元勇者と元魔王の気ままな旅路   作:鬱ケロ

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今回はちょっとした休憩回。
それと昨日は結局あげられなくてごめんなさい!ふぅ。言えてスッキリ。


作戦会議?

「くそ!いったいどこに行った!」

「苛つくな!まだこの城の中にいる筈だ、探せ!」

 

 俺たちはそんな声を図書館の隅に隠れながら聞いていた。

 

「……おい、なんで俺たちがまだ城の中にいる事ばれてんだよ」

「……私が知るわけないじゃろ。どうせ、またお主が何かやったんじゃろ。どうせ」

「は?何もやってねぇけど?……そもそも俺に何かやる時間がありましたか?ないだろうがよ。ついさっきの事をもう忘れたんですか?と・り・あ・た・ま?」

「……別に軽い確認とちょっと場を和ませようと思った上での冗談じゃろうが。ジョークじゃろうが。そんな事も分からんのか?あ、分かるわけもないか、お主精神年齢五歳児だものなぁ?」

「……」

「……」

「「ぶっ殺す!!」」

「待て待て待て待て!!」

 

 俺たちが互いに拳を握りしめ腕を振りかぶろうとした時、俺が連れてきた奴が間に割って入って来る。

 

「何でお前たちはいきなりそんな喧嘩をし始めるんだ!?そんな場合じゃないだろう!?」

「「こいつが喧嘩を売ってきた」」

 

 俺たちが同時にそう言うと互いに互いを睨みつける。……ハハハ。やるか?ん?

 

「はぁ。おそらく私たちがこの城にいることがバレたのは私のせいだろう」

「……どういうことだよ」

「……私たちはもしもの時の為にと自分たちの居場所がわかる魔法をかけられているのだ。それだと思う。まぁ、その魔法はかなり大まかな位置しかわからないらしいからすぐには見つからないだろうが」

 

 ……へぇ。そんな魔法かかってるんだぁ。ふーん。

 

「……おい、白」

 

 俺がそう言うと白は俺から目をそらし明後日の方を見る。

 

「……ま、まぁ、知らなかったものは仕方ないのう。うむ。私悪くない」

「……おい」

「あ、さっさとその魔法といておかんとな。あとが面倒じゃし」

 

 そう言って白が連れてきた奴に触れるとそいつの体が淡い光に包まれ、その光は霧散した。

 

「……まさか、今の一瞬で?」

「まぁの。よし、これで大丈夫じゃ」

「……もうかなり遅いけどな」

「……」

 

 俺の一言に白は俯き、少しの間黙っていたが、急に顔を上げたと思ったら涙目で俺を睨みつけた。

 

「仕方ないじゃろ!?知らなかったんだから!だいたいお主があの時此奴を組み伏せなければ何とかなったかもしれんじゃろうが!?えぇ!?」

「はぁ!?お前あの時俺が止めなかったらこいつ殺してただろうが!わかってんだからなこっちは!」

「な、何を言っておるのじゃ!?わ、私は、そそ、そんなことせんわ!」

「だったらそんな慌ててんじゃねぇよ!図星だろうが!密かに魔法の準備をしていた事気付いてるからな!」

 

 俺たちがまた言い合いを始めたのを見て連れてきたそいつは頭を抱える。

 あれ?そういえば……。

 

「そういや、お前名前なに?」

「は?なんだ、突然」

「ずっとお前だとかそいつだとか言うの面倒なんだよ」

「確かにのう。ほれ、もうしてみよ」

 

 白も同じ事を思っていたのかすぐに納得してそいつに名を聞く。

 

「名、か。すまないが私に名はないのだ。なので適当に呼んでもらって構わないよ」

「ふむ名がないか。それは不便よなぁ」

「うーん。じゃあシナナな。ナナシを反対から読んだらそうなるから」

「今考えたって事がよくわかる程に安直じゃなぁ。……まぁ、いいか。他に思いつかんし」

 

 白から呆れたような目を向けられるが特に反論はなかった。

 

「シナナ、か。了解。私はシナナだ」

「じゃあシナナで。はい、決定」

 

 そういうそいつ改めシナナの声は心なしか明るく思える。

 

「それより、お前大丈夫なのか?」

「?何がだ?」

「いや、王のためにとか言ってたのに俺たちにさっきからかなり情報漏らしてる事だよ。それに、なんか口数多くないか?」

 

 俺たちがこの世界に来た時とつい先程の事を思い返してみても、もう少し静かな奴だったような気が。

 しかし、その問いに答えたのは白だった。

 

「あぁ、その事か。空よ。シナナがあのクソ狸の前で言っておった事全部嘘が混じっておったぞ」

「嘘?……あぁ、そういう」

「……バレていたか。嘘は得意だと思っていたんだが」

「あー、いや、こいつのこれはバレたとかそう言う次元の話じゃないから。気にすんな」

 

 本当『真実の魔眼』の前だと些細な嘘も意味を成さないからなぁ。相手にするのにこれほど嫌なものも無いが、味方だとこれほど心強いものも無いだろう。心を持った存在限定だが。

 

「で?なんで嘘を……なんて野暮か。お前の反応見てるとなんとなくだがわかる」

 

 自爆しろと言われた時の反応といい、今俺たちにたくさん情報を与えている事といい。それに白が言うにはこいつがあの狸の前で言ってた事全部嘘らしいし。さしずめ、何かしらの弱みを握られてたって所か?

