『凶拳』と歩むヒーローアカデミア   作:こうが

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おはこんばんにちは、こうがです。

すごく言い訳がましいのですが、リアルの忙しさそして久しぶりのインフルエンザに体をやられて遅れました。申し訳ありません。

とりあえず、色々と片付いてきたので更新頻度をあげたいと思っております。

こんな僕の作品を待っててくれてる皆様への感謝を忘れずこれからも精進します!!

前回、書文先生暴れさせるって言ったけどそれは次になりそうです。すいません!!

では、どうぞ!!


迫る悪意、迎え撃つは拳

~とあるどこかの酒場~

 

「先生、見たかよコレ?平和の象徴が教師だってさ」

 

『どうやら、彼も焦ってきているようだね。面白いことだ。君は、どう思う?』

 

『見たよー先生♪面白いよね~♪』

 

「ちっ……なんだよ。お前もそこにいるのか」

 

『ひどいなぁ~弔くん。私と弔くんの仲じゃない♪』

 

「うるさい、黙らないと壊すぞ……」

 

『まぁまぁ、落ち着きなさい。君も、あまり弔をからかうものじゃないよ?』

 

『はーい、先生』

 

「でさ、どうなると思う?もし、教師である平和の象徴が殺されたりしたら……?」

 

『とても、面白いことになると思うが…出来るのかい?弔?』

 

「当たり前だよ、先生から『脳無』までもらったんだ。余裕でゲームクリアして帰ってくるよ」

 

『うーん、私は無理だと思うけどねぇ~』

 

「はぁ?」

 

『だってさ、雄英のAクラスには「あの子」がいるんでしょ?』

 

「はっ……また、それかよ」

 

『まったく、二人とも落ち着きなさい。黒霧』

 

「はい」

 

『弔のことを頼むよ?』

 

「御意に」

 

「ちっ、まぁいいさ。噂じゃ…オールマイトは弱ってきてるんだろ?だったら平和の象徴殺した後にそいつも殺しといてやるよ」

 

『駄目だよ、弔くん?あの子を殺すのは私だもん。だってあの子のことを愛しているんだから(・・・・・・・・・)。ま、どちらにせよ弔くんじゃ殺せないと思うけどね♪』

 

「やっぱ、壊しとこうかな?お前……うざいよ」

 

『やれやれ、困ったもんだ』

 

ゆっくりと、途方もない悪意は動き出していた。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

 

今日行われるヒーロー基礎学は人命救助訓練という、ヒーローにとって肝心な部分のことを多く学べる内容となっている。

 

ぶっちゃけると、僕自身戦闘に関しては書文先生のお陰で充分過ぎるほど知識と技術は得ているので…そっち(レスキュー)関連のことを学べるのは僕としてもプラスになることが多いのでやる気は満々だ。

 

そして、今日の訓練は何時ものように学校で行うのではなく少し離れた訓練場で行われるため皆でバス移動することになった。いちいちすごいよね、雄英って。

 

『人命救助、か。儂とは無縁の話だな。今回も儂が出る幕はなさそうだ』

(申し訳ないです。書文先生の拳を振るう場を作れなくて)

『構わぬ。今の儂は武人である前に一人の師だからな。弟子の成長を見れる…それだけで充分だ』

(書文先生……)

 

書文先生の言葉を聞いて涙が出そうになるが寸前で止める。こんなところで泣いたら横にいる芦戸さんに心配されちゃう。あれ、でもやばい、ちょっと泣きそう( ノД`)

 

「赤龍、大丈夫?目潤んでるけど?」

「だ、大丈夫。気にしないで」

「そう?じゃあ気にしない~!」

「……」

『どうして、少し寂しそうなのだ?』

 

さすがの切り替えの早さだ。えっ?別に悲しくなんてないよ?その…ちょっと、さびしいけど(´・ω・`)

 

「私、思ったことはなんでも言っちゃうの。緑谷ちゃん」

「あ!?はい!?何、蛙吹さん!!」

「梅雨ちゃんと呼んで。あなたの個性、すごくオールマイトに似てる」

 

僕が寂しさに浸っている中向かいの席側から、蛙吹さんに個性のことを指摘されて慌てている緑谷くんが目に入った。

 

