたのだ。

 

「カエサル候には、申し訳ないことをした。余が速やかに貴様を排除できていれば、存命であったことだろうに」

「あてが外れたみてぇだな」

 

 構えられた魔槍は、皇帝の心臓に狙いを定め、ピクリとも動かない。

 

「ああやれやれ。そこなマスターを、どうやら候も余も、少々見縊っていたようだ」

 

 言葉と共に、立香をねめつける。

 殺せる機会は何度もあった。

 だがその度に、絶妙なタイミングで、立香からの補助が入った。

 

 カリギュラは悟る。

 立香が居た場所からここまでくるには、我らが激突してからすぐさまに駆け寄らねば間に合わないことを。

「盾たる少女に敵の排除を全て任せ、すぐさまこちらに駆けてきたマスター。その無責任とも言えるほどの信頼に応え、戦場の艱難を退けてきたシールダー。そしてこちらの計略を受けてなお、しぶとく生き残る()戦士。なるほど難敵だ」

「お褒め頂きありがとうございます。カリギュラ帝。ですが、此度は逃がしません」

 

 盾を構え、力強く宣言するマシュ。

 右足が見るも無残な姿となり、全身は火傷で爛れ、その片目は光を失っている。

 満身創痍。

 

 戦場でもまた、カエサルの【軍神咆哮】が消えたのがきっかけに、ネロの軍団が押し返しはじめた。

 連合ローマ帝国に属する他のサーヴァントも次々と討たれている。

 

 まさに、カリギュラを討つ絶好の機会だと、マシュは判断した。

 

「テメェはここで死ぬ。決定事項だ」

 

 カリギュラ同様にボロボロな様相を見せながら、クルタは重心を低くし、今にも襲い掛からんとし――突如として現れた巨木が、カリギュラとクルタ達の間を遮った。

 

 

『見事な演武であった。このローマの最期を彩るに相応しき、益荒男どもの激突。余の心に感じ入るものがあったぞ。褒めて使わす』

 

 ――不意に、戦場に声が響いた。




次回更新は11/15(金)、12時ごろを予定しています。
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