 

「……そう言ってもらえると助かる」

「まぁ、今はそれは置いておくかの。それよりも、じゃ。どうする?空。正直今のままだと逃げられんぞ」

 

 ……そうなんだよなぁ。いや、本当どうするか。

 

「……白。お前転移は」

「三人運ぶとなると魔力が足りん。それに、今の私にはここより遠くに転移できるポイントが無い」

「なに、そこは引き継がれなかったわけ?その眼は使えるのに」

「この体が実際に行ったわけでは無いからのぅ。この眼は私の魂と結びついておるから引き継げただけじゃろ」

「あー、そうか。なるほどな」

 

 でも、そうなるとどうするかなぁ。

 

「……ちょっといいか?」

「ん?なに?」

「どうして悩んでいる?お前たちほどの実力ならどれだけ数がいようと問題ないだろう?」

「……まぁ、倒す分には問題ないっていうか朝飯前っていうか」

 

 そう、ただ、倒すだけなら正直な話俺一人でも余裕でやれる。やれはするんだが……。

 

「その場合相手の安全が保障できないんだよな。数が多いと余計に」

 

 残念な事に俺も白も前世含めて大人数を相手に無傷で切り抜けるって事をした事が無かったから、その辺普通の奴より加減がわからない。互いに敵は皆殺しって考えでいたからなぁ。

 間違えてクラスの奴らを殺してしまいました、じゃ流石に目覚めが悪い。あんな奴らでもな。

 

「そうか。じゃあ、数が少ない道ならなんとかなるのか?」

「まぁ、数が少ないなら、多分」

「おそらくできるじゃろうな。まぁ、その場合私より空に任せる事が多くなると思うが」

 

 まぁ、そうなるよな。お前大技多いから。

 

「で?そういう事言うって事はあるわけ?」

「……あぁ。本来は王族がもしもの時に逃げるために作られたものなんだがな。その通路なら大丈夫だと思う」

 

 へぇ。そんな通路があんのか。すごいな、王族の城ってのは。

 

「ほぉ。それはよいな。その道へはどう行けばいいのじゃ?」

「その道は何処にいても逃げられるようにと城の至る場所にそこへと続く道が作られているんだ」

「じゃあ、もしかしてここにも?」

「あぁ。もちろんある」

 

 そう言ってシナナが近くの本棚に入っている本を押し込むとその本棚が横へと動き出す。

 

「おぉ!おぉおおお!!」

「うるさいのう、もう少し静かにせんか」

「いやいや、これ隠し通路ってやつだろ!?これはテンション上がるわ!」

「はぁ。お主のこういう所はいまいち理解できんのう」

 

 なんか白が頭を抑えているがこれは仕方ない。男だったら一度はこういうの憧れるもんだろう?

 

「ここから行けば外に出られる筈だ」

「うっし。そういう事ならさっさとこの城から出ちまうか!」

「うむ。そろそろ城の外をしっかりと見たいしの。出させてもらうとしよう」

「それじゃあ私は念のため殿を……」

「なーに言ってんだ。お前も一緒に来い!」

 

 俺はそう言って俺たちから離れようとするシナナの手首を掴む。

 

「え?いや、それは」

「お前がなに抱えてんのかは知らんが、ここから出たいと思ってるだろう?だったら俺たちと一緒に出ちまおうぜ。てか、連れてくから。お前に拒否権はない」

 

 俺の言葉に戸惑うシナナは助けを求めるかのように白へ顔を向ける。

 

「ふふ。こうなった空は私にも止められん。さっさと諦めるんじゃな」

「……はぁ。仕方ない。お前たちでは道もわからんだろうしな。道案内をしてやるとするか」

「おう。道案内、しっかり頼むぜ」

 

 そう言って俺たち三人は通路へと視線を向ける。

 

「おし。それじゃあ、脱出作戦。開始と行こうか!」

 

 そうして俺たちは通路へと一歩を踏み出したのだった。

 

 

 

 

 




注)ここから先は作品にあまり関係のない作者の愚痴です。見なくてもいいよ!

あかん。とあるブイチューバーの配信見てたら時間がギリギリになってた。これって名前だしていいのかな?ちょっとよくわからないんですがとりあえずとある鬼姫様です。はい。もうね。笑い方が可愛いの。ここまでブイチューバーにハマったのは初めてかもしれない。作者は彼女を応援しています。

以上!こんなんで大丈夫だろうか?
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