「それ、僕も思ったよ」

「赤龍ちゃんもこう言ってるわよ?」

「そそそそそうかな!?いや、でも僕はそのえー」

「待てよ、梅雨ちゃんに赤龍。オールマイトはけがしないぜ?似て非なるもんってやつだろ?」

 

切島くんの言葉を聞いて、確かにと納得するがなんとなくパッとしなかった。そのまま切島くんが話題を振ってくる。

 

「にしても、増強型のシンプルな個性はいいな!派手で出来ることが多くて羨ましいぜ!俺の硬化は対人じゃ強くていいけど…いかんせん地味なんだよなぁ~」

「僕はいいと思うけど、その個性。プロでも十分通用すると思うし」

「何、言ってんだよ!赤龍!お前は個性関係なしであんなにつええんだろ?しかもそれに個性を上乗せすりゃとんでもない強さになる。よっぽど俺よりプロに通用しそうだぜ?そんだけ強いと守れないもんなんてないんじゃねぇか?」

「そう…だね」

 

その言葉は聞いていて、嬉しくもあった。でも、同時に胸が締め付けられた。甦ってくるのは過去の記憶…僕は両手に視線を向けながら、静かに言葉を紡いだ。

 

「でも、力っていうのは……使えなくちゃ意味がないんだ。力を恐れていたら、大事なものを守れない。今は確かに、使えてる。けど……でも」

「赤龍くん?」

「赤龍ちゃん、どうしたの?急に暗いし、顔色も悪いわ」

「あ……ううん、何でもないよ」

 

僕のせいで少し暗くなってしまった雰囲気を、笑顔を作ってなんとか変えた。

 

(だめだ、やっぱり…)

『しょうがなかろう。だが、忘れるな。そうやって苦しんでいるということはお前はそれだけしっかり向き合っているということだ。恥じることではない』

(はは、なんか励まされてばっかりですね。僕)

『たまにはいいであろう?』

 

その後は、爆豪くんが弄られている光景を見て緑谷くんがやたら驚いていたり、上鳴くんが余分な一言言って爆豪くんを怒らせたりなど楽しい(?)時間が続いた。

 

 

やがて、バスは目的地の場所へ着いた。そこはまるで…

 

「すっげえー!!!USJかよ!!!!!」

「水難事故、土砂災害、火事……etc……あらゆる事故を想定し、僕がつくった演習場です。その名もウソの災害や事故ルーム!!」

 

ぬっと突然現れたのは救助活動専門のスペシャリスト、スペースヒーロー13号だった。生で見たのは初めて、すごく嬉しい!てか、まんまUSJなんだ。

 

「13号、オールマイトは?ここで待ち合わせじゃ?」

「先輩、それが…」

 

13号先生が相澤先生に、なにかを伝えている。オールマイトがどうとか聞こえたけど、なんだろ?少しすると13号先生がこちらに向き直った。

 

「えーまず、始める前にお小言を一つ二つ…三つ四つ…五つ」

 

(ふ、増える…)クラス全員の心が一つになった。

 

「皆さんご存知かと思いますが、僕の個性はブラックホール、どんなものても吸い込んでチリにしてしまいます」

「その個性で、どんな災害からも人を救い上げるんですよね」

 

緑谷くんの横では麗日さんが、首を激しく縦に振っていた。本当に好きなんだな、13号先生のこと。

 

「ええ…しかし、これは簡単に人を殺せてしまう力です。皆さんの中にも、そういう個性を持っている人がいるでしょう」

 

13号先生からの個性についての話は非常に胸に響くものだった。飯田くんなんかはブラボーって拍手しながらずっと叫んでる。

 

「にしても、『君たちの力は人を傷つけるためにあるのではない』か。いい言葉だな…」

「ああ、だな。胸に染みるぜ」

 

僕の呟きに横にいた切島くんが答える。すると、次の瞬間…体に悪寒が走った。

 

『気を付けろ、拳人よ。途方もない悪意と殺意を感じる』

(同じくです。でも、一体どこから)

「そんじゃあ、まずは…」

 

相澤先生が指示を出そうと動き出す。しかし、僕が目で捉えたものはその先にある何かだった。

 

