落第騎士に転生した話 【完結】   作:VISP

10 / 13
落第騎士になった話リトライ 後日談

 その後の結末は、一度目とそう変わらなかった。

 

 単体で三大勢力の全戦力を圧倒できる怪物の出現。

 それがどの勢力にも属さず、それでいて自身の感知する範囲での騒ぎを許さないという理不尽。

 そんな存在に対し、嘗てのエーデルワイスと同じ様に反発を覚え、無謀にも謀殺を企んだ者達は多い。

 

 だが、その全てが何時の間にか斬殺されていた。

 

 たった一太刀で、苦痛も恐怖も容赦もなく、複数の肉体や命を持つ者、異空間を構築する者や時間干渉が可能な者、不死を謳う魔人を含む全てが斬り殺された。

 それこそ地球の反対側であっても、秘匿回線による会合であっても、その日の内に彼へと害意を抱いた者は遍く一切の例外なく斬られた。

 中には公衆の面前で新たなる世界最強に言及し、その危険性を主張し、罵倒した結果、生中継する報道陣の目の前で首を落とされた政治家もいた。

 約一か月、それで世界は新たなる世界最強を受け入れ、諦めた。

 彼とその身内の殺害及び彼が生きている間の三大勢力の大規模な衝突を引き起こす事を。

 嘗てエーデルワイスに行ったそれよりも遥かに厳重に、世界は新たなる世界最強たる暗殺者の存在を認知した。

 

 

 ……………

 

 

 義父にして元日本国総理大臣、月影 獏牙

 

 「いやぁ、完全に辞めるのはお願いだからやめてって泣き付かれちゃいまして。」

 

 首相の任期終了後、管理不可能伐刀者対策室(と言う名の連絡役)の初代室長に就任。

 以後、生涯に渡って一輝(偽)関連の問題を担当するも、孫に囲まれて幸せな余生を送る。

 

 

 国際魔導騎士連盟日本支部長、黒鉄 厳

 

 「我が家はあれと一切関わりはない。」

 

 跡継ぎいないと思ってたら、色々悟った長男が戻ってきて後継者になってくれて実はほっと一安心した。

 次男?長女?私のログには何もありませんな、と言って生涯無関係を貫く。

 もし何か言ってたら一族郎党斬殺されてたのに、殆ど被害を負わないというファインプレーを出す。

 余生は良き理解者である嫁さんと共にのんびり過ごす。

 

 

 国際魔導騎士連盟日本支部長(次代)、黒鉄 王馬

 

 「真の強者に怪物も何もない。ただ強いだけなのだ。それだけを悟るのに、随分と遠回りしたものだ…。」

 

 色々悟った結果、心折れて漂白され、それでも鍛錬だけは欠かさず行い、父の後を継ぎ、立派に黒鉄家の役目を果たした。

 弟?妹?オレのログには何もないな(棒)。

 順調に母方の親戚筋のお嬢さんと見合いして結婚、元気で才能ある娘を儲ける。

 が、血筋なのか嫁と娘によすがられたり取り合いされたりして胃がキリキリしている。

 

 

 覇軍学園理事長 神宮寺 黒乃

 

 「あのロリがなぁ……。ま、何はともあれ良しとしよう。」

 

 大過なく仕事を完遂し、何度か産休を取りながらも仕事&夫婦生活した。

 時々悪友と会ってわいわい騒いだり飲んだりする。

 

 

 闘神 南郷 寅次郎

 

 「いぃぃよっしゃああああああああああ!!よくやったぞ寧々!!」

 

 とっくに現役引退したけど、まだまだ元気なおじーちゃん。

 待望してた愛弟子の子供にハイテンション。

 時折土産買ってやってくるファンキーなじいちゃんとして子供達に人気。

 

 

 天才画家にして漫画家 サラ・ブラッドリリー

 

 「ダメ。彼の存在は私では表現し切れない。自分の未熟を恥じるばかり。」

 

 実は一周目でも二周目でも解放軍の中で生き残った稀有な存在。

 一輝(偽)が解放軍で唯一傷つけない様に注意していた人物。

 クリエイターには敬意を払うオタとしての習性により生き残り、利用しようとする者も本人が気づかない内に斬られていた。

 晩年、漸く父の遺作を完成させるも、その半年後に急逝した。

 

 

 ……………

 

 

 「一輝さん、一輝さん。」

 

 その言葉に、他所に飛んでいた意識が戻る。

 害意を感じればその時点で斬っているが、そうでなければ眠る事もぼうっとする事もある。

 

 「ごめん、ぼうっとしてた。」

 「ふふ、もう時間ですからそろそろ行きましょうか。」

 

 超人ではあるが、超越者ではない。

 しかし間違いなく世界最悪の危険人物である一輝(偽)に対し、好いてくれる女性が4人もいる。

 その一人であるエーデルワイスが普段とは全く異なる純白の衣装を着て、傍に侍っていた。

 

 「あ、まだここにいたの二人とも。」

 「お兄様、早く来ないと神父さんを待たせてしまいますよ。」

 

 紫乃宮 天音と黒鉄 珠雫。

 この場の全員が、純白の衣装に身を包んでいる。

 白いタキシード、そして花嫁衣裳。

 今日は一輝(偽)とその花嫁達の結婚式だった。

 

 「おーい、そろそろ皆行くぞー。」

 

 そこに、すこしだけお腹の膨らみ始めた西京 寧々もやってきた。

 彼女もまた純白の花嫁衣裳に身を包み、その手に花束を持っていた。

 

 「あぁ、今行くよ。」

 

 普段無表情の一輝(偽)も、この時ばかりは少しだけ微笑んで、4人の花嫁と共にヴァージンロードへと歩を進めるのだった。

 

 

 

 

 

 世界最強の暗殺者とその花嫁達

 

 「まさか4人も出来るとは思わなかった。」

 「嬉しいけど、ボクは愛人枠でも良かったのになー。」

 「ふふふ、まさか私が結婚できるとは思っていませんでした。」

 「うぐぐ、でもお兄様が幸せそうですから認めます。」

 「だよな。結局、私らが幸せかどうかが大事なんだよ。」

 

 生涯暗殺と謀略で狙われるも、その全てを撃退&過剰報復しつつ、敵から金品巻き上げてたので経済的には物凄く裕福に暮らせた(犯罪)。

 住んでる山は日本政府から公式に主権の及ばない独立地として放棄された。

 子供は合計15人を超し、ビッグダディと愉快な奥様方と子供達と世間では認知されてる。

 趣味に理解ある妻子達に囲まれ、時々発生する馬鹿を斬りつつ、生涯幸せに暮らした。

 夫婦円満の秘訣は皆平等に扱いつつも、寝室で主導権を取り続ける事だそうな。

 なお奥さん達が先に逝った後、この一輝(偽)は御年112歳で逝去する直前、世界各国が自分が死んだ後に子孫一同を皆殺しにする計画を立てたのを知って三日程で関係者一同を残さず斬殺した後、二日程曾孫達と名作ゲーム&アニメを楽しんだ後に普通に寝て、翌朝死亡してるのが確認された。

 この一連の行動に子孫一同は多いに納得した後、手厚く葬ったという。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 『次、逝く?』

 「逝くー。」

 

 これにて今度こそ完結

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。