暗殺教室~アサシンW~   作:ほにゃー

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Wを見たら書きたくなった


Wの探偵/生徒で暗殺者

一年前のあの夜。

 

潮田渚は大切な物を失った。

 

『伯父さん!?』

 

渚の伯父、鳴海荘吉は私立探偵だった。

 

父と母が別居し、母の歪んだ愛情によって自分自身を出せないでいる中、伯父は渚にとって唯一自分を見てくれる存在だった。

 

そんな伯父に付き従い、探偵としての仕事を手伝う内に、渚は探偵という仕事に関心を持つようになっていた。

 

そして、あの日の夜、荘吉はとある依頼人から、人の救出依頼を頼まれた。

 

首尾良く、救出対象がいるビルに潜入し、対象の少年を救出したまではよかった。

 

だが、逃げる途中、何者かが撃った銃から二人を庇い、背中を撃たれた。

 

渚は肩を貸していた少年を乱暴気味に下ろすと、慌てて荘吉に駆け寄り、体を揺する。

 

荘吉の着ている白いスーツが徐々に赤く染まり、顔からも生気が失われていく。

 

荘吉は震える手で、自身が被っていた白いソフト帽を渚の頭に被せる。

 

『あの子と……この街を頼んだぞ……渚……』

 

そして、笑うとそのまま息を引き取った。

 

『伯-』

 

息を引き取った荘吉に再び声を掛けようとした時、いくつもの光弾が渚と、少年の周りに当たる。

 

『アハハハハハハハハ!!』

 

炎の中、何者かが笑っていた。

 

女性の声だった。

 

しかし、炎の中で揺らめくシルエットは人間じゃなかった。

 

女性の上半身と芋虫のような下半身が宙を舞い、再び光弾を放つ。

 

渚は光弾を回避すると、急いで少年の手を掴む。

 

その際、荘吉の遺体を見るが、荘吉の言った言葉を思い出し、少年と共に階段の陰に隠れる。

 

謎の存在は、光弾を辺り一帯に打ちまくり、渚たちを燻り出そうとしていた。

 

『どうしたら………!』

 

『ねぇ……君』

 

突如、少年から声を掛けられ、渚は少年の方を向く。

 

『悪魔と相乗りする勇気は……あるかい?』

 

そう言って少年は手にしたアタッシュケースを開け、中身を渚に見せる。

 

そして、次の瞬間、二人は閃光に包まれ、やがてその光の中から強烈な暴風と共に現れた人影は一つだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「起立!礼!」

 

日直の合図と共に、一斉に銃が撃たれる。

 

銃と言っても、エアガンの様なもので、撃っている弾もBB弾の様な弾。

 

そして、このクラスの全員が銃口を向けている相手は、このクラスの担任。

 

黄色いタコのような生物だ。

 

「出席を取ります。名前呼ばれた人は返事してください。それと、銃声でうるさいので大きな声でお願いします」

 

一人一人の名前が呼ばれ、一人一人が返事をする。

 

30人近い人数に、一斉に撃たれたらひとたまりもないが、この生物はマッハ20で動くことのできる存在。

 

エアガン程度のスピードしかない銃では当てるのは難しい。

 

出欠を取り終えるころには、全員の銃の弾が切れていた。

 

「はい。一名を除き、全員出席ですね。少々悲しいですが、授業を始めましょう」

 

そう言ってその生物は授業を始めた。

 

ここ、3年E組ではあることが行われている。

 

それは、担任の暗殺だった。

 

この生物は、月の7割を破壊し、来年の3月に地球を破壊することを宣言した。

 

そんな生物を最も近くで殺せるのが、E組だった。

 

謎の生物は、3年E組で担任をすることを要求しており、尚且つ暗殺されることも容認している。

 

その生物の暗殺に成功すれば、報酬として100億円が支払われる。

 

生徒たちはそれにより、()る気を出しており、毎日暗殺を繰り広げていたが、誰一人として成功した者は愚か、かすり傷を負わせたものもいない。

 

授業が終わり、昼休みになると、生物は中国に麻婆豆腐を食べに出かけ、他の生徒たちも昼食を食べ始める。

 

「おい、渚。ちょっと暗殺の話をしようぜ」

 

そう言って渚に話しかけたのは、寺坂だった。

 

粗暴な性格をした刈り上げが特徴の大柄な男子生徒で、その後ろには、そんな彼とつるんでいる村松と吉田がいた。

 

