#1
「──くあぁ……っ」
誰にも憚る事のない大きな欠伸をひとつ。
それでも、まだひどく眠たげな表情を浮かべながら。
裕太は自室の窓に引かれたカーテンを開いた。
窓の向こう──見上げた空は、重たい灰色の雲に覆われている。
「……曇り、か」
眠たげ
だからどうという事もないのだが。
青空が見えないだけで、なんだか気分が滅入るようだった。
窓の外の景色から目を離すと。
裕太はベッドの枕の傍に転がっていたリモコンを拾い上げる。
そして、それをテレビへと向けると……思い迷う様な表情のまま、真っ暗なテレビの画面を見つめた。
電源を入れる事が怖かった。
昨日の戦いの記憶が、裕太には鮮明に残っている。
そして……瓦礫と化し、炎に包まれた街の姿も──
◇◆◇◆
──怪獣との戦いに勝利し、パソコンの中から帰還した裕太を待っていたのは内海と六花の笑顔……そして、慌ただしい現実だった。
友人達と喜びを分かち合ったのも束の間。
すぐに二人の持つスマホがひっきりなしに鳴り始め、安否を確認しようとする家族や友人からの電話への応対にそれぞれが追われ出した。
無理もない、と。
そんな二人の姿を眺めながら、裕太は自身の手を見おろす。
その手には怪獣を倒した手応えがはっきりと残っていたが、しかし、街に深々とした傷が残ったのも事実だった。
自分とグリッドマンが打ち倒した『怪獣』と言う前例の無い災厄は、ここツツジ台に住む人々の日常を破壊するには充分過ぎる衝撃と破壊力があった。
……グリッドマンとして戦っていたあの瓦礫の中には、守れなかったものもあったのではないか。
怪獣を倒した事で最初こそ達成感に胸を弾ませた裕太であったが、内海や六花の姿を見ている内にそんな思いが強くなる。きっと街の色んなところで、目の前の様な光景が繰り広げられているに違いない。
かけた電話がすぐ繋がる人もいれば……もしかすると、呼び出し音だけがずっと続く人もいるのでは──そんな考えが
その後すぐに六花の母親が帰ってきた事で彼女達がばたばたと忙しくし始めると、内海と裕太は頷きあい。グリッドマンと後日の再会をこっそり約束すると、二人はジャンクショップをそっと後にした。
街の中は当然ながら、騒然としていた。
道路は緊急車両がひっきりなしに行き交い、その反面、すでに交通規制の影響か一般人の乗る車の姿は見られなかった。公共交通機関も機能していないのか、歩道は避難する人々や帰宅しようとする人々が列を成している。
内海と裕太もそんな人々の列に混じりながら、家路へと着いていた。
道中、裕太もそうだったのだが。
何か物思いに耽っているかの様に、内海の口数もめっきりと少なくなっていた。
お互いに何か口にしたい言葉があるのに、それを言い出せずにいるような。──そんなもやついた空気を感じながら、裕太は怪獣の現れた方角を見やる。
すでに随分と離れた場所にまで来たと言うのに。
沸き起こる黒煙が、尽きる事も無い様子で青い空を汚し続けているのが見えていた。
──これは始まりの戦い。
黒煙を見つめる裕太の心に、グリッドマンの言葉がリフレインする。
あんな戦いが、これからも続くのだろうか?
怪獣一体でこの騒ぎである。
もし、これから何体もあんな怪獣達が現れて、街で暴れ回ったとしたら……たとえグリッドマンと一緒にそれらを倒していっても、ツツジ台は近い内に瓦礫の山に姿を変えてしまうのではないだろうか?