「っ!?先生!!」

 

突然のことに皆が首を傾げる中、後ろを向き確認したと同時に相澤先生が僕らと13号先生に指示を出した。

 

「一かたまりになって動くな!!13号、生徒を守れ!!」

 

先ほどの悪寒は、黒いもやの中から現れた奴等の『気』だということを感じ取った僕はある確信に至った。

 

「なんだありゃ!?また入試の時みたいにもう始まってんぞパターン?」

「違うよ、切島くん。奴等は…敵だ」

「敵!?バカだろ!?ヒーローの学校に入り込んでくるなんてアホすぎるぞ!!」

 

同感だ。でも、さすがに何の策もなしに潜り組んでくるとは思えない。何より何なんだ、あの奥にいる奴等から発されてるどす黒い『気』は?

 

「先生、侵入用のセンサーは?」

「もちろん、ありますが…」

「どうやら、あいつらバカだがアホじゃねぇらしい。これは何らかの目的があって用意周到に画策された奇襲だな」

「だろうね。そうじゃなきゃ、こんな真似はできないはずだ」

 

轟くんの言葉に頷きながら答える。相澤先生は即座に僕らへと次の指示を飛ばすと、一人敵の群れの中へと突っ込んでいった。

 

「さぁ!今のうちに皆はこっちへ!」

「させませんよ?」

『!!』

「初めまして、我々は敵連合。僭越ながらこの度ヒーローの巣窟である雄英高校に入らせて頂いたのは…平和の象徴オールマイトに息絶えて頂きたいと思ってのことでして」

 

(っ!オールマイトを!?)

『なるほどな、しかし、そう簡単にあの男を倒せるとは思わんが…やはり』

(はい、奴等にはそれが実現出来るような何かがある)

 

すると、もやの奴が動き出す前にと切島くんと爆豪くんが動き出す。

 

「その前に俺たちにやられることは考えてなかったのか!?」

「危ない危ない…そう…生徒といえど優秀な金の卵」

「ダメだっ、どきなさい!二人とも!!」

 

13号先生の叫びが響く中、僕らの視界が黒い霧のようなものへと飲み込まれていく。

 

「散らして、嬲り、殺す…」

「っ!?」

 

 

 

 

 

 

 

 

視界が完璧に暗転し、次に光が射し込んで来たときには周りを敵達が取り囲んでいた。場所的には水難エリアと火災エリアの中間辺りといったところか。

 

「へへ、お前に恨みはねぇがサヨナラだ」

「安心しろよ、なるべく痛くねぇようにしてやるからさ」

『ふん、儂がもっとも嫌悪する部類の輩どもだな』

「同感です、さっさと方をつけましょう」

「てめぇら!やっちま……ぐぇ!?」

 

一番近い位置にいた敵に拳を打ち込んだ。悪いけど、こんなところで時間を食っている場合じゃない。

 

(書文先生)

『うむ、何やら胸騒ぎがする。相澤とやらの元に急ぐとするぞ』

(はい、先生!!)

 

書文先生の言葉に頷きながら一斉に飛びかかってきた敵に拳を打ち込んで気絶させていく。

 

もう、『あの時』の僕じゃないんだ。

 

 

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

~緑谷視点~

 

 

「そ、そんな…」

「ケロ…」

 

目の前の光景に唖然とする。水難ゾーンの敵達を撃退して広場へと向かった僕、蛙吹さん、峰田くんの目に飛び込んできたのは、黒い怪物に地面へと押さえ付けられた相澤先生の姿だった。

 

「対平和の象徴、改人…脳無」

「ぐぁっ!!!」

「個性を消せる、ねぇ。素敵なことだけど何てことはないさ。だって圧倒的な力の前じゃそれは無個性と一緒だもの」

「あ…相澤先生が」

「や、やめろ…緑谷。あれはさすがに無理だって」

 

峰田くんに引き留められていると、黒霧と名乗ったもやが突然全身手だらけの男の横に現れた。

 

「死柄木弔」

「黒霧、13号はやったのか?」

「行動不能には出来ましたが、一名の生徒を取り逃がしました」

「は………………?はーーー」

 

男は苛立ちを表すかのように首の辺りをガリガリと掻き始めた。その仕草が僕らの恐怖を逆撫でする。

 

