ポケットモンスターMINOR   作:とある世界のハンター

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自分の中では今回で終わらせるつもりだったんですけど…長引いてしまいました
お気に入り65件ありがとうございます(*_ _)
14話どーぞ


vsスピアー 『二体の水ポケモン』

 

 

 

「アズマさん、カニミソ。GO!」

 

足が折れ、戦闘可能なポケモンが二体に減ったこの窮地に、マイは残りのポケモン全てをフィールドへと送り込む。アズマさんは自身の足とするべく自分の真下に、カニミソには戦闘を行ってもらうためにフィールド中央へと。

カニミソはフィールドに出た瞬間、"クラブハンマー"をダグトリオの脳天目掛けて放った。

 

「躱せ!ダグトリオ」

 

しかし、ダグトリオはこの攻撃を地中に潜ることによって回避。しかし、カニミソの"クラブハンマー"は地面にぶつかるや否や"じしん"と見間違えるほどの地響きを起こす。その反動でダグトリオが地中から顔を出したのをマイは見逃さなかった。

 

「"バブルこうせん"」

 

ダグトリオに効果抜群の"バブルこうせん"がアズマさんによって放たれる。いきなり地上へと出され怯んでいるダグトリオは"バブルこうせん"を避けることが出来ない。地表へと向けられたその攻撃に被弾してしまった。

被弾して更によろけたところに、モグラ叩きの要領で"クラブハンマー"が叩き込まれる。効果抜群の技を立て続けに喰らってしまったダグトリオは力なく倒れる。

 

「指示を出していないのに技を出すのはそう言う命令か?それとも、お前(トレーナー)自身の力量(レベル)の低さの表れか?」

 

ダグトリオをボールに戻しながら、彼は疑問をマイにぶつけた。しかし、マイから返答はない。

 

━━━━━━━━情報通りならば指示を聞くはずだが

 

不意打ちに気をつけねば、とサカキが考えている傍ら、カニミソはすぐ近くにいるサイドン目掛けて"クラブハンマー"をフリッカージャブの様にして打ち込んだ。その攻撃は両手で受け止められようとしたが、腕を弾く形で攻撃が成功。サイドンのボディがガラ空きになった。

 

「"バブルこうせん"!」

 

この隙を突くように、アズマさんの"バブルこうせん"と至近距離のカニミソの"はかいこうせん"がサイドンに命中。大ダメージを負ってしまったようで、サイドンは片膝をついた。

 

「攻撃力に自信のあるキングラーの様だな?私のサイドンがここまで追い詰められたのは初めてかもしれん。」

 

サイドンをボールに戻して次のポケモン、スピアーをフィールドへと出した。サカキのスピアーは場に出るや否や"こうそくいどう"を積み始めた。

 

「アズマさん、こっちも"こうそくいどう"」

 

それに対してマイは冷静に対応する。しかし、カニミソは無闇矢鱈に"はかいこうせん"を撃ち込んでいる。勿論、そんな攻撃は当たらずにスピアーは軽々と避けている。

 

「キングラーが困っているがいいのか?トレーナーならポケモンに指示を出すべきだろう。」

 

「この"こうそくいどう"は指示してないものでしょ?」

 

「ふっ、これは予め指示を出していたものだ。機動力のない2匹のポケモンを倒すための、な。」

 

荒唐な物でも見てるかのような目線をチラつかせ、蔑むようにしてマイを挑発する。しかし、そんな挑発には目もくれず、そう、とだけ返してマイはアズマさんに指示を出す。

 

「部屋全体に"ふぶき"」

 

━━━━━━━━範囲攻撃で当ててきたか

 

範囲攻撃で命中する可能性を上げてきた、と判断したサカキはスピアーに"ダブルニードル"を指示。スピアーは素早くアズマさんの背後に回り込んで攻撃を当てる。攻撃が当たり、アズマさんは怯んだが、"ふぶき"は部屋全体へと向けて放たれる。

 

「っ、」

 

「寒っ...」

 

"ふぶき"は部屋全体を冷却させ、さらに先刻の水攻撃によって湿った地面を中心に氷へと変えた。アズマさんの前方を7割程度、氷のフィールドへと変えることになった。

 

━━━━━━━━機動力を補うためのフィールドか

 

「氷のない場所に後退して"メガドレイン"。アズマオウにだ。」

 

このフィールドの意味に気づいたサカキは、これ以上氷のフィールドを作らせないためにアズマオウの処理を優先する。

しかし、その安定択はマイの思う壷だった。指示は出していなかったが、マイの思い通りになった。

 

「アズマさん戻れ。」

 

アズマさんをモンスターボールに戻すマイ。その行動にサカキは一瞬思考を停止したが、スグにその真意が分かった。

 

「左に躱せ!」

 

言われるがままに横にズレるスピアーだったが、なぜこの指示なのか理解出来ていなかった。しかし、その直後に自身がいた場所に向けて放たれた"はかいこうせん"を見て納得した。

"はかいこうせん"を放ったのはカニミソ。彼からすれば、いつスピアーが現れてもいいように"はかいこうせん"の構えを取っていたたところ、急に障害物(アズマさん)が消え標的が姿を現したのだった。攻撃するしかなかった。

この攻撃は惜しくも当たらなかったが、隙はできた。

 

「アズマさん"バブルこうせん"」

 

マイは着地する直前に、少しズレて氷のフィールドにアズマさんを出した。アズマさんは素早く動くスピアー目掛けて"バブルこうせん"を放ち、数弾ヒットさせることに成功。さらに追い討ちをかけるように、マイは"ふぶき"を指示。

"ふぶき"は氷のフィールドをさらに形成させると同時に、攻撃を喰らってふらついていたスピアーを戦闘不能へと追い込んだ。

次のポケモン、とマイが意気込んでサカキの方を振り向くとサカキは既にニドキングを出していた。

 

「アズマさん"バブルこうせ━━━━━━」

 

"バブルこうせん"を指示しようとした瞬間、アズマさんの体が大きく傾いた。アズマさんの表情を見るととても苦しそうにしている。

 

━━━━━━━━毒。"ダブルニードル"か

 

事情を汲み取ったマイは、バッグから'どくけし'を取り出し、中身を吹きかける。みるみる回復していくが、相手は待ってくれないようだった。"10万ボルト"をアズマオウ目掛けて放つ。しかし、まるで無視するなとでも言わんばかりに、カニミソが氷上を滑るようにして近づき"クラブハンマー"を撃ち込む。撃ち込まれる瞬間になんとかニドキングは受け止めたが、カニミソは至近距離で"はかいこうせん"を放つ。避けられなかったニドキングは、そのまま部屋の壁へとめり込むようにして吹っ飛ばされる。

 

「...さすが」

 

毒に気づくのが遅く、体力が限界まで近づいているアズマさんの背に乗ってマイはカニミソを見つめる。

 

━━━━━━━━戦えるのはカニミソだけ...

 

カニミソに全てを任せる、という気持ちを固めたところでカニミソがこちらを向いた。何を伝えたいのか、マイは瞬時に理解した。

 

「指示を出せ、と...」

 

━━━━━━━━指示出さなくても戦ってくれるのはこっちとしては楽なんだけどな

 

マイの問いに頷いて答えるカニミソ。その意図は分からないが、カニミソがそういうのであればそうしよう、とマイは思った。

 

「ふっ、やっと本領発揮、と言ったところか?一体で残り二体を倒せるかな?」

 

「...さぁ?」

 

シルフカンパニー地下の戦いは、ついに終盤になるのだった━━━━━━━━

 

 

 

 

 

 

 




戦闘可能ポケモン残り一体━━━━━━━━
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