廃墟と化した街から昇る黒い煙が、青い空を覆い尽くす──そんな日がもし訪れたら……そう考えると、裕太は空恐ろしくなった。
そんな不安な考えを途切れさせる様に。
裕太の肩を、内海が叩く。
「あんまり考え過ぎないほうがいいぜ」
「……内海」
そちらへと振り向けば、いつもと変わらぬ笑みを浮かべた内海がいた。
「あんな事があったばかりで、お前も疲れてるだろ? そんな時は良い考えなんて浮かんでこないもんさ……今日は帰ってゆっくり休めよ。不幸中の幸い、お互いに家の方は無事だろうしさ」
「うん……ありがとな、内海」
「まぁ、その、なんだ……気にするなって」
裕太のストレートな感謝の言葉に。
照れたように眼鏡を指先で押し上げる様にしながら、顔を隠そうとする内海。
そんな彼の姿を見て、裕太は顔を綻ばせる。
そこには突然に怪獣と戦う羽目になった友人への、内海なりの気遣いがあった。もしかすると道すがら、内海はずっとそんな言葉を探し続けていたのかもしれない。
やがて、裕太の住むマンションが見えてくる。
内海の言うとおり、建物は無事に済んだらしい。
「──それじゃ。……また明日連絡するわ」
お互いにほのかな笑みを浮かべながら、軽く手を振って。
道を別れていく内海の背を見送る。
内海のお陰で、幾らか救われた気分だった。
そして、裕太にとっての救いはそれだけではない。
スマホを取り出すと、裕太はSNSアプリを起動する。
そこに表示されたのはアカネからのメッセージだった。
『私は大丈夫です。怪獣、すごかったね!』
……彼女らしいと言うか。
どこかのほほんとした文面に、バルタン星人がピースサインしているスタンプが添付されているのを見ると、あらためて裕太の表情もほっとしたようにゆるむ。
──内海と六花が慌ただしくしている頃に、裕太のスマホに届いたのがこのメッセージだった。
すぐにアカネへと電話をかけてみるも、回線が混雑していて繋がりはしなかったが……それでも彼女が無事だった事を知って裕太は心の底から安心した。
アカネとは小さい頃から、家族の様にずっと一緒だったのだ。
面と向かっては気恥ずかしくて言えはしないが、その絆は裕太にとってかけがえのないものだった。
そんな彼女を失う事など……想像にもしたくない。
とりあえず、その場では。
こちらも無事であることをSNSのメッセージで伝え──ちょっぴり考えてから裕太は、ウルトラマンがサムズアップしているスタンプも一緒に送る。
すぐにアカネからの返事が表示された。
『あのウルトラマンかアンドロメロスみたいな巨人、なんだったんだろうね? 宇宙人かな? 私達の街、侵略者に狙われてるのかも……!』
そんな文面と共に、メフィラス星人のスタンプも送られてくる。
……よっぽど、アカネの方が自分なんかよりも剛胆なんじゃないかと。いつもと変わらない幼馴染みのノリに、スマホを手にした裕太の顔に苦笑が浮かぶ。
──そんな風に、マンションの前でその時の事を思い返していると。
自分がその巨人として怪獣と戦っていたことを伝えたら、アカネはどう思うだろうか? ……ふと、そんな考えが裕太の脳裏を過る。
十中八九、信じてはもらえない──……いや、このノリからすると「え! すごい!」みたいな感じで、もしかしたらあっさりと信じてくれるかもしれないが。
それでも……やっぱりアカネには言い出せないだろう、と。
裕太は小さく笑いながらポケットにスマホを捻じ込んだ。
信じてもらえるとか、もらえないとかではなく。
グリッドマンには悪い言い方になるかもしれないと思いながらも、アカネをこんな奇妙な事には巻き込みたくなかった。
内海を相談相手に選んだ時は単に裕太自身の見栄っ張りもあったが、今となっては状況が全く違う。
グリッドマンは自身の妄想でも何でもなく、現実の存在だった。
彼の事を告げれば、アカネの『日常』を壊してしまうのではないか──今はそんな怖さが裕太の心には根付いている。
なにせ、裕太の過ごしてきたこれまでの『日常』は、すでに大きくその姿を変えてしまっていたのだから。