「あ、うん」

 

渚は三人に付いていき、校舎裏に来る。

 

「それで、あのタコの観察しとけって言ったよな。できてるか?」

 

「一応ね。でも、あまり参考にならないかも。余裕な時は緑の縞模様。問題の解答を生徒が間違えると、暗い紫で、正解だと明るい朱色。それと、昼休みの後「俺は知らなくていいんだよ」

 

渚の報告も聞かず、渚は対先生ナイフを向ける。

 

「作戦がある。あいつが一番油断してる時、お前が刺しに行け」

 

「え?僕が?」

 

「いい子ぶんなよ。おれったいはE組だぜ?勉強についていけなかった脱落組。通称“エンドのE組”。そんな落ちこぼれの俺たちがここを抜け出すには、こうする以外ねぇだろ」

 

そう言い寺坂は、渚にある作戦を伝えた。

 

「………悪いけど、断るよ」

 

「はぁ?」

 

作戦内容を聞くと、渚は断った。

 

「そんな危険な作戦飲むわけにはいかない。だって、その方法だと、他の皆も巻き込む可能性がある。悪いけど、従えない」

 

「てめー、この状況で断るっていい度胸してんな」

 

もう一度、対先生ナイフを向け、寺坂は笑う。

 

「テメーが「はい」って言うまで、殴り続けてもいいんだぜ?」

 

「……それが、出来たらね」

 

その瞬間、寺坂の手からナイフが消えていた。

 

「あ、あれ?」

 

ナイフだけでなく、渚も寺坂の視界から消えていた。

 

「な!?いつの間に!?」

 

「じゃあ、寺坂君。僕、もう行くね?早くお昼済ませないと」

 

そう言い残し、渚は校舎へと帰っていった。

 

後には、呆気に取られる村松と吉田。

 

そして、軽くあしらわれた寺坂だけがいた。

 

五時間目が始まると、先生は古典の授業を始めた。

 

短歌について説明すると、短歌を作るようにと指示してきた。

 

全員が短歌を作る中、生徒の一人が声を上げる。

 

「先生、しつもーん」

 

「なんですか?茅野さん?」

 

「先生の名前ってなんて言うの?」

 

「名前ですか?特にありませんね。なんでしたら皆さんでつけて下さい。それより、今は課題に集中ですよ」

 

「はーい」

 

その直後だった。

 

寺坂が急に立ち上がり、そして、勢いよく、先生に切り掛かった。

 

だが、ナイフは先生に届かず、先生は触手を使い、寺坂の体を抑える。

 

「寺坂君、正面から勢いよく言っても意味がありませんよ。もっと工夫を」

 

先生がアドバイスをしようとした瞬間、寺坂が笑う。

 

「!?皆、伏せて!」

 

渚は、寺坂が何をしようとしてるのか察し、全員に伏せるように言う。

 

その直後、寺坂と先生の間で爆発が起きる。

 

寺坂はオモチャの手榴弾に対先生弾を詰め込み、火薬で威力を上げた物を、自爆と言う方法で暗殺を行おうとした。

 

対先生弾が飛び散り、火薬の匂いが充満する。

 

渚が寺坂に聞かされた作戦と同じだった。

 

ナイフで気を逸らさせ、爆弾で仕留める。

 

村松と吉田も、まさか寺坂が自ら決行するとは思ってなかったらしく、驚いていた。

 

渚は、寺坂の安否が気になり、慌てて駆け寄る。

 

「寺坂君!無事!?」

 

教室の前につくと、そこには、何かの膜に包まれた寺坂がいた。

 

「実は、先生は月に一度脱皮します。脱皮したてなら、爆弾の威力を殺せるぐらいの強度があります。言うなれば、月一で使える奥の手です」

 

そう言う先生の顔色は、真っ黒だった。

 

「ですが、寺坂君。君は自分を大切にしなかった。そして、一歩間違えれば他の皆に危害を加えかねない方法も取った。そんな生徒に暗殺する資格はありません!…………ですが、発想自体は素晴らしかったですよ。ですから、次からは人に笑顔で胸を張れる暗殺をしましょう」

 

叱りつつも、フォローを忘れない。

 

先生として、この生物は優秀だった。

 

「そして、寺坂君だけじゃない。此処にいる君たち全員、それができる力を秘めた暗殺者です。先生からのアドバイスです」

 

