タカside
「ここは何処だぁ〜!!」
やあ皆、タカだ。俺は今、超絶に迷っていた
「くっそ、真っ直ぐ進んで来て階段があったから登ってみれば………なんで草原なんかあるんだよ!普通迷宮区の中じゃねえの!?」
『キュアッ!キュアッ!』
ブルーは草原で転がって遊んでるし…………。まあ可愛いからいいんだけど、クエストが進んでるのかどうかが全くわからないのがなぁ………
「はぁ………取り敢えず休むか…………っ!モンスターか!」
腰を下ろそうとした俺の目の前にモンスターがpopする。ブルーもそれに気付いたようで此方へ寄ってくる
相手のレベルは……………は?おいおい、ちょっと待てよ。なんで、カーソルが真っ赤に染まっている!?そんなにレベル差があるのか!?
しかも『ドラゴンナイト』だぁ!?二層にいるはずがねぇんだが、一体どういうことだよ!
「くっ、逃げるぞブルー。元の場所に戻るんだ!…………ブルー?」
『キュゥ〜……………』
体を丸めるブルー。それと同時にブルーの体が光る
そして光が止むとそこには
『グオォォォォォォ!!』
デカく、強そうになったブルーがいた
『グルァァァァァァ!!!』
「す、すっげぇ………」
ブルーは一薙ぎでドラゴンナイトを屠る。一撃とはいかないようだが、あれくらいなら俺で削りきれるはずだ!
「オラァ!」
ホリゾンタルをドラゴンナイトにくらわせる。そしてドラゴンナイトのHPバーを削りとった
「……………よしっ!」
なんとか倒すことができた。レベルが高い相手だったから経験値もそれなりに…………
「なにぃ!?経験値が貰えてない!?モンスタードロップさえないなんて………」
なんでだ。もしかしてクエストと何か関係が……?それに二層にはでてこないはずのモンスター、それにも関係があるのかもしれな『キシャァァァァ!』っ!?
「お、おわぁぁぁ!?」
いつの間にかpopしていたドラゴンナイトに攻撃される。なんとか紙一重で避けたが、少し掠った
ブルーが口からブレスを出してドラゴンナイトを屠る
「………は?マジ、かよ……」
掠っただけだ。掠っただけなのに……HPが3割も削られている!?
さらにドラゴンナイトが現れる。今度は二体だ
そいつらは俺に向かって突進してくる。ブルーが俺を庇うように前に出て、一体を爪で引き裂く。残ったもう一体はブルーを避け、俺に向かってきた。だがブルーが直ぐに後ろを向き、頭を掴み叩きつける。そしてブレスを吐いた
「…………どういうことだ?」
おかしい、今のドラゴンナイトの動きが、だ。普通なら二体一斉に、俺の前にいたブルーを攻撃するはずだ。なのに一体はブルーを避けて俺に向かってきた
俺がタゲを取っていたから?いや、俺は攻撃を一度もしていない。ブルーが俺の前に出てきた瞬間、タゲはブルーへと行くはずだ
じゃあ何故俺の方へ来た?もしかしたら………
ブルーはモンスター達に
『キュゥ〜?』
小さくなったブルーが俺の顔を覗き込む。心配してるのか?………リアルだな、こういうところ。本当にドラゴンと接している気になる
「大丈夫だぜ。もうモンスターは出てこないみたいだし、先へ進もうか」
『キュアッ!』
そして俺達は元来た方向とは反対へ歩き出す
…………ここは迷宮区にしては広すぎる。見た感じでは層一つ分、とまではいかないが………明らかに迷宮区よりも広い場所だ
じゃあここは何処だ?
よくよく考えてみたらおかしかったのは洞窟の入り口からだ
ダイチとシリカが入った方はどうだかわからねぇが、俺はずっと真っ直ぐ進んでいた。岩が落ちてくる仕掛けだった宝箱だって道の横にあったもんだ
俺が岩に追い掛けられながら走った距離は明らかに迷宮区の直線距離を越えているはずだ
洞窟に入った瞬間から何処か別の場所へ飛ばされたってことか?だとしたら二層に出てこないモンスターやあの強さも説明がつく
……………いや、先ず二層の時点でそんな仕掛けがあるものなのか?茅場は何がしたいんだ。もしかしたらこのクエストはもっと先の層へ進まないと駄目なんじゃないのか?
上の層でこのクエストの情報を手に入れ、ここまで戻ってきてクリアを目指す。そういうクエストなんじゃないのか?それを俺が偶然見つけた………ということか?
だとしたら…………もし、俺の考えている通りなら…………
俺達の今のレベルじゃあ、このクエストはクリア出来ない
「…………っ!!」
じゃあ、このクエストを受けた俺に待ってるこの先の結末は………
「ゲームオーバーしか……ねえじゃ、ねえか……」
死ぬしか………ねえってことか?
「…………それだけじゃねぇ、洞窟は二つ………片方は俺が、もう片方はダイチとシリカが………。向こうの洞窟もこっちと同じなら………」
ダイチとシリカも…………
「…………俺の所為だ」
俺の所為で仲間が死ぬかもしれない………
「絶望的だ………」
経験値も入らない………モンスタードロップもない………
『キシャァァァァ!!』
俺の目の前にドラゴンナイトがpopする。その数六体
…………ああ、最悪だ
ドラゴンナイトのうち一体が俺に斬りかかってくる
…………終わり、なのか
『グルァァァァァァァァ!!!』
諦めかける俺の耳に、ブルーの声が響く
ブルーはブレスで俺に迫るドラゴンナイトを一撃で葬った
『…………グルァ』
そして俺を見つめる
その目は俺に諦めるなと、そう言っているような気がした
「…………馬鹿野郎、諦めてなんかねぇよ。ちょっと考え事してただけだ」
俺は剣を鞘から抜く。瞳に闘志を宿して
「行くぞブルー!死ぬんじゃねえぞ!!」
『グルォォォォォォォ!!』
感覚を研ぎ澄ませろ……………。何処までも冷たく、何処までも鋭く!!
タカside out
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