「お前が、ワープゲートじゃなかったら粉々にしてたよ。はぁ、さすがに何十人のプロの相手は無理だな。あーあ、今回はゲームオーバーだ。帰ろっか?」

「帰る…?カエルっつたのか今!?」

「そう聞こえたわ」

「やっ、やったぁ!助かるんだ俺たち!」

「でも、気味が悪いわ緑谷ちゃん」

「うん、これだけのことをしといて…あっさり引き下がるなんて」

 

あいつらの目的は、オールマイトのはず。もしこれで帰ったらただ雄英の危機意識を高めるだけになる。ゲームオーバーって言ってたけど…奴等は一体何を…

 

「でも、その前に…」

 

見えなかった、僕にはあの男がこちらに一瞬で移動してきたようにしか感じられなかった。

 

「平和の象徴としての矜持を少しでも、へし折って帰ろう!!」

「あ、蛙吹さ…」

 

間に合わない、手を伸ばしながらもそう諦めかけていると、死柄木と呼ばれた男の手が何かにはらわれた。

 

「お前っ!!緑谷君たちから離れろ!!」

「せ、赤龍くん!?」

「お前は…へぇ」

 

そこに現れたのは、赤龍くんだった。追撃を恐れたのか死柄木はその場から一歩後ずさる。

 

「緑谷くん、蛙吹さん、峰田くんも無事でよかった」

「僕達は大丈夫。でも、相澤先生が…」

「っ!!書文先生、交代です」

 

僕が相澤先生の方へ視線を向けると、赤龍くんが脳無と呼ばれた化け物に怒気を含んだ視線を向けながら何かを呟いた。瞬間、赤龍くんの雰囲気が変わる。そして、それも一瞬の出来事だった。

 

「…あれ?」

「な、何が起こったのかしら?」

「えっ?は?いつの間に、オイラこんなとこに?」

 

いつの間にか、僕らは倒れた相澤先生と共に死柄木や脳無とは少しではあるが離れた位置へと移動していたのだ。何が起きたか分からず混乱していると前から声がした。

 

「相澤とやらを連れてここから退くがよい。奴等の相手は儂がしよう」

「む、無茶だ!赤龍くん一人でなんて!!」

「安心せい。それよりも急げ、奴等がくる」

「でも!」

「行けと言っている。それとも、巻き添えを食らいたいのか?」

「……無事に戻ってきてね」

 

僕はそれだけ告げて、二人と協力しながら相澤先生を担ぎながらその場を後にした。

 

 

 

 

 

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

 

 

 

相澤先生、そして緑谷君たちを救出した書文先生はポツリと呟いた。

 

「無事に戻ってこい…か。いい友を持ったではないか」

『同感です。皆いい人たちですよ』

「弟子の大切なものは師も守らなくてはな」

 

僕の顔で、にこやかに微笑む書文先生。しかし、前方から発されてくる悪意と殺意を感じ取り、すぐに表情が変わる。

 

「なぁ、お前…赤龍拳人くんだろ?『あいつ』が言ってた通り強いんだなぁ。正直驚いたよ」

『あいつ?』

「よくわからんが、その汚れた口で我が弟子の名を呼ぶのはやめてもらおうか?」

「あ?なんだ、それ?はぁ、強いけど気持ち悪いやつだな。ま、いいか…やれ、脳無」

 

死柄木の指示を聞いて、動き出そうとする脳無だがその動きが完璧に停止した。

 

「なんだよ…何が」

「そやつの周りの空間を儂の気で満たした」

「は?」

「さて、脳無、そして敵連合とやら」

 

迫りくる悪意へと書文先生は言葉を掛ける。そして、拳を構えながら強く一歩を踏み出した。

 

「お主らの悪意、儂が正面から迎え撃ってやろう」

 

不敵な笑みを浮かべながら、『凶拳』は敵達を見据えた。




ちょいちょい伏線いれていくう!

あ、そういえばですね。僕、老李書文先生当てちゃいました!!(嬉しくてリビングで発狂したら、妹の二の打ち要らずに腹が殺られたのはいい思い出です(⌒‐⌒))

次も頑張ります!では!!
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