自宅へと戻った裕太は、真っ直ぐに自室へ向かうと。
鞄を床に放って、制服のままベッドへと身を投げた。
内海と一緒にいる時はそこまで感じなかったのだが、こうしてベッドに横たわっていると自身の心身が疲れ切っていた事に裕太は気付く。
もはや着替える為に、ベッドから身を起こすのですら億劫になっていた。
次第に、裕太の瞼がゆっくりと下りてゆき。
その意識は夢と現実の狭間で混濁し始める。
内海の事……怪獣の事……六花の事……そして、グリッドマンの事。
とりとめのない思考が泡の様に生まれては消えてゆき。
最後にアカネの笑顔を思い浮かべると、裕太はどこか満足した様な表情を浮かべて瞼を閉じる。
明日はアカネの様子を見に行こう。
消え入りそうになる意識の中で、そんな事を考えながら。
裕太はふっつりと、意識を途切れさせた──
◇◆◇◆
「──おーい、アカネー! もどったぞー!」
模型店のロゴが入った大きなビニール袋を両手に提げて。
広い邸宅の中を歩き回りながら、黒髪ツインテールの女の子──スティレットは若干不機嫌そうな表情をしながら、この屋敷の主人の名前を大声で呼ばわる。
……しかし。
元からして人の気配に乏しいこの屋敷が、今はさらに人の気配も無くシンと静まり返っていた。
コンクリート打ちっぱなしの無機質な邸内にスティレットの声だけが虚しく響く。
その状況に何かイヤなものを感じて、スティレットはその鋭げな瞳を半分にした。
「──おい! アカネ! アカネ!! お〇ぱいメガネーーー!!」
──それでも一応、一通り見て回り。
しかし、リビングまで戻ってきたところで持っていたビニール袋をソファーの上に投げると、スティレットは両手をメガホンにして大声を上げ始める。
その声がいよいよ看過できない煩さになってきたせいだろう。
リビングに据え付けられそれまで真っ暗になっていたテレビに、突然として何かの姿が大きく映る。
……画面の中で、蒼い炎がゆらりと揺れた。
「どうしたんだい、スティレット? そんなに大声を出して……行儀が、悪いなぁ」
一見すると黒い甲冑と兜を着込んだ様な。
大柄な人物の上半身がそこには映し出されていた。
兜の前面部分は大きな亀裂が入った様になっており、紅いバイザーの様な物がその亀裂を覆っている。
そのバイザーの奥から、強く輝く瞳がスティレットを見つめていた。
「アレクシス! いるなら早く出て来いって!」
「ははは……ちょっと野暮用があってね。すぐには出てこれなかっただけだよ」
「ウソつけ! ……ったく」
憤懣やる方ないと言った風情で語気を強くするスティレットから言葉を投げつけられても、アレクシスと呼ばれた黒い甲冑の人物は紳士的な物腰を決して崩す事が無かった。
その言葉は如何にも理知的で、優し気な雰囲気に満ちている。
「ほら、アカネから頼まれてたモノを買って来たんだよ! エポキシパテとか、いっぱい! この朝っぱらから!」
そんなアレクシスの映るテレビへと向けて。
スティレットは肩を怒らせながらずんかずんかとビニール袋の所へ歩いていくと、それを両手に振り返りながら突き付けた。
そんな少女の姿に、アレクシスは愉快そうにバイザーの奥の目を細めた──様に見えた。
「ほう……それは大変だったねぇ。でも、アカネ君なら今はお出かけ中だよ……裕太君の所へね」
「なぁぁにぃ!?」
鋭い目を今度はまん丸くしながら。
バサリとスティレットの両手からビニール袋が落っこちた。
そして、その場で腕を振り回しながら地団太を踏み始める。
「ヒト様をパシっといて! 自分は男の子んところに遊びに行くとか! あの眼鏡おっ〇いに、どーゆー教育してんだよアレクシス!」
「ははは。まぁまぁ、いいじゃないか……創作活動には適度な休息も必要という事で。それに──」
小さな怪獣の様に、吼えてじたばたしているスティレット。
そんな彼女をテレビの中から穏やかな声で宥めながら、アレクシスは少しだけ頭を動かして視線をずらす。
──まるで遠くを歩く少女の背中を見つめるかの様に。