先生からのその言葉に、渚は嬉しくなり笑った。

 

だが、次の瞬間だった。

 

「ふざけんじゃねぇ!人を見下しやがって!」

 

寺坂は、今の発言を、自分のことを見下していると取られ、キレていた。

 

「こうなりゃ、奥の手だ……本当は取っておきたかったが。関係ねぇ!」

 

そう言い寺坂はあるものを取り出す。

 

それは全長10cmほどのUSBメモリ型の何かだった。

 

「それは!?」

 

渚がそれがなんなのか気づき、声を出す。

 

『MAGMA』

 

メモリから音声が流れる。

 

「それを使っちゃダメだ!」

 

渚の静止も聞かず、寺坂はそれを自身の右腕に刺す。

 

その直後、寺坂の体は流れる溶岩と燃え上がる炎のような身体へと変わる。

 

「くっ!?」

 

先生はすぐに寺坂の異常事態に気づき、素早く、体を絡めとり、外へと放り出す。

 

「皆さん!今の寺坂君は危険です!早く逃げてください!」

 

先生はそう言うと、外に出て、寺坂と対峙する。

 

「わ、私、烏間先生呼んでくる!」

 

委員長の片岡がそう言うと、このクラスの副担任で防衛相に努めている烏間先生を呼びに行く。

 

「おいおい!寺坂の奴、どうしちまったんだよ!?」

 

「USBメモリみたいなのを体に刺したら、変わっちまったぞ!」

 

生徒たちが遠巻きに、先生に襲い掛かる寺坂だった生物を見つめる。

 

「あれはドーパント。ガイアメモリって呼ばれる生体感応端末を使ってなる怪人だよ」

 

そんな疑問に、渚が答えた。

 

「ドーパント?」

 

「ガイアメモリ?」

 

聞いたことない単語に、全員が思わず聞き返す。

 

「このままだと寺坂君が危ない。行ってくる」

 

渚はそう言い、寺坂の方へと移動する。

 

「何やってんだよ、渚!戻れ!」

 

友人の杉野が戻ってくるように言うが、渚は大丈夫だからと言ってあるものを出す。

 

左右にスロットのついた何かを取り出し、それを下腹部に当てる。

 

すると、ベルトが伸び、渚の腰に装着される。

 

「フィリップ、聞こえる?」

 

『ああ、聞こえるよ、渚。どうやら、ドーパントらしいね』

 

「うん。使用してるメモリはマグマ。でも、完全には使いこなせてないみたい。暴走してる」

 

『それは危険だね。すぐに倒そう。それにしても、渚の周りはいつも何かしら問題が起きてるね』

 

「あはは、本当に困りもんだよね」

 

渚は苦笑し、頭の中に聞こえる声と会話する。

 

「行くよ、フィリップ」

 

『OK』

 

そして、渚はあるものを出す。

 

それは寺坂が使用したガイアメモリとは違う形の、表面に「J」と書かれた黒いガイアメモリだった。

 

『JOKER!』

 

『CYCLONE!』

 

渚の持つガイアメモリと、頭の中で響く別のガイアメモリから音声が流れる。

 

すると、渚の腰のベルトの右のスロットに、表面に「C」と書かれた緑色のガイアメモリが突然現れる。

 

そして、渚は黒いガイアメモリを左のスロットに刺し、二つのガイアメモリを深く刺し込む。

 

『「変身!」』

 

その言葉と共に、二つのメモリの入ったスロットを左右にに開く。

 

それは「W」の形に酷似していた。

 

『CYCLONE!』『JOKER!』

 

光と風が起き、渚を包む。

 

すると、渚の姿が変わった。

 

右側が緑色、左側が黒色のスーツを纏い、顔は同じように二色の仮面で覆われ、首にはマフラーが靡いていた。

 

「な、渚君……その恰好は……」

 

「先生。隠していてごめんなさい。これが僕のもう一つの姿なんです」

 

そう言い、渚はマグマ・ドーパントになった寺坂の前に立つ。

 

「寺坂君、今助けるからね」

 

『それじゃあ、あのセリフを言っとこうか、渚』

 

「うん」

 

仮面の戦士となった、渚は、左手の親指と人差し指だけ伸ばし、左腕の肘は少し曲げた状態で、マグマ・ドーパントに向ける。

 

「『さぁ、君の罪を数えろ!』」

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