辺りに銃声が鳴り響く。
遮蔽物のコンクリの壁には無数の銃痕が出来ている。
「だぁーー!?クソが!!一体ドンだけ湧いてくるんだクソッタレめ!!」
手にしたアサルトライフルをリロードしながら悪態をつく。
撃って殺し、グレネードで爆殺、もう30分ほど戦闘状態にある。
「無駄口叩いてないで一体でも多く倒してよ!ッ!スモークグレネード行くよ!」
道路が煙幕によって遮られより一層銃弾が迫り来る。
「なぁ!45、さっさと逃げるべきじゃないか!」
45と呼ばれた少女は手にした銃をリロードしつつこう答えた。
「無理よ!敵には『dragoon』が居るから追い付かれる!それに『jaeger』も居る!逃げるならあいつら倒さないと!」
「何!その『ドラグーン』とか『イェーガー』って!」
「簡単に言ったらスナイパーと騎兵かな?おっと!スタングレネード!」
「あぁ!って!9大丈夫か!?左腕!」
「痛覚切ってるから平気!姉さん!ダミーが一体やられた!もうじり貧だよ!」
9と呼ばれた少女は左腕が千切れてコードとオイルが見え隠れしていた。
「あぁーー!!もう最悪だーーーーー!!」
『彼』はこんなことになった経緯を思い出していた。
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建物内部の探索を終えた彼は外に出ようとしていた。
(さて目覚めて一時間ほど経過しましたが、皆様いかがお過ごしでしょうか・・・って何考えてるんだ・・・)
(さて声は出るようになったかなっと)
「ぁああー・・・うし、出るようになったな。」
(建物を散策して見つけたのはサバイバルナイフと懐中電灯モドキ、地図に警備室の中にあったレーション?だよな・・・貴重な食料だから大切に食うとして、何でこんな物が・・・)
彼が手にした物は銃、それもアサルトライフルだった。
(銃弾もしっかりあるし、多分動く。警備員が持つにしては物騒だな。)
(まぁあらかた準備はしたんだ。そろそろ行くか。)
彼は立ち上がり、外に出た。
出て思った事、それは
(さて、これはどういう事だ?何故人がいない、いや人がいないのはさておき、何故こんなに建物がボロボロなんだ?)
(しかもこの痕は・・・間違いない弾痕だ。しかもこんな壁一面にびっしりと・・・)
外の建物のほとんどは半壊していて、壁には無数の弾痕が刻まれ、所々煤焦げている。
(さーてこっからどうしようかね・・・)
(とりあえず北にデカい建物があるらしいから行ってみるか。)
彼は建物に向かって進もうとする。しかし・・・
「動かないで」ジャキッ
「!?」
いきなり後ろから声をかけられ、銃を向けられた『彼』は困惑していた。
(いつから後ろに居やがった!?というよりこの声・・・女?クソ、だが一人だけなら突破できるかも知れないな)
そんな事を考えていたのだが・・・
「おっと妙な真似はしないでね。姉さん、こいつどうする?」
(姉さん?後ろに居る奴か。・・・駄目だな二人は無理だ。おとなしくするか。)
左前からも一人、逃げられない事を悟り、観念する。
「あーとりあえず撃たないでくれないか。俺は怪しい奴じゃn「いいえ、こんな所に、それも鉄血との干渉地帯にいること事態怪しいわ。」ん?鉄血?何処かの軍かテロリストか?」
「知らない筈無いでしょ。生きていれば必ず一度は耳にするもの。」
「いや、知らない。なんせ、つい一時間前位まで冷凍されてたんだぜ。俺はさ。」
「冷凍?まさかスリーパー?あなたが?」
「スリーパーっていうのがコールドスリープで眠っていた奴を意味するならな。」
やっと出来た