「それに、ああ見えても繊細な子だからね。……きっと慰めてもらいたかったんじゃあないかな? 元気になってくれるといいんだけど……」
アカネを労わる様に、最後は独白の様に言葉を紡ぐアレクシス。
そんな、テレビの中の人物をムスッと頬を膨らませたスティレットが睨みつける。
「……それじゃあ、アタシの事は誰が慰めてくれるんだよ?」
その言葉にスティレットへと顔を向け直したアレクシスは、考える様な素振りを見せてから。
「スティレットも裕太君の所へ行ってみるかい?」
「そ、そーゆー事じゃねーんだよ!!」
何故か、ちょっとだけ頬を紅潮させると床でじたばたしはじめるスティレットを眺めながら。
アレクシスはいかにも愉快そうな笑声を上げていた。
◇◆◇◆
──いよいよ、意を決して。
苦い表情のまま、テレビの電源を入れた裕太であったが……その表情はやがて驚き呆けた様なものへと変わっていく。
テレビの画面の中──そこにはいつもと変わらぬ日常の風景が映し出されていた。
「え……あれ? 昨日、あれだけ怪獣が暴れて……街もボロボロになったのに……」
裕太は再度、テレビのリモコンを操作してチャンネルを変えていく。
しかし、どのテレビ局も昨日の怪獣騒ぎについて報道しているところは無かった。
瓦礫と化した街の一角を中継する……そんな番組も無い。
あれだけの被害が出て、そしてその原因は謎の巨大生物──これだけのモノが揃えば、数日中はその報道だけで特番が組めそうなものだが……それが一切無いのだ。
朝の特撮ヒーロー番組から、のんきに温泉巡りしている旅番組、大根の植え方をレクチャーする園芸番組……。
そんな日曜の朝らしい番組が平然と流れているばかりか、報道番組ですらツツジ台の怪獣騒ぎよりも
「どうして……どうして誰も昨日の事、何も言わないんだよ」
まるでツツジ台で起きた事など無視するかのように、日本という国は動いている様だった。
……いや、無視しているとか、触れない様にしているとか。
そう言った言葉では説明のつかない違和感が裕太には感じられた。
それは、あの『自分だけが気づいているのに、他の人々は誰も気づかない』という事態に直面した時の感覚によく似ていた。
──何事も無かったかのように。
そう形容するのが、一番しっくりと来る。
裕太は冷たい汗が流れるのを感じながら、自分でも気付かぬ内にリモコンをぎゅっと力一杯に握りしめていた。
「──っ!」
その時。
制服のポケットの中から聞こえる着信音に、裕太はびくりと身を震わせた。
取り出すと、画面には内海の名が表示されている。
慌てながら裕太は、スマホを耳へと押し付けた。
「内海! テレビで、昨日の事! なんにも!」
「……その様子だとテレビは見たみたいだな。裕太、まずは落ち着けって」
あたふたと断片的な単語を吐き出す裕太とは対照的に。
電話の声から、特に内海は驚いた様子も無さそうに思われた。
その冷静な喋り口に、裕太も少しだけ落ち着きを取り戻す。
そんな裕太へと、内海は感情を抑える様にして淡々と語りだす。
「いいか、裕太。テレビだけじゃない……新聞やインターネット、SNSの投稿に至るまで。オレが調べた限り、昨日のツツジ台の怪獣騒ぎのニュースや記事は……ひとつも無かった。ついでに、オレの親にだって聞いた。そしたら、特撮好きを拗らせて頭がおかしくなったなんて溜め息つかれる始末だよ。……まるで、そんな事件なんて元々起きてなかったみたいにな。それだけじゃない──」
そこで内海は言葉を区切ると、初めて驚愕した様な色を言葉に滲ませる。
「オレ、それを見て気になって……自転車で見に行ったんだ。昨日の怪獣が出た辺り……どうなってたと思う?」
「そりゃあ……壊れてたんだろ?」
自分がグリッドマンとして見た光景が現実である限り、あの辺りはそうなっている筈である。
そうなっていなくてはおかしい。
……しかし。
「結論から言うぞ? ……どうにもなってなかった。壊れたビルどころか、瓦礫のカケラひとつ落ちてなかったよ」
「……そんな」
内海の言葉に、裕太は言葉を詰まらせる。
全く意味が分からなかった。
あんな大事件が一晩経ったら、完全にリセットされた様にして無かった事にされているのだから。
「夢を見てた……ってわけないよな」
「オレとお前、二人揃ってか? 今の状況も現実的じゃないが、それだって現実的な話じゃないだろ」
「……そう、だよな」
今の状況下で裕太ひとりだけが取り残されていたら、きっと自身の頭を疑っただろうが。
内海も一緒だとなると、何かと話は変わってくる。
周囲が過ごす『現実』と自分達の知る『現実』の矛盾──そこに相反するものがある以上、どちらかに『真実』があり、どちらかが『虚構』と言う事になる。
内海の電話はまだ続く。
「それで、ここからが本題だ。いいか、誰にもこの事を話したりするな。怪獣の事とか街がぶっ壊れた事とか、グリッドマンの事とか──とにかく、昨日の事は全部! オレみたいに頭がおかしくなったヤツだと思われるのがオチだ。なにより……どこで『敵』が調べているか分からないからな。オレ達がイレギュラーだと気付かれるのはマズい」
内海の話の内容は至極ごもっともとも言えるもので、裕太も大部分には頷いたのだが。
一点だけ、気になる部分が出てきて裕太は首を傾げる。
「……えっと、その『敵』って……怪獣が俺達の話を聞いてるかもしれないからって事か?」
「違ぇよ! 怪獣が建物の陰に隠れて聞き耳を立ててたりすると思うか? ──……宇宙人だよ。こういう異変には大体、宇宙人とか異次元超人が関わってるってのがウルトラシリーズのお約束だろうが!」
「……ああ、そういう」
そこでシリアスな空気に音を立ててヒビが入った。
裕太の真剣な表情が、呆れた様な半眼へと変わる。
「とにかく、後からお前の家に行く。そして、グリッドマンに会いに行って今後の対策を立てようぜ」
そこで、少しだけ裕太の表情がシリアスに戻る。
確かにこの状況では、グリッドマンに会いに行く以上の得策は無いだろう。
どんな異変がこの街に起こっているにせよ、それに対抗できる力を持っているのは彼しかいないのだから。
「……分かった。準備しておく」
「よし、じゃあな。いよいよ『グリッドマン同盟』の本格始動だ……!」
ブツリ、と切れる電話。
耳慣れない単語が最後に聞こえ、裕太は怪訝な表情でスマホを見つめる。
「なんなんだ……『グリッドマン同盟』って」
──そんな、裕太の問いかけにも似た呟きに。
クイズ番組で解答ボタンが押された時の音の様に、ドアチャイムの音が鳴る。
それも、立て続けに何回も。
「いったい、こんな朝から──」
迷惑極まりない人間もいたものだ、と。
顔をしかめる裕太。
しかし、そのドアチャイムの刻むリズムに気が付くと、ハッとした様な表情を浮かべなおし。
気持ちだけ早歩きで、玄関へと向かう。
そして、がっちゃりと玄関のドアを開けると。
裕太は目の前に立つ人物を半眼で見つめた。
「──あのさ………毎回、ウチに来るたびにドアチャイムでウルトラセブンの歌をやるの止めてくんないかな?」
「えー? もう何年も続けてる習慣だから、今さら止めろって言われても困るよ」
その言葉に一層と半眼をキツくする裕太を見るなり、ころころと鈴を転がす様に笑い出す女の子。
そこには、コンビニの袋を手にした新条 アカネが立っていた──
~今回の幕間~
内海「母さん! 怪獣が出たんだよ!」
内海母「この子はまたそんなこと言って……夢でも見たんでしょ」
内海「本当なんだよ、信じてくれって!」
内海母「バカ! アンタは一週間の謹慎(おやつ抜き)よ!」
内海「TAC!」
~今回のあとがき~
あけましておめでとうございます。
そして、今回も最後までお読みいただきありがとうございました!
原作の方はすでに完結しておりますが、よろしければ今後ともお付き合いいただければ幸いでございます。
こちらのお話も、せめてグリッドマンがスパロボに出るまでに完結できればいいなーなどと考えていたりいなかったり……すぐに参戦しそうだなぁ。_(´ཀ`」